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Maximizing Profit and the Average Cost Curve

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    ♪ [音楽] ♪
  • 0:09 - 0:11
    [アレックス] 前回の動画では、
  • 0:11 - 0:14
    利潤が最大化される生産量を
    求める方法を学びました。
  • 0:14 - 0:19
    今回の動画では、平均費用曲線を用いて
    利潤がどれくらいか求める方法を見ていきます。
  • 0:24 - 0:25
    前回の動画でお話しした通り、
  • 0:25 - 0:28
    平均費用とは生産物1単位あたりにかかる
    費用のことを指します。
  • 0:28 - 0:33
    平均費用とは総費用をQで割った値です。
  • 0:33 - 0:36
    総費用は、固定費用と変動費用の
  • 0:36 - 0:39
    二つに分けられますね。
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    ここから、平均費用の定義を
    もう少し展開することができます。
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    平均費用は固定費用を
    供給量Qで割った値と
  • 0:46 - 0:50
    変動費用をQで割った値の合計です。
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    先ほどの定義より
    使いやすくなってきました。
  • 0:54 - 0:57
    典型的な平均費用曲線の形を
    想像しやすくなりました。
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    固定費用はQが変わっても一定の値ですね。
  • 1:02 - 1:04
    だから「固定」費用なのです。
  • 1:04 - 1:07
    なので、Qの値が小さい時、
  • 1:07 - 1:09
    例えば固定費用を100とした時に
  • 1:09 - 1:12
    Qの値が小さければ、
    この分数の値は大きくなります。
  • 1:12 - 1:14
    例えば100を1で割った時のように。
  • 1:15 - 1:18
    しかし、Qの値が大きくなるにつれ、
  • 1:18 - 1:20
    固定費用をQで割った値は
    どんどん小さくなります。
  • 1:20 - 1:25
    Qが10だとしたら、
    100÷10で10になります。
  • 1:26 - 1:29
    なので、この分数は100から
    どんどん小さくなるのです。
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    Qの値が大きくなるにつれ、
  • 1:32 - 1:33
    分数は小さくなるのです。
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    一方、変動費用は、
    生産量が増えると、増加します。
  • 1:38 - 1:42
    加えて、限界費用曲線でも見たように、
  • 1:42 - 1:45
    変動費用は生産量よりも、
  • 1:45 - 1:47
    より急激に増加します。
  • 1:47 - 1:51
    どういうことが起きるかというと、
  • 1:51 - 1:53
    変動費用をQで割った値は
  • 1:53 - 1:54
    ある時点からどんどん大きくなるのです。
  • 1:54 - 1:59
    平均費用は、一方は増加し、一方は減少する、
    二つの作用からなっているのです。
  • 1:59 - 2:02
    Qが小さいうちは、減少する
    作用の方が強く働きます。
  • 2:03 - 2:07
    しかし、Qが大きくなると、
    増加する作用の方が強くなり、
  • 2:07 - 2:09
    平均費用は増加するのです。
  • 2:10 - 2:12
    つまり、典型的な平均費用曲線は、
  • 2:12 - 2:15
    最初に減少していきますが、
    ある時点から増加に転じるのです。
  • 2:15 - 2:16
    そういう具合の線を描いてみましょう。
  • 2:16 - 2:19
    これは典型的な限界費用曲線です。
  • 2:19 - 2:22
    そしてこれが限界収益曲線です。
    価格と同じ曲線です。
  • 2:23 - 2:26
    利潤が最大になるのは、
  • 2:26 - 2:28
    限界収益が限界費用と同値になる時ですね。
  • 2:28 - 2:32
    これが平均費用曲線です。
  • 2:32 - 2:35
    高いところから始まって、
    どんどん下に落ちていきます。
  • 2:35 - 2:38
    そしてある時点から増加していきます。
  • 2:38 - 2:43
    心に留めておくべき点として、
    平均費用が最小の時は、
  • 2:43 - 2:46
    限界費用曲線と交わる点だということです。
  • 2:46 - 2:48
    平均費用曲線と限界費用曲線の交点が
    平均費用曲線の最小値なのです。
  • 2:48 - 2:52
    数学的な内容になりました。
    もう少し直感的な説明も加えましょう。
  • 2:52 - 2:55
    費用の代わりに、成績の話をしましょう。
  • 2:55 - 2:57
    成績の平均と限界の話です。
  • 2:57 - 3:02
    あなたの試験の平均点が80点だとします。
  • 3:02 - 3:05
    結構いい成績です。
    でも、次の試験の成績は、
  • 3:05 - 3:08
    60点、平均より低い点です。
  • 3:08 - 3:11
    すると、平均はどうなるでしょうか?
