自ら学習するコンピュータの素晴らしくも物恐ろしい可能性
-
0:01 - 0:05これまではコンピューターに
何かさせようと思ったら -
0:05 - 0:06プログラムを書く
必要がありました -
0:06 - 0:10プログラミングはやったことが
ないかもしれませんが -
0:10 - 0:13やりたいことを
実現するために -
0:13 - 0:17コンピューターが
行うべきことを -
0:17 - 0:19事細かに指定してやる
必要があります -
0:19 - 0:23だから実現したいことの
具体的なやり方を知らずに -
0:23 - 0:25プログラムを書くというのは
難しい話です -
0:25 - 0:28それがこの写真の人物
アーサー・サミュエルが直面した問題でした -
0:28 - 0:321956年のこと 彼はチェッカーで
自分に勝てるプログラムを -
0:32 - 0:35作りたいと思いました
-
0:35 - 0:37しかしどうしたら
自分より上手く -
0:37 - 0:40チェッカーを指す手順を
詳細に記述することができるでしょう? -
0:40 - 0:42彼は良い方法を
思いつきました -
0:42 - 0:46コンピュータ自身を相手に
何千回も -
0:46 - 0:48チェッカーの対局をさせて
自分で学ばせるんです -
0:48 - 0:52これはうまくいきました
そのプログラムは実際 -
0:52 - 0:561962年に コネチカット州チャンピオンを
破ることができました -
0:56 - 0:59だからアーサー・サミュエルは
機械学習の父とも言え -
0:59 - 1:00私自身 彼に
多くを負っています -
1:00 - 1:03というのも私は機械学習の応用を
生業としているからです -
1:03 - 1:04私が代表を務めていた
-
1:04 - 1:08Keggleには20万人以上の
機械学習専門家が属しています -
1:08 - 1:10Keggleでは
-
1:10 - 1:14かつて解かれたことのない課題を使って
競技会を開催していて -
1:14 - 1:17何百回となく
成功を収めています -
1:17 - 1:20そのような立場から
機械学習には かつて何ができ -
1:20 - 1:24今何ができて
将来何ができるようになるか -
1:24 - 1:26多くのことを
学ぶことができました -
1:26 - 1:31機械学習が商業的に大きな成功を収めた
最初の例は Googleかもしれません -
1:31 - 1:34Googleは
機械学習を使った -
1:34 - 1:36アルゴリズムによって
-
1:36 - 1:38情報を見つけられることを
示しました -
1:38 - 1:42それ以来 機械学習の商業的な成功事例が
たくさん生まれています -
1:42 - 1:44AmazonやNetflixのような企業は
-
1:44 - 1:48機械学習を使って
ユーザーが買いたいであろう商品や -
1:48 - 1:50見たいであろう映画を
提示していて -
1:50 - 1:52その精度は
時に不気味なくらいです -
1:52 - 1:54LinkedInやFacebookは
-
1:54 - 1:56知り合いかもしれない人を示唆し
なぜ分かったのか -
1:56 - 1:58当人には
見当も付きませんが -
1:58 - 2:01これも機械学習の力を
使っているのです -
2:01 - 2:04手順が事細かに
プログラミングされているのではなく -
2:04 - 2:07どうすべきかをデータから学習する
アルゴリズムが使われています -
2:07 - 2:10IBMのワトソンが
ジェパディの世界チャンピオン -
2:10 - 2:142人を破ったのも
そのような方法によってで -
2:14 - 2:17ご覧のような複雑な問いに
答えることができました -
2:17 - 2:20[2003年にこの町の国立博物館から古代の
“ニムルドの獅子” が (その他多くの品とともに) 消えた] -
2:20 - 2:23自動運転車が実現可能になったのも
機械学習のお陰です -
2:23 - 2:26たとえば木と歩行者を
見分けるといったことが -
2:26 - 2:28できる必要があります
-
2:28 - 2:31そのようなことの具体的な手順が
どうすれば書けるのか -
2:31 - 2:34分かりませんが
機械学習で可能になったのです -
2:34 - 2:37事実この車は
事故を起こすこともなく -
2:37 - 2:40普通の公道を
何百万キロも走行しています -
2:40 - 2:44コンピューターは
単に学べるだけでなく -
2:44 - 2:46どうしたらできるのか
-
2:46 - 2:49分からないようなことも
学ぶことができ -
2:49 - 2:52人間よりも上手くなることも
あり得るのです -
2:52 - 2:56機械学習で最も目覚ましい
事例の1つは -
2:56 - 2:58私がKeggleで主催した
プロジェクトで -
2:58 - 3:02ジェフリー・ヒントン率いる
-
3:02 - 3:03トロント大のチームが
-
3:03 - 3:06薬を発見する競技に
優勝した時です -
3:06 - 3:09これがすごいのは
医薬大手のメルク社や -
3:09 - 3:13この分野の専門家チームの
開発したアルゴリズムを破った彼らのチームに -
3:13 - 3:18化学や生物学やライフサイエンスを
ちゃんと学んだ経験のある人が誰もいなかったことで -
3:18 - 3:20しかも たった2週間で
やってのけたのです -
3:20 - 3:22どうして可能だったのか?
