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睡眠というスーパーパワー

  • 0:01 - 0:02
    ご紹介ありがとうございます
  • 0:02 - 0:06
    睾丸の話から始めようと思います
  • 0:07 - 0:08
    (笑)
  • 0:09 - 0:12
    夜に5時間しか
    眠らない男性の睾丸は
  • 0:12 - 0:17
    7時間以上眠る男性に比べると
    統計的に見て小さいのです
  • 0:17 - 0:20
    (笑)
  • 0:20 - 0:25
    さらに 日常的に夜に
    4~5時間しか寝ない男性の
  • 0:25 - 0:28
    テストステロンのレベルは
  • 0:28 - 0:31
    10歳年上の男性と同程度です
  • 0:33 - 0:37
    睡眠不足が続くと
    この健康上重要な点から見て
  • 0:37 - 0:40
    10年も男性を老化させるのです
  • 0:42 - 0:46
    女性の生殖機能に関する健康も
    睡眠不足によって
  • 0:46 - 0:48
    同様に損なわれます
  • 0:51 - 0:54
    今日の良いニュースは以上です
  • 0:54 - 0:56
    (笑)
  • 0:56 - 0:59
    ここからは悪くなる一方
    かもしれません
  • 0:59 - 1:02
    十分な睡眠がもたらす
    素晴らしく良いことを
  • 1:02 - 1:04
    お伝えするだけでなく
  • 1:04 - 1:08
    睡眠不足によって
    脳と身体の両方に起こる―
  • 1:08 - 1:11
    驚くほど悪いことについても
    お話しするからです
  • 1:11 - 1:14
    まずは 脳と
  • 1:14 - 1:17
    学習や記憶の機能について
    お話ししましょう
  • 1:17 - 1:20
    過去10年ほどの研究によって
    明らかになったのは
  • 1:20 - 1:23
    学習後に睡眠が
    必要だということでした
  • 1:23 - 1:26
    いわば「保存」ボタンを押して
    新しく学習した内容を
  • 1:26 - 1:28
    忘れないためです
  • 1:29 - 1:34
    最近分かったのは 学習前にも
    睡眠が必要だということです
  • 1:34 - 1:38
    脳を学習に備えるためです
  • 1:38 - 1:40
    乾いたスポンジのように
  • 1:40 - 1:42
    新しい情報を吸収する準備を
    整えるのです
  • 1:43 - 1:46
    睡眠不足だと
    脳の記憶回路は
  • 1:46 - 1:49
    いわば水浸しの状態になり
  • 1:49 - 1:51
    新しい記憶を吸収できません
  • 1:52 - 1:54
    データをお見せしましょう
  • 1:54 - 1:58
    この研究で検証したのは
  • 1:58 - 2:01
    「徹夜には利点がある」
    という仮説です
  • 2:02 - 2:05
    様々な個人を集めて
  • 2:05 - 2:08
    2つの実験グループに
    振り分けました
  • 2:08 - 2:12
    睡眠グループと
    睡眠不足グループです
  • 2:12 - 2:16
    睡眠グループは
    たっぷり8時間の睡眠をとります
  • 2:16 - 2:19
    睡眠不足グループは
    実験室で監視下に置き
  • 2:19 - 2:21
    眠らせないようにします
  • 2:22 - 2:26
    昼寝もカフェインも禁止なので
    被験者には辛い状況です
  • 2:27 - 2:28
    その翌日に
  • 2:28 - 2:32
    被験者をMRIスキャナで調べます
  • 2:32 - 2:36
    彼らに新しい事柄を
    学習させている間に
  • 2:36 - 2:40
    脳の活動の様子を
    画像に収めるんです
  • 2:40 - 2:42
    それからテストを解かせて
  • 2:42 - 2:44
    学習の効果を調べます
  • 2:45 - 2:48
    このグラフの縦軸は
    学習効果です
  • 2:49 - 2:51
    2つのグループの結果を
    並べてみると
  • 2:51 - 2:56
    睡眠をとらなかったグループは
    脳に新しい記憶を定着させる能力が
  • 2:56 - 3:00