  • 3:11 - 3:13
    平均点は下がります。
  • 3:13 - 3:18
    限界点が平均点より低い時、
  • 3:18 - 3:20
    平均点は減少傾向にあるのです。
  • 3:20 - 3:24
    今度は、平均点が80点だったとして、
  • 3:24 - 3:27
    次の試験で90点を取ったとします。
  • 3:27 - 3:30
    平均点はどうなりますか?
  • 3:30 - 3:32
    平均点は上がります。
  • 3:32 - 3:36
    限界点が平均点より高い場合、
  • 3:36 - 3:38
    平均点は上昇傾向にあります。
  • 3:38 - 3:41
    今度は、平均点が80点だったとして、
  • 3:41 - 3:45
    次の試験で80点を取ったとします。
  • 3:45 - 3:49
    限界点が平均点と同値の場合、
  • 3:49 - 3:54
    平均点は変わりません。
  • 3:54 - 3:58
    限界費用と平均費用で起きることは、
  • 3:58 - 4:01
    限界点と平均点で
    起こったことと変わりません。
  • 4:01 - 4:07
    限界費用が平均費用より低い場合、
  • 4:07 - 4:09
    平均費用は減少します。
  • 4:09 - 4:12
    限界費用が平均費用より高い場合、
  • 4:12 - 4:14
    平均費用は上昇します。
  • 4:14 - 4:17
    限界費用が平均費用と同値の場合、
  • 4:17 - 4:18
    平均費用は変わりません。
  • 4:18 - 4:21
    つまりこれが、平均費用曲線の
  • 4:21 - 4:23
    最小値にあたります。
  • 4:24 - 4:27
    前回の動画では、平均費用曲線を使って
  • 4:27 - 4:29
    図の上で利潤を求めることが
    できると言いました。
  • 4:29 - 4:33
    この図を少し変えるだけで、
    利潤を求められるようになります。
  • 4:33 - 4:36
    利潤πは総収益TRから総費用TCを引いた値で、
  • 4:36 - 4:40
    総収益TRは価格Pに生産量Qを掛けた値。
    覚えていますか?
  • 4:40 - 4:42
    平均費用ACは総費用TCを生産量Qで割った値、
  • 4:42 - 4:45
    これも知っていますね。
  • 4:45 - 4:49
    総費用TCは平均費用ACに生産量Qを掛けた値です。
  • 4:49 - 4:51
    先ほどの知識を整理して、
    これを求めてみましょう。
  • 4:51 - 4:54
    平均費用ACは総費用TC÷生産量Q
    この両辺にQを掛けます。
  • 4:55 - 5:00
    この二つの式を利潤の式に代入しましょう。
  • 5:00 - 5:04
    すると、利潤πは、
  • 5:04 - 5:06
    総収益TR、つまり、
    価格P×生産量Qから、
  • 5:06 - 5:08
    総費用TC、つまり、平均費用AC×生産量Q
    を引いた値となります。
  • 5:08 - 5:12
    各項をQでまとめてみましょう。
  • 5:12 - 5:17
    すると、利潤πは
  • 5:17 - 5:20
    (価格P−平均費用AC)×生産量Q
    で表せます。
  • 5:21 - 5:23
    この式に出てくる値は全て、
  • 5:23 - 5:26
    この図から求められるので、
    非常に便利です。
  • 5:27 - 5:28
    価格Pはここ、
  • 5:28 - 5:32
    平均費用ACは、利潤最大の
    生産量の時の平均費用です。
  • 5:33 - 5:35
    書き入れましょう。
    価格Pはここ、
  • 5:36 - 5:40
    平均費用ACは、利潤最大の
    生産量の時の平均費用です。
  • 5:40 - 5:44
    平均費用が利潤最大の
    生産量にある時の利潤は
  • 5:44 - 5:47
    この緑の部分です。
  • 5:48 - 5:52
    (価格P−平均費用AC)×生産量Qです。
  • 5:52 - 5:55
    これで、図を用いて、
  • 5:55 - 5:57
    利潤がどれくらいか
    求めることに成功しました。
  • 5:58 - 6:00
    別の図でも試してみましょう。
  • 6:00 - 6:03
    新しい平均費用曲線です。
  • 6:03 - 6:07
    前回言った通り、利潤を最大化しても
  • 6:07 - 6:09
    もうけが出ているとは限りません。
  • 6:10 - 6:13
    損失を最小化することが次善の策、
    という場合もあるのです。
  • 6:13 - 6:15
    損失を受ける場合もあるのです。
  • 6:15 - 6:19
    価格が$17より小さいとしましょう。
  • 6:19 - 6:22
    市場価格と限界収益は
  • 6:22 - 6:24
    同じですね。
  • 6:24 - 6:26
    企業はどのようにして
    利潤を最大化できるのでしょうか。
  • 6:26 - 6:29
    限界収益が限界費用と同値の時の
  • 6:29 - 6:31
    生産量を選択するのでした。
  • 6:31 - 6:33
    今回の場合、その生産量は1です。
  • 6:33 - 6:35
    では、利潤はどれくらいでしょうか。
  • 6:35 - 6:40
    利潤πの求め方を覚えていますか?