-
3:22 - 3:25ディープ・ラーニングと呼ばれる
アルゴリズムを使ったのです -
3:25 - 3:28ことの重大さは 数週間後に
ニューヨークタイムズ紙の -
3:28 - 3:31一面で取り上げられたことでも
分かると思います -
3:31 - 3:34画面の左に出ているのが
ジェフリー・ヒントンです -
3:34 - 3:38ディープ・ラーニングというのは
人の脳の仕組みを参考にしたアルゴリズムで -
3:38 - 3:40何が可能かについて
-
3:40 - 3:44理論的には限界がありません
-
3:44 - 3:47より多くのデータと
処理時間を使うほど -
3:47 - 3:48より良い結果が得られます
-
3:48 - 3:51ニューヨークタイムズは
その記事でもう1つ -
3:51 - 3:53ディープ・ラーニングのすごい事例を
取り上げています -
3:53 - 3:56それをこれからお見せしましょう
-
3:56 - 4:01コンピューターが人の話を聞いて
理解できることを示すものです -
4:01 - 4:03(ビデオ) このプロセスの
最後に加えたいステップは -
4:03 - 4:06実際に中国語で
-
4:06 - 4:11話させるということです
-
4:11 - 4:14ここで鍵になるのは
-
4:14 - 4:19中国語話者から得た
膨大な情報を使って -
4:19 - 4:21中国語のテキストを
音声に変える -
4:21 - 4:26音声合成システムを作り
-
4:26 - 4:301時間ほどの
私自身の声のデータを使って -
4:30 - 4:32そのシステムを調整し
-
4:32 - 4:36まるで私が話しているかのようにする
ということです -
4:36 - 4:39まだ完璧なものではありません
-
4:39 - 4:42たくさんミスをします
-
4:42 - 4:44(音声合成された中国語訳)
-
4:44 - 4:47(拍手)
-
4:49 - 4:53この領域で為されるべきことは
まだたくさんあります -
4:53 - 4:57(音声合成された中国語訳)
-
4:57 - 5:00(拍手)
-
5:01 - 5:05これは中国で行われた
カンファレンスでのものですが -
5:05 - 5:07学会で拍手が
沸き起こるというのは -
5:07 - 5:09あまりないことです
-
5:09 - 5:13もっともTEDxは
もっと自由な雰囲気がありますが -
5:13 - 5:15ご覧いただいたものはみんな
ディープ・ラーニングで実現されました -
5:15 - 5:17(拍手) どうも
-
5:17 - 5:19英語の文字起こしも
ディープ・ラーニングだし -
5:19 - 5:23右上の中国語に翻訳されたテキストも
ディープ・ラーニングによるもので -
5:23 - 5:26音声の合成にも
ディープ・ラーニングが使われています -
5:26 - 5:29ディープ・ラーニングは
このようにすごいものです -
5:29 - 5:32単一のアルゴリズムで
ほとんど何でもできるように見えます -
5:32 - 5:35この1年前にディープ・ラーニングが
「見る」こともできると知りました -
5:35 - 5:40ドイツ道路標識認識ベンチマーク
という奇妙な競技会で -
5:40 - 5:44このような道路標識をディープ・ラーニングで
識別できることが示されました -
5:44 - 5:46他のアルゴリズムよりも
-
5:46 - 5:47上手く識別できた
というだけでなく -
5:47 - 5:50このスコアボードにある通り
2位の人間より -
5:50 - 5:522倍高い精度で
識別できたんです -
5:52 - 5:542011年には
コンピューターが人よりも -
5:54 - 5:57良く見ることができる事例が
生まれたわけです -
5:57 - 5:59それ以来いろんなことが
起きています -
5:59 - 6:032012年にGoogleが発表したんですが
ディープ・ラーニング・アルゴリズムが -
6:03 - 6:04YouTubeビデオを見て
-
6:04 - 6:081万6千台のコンピュータで
1ヶ月 データ処理した結果 -
6:08 - 6:12コンピューターが「人」や
「猫」といった概念を -
6:12 - 6:14自分で学んだということです
-
6:14 - 6:16これは人が学習する方法に
近いものです -
6:16 - 6:19人は見たものを
