倫理的ジレンマ:ハンバーガー殺人 ― ジョージ・ザイデル&クリスティン・ラドウィッグ
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0:07 - 0:12数年前 あなたは肉抜きのハンバーガーを
製造する会社を創設しました -
0:12 - 0:16今 そのハンバーガーは世界中の店で
売られています -
0:16 - 0:19しかし 最近あなたの元に
とんでもない知らせが届きました -
0:19 - 0:25同じ街に住む縁もゆかりもない3人が
そのハンバーガーを食べて死んだのです -
0:25 - 0:29警察は あなたの会社を標的にした
犯罪者による犯行だと結論づけました -
0:29 - 0:34警察は犯人が少なくともスーパー2店舗で
ハンバーガーに毒を注入したと考えました -
0:34 - 0:40犯人は極細の注射器を使ったため
包装には何の跡も残さず -
0:40 - 0:44どの商品に毒を注入されたかを
特定できなくしました -
0:44 - 0:47すぐさま あなたの作ったハンバーガーは
犠牲者が買ったとされる -
0:47 - 0:48それら2店舗から回収されました
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0:48 - 0:513人の死はトップニュースとして扱わました
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0:51 - 0:55犯人は逃走を続けており
売り上げは急下降しました -
0:55 - 0:59あなたはすぐに危機を乗り切る方策を
考えなければなりませんでした -
0:59 - 1:02仲間とともに考え出した3つの選択肢は
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1:02 - 1:041 何もしない
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1:04 - 1:092 街中のスーパーから商品を回収し
廃棄する -
1:09 - 1:143 世界中に出回った商品を回収し
廃棄する -
1:14 - 1:17あなたならどれを選びますか?
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1:17 - 1:21会社の顧問弁護士は
商品回収には法的義務はなく -
1:21 - 1:24責任は全て犯人にあると説明しました
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1:24 - 1:27弁護士は 選択肢1 ―
何もしないを選ぶことを勧めました -
1:27 - 1:32商品回収は 自らの過失を
認めることになり得るからです -
1:32 - 1:35しかし 選択肢1は
最も倫理的な方法でしょうか? -
1:35 - 1:38それぞれの選択肢の倫理性を
正確に判断するために -
1:38 - 1:42“利害関係者分析”を実行できます
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1:42 - 1:46これにより 主要な利害関係者の
利益の度合いを計ることができます -
1:46 - 1:51投資家 従業員 顧客といった
利害関係者をそれぞれに比べます -
1:51 - 1:531つ目の選択肢では
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1:53 - 1:57あなたの顧問弁護士は この危機が
ゆくゆくは収束すると予想します -
1:57 - 2:01売り上げも回復しますが おそらくは
以前より売れることはないでしょう -
2:01 - 2:03企業イメージが損なわれているためです
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2:03 - 2:06結果 多少なりとも従業員の解雇が
必要となるでしょうし -
2:06 - 2:09投資家もやや損失を被るでしょう
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2:09 - 2:15しかし 犯人が他所でも毒を注入していれば
より多くの消費者が死ぬことになります -
2:15 - 2:182つ目の選択肢は
短期的には費用がかかり -
2:18 - 2:21解雇すべき従業員の数も
より多くなるでしょうし -
2:21 - 2:24投資家が被る財務的損失も
さらに大きくなるでしょう -
2:24 - 2:28しかし この選択肢は街に住む
消費者にとってはより安全で -
2:28 - 2:33信頼を取り戻して 最終的には
売り上げも回復するでしょう -
2:33 - 2:373つ目の選択肢は
短期的には最も費用がかかり -
2:37 - 2:42かなりの数の従業員の解雇を必要とし
投資家の損失を招くでしょう -
2:42 - 2:46この犯罪が国際的な脅威である
という証拠はないですが -
2:46 - 2:50この選択肢によって
最も多くの消費者が守られます -
2:50 - 2:54消費者の利益と
投資家や従業員の利益との間に -
2:54 - 2:56対立が存在するとして
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2:56 - 2:59どの方法が最も倫理的でしょうか?