    実に 40%も下回っています
  • 3:01 - 3:03
    これは憂うべき事態です
  • 3:03 - 3:05
    教育を受ける年代の人々の
  • 3:05 - 3:08
    睡眠の取り方を
    考えてみてください
  • 3:09 - 3:10
    具体的な状況に当てはめると
  • 3:10 - 3:14
    40%もの差があれば
    テストで好成績を収めるのと
  • 3:14 - 3:17
    落第するくらいの大きな差です
  • 3:18 - 3:22
    それから 脳で何が
    起きているせいで
  • 3:23 - 3:26
    こうした学習障害が
    起きるのかを探りました
  • 3:27 - 3:28
    脳の左右には
  • 3:28 - 3:33
    海馬と呼ばれる組織があります
  • 3:33 - 3:35
    海馬というのは
  • 3:35 - 3:38
    いわば 脳における
    情報の受信箱です
  • 3:39 - 3:42
    新しい記憶ファイルを受け取り
    貯蔵するのに
  • 3:42 - 3:43
    長けています
  • 3:45 - 3:50
    たっぷり睡眠をとった人々の
    脳の海馬では
  • 3:50 - 3:53
    学習に関連した健康な活動が
    多く見られました
  • 3:55 - 3:58
    しかし 睡眠不足の人々では
  • 3:58 - 4:01
    有意な信号が
    まったく見られなかったのです
  • 4:03 - 4:08
    睡眠不足によって
    記憶の受信箱が閉鎖されてしまい
  • 4:08 - 4:11
    新しいファイルを
    受け付けなかったようなものです
  • 4:12 - 4:16
    新たな経験を効果的に
    記憶することができないのです
  • 4:18 - 4:23
    睡眠不足だと
    このような悪いことが起きるのですが
  • 4:23 - 4:26
    対照実験グループに
    いったん話を戻しましょう
  • 4:26 - 4:30
    たっぷり8時間の睡眠をとった
    グループがいましたよね?
  • 4:30 - 4:33
    今度は別の問いを
    立ててみましょう
  • 4:33 - 4:38
    睡眠をとった場合に
    睡眠のどんな生理学的性質によって
  • 4:38 - 4:43
    記憶や学習能力が 日々 回復し
    改善されるのでしょう?
  • 4:44 - 4:47
    頭部に電極を
    たくさんつけてみると
  • 4:47 - 4:51
    非常に深い眠りについている状態では
  • 4:51 - 4:55
    大きく力強い脳波が
    観察されました
  • 4:55 - 4:57
    この脳波が大きく高まった瞬間には
  • 4:57 - 5:00
    突発的な電気活動が見られます
  • 5:00 - 5:02
    睡眠紡錘波と呼ばれるものです
  • 5:03 - 5:07
    この深い眠りでの脳波の
    組み合わせこそが
  • 5:08 - 5:12
    夜間にファイル転送システム
    のように機能して
  • 5:12 - 5:16
    記憶を短期記憶という
    やや頼りない貯水池から
  • 5:16 - 5:20
    脳の長期記憶という
    より永続的な貯蔵庫へと移動させて
  • 5:20 - 5:24
    記憶を守り 保護するのです
  • 5:25 - 5:28
    睡眠中に 一体何が
  • 5:28 - 5:33
    こうして記憶を処理するのかを
    理解することは重要です
  • 5:33 - 5:37
    なぜなら 医療的・社会的に
    大きな意味があるからです
  • 5:37 - 5:39
    この調査結果を
    臨床的に応用した―
  • 5:39 - 5:42
    ある領域について
    お話しさせてください
  • 5:42 - 5:45
    老化と認知症がそうです
  • 5:47 - 5:50
    老化とともに
    学習能力や記憶力が
  • 5:50 - 5:54
    低下し衰えるのは
    誰もが知っています
  • 5:55 - 5:57
    しかし 老化による―
  • 5:57 - 6:03
    生理学的特徴として 睡眠の質が
    低下することが分かりました
  • 6:04 - 6:07
    特に 先程 お話ししたような
    深い眠りは得にくくなります
  • 6:09 - 6:12
    昨年になって ようやく