教えられて学ぶよりは -
6:19 - 6:22むしろそれが何なのか
自分で学んでいくものです -
6:22 - 6:262012年にはまた
先ほど名前の出たジェフリー・ヒントンが -
6:26 - 6:29有名なImageNet競技会で
優勝しましたが -
6:29 - 6:33これは150万の画像を
何の写真か -
6:33 - 6:34判別するというものです
-
6:34 - 6:382014年の時点で
画像認識の誤り率は -
6:38 - 6:396%までになっています
-
6:39 - 6:41これも人間より高い精度です
-
6:41 - 6:45機械はこの面で非常に良い仕事を
するようになっており -
6:45 - 6:47商業的にも
利用されています -
6:47 - 6:50たとえばGoogleは
去年フランス国内のすべての番地を -
6:50 - 6:552時間で地図に登録したと
発表しました -
6:55 - 6:58その方法は
ストリートビューの画像を -
6:58 - 7:03ディープ・ラーニング・アルゴリズムに食わせて
所番地を識別させるというものです -
7:03 - 7:05かつてなら どれほど時間を
要したか分かりません -
7:05 - 7:08何十人掛かりで
何年もかかったでしょう -
7:08 - 7:10こちらは中国の
Baiduによるもので -
7:10 - 7:14中国版のGoogle
のようなサービスです -
7:14 - 7:17左上の画像は
-
7:17 - 7:20私がBaiduのディープ・ラーニング・システムに
アップロードしたものです -
7:20 - 7:24下に並んでいるのは
システムがその画像を理解して -
7:24 - 7:26似た画像を集めた結果です
-
7:26 - 7:29類似画像は
似たような背景や -
7:29 - 7:31似た顔の向きを持ち
-
7:31 - 7:33同じく舌を出してる
ものまであります -
7:33 - 7:36ウェブページの文章によって
見つけたものではありません -
7:36 - 7:37アップしたのは
画像だけです -
7:37 - 7:41今やコンピュータは
見た物を理解して -
7:41 - 7:43何億という画像の
データベースから -
7:43 - 7:46リアルタイムで検索できるまでに
なっているのです -
7:46 - 7:50コンピュータに「見る」ことができるというのは
どんな意味を持つのか? -
7:50 - 7:52しかしできるのは
見ることだけではありません -
7:52 - 7:54ディープ・ラーニングには
それ以上のことができます -
7:54 - 7:57このような複雑で
ニュアンスに富んだ文章を -
7:57 - 7:59ディープ・ラーニング・アルゴリズムは
理解できます -
7:59 - 8:01ご覧いただいているのは
-
8:01 - 8:03スタンフォード大のシステムですが
一番上の点が赤色になっていて -
8:03 - 8:07文が全体としてネガティブな感情を
表していることを示しています -
8:07 - 8:11ディープ・ラーニングは今や
文章が何について何を言っているのかを -
8:11 - 8:16人間に近い精度で
理解できるようになっているのです -
8:16 - 8:19ディープ・ラーニングは
中国語を読むのにも使われ -
8:19 - 8:22中国語のネイティブ話者並の
精度があります -
8:22 - 8:24これを開発したのは
スイスのチームですが -
8:24 - 8:27その中に中国語の分かる人は
いなかったそうです -
8:27 - 8:29ディープ・ラーニングは
これに関して -
8:29 - 8:32ネイティブの人間にも劣らない
-
8:32 - 8:37最も優れたシステムなのです
-
8:37 - 8:40これは私の会社で
構築したシステムで -
8:40 - 8:42すべてを組み合わせたものです
-
8:42 - 8:44これらの画像には
テキストが紐付けされてはおらず -
8:44 - 8:47ユーザーが文をタイプすると
-
8:47 - 8:50リアルタイムで画像を理解し
-
8:50 - 8:51何の画像かを判別して
-
8:51 - 8:54書き込まれた文に近い画像を
見つけます -
8:54 - 8:57だから私の書いた文と
これらの画像を -
8:57 - 8:59同時に理解しているわけです
-
8:59 - 9:02Googleのサイトで