  • 6:40 - 6:43
    (価格P−平均費用AC)×生産量Qですね。
  • 6:43 - 6:47
    今回の生産量は
    利潤最大時の1ですから、
  • 6:47 - 6:51
    価格Pは平均費用ACよりも
    小さくなります。
  • 6:51 - 6:56
    ということは、価格P−平均費用ACは
    マイナスになります。
  • 6:56 - 6:58
    損をするということです。
  • 6:58 - 7:06
    図によると、採算が取れる時の
    価格は$17です。
  • 7:06 - 7:09
    平均費用曲線の最小値も$17ですね。
  • 7:09 - 7:14
    つまり、企業が利益を出すためには、
  • 7:14 - 7:17
    平均費用曲線の最小値の分だけ
    生産する必要があるのです。
  • 7:17 - 7:21
    価格が$17より小さければ、
    限界費用と同値の時に
  • 7:21 - 7:24
    利潤が最大化されていると言え、
  • 7:24 - 7:29
    価格はどの時点でも
    平均費用より小さいので、
  • 7:29 - 7:31
    限界費用曲線より下の部分は、
  • 7:31 - 7:36
    利潤最大の時の生産量であっても、
    損失が出るというわけです。
  • 7:36 - 7:41
    ただ、価格が$17以上、つまり、
    平均費用曲線の最小値以上であれば、
  • 7:41 - 7:46
    価格が限界費用と同値になります。
  • 7:46 - 7:49
    価格が限界費用と同値になる時の
    生産量を選択すればよいのです。
  • 7:49 - 7:54
    価格は平均費用より大きくなるので、
    利益が出ます。
  • 7:55 - 7:59
    平均費用曲線の最小値、
    この表では$17を、
  • 7:59 - 8:01
    損益分岐点と言います。
  • 8:02 - 8:04
    価格が平均費用曲線の
  • 8:04 - 8:07
    最小値よりも少なければ、損失が出ます。
  • 8:07 - 8:09
    価格が平均費用曲線の
  • 8:09 - 8:12
    最小値以上であれば、利益が出ます。
  • 8:13 - 8:16
    企業の産業への参入・退出は
    どのタイミングがいいのでしょうか?
  • 8:16 - 8:19
    長期的な話をすると、
    企業が参入するのは
  • 8:19 - 8:21
    価格が平均費用以上の時です。
  • 8:21 - 8:24
    価格が平均費用以上であれば、
  • 8:24 - 8:26
    参入すれば利潤が得られます。
  • 8:26 - 8:28
    企業の目的は利潤の追求です。
  • 8:28 - 8:30
    企業は利潤が得られるときに、
  • 8:30 - 8:32
    参入します。
  • 8:32 - 8:36
    企業が退出するのは、
  • 8:36 - 8:37
    価格が平均費用曲線よりも小さい場合です。
  • 8:37 - 8:39
    この場合、損失が出てしまうので、
  • 8:39 - 8:40
    企業は退出という行動をとります。
  • 8:40 - 8:44
    価格が平均費用曲線と同値、
  • 8:44 - 8:47
    つまり、平均費用曲線の
  • 8:47 - 8:50
    最小値と同値の時、利潤はゼロなので、
  • 8:50 - 8:51
    企業にとって、参入・退出の
  • 8:51 - 8:54
    インセンティブはありません。
  • 8:54 - 8:57
    ここで疑問に思う方もいるでしょう。
  • 8:57 - 8:59
    利潤がゼロなのに、
    企業はなぜ留まるのでしょう?