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2:59 - 3:03この決断を下すために 以下に示す
テストについて考えてみましょう -
3:03 - 3:061つ目は「功利主義テスト」です
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3:06 - 3:09功利主義とは哲学的思考で
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3:09 - 3:13最も多くの人に対して
最も多くの幸福を与えるという思想です -
3:13 - 3:17この観点だとそれぞれの選択肢の持つ影響は
どのようなものでしょうか? -
3:17 - 3:202つ目は「家族テスト」です
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3:20 - 3:24決断を家族に説明する時に
あなたはどのように感じるでしょうか? -
3:24 - 3:263つ目は「新聞テスト」です
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3:26 - 3:31あなたの決定内容を地方紙の一面記事で
読む時 どのように感じるでしょうか? -
3:31 - 3:34そして 最後に
「助言者テスト」も使えます -
3:34 - 3:39あなたが尊敬している人が決断を下すなら
どういう決断を下すと思いますか? -
3:39 - 3:42ジョンソン・アンド・ジョンソンのCEO
ジェームズ・バークも -
3:42 - 3:451982年に同じ難題に直面しました
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3:45 - 3:50シカゴで 青酸カリが
タイレノールの瓶に混入され -
3:51 - 3:547名が亡くなり
売り上げも落ちたのです -
3:54 - 3:56業界アナリストは会社は倒産するだろう
と言いました -
3:56 - 4:02それに対し バークは世界中から
タイレノールを回収することを決めました -
4:02 - 4:06顧客安全が会社の最優先事項である
とバークは言いました -
4:06 - 4:13会社はおよそ3千2百万本の
タイレノールを回収し 廃棄しました -
4:13 - 4:17それは現在で言う
2億5千ドルに相当します -
4:17 - 4:22回収された瓶のうち 150万本が
検査され そのうちの3本に ― -
4:22 - 4:253本ともシカゴから回収された瓶ですが ―
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4:25 - 4:27青酸カリが混入されていると分かりました
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4:27 - 4:31バークの決定は会社を救い
顧客から信頼を取り戻しました -
4:31 - 4:34そして 商品の売り上げは
1年以内に回復しました -
4:35 - 4:39タイレノール殺人を機に
会社は薬物混入防止の包装開発における -
4:39 - 4:42先駆者的存在になりました
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4:42 - 4:45そして政府は より厳格な規制を
制定しました -
4:45 - 4:48一方 犯人は逮捕されませんでした
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4:48 - 4:52バークの決定により 毒薬混入による死者が
当初より増えずにすみました -
4:53 - 4:57しかし その後の数週間
何百という模倣犯的な混入事件が発生し -
4:58 - 5:01連邦政府は捜査を行う羽目になりました
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5:01 - 5:05では 違った対応だったら
これは防げていたのでしょうか? -
5:05 - 5:09バークは 公共の利益 会社の利益の
どちらのために行動したのでしょうか? -
5:09 - 5:12倫理的な行為 それとも
巧みなマーケティングだったのでしょうか? -
5:12 - 5:17全ての倫理的ジレンマと同様 これには
明確な答えはありません -
5:18 - 5:20そして あなたの
肉なしハンバーガー帝国に関しては -
5:20 - 5:23あなたの選択に委ねられたままなのです
- Title:
- 倫理的ジレンマ:ハンバーガー殺人 ― ジョージ・ザイデル&クリスティン・ラドウィッグ
- Speaker:
- ジョージ・ザイデル&クリスティン・ラドウィッグ
- Description:
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あなたは、世界中の店で販売されている肉なしハンバーガーを製造する会社の創設者です。しかし、最近あなたにとんでもない知らせが届きました。ある街でそのハンバーガーを食べた3人が亡くなったのです。犯人はそのハンバーガーに毒を注入していたのです!3人の死はトップニュースとして扱われ、売り上げは急落しました。あなたなら、この危機にどう対処しますか?ジョージ・ザイデルとクリスティン・ラドウィッグがこの倫理的ジレンマに対する異なる戦略を探究します。
講師:ジョージ・ザイデル、クリスティン・ラドウィッグ
監督:パトリック・スミス
このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/ethical-dilemma-the-burger-murders-george-siedel-and-christine-ladwig - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:25
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