似たものを見たことがあるでしょう -
9:02 - 9:05何かタイプすると
画像が表示されますが -
9:05 - 9:08そこで実際に行われているのは
テキストによるウェブページの検索です -
9:08 - 9:11画像を理解するというのとは
ずいぶん違うことです -
9:11 - 9:14このようなことが
できるようになったのは -
9:14 - 9:17ほんのここ数ヶ月のことです
-
9:17 - 9:21コンピューターには「見る」だけでなく
「読む」こともでき -
9:21 - 9:25「聞く」ことによって理解できることも
お見せしました -
9:25 - 9:28そうすると「書く」ことだってできると言っても
驚かないかもしれません -
9:28 - 9:33これは私が昨日 ディープ・ラーニング・
アルゴリズムで生成したテキストです -
9:33 - 9:37こちらはスタンフォード大のアルゴリズムで
生成されたテキストです -
9:37 - 9:39それぞれの画像を
説明する文が -
9:39 - 9:43ディープ・ラーニング・アルゴリズムによって
生成されています -
9:43 - 9:48アルゴリズムは「ギターを弾いている黒いシャツの男」を
前に見たことはありません -
9:48 - 9:50「男」を見たことはあり
「黒い」ものを見たことはあり -
9:50 - 9:51「ギター」を見たことはありますが
-
9:51 - 9:56このキャプションは画像に対して
新しく独自に作り出されたものです -
9:56 - 9:59書くことに関してはコンピューターは
まだ人間に及びませんが 近づいています -
9:59 - 10:03テストでは4回に1回は
コンピューターの生成した文の方が好ましい — -
10:03 - 10:05という結果になっています
-
10:05 - 10:07このシステムはできて
まだ2週間しかたっていないので -
10:07 - 10:09このまま行くと
たぶん来年中には -
10:09 - 10:12コンピューターアルゴリズムの成績が
-
10:12 - 10:13人間を上回るのではと思います
-
10:13 - 10:16だからコンピューターは
書くこともできるのです -
10:16 - 10:20これらをまとめたら
非常に興味深い可能性が開けます -
10:20 - 10:21たとえば医療です
-
10:21 - 10:24あるボストンのチームは
コンピューターによって -
10:24 - 10:27医師が がんの診断を
する上で役に立つ -
10:27 - 10:31何十という腫瘍の特徴を発見したと
発表しました -
10:32 - 10:35同様にスタンフォードのグループは
-
10:35 - 10:38組織の拡大画像を見て
-
10:38 - 10:41がん患者の生存率を
-
10:41 - 10:43人間の病理医よりも
正確に予想する -
10:43 - 10:48機械学習システムを
開発しました -
10:48 - 10:51どちらのケースも
予測が人間より正確というだけでなく -
10:51 - 10:53新たな科学的洞察を
もたらしています -
10:53 - 10:55放射線医学のケースでは
-
10:55 - 10:58人間に理解できる
新しい臨床的な指標です -
10:58 - 11:00病理学のケースでは
-
11:00 - 11:04診断において
がん細胞だけでなく -
11:04 - 11:08がんの周囲の細胞も
重要であることを -
11:08 - 11:09発見しました
-
11:09 - 11:15これは病理医が
何十年も教わってきたのとは逆です -
11:15 - 11:18どちらのケースでも
システムは -
11:18 - 11:22医学の専門家と機械学習の専門家の
組み合わせによって開発されましたが -
11:22 - 11:24去年我々はこの面をも
乗り越えました -
11:24 - 11:28これは顕微鏡で見た
人の組織から -
11:28 - 11:30がんの領域を
識別する例です -
11:30 - 11:35このシステムは
人間の病理医と同じか -
11:35 - 11:38それ以上の精度で
がん領域を識別できますが -
11:38 - 11:41医療の知識や経験のない
チームによって -
11:41 - 11:44ディープ・ラーニングを使って
開発されました -
11:45 - 11:47同様に これは