  • 6:12 - 6:15
    これら2つの現象が
    同時に起こるだけでなく
  • 6:15 - 6:18
    大いに相関があるという根拠を
    発表しました
  • 6:19 - 6:22
    これによって分かったのは
    深い眠りが妨げられることは
  • 6:22 - 6:24
    老化に伴う認知機能の低下や
  • 6:24 - 6:28
    記憶力の衰えが起こる
    要因のひとつだということです
  • 6:28 - 6:32
    そして より最近になって
    分かったのですが
  • 6:32 - 6:34
    アルツハイマー病にも
    関係しています
  • 6:36 - 6:40
    これは非常に気分が
    暗くなるようなニュースです
  • 6:40 - 6:42
    皆さんにもいずれ起こることです
  • 6:42 - 6:45
    でも 希望の光が
    あるかもしれません
  • 6:46 - 6:51
    老化に関連しているとされる
    他の要因とは異なるからです
  • 6:51 - 6:54
    例えば 物理的に構造が
    変化してしまった脳は
  • 6:54 - 6:57
    治療することが
    ひどく難しいのですが
  • 6:57 - 7:02
    老化やアルツハイマー病に
    説明をつけるための手がかりが
  • 7:02 - 7:05
    睡眠であるなら
    素晴らしいことです
  • 7:05 - 7:07
    何か行動することが
    できるのですから
  • 7:09 - 7:12
    うちの睡眠研究所には
    睡眠導入剤を用いずに
  • 7:12 - 7:15
    進めている取り組みがあります
  • 7:16 - 7:20
    残念ながら 睡眠導入剤は
    自然な睡眠をもたらさないのです
  • 7:22 - 7:25
    そうではなく 私たちが
    発展させつつある手法では
  • 7:25 - 7:28
    直流電流刺激を使います
  • 7:28 - 7:31
    脳にごく少量の電流を流します
  • 7:31 - 7:34
    非常に微量なので
    何も感じませんが
  • 7:34 - 7:36
    大きな効果を発揮します
  • 7:37 - 7:43
    若く健康な成人の睡眠中に
    この刺激を与えて
  • 7:43 - 7:48
    深い睡眠中の脳波の出現と
    同時に刺激すると
  • 7:48 - 7:52
    深い眠りでの脳波の大きさを
    さらに増幅できるだけでなく
  • 7:52 - 7:59
    睡眠から得られる記憶への効用を
    ほぼ2倍にすることができます
  • 7:59 - 8:02
    ここで問題となるのは
  • 8:02 - 8:06
    この安価で持ち運びが
    可能になりうる技術を
  • 8:06 - 8:09
    老齢の人々や認知症患者に
    応用できるかということです
  • 8:11 - 8:15
    深い眠りの持つ
    健康な質を取り戻し
  • 8:15 - 8:21
    それによって 学習能力や記憶機能を
    守ることができるのでしょうか?
  • 8:21 - 8:24
    これが私の心からの望みです
  • 8:24 - 8:27
    私たちの壮大な挑戦のひとつです
  • 8:29 - 8:33
    以上が 脳にとっての
    睡眠の役割の一例ですが
  • 8:33 - 8:36
    睡眠は身体にとっても
    同様に不可欠なものです
  • 8:37 - 8:41
    睡眠不足と生殖機能の関係については
    もうお話ししましたね
  • 8:42 - 8:47
    睡眠不足と心臓血管系の機能の
    関係についても お話ししましょう
  • 8:47 - 8:50
    たった1時間がもたらす違いです
  • 8:50 - 8:55
    年に2回 70もの国々の
    16億人を巻き込んで
  • 8:55 - 9:00
    地球規模で行われている実験が
    ありますよね ―
  • 9:00 - 9:02
    そう サマータイムです
  • 9:03 - 9:06
    春に1時間
    睡眠が短くなると
  • 9:06 - 9:12
    翌日に心臓発作の件数が
    24%も増加します
  • 9:15 - 9:18
    秋に1時間
    睡眠が長くなると
  • 9:18 - 9:22
    心臓発作の件数が
    21%減少します
  • 9:24 - 9:25
    すごいと思いませんか?