  • 8:59 - 9:03
    利潤ゼロというのは、つまり、
  • 9:03 - 9:07
    市場価格に設定することで、
  • 9:07 - 9:11
    労働力や資本、機会費用など全ての費用を、
  • 9:11 - 9:13
    賄うことが出来ているという意味です。
  • 9:13 - 9:18
    言ってみれば、利潤ゼロというのは、
  • 9:18 - 9:20
    みんなが満足している状態です。
  • 9:20 - 9:24
    利潤ゼロというのは、一般的な感覚でいう
  • 9:24 - 9:25
    「利益が出ている」のと同じ状態なのです。
  • 9:25 - 9:28
    経済学者の言う「利潤ゼロ」とは
  • 9:28 - 9:30
    利益が出ている状態だという
    理解をして構いません。
  • 9:30 - 9:33
    企業の参入・退出についてもう一点。
  • 9:33 - 9:37
    価格が平均費用より
    小さくなったからといって、
  • 9:37 - 9:39
    即座に退出すべきである
    とは限りません。
  • 9:39 - 9:43
    価格が平均費用以上になった時の
    参入も同じです。
  • 9:43 - 9:48
    なぜかというと、参入・退出にも
    費用がかかるからです。
  • 9:48 - 9:51
    例えば、今、油の価格が
  • 9:51 - 9:55
    平均費用以上であるとします。
  • 9:55 - 9:59
    あなたは油井を所有しています。
    参入すべきでしょうか?
  • 9:59 - 10:01
    参入すべきとは限りません。
  • 10:01 - 10:05
    参入するとなれば、
    油井を掘らなくてはいけません。
  • 10:05 - 10:09
    地中深く掘る油井の掘削は、
    文字通り埋没費用になります。
  • 10:09 - 10:14
    埋没費用とは、一旦発生すると、
    回収できない費用のことです。
  • 10:15 - 10:18
    つまり、参入を選択して、
    油井を掘削すれば、
  • 10:18 - 10:22
    後々退出するときに、
    掘削費用が戻ってこないということです。
  • 10:22 - 10:25
    参入費用を回収できるくらいの期間、
  • 10:25 - 10:30
    油の価格が平均費用以上で
  • 10:30 - 10:34
    あり続ける保証がなければ、
  • 10:34 - 10:39
    参入すべきではないということです。
  • 10:39 - 10:44
    価格が平均費用より
    少し多くなったからと言って、
  • 10:44 - 10:46
    即座に参入に飛びつけば
    いい訳ではないのです。
  • 10:47 - 10:50
    参入費用を回収できるだけの期間、
  • 10:50 - 10:54
    価格が平均費用以上であることが
  • 10:54 - 10:56
    期待できないといけないのです。
  • 10:57 - 11:00
    同様に、退出費用というのもあります。
  • 11:00 - 11:03
    原油産業から退出するときに、
  • 11:03 - 11:05
    油井にセメントを流し込むなどして
  • 11:05 - 11:08
    閉鎖する必要があります。
  • 11:08 - 11:11
    価格が平均費用より小さくなった時は、
  • 11:11 - 11:15
    すぐに退出を決める前に、
    少し耐えた方がいい場合もあります。
  • 11:15 - 11:21
    退出を選択するのは、
  • 11:21 - 11:24
    油の価格が長期間に渡って
  • 11:24 - 11:26
    平均費用よりも少なくなると
    踏める場合に限るべきです。
  • 11:27 - 11:30
    油の価格が少しの間平均価格より小さくなって、
  • 11:30 - 11:33
    あとで平均価格以上になれば、
  • 11:33 - 11:36
    長期的な利潤は期待できます。
  • 11:36 - 11:39
    企業の参入・退出には
    様々な要素が絡んできます。
  • 11:39 - 11:41
    即時的な利潤だけではなく、
  • 11:41 - 11:45
    長期的な利潤についても
    考える必要があるからです。
  • 11:45 - 11:48
    とはいえ、そこまで複雑ではありません。
  • 11:48 - 11:52
    要するに、企業は利潤を追求し、
    損失を避けようとします。
  • 11:52 - 11:56
    なので、価格が平均費用以上であって、
  • 11:56 - 11:59
    利潤が得られるときに企業は参入し、
  • 11:59 - 12:02
    平均費用より少ないときに
    企業は退出するのです。
  • 12:03 - 12:04
    ありがとうございました。
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Title:
Maximizing Profit and the Average Cost Curve
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Video Language:
English
Team:
Marginal Revolution University
Project:
Micro
Duration:
12:18

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