ニューロンの区分けです -
11:47 - 11:51今ではニューロンを人間と
同じ正確さで区分けできますが -
11:51 - 11:54このシステムは医学を
学んだことのない人々が -
11:54 - 11:57ディープ・ラーニングを使って
開発しました -
11:57 - 12:00医学を学んだことのない人間が
医療の会社を始めるのも -
12:00 - 12:04もはや変なことではないと思え
-
12:04 - 12:06実際に会社を作ることにしました
-
12:06 - 12:08そうするのは
怖くもありましたが -
12:08 - 12:11データ分析技術だけでも
有益な医療サービスは -
12:11 - 12:16提供可能であると
理論は示しているように見えます -
12:16 - 12:19ありがたいことに
大変好意的な反応を受け取っており -
12:19 - 12:21メディアばかりでなく
-
12:21 - 12:23医学界の人々も
支持してくれています -
12:23 - 12:27私たちは医療の
中間部分を受け持って -
12:27 - 12:30そこを可能な限り
データ分析で置き換え -
12:30 - 12:33医師には彼らが最も適した部分をやってもらう
というのが基本方針です -
12:33 - 12:35例をお見せしたいと思います
-
12:35 - 12:40新しい医療診断テストの生成には
現在15分ほどかかります -
12:40 - 12:42それをリアルタイムで
ご覧に入れますが -
12:42 - 12:45一部をはしょって
3分に縮めてやります -
12:45 - 12:48医療診断テストを作って
お見せするよりは -
12:48 - 12:52車の画像を診断するテストを
お見せしようと思います -
12:52 - 12:54その方が分かりやすいので
-
12:54 - 12:57150万の車の画像から
始めます -
12:57 - 13:00まず写真を
撮った角度によって -
13:00 - 13:03分類したいと思います
-
13:03 - 13:07画像にラベルはまったく付いておらず
一から始めます -
13:07 - 13:08ディープ・ラーニング・アルゴリズムを使って
-
13:08 - 13:12写っている構造領域を
自動的に識別することができます -
13:12 - 13:16これの良いところは
人とコンピューターで協力して作業できるところです -
13:16 - 13:18ご覧のように
-
13:18 - 13:21人が関心のある領域を
コンピューターに教え -
13:21 - 13:25コンピューターがそれに基づいて
アルゴリズムを改良します -
13:25 - 13:30このディープ・ラーニング・システムは
1万6千次元空間になっていて -
13:30 - 13:33その空間の中で
軸を回転させて -
13:33 - 13:35新たな構造領域を
見つけようとします -
13:35 - 13:37それが成功したら
-
13:37 - 13:41人間が関心のある領域を
指摘します -
13:41 - 13:43コンピューターがうまく
領域を見つけられました -
13:43 - 13:46たとえば角度です
-
13:46 - 13:47このプロセスを経ることで
-
13:47 - 13:50どのような構造を
探しているのか -
13:50 - 13:52徐々に伝えていきます
-
13:52 - 13:54これが病気の診断であれば
-
13:54 - 13:57病理医が病的状態にある領域を
識別するとか -
13:57 - 14:02放射線医が問題のある可能性のある小結節を示す
といったことを想像できるでしょう -
14:02 - 14:05時にアルゴリズムには
難しいこともあります -
14:05 - 14:07今の場合
コンピューターが混乱して -
14:07 - 14:09前部と後部が
ごちゃまぜになっています -
14:09 - 14:11そのため少し注意して
-
14:11 - 14:15手で前部を後部から
選り分けてやらなければなりません -
14:15 - 14:20そうやって
こんなグループに関心があるのだと -
14:20 - 14:22コンピューターに
伝えるのです -
14:22 - 14:24こうやって続けていき
少しはしょりますが -
14:24 - 14:26機械学習アルゴリズムを
改善させるために -
14:26 - 14:28数百の事例を使って