  • 9:27 - 9:33
    全く同じパターンの変化が
    自動車の衝突事故や交通事故
  • 9:33 - 9:35
    自殺率にまで見られるのです
  • 9:37 - 9:40
    しかし もう一歩踏み込んで
    考えてほしいのは
  • 9:40 - 9:42
    睡眠不足と免疫機能の関係です
  • 9:43 - 9:48
    画像に写った きれいな青いものを
    ご紹介しましょう
  • 9:48 - 9:51
    ナチュラルキラー細胞と
    呼ばれるものです
  • 9:51 - 9:56
    ナチュラルキラー細胞は
    いわば免疫系統における
  • 9:56 - 9:58
    007のようなものです
  • 9:58 - 10:03
    この細胞は危険で不要なものを
    見つけ出して排除するのに
  • 10:03 - 10:04
    長けています
  • 10:05 - 10:09
    この画像は がん腫瘍を
    破壊しているところです
  • 10:11 - 10:17
    力強い免疫系統の暗殺者たちに
    常に目を光らせていてほしいと
  • 10:17 - 10:19
    願ってしまうところですが
  • 10:19 - 10:22
    残念ながら 睡眠不足だと
    それは無理な相談なのです
  • 10:24 - 10:25
    さて この実験では
  • 10:25 - 10:29
    一晩中 徹夜するのではなく
  • 10:29 - 10:35
    たったひと晩 睡眠時間を
    4時間に減らして
  • 10:35 - 10:38
    免疫細胞の活動に
    どのような減少が見られるかを
  • 10:38 - 10:40
    観察することにしました
  • 10:41 - 10:44
    差は些細なものではなく
    10%とか
  • 10:44 - 10:46
    20%どころではなく
  • 10:46 - 10:50
    ナチュラルキラー細胞の活動が
    70%も減少していたのです
  • 10:52 - 10:56
    これは重大な免疫不全状態です
  • 10:57 - 11:00
    これでお分かりいただけたでしょう
  • 11:00 - 11:04
    睡眠不足と様々な種類の
    がんの発症リスクは
  • 11:04 - 11:08
    大いに関連していると
    判明しつつあるのです
  • 11:10 - 11:13
    現在 関連が分かっているものには
    大腸がんや
  • 11:13 - 11:16
    前立腺がんや乳がんがあります
  • 11:18 - 11:23
    実は 睡眠不足とがんの関連性が
    非常に高いために
  • 11:23 - 11:26
    世界保健機関は
  • 11:26 - 11:30
    夜間勤務を伴う
    あらゆる仕事を
  • 11:30 - 11:33
    発がん性があると
    分類しています
  • 11:33 - 11:36
    睡眠リズムを乱すことになるからです
  • 11:38 - 11:41
    例の古い格言を
    聞いたことがあるかもしれません
  • 11:41 - 11:43
    「死んだらよく眠れる」と言いますね
  • 11:43 - 11:45
    いたって真面目に申し上げますが
  • 11:45 - 11:47
    これは致命的に
    あさはかな助言です
  • 11:48 - 11:53
    何百万人もを対象にした
    疫学的研究から明らかです
  • 11:53 - 11:55
    全くの真実なのです
  • 11:55 - 11:59
    睡眠時間が短ければ短いほど
    寿命も短くなるのです
  • 11:59 - 12:02
    短時間睡眠には
    様々な死亡リスクがあります
  • 12:05 - 12:09
    がんやアルツハイマー病を
    発症するリスクが
  • 12:09 - 12:11
    高まると聞いても
  • 12:11 - 12:16
    それでもまだ不安を
    かきたてられないなら
  • 12:16 - 12:18
    こんな事実はどうでしょう
  • 12:18 - 12:23
    睡眠不足によって蝕まれるのは
    生命の構造そのものです
  • 12:25 - 12:27
    つまりDNAの遺伝子コードです
  • 12:28 - 12:32
    また ある研究では
    健康な成人を集め
  • 12:32 - 12:36
    睡眠を1日6時間に制限し
  • 12:36 - 12:37
    1週間続けました
  • 12:37 - 12:41
    それから遺伝子活動に見られた
    変化を測定して
  • 12:41 - 12:44
    同じ被験者が
    たっぷり8時間
  • 12:44 - 12:46
    睡眠をとった時と
    比較したのです
  • 12:47 - 12:49
    重要な発見が
    2つありました
  • 12:50 - 12:55
    1つめに 711個もの遺伝子の活動が
  • 12:55 - 12:58
    乱されていました
  • 12:58 - 12:59
    睡眠不足によるものです
  • 13:00 - 13:03
    2つめに その遺伝子の
    半数ほどの活動が
  • 13:03 - 13:06
    活発になっていた一方で
  • 13:06 - 13:08
    もう半分は活動が
    減少していました
  • 13:08 - 13:12
    睡眠不足によって
    活動が減った遺伝子は
  • 13:12 - 13:15
    免疫機能と関わりのある
    遺伝子でした
  • 13:15 - 13:18
    ここでも 免疫不全が
    起こっていることが分かります
  • 13:19 - 13:22
    対照的に 睡眠不足によって
  • 13:22 - 13:25
    亢進が見られ
    活動が活発になった遺伝子は
  • 13:25 - 13:29
    腫瘍発生の促進に関する遺伝子や
  • 13:29 - 13:34
    体内の慢性的炎症に
    関する遺伝子や
  • 13:34 - 13:37
    ストレスに関する遺伝子でした
  • 13:37 - 13:40
    その結果 心血管疾患を
    誘発するようなものです
  • 13:41 - 13:45
    端的に言って
    睡眠不足である場合に
  • 13:45 - 13:48
    それを免れて悪影響を受けずに
    健康でいることは
  • 13:48 - 13:50
    できないのです
  • 13:51 - 13:54
    家の壊れた
    水道管のようなものです
  • 13:54 - 13:58
    睡眠不足は
    生理機能の隅々の
  • 13:58 - 14:00
    あらゆる裂け目に入り込み
  • 14:00 - 14:04
    日々の健康を形作っている
    DNAの核酸の配列さえ
  • 14:04 - 14:07
    改悪してしまうこともあります
  • 14:10 - 14:13
    ここまで聞いて
    こう思うかもしれません
  • 14:13 - 14:15
    「なんてことだ
    睡眠の質をどう上げたらいい?
  • 14:15 - 14:17
    よく眠る秘訣はないの?」と
  • 14:18 - 14:23
    有害で悪影響をもたらす
    アルコールやカフェインを
  • 14:23 - 14:26
    避けるということもそうですし
  • 14:26 - 14:28
    夜 なかなか寝られないのなら
  • 14:28 - 14:30
    昼寝をしないようにしましょう
  • 14:30 - 14:32
    それ以外に
    2つアドバイスがあります
  • 14:33 - 14:36
    1つめは 「規則正しさ」です
  • 14:36 - 14:39
    同じ時間に就寝し
    同じ時間に起きましょう
  • 14:39 - 14:42
    平日であっても
    週末であってもです
  • 14:42 - 14:45
    規則正しい生活は
    何にも勝ります
  • 14:45 - 14:47
    睡眠を安定させ
  • 14:47 - 14:51
    睡眠の量と質を
    改善してくれます
  • 14:52 - 14:55
    2つめは 「温度は低めに」です
  • 14:56 - 14:59
    眠りに就き
    睡眠を維持するために
  • 14:59 - 15:03
    身体の深部体温を
    摂氏1~1.5度ほど
  • 15:03 - 15:05
    下げなければなりません
  • 15:05 - 15:07
    暑すぎる部屋よりも
  • 15:07 - 15:10
    寒すぎる部屋での方が
    よく眠れるのは
  • 15:10 - 15:11
    このためです
  • 15:12 - 15:16
    寝室の室温を 華氏65度くらい
    あるいは摂氏18度くらいに
  • 15:16 - 15:18
    するといいでしょう
  • 15:18 - 15:20
    多くの人にとって
    就寝するのに適した温度です
  • 15:22 - 15:26
    では最後に 少し立ち戻って
  • 15:26 - 15:29
    一番伝えたいメッセージは
    何なのでしょうか?
  • 15:31 - 15:33
    次のようなことだと思います
  • 15:33 - 15:38
    残念ながら 睡眠は 贅沢品でも
    ライフスタイルの選択でもありません
  • 15:39 - 15:44
    睡眠は 議論の余地なく
    生物学的に必要なものです
  • 15:45 - 15:48
    みなさんの生命維持装置であり
  • 15:49 - 15:53
    母なる自然が限りなく
    不死を目指した結果なのです
  • 15:55 - 15:59
    先進国の国々に見られる
    睡眠時間の大幅な減少は
  • 15:59 - 16:04
    私たちの心身や健康状態
    安全や子供の教育にまで
  • 16:04 - 16:07
    壊滅的な影響を
    及ぼしつつあります
  • 16:08 - 16:11
    睡眠不足の蔓延が
    静かに進行しており
  • 16:11 - 16:15
    これは急速に 21世紀に
    私たちが直面する公衆衛生における
  • 16:15 - 16:17
    最大の課題のひとつに
    なりつつあります
  • 16:20 - 16:25
    今こそ たっぷりと
    睡眠をとる権利を
  • 16:25 - 16:27
    取り戻す時です
  • 16:28 - 16:30
    恥ずかしいと思う必要もなければ
  • 16:30 - 16:34
    怠け者だという汚名を
    着せられるいわれもありません
  • 16:35 - 16:41
    そうすれば 最強の生命の万能薬を
    取り戻すことになるのです
  • 16:42 - 16:45
    睡眠は いわば
    健康にとっての万能ナイフです
  • 16:47 - 16:49
    演説はこのくらいにして
  • 16:49 - 16:51
    おやすみなさい
    健闘を祈ります
  • 16:51 - 16:53
    そして 何よりも―
  • 16:55 - 16:57
    よく眠れますように
  • 16:57 - 16:58
    ありがとうございました
  • 16:58 - 17:03
    (拍手)
  • 17:03 - 17:04
    ありがとう
  • 17:04 - 17:07
    (拍手)
  • 17:07 - 17:08
    ありがとうございます
  • 17:08 - 17:11
    (デイヴィッド・ビエロ)
    いえいえ そのままで
  • 17:11 - 17:14
    逃げないでくれて
    ありがとうございます
  • 17:14 - 17:15
    恐ろしい話でした
  • 17:15 - 17:18
    (マット・ウォーカー)どういたしまして
    (デイヴィッド)ありがとう
  • 17:18 - 17:23
    寝だめして睡眠を取り戻せないなら
    どうしたらいいんでしょう?
  • 17:24 - 17:27
    夜中に眠れずに
    寝返りばかり打っていたり
  • 17:27 - 17:30
    夜勤で働いていたりする場合は
    どうしたらいいですか?
  • 17:30 - 17:32
    (マット)確かに睡眠を
    取り戻すことはできません
  • 17:33 - 17:34
    睡眠は銀行ではないので
  • 17:34 - 17:36
    負債をため込んで
  • 17:36 - 17:39
    いつか精算できると
    望むことはできません
  • 17:39 - 17:42
    非常に破滅的で
    健康が急速に損なわれる理由も
  • 17:42 - 17:45
    お話ししておくべきですね
  • 17:45 - 17:48
    1つめに ヒトは
    特に理由もなく
  • 17:48 - 17:50
    意図的に自ら
    睡眠不足に陥る―
  • 17:50 - 17:53
    唯一の生物だからです
  • 17:53 - 17:54
    (デイヴィッド)
    賢いからですよね
  • 17:54 - 17:59
    (マット)つまり こういうことです
    自然はこれまでに
  • 17:59 - 18:00
    進化の過程において
  • 18:00 - 18:05
    睡眠不足という課題に
    直面する必要がなかったんです
  • 18:05 - 18:09
    それゆえ セーフティーネットがなく
  • 18:09 - 18:11
    だからこそ睡眠不足になると
  • 18:11 - 18:15
    脳でも身体でも
    非常に急速に崩壊が進むんです
  • 18:15 - 18:18
    とにかく睡眠を
    優先するほかないですね
  • 18:18 - 18:21
    (デイヴィッド)そうですか
    でも眠れない場合は
  • 18:21 - 18:23
    どうしたらいいですか?
  • 18:23 - 18:27
    (マット)ベッドに入ってから
    起きたままでいるなら
  • 18:27 - 18:31
    ベッドから出て
    他の部屋に行って
  • 18:31 - 18:32
    別のことをしてください
  • 18:32 - 18:36
    なぜなら 脳がすぐに寝室を
  • 18:36 - 18:39
    起きているための場所と
    認識するからです
  • 18:39 - 18:41
    その結びつきを
    取り払う必要があります
  • 18:41 - 18:44
    眠いときにだけ
    寝室に行くようにしましょう
  • 18:44 - 18:48
    そうすれば それまでの
    結びつきを学び直して
  • 18:48 - 18:50
    ベッドを寝る場所と認識できます
  • 18:50 - 18:52
    例えるとすれば
  • 18:52 - 18:56
    食卓について空腹になるのを
    待ちませんよね
  • 18:56 - 18:59
    ベッドに横になって
    眠れるのを待つのも同じです
  • 19:00 - 19:02
    (デイヴィッド)なるほど
    目が覚めました
  • 19:02 - 19:03
    素晴らしいです
  • 19:03 - 19:05
    (マット)どういたしまして
    ありがとう
Title:
睡眠というスーパーパワー
Speaker:
マット・ウォーカー
Description:

睡眠はあなたの生命維持装置であり、母なる自然が限りなく不死を目指した結果である、と睡眠科学者のマット・ウォーカーは言います。眠りについての科学に深く切り込むこのトークで、ウォーカーは、脳と身体の両方に、睡眠を取ることで起こる素晴らしい利点について、そして睡眠不足によって引き起こされる、目を見張るほどの不利益について教えてくれます。学習や記憶、免疫機能や遺伝情報に至るまで、睡眠があなたにもたらす影響について聞いてください。よく眠るための役立つヒントも得られます。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
19:18

Japanese subtitles

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