-
14:28 - 14:30訓練してやります
-
14:30 - 14:34画像の一部が
薄れていますが -
14:34 - 14:38これはどう理解すれば良いか
既に認識されたものです -
14:38 - 14:41それから似たイメージという概念を
使ってやることで -
14:41 - 14:43コンピューターが
車の前部だけを -
14:43 - 14:47見つけられるように
なりました -
14:47 - 14:50そうなったら
人間がコンピューターに -
14:50 - 14:52その点で上手くできていることを
教えてやります -
14:54 - 14:56もちろんこの期に及んでも
-
14:56 - 15:00ある種のグループを分離するのが
難しいことがあります -
15:00 - 15:03今の場合 コンピューターに
しばらく回転をさせても -
15:03 - 15:07依然として
左側と右側の画像が -
15:07 - 15:08混在しています
-
15:08 - 15:10コンピューターにもう
少しヒントをやり -
15:10 - 15:13右側と左側を可能な限り
分離できる射影を -
15:13 - 15:16ディープ・ラーニング・
アルゴリズムを使って -
15:16 - 15:18見つけられるようにします
-
15:18 - 15:21そのヒントを与えることで —
上手くいきました -
15:21 - 15:24右側と左側を
見分ける方法を -
15:24 - 15:26どうにか見つけられました
-
15:26 - 15:29基本的な考え方を
分かっていただけたと思います -
15:29 - 15:37これは人間がコンピューターに
置き換えられるという話ではなく — -
15:37 - 15:40人とコンピューターが
協力するということです -
15:40 - 15:43やろうとしているのは
これまでは5、6人のチームで -
15:43 - 15:45何年もかかっていた
ようなことを -
15:45 - 15:481人で15分ほどで
できるようにする -
15:48 - 15:50ということです
-
15:50 - 15:54このプロセスには
4、5回の反復が必要です -
15:54 - 15:56150万の画像を
62%の精度で -
15:56 - 15:59分類できるようになりました
-
15:59 - 16:01そうなったら
-
16:01 - 16:03大きなセクションを選んで
-
16:03 - 16:06誤りがないか
素早くチェックできます -
16:06 - 16:10誤りがあった場合は
コンピューターに教えてやります -
16:10 - 16:13それぞれのグループについて
そういうことを行うことで -
16:13 - 16:15150万の画像を
80%の精度で -
16:15 - 16:18分類できるようになりました
-
16:18 - 16:20そうしたら
-
16:20 - 16:23正しく分類されなかった
少数のケースについて -
16:23 - 16:26その理由を考えます
-
16:26 - 16:28このアプローチを
15分やることで -
16:28 - 16:3297%の精度で
分類できるようになりました -
16:32 - 16:37このようなテクニックは
世界の重要な問題を解決してくれるでしょう -
16:37 - 16:40世界的な医師不足です
-
16:40 - 16:43世界経済フォーラムは
発展途上国において -
16:43 - 16:46医師が今の10倍から20倍必要で
-
16:46 - 16:48それだけの医師を育てるには
-
16:48 - 16:51300年かかると言っています
-
16:51 - 16:54ディープ・ラーニングを使って
医療の効率を上げることで -
16:54 - 16:56対処するというのは
どうでしょう? -
16:56 - 16:59このような機会に
私はワクワクしていますが -
16:59 - 17:01同時に懸念している
こともあります -
17:01 - 17:04地図で青になっている国は
-
17:04 - 17:08雇用の80%以上が
サービス業のところです -
17:08 - 17:10サービスとは何か?
-
17:10 - 17:11このようなものです
-
17:11 - 17:16これらのことは コンピューターが
できるようになりつつあることでもあります -
17:16 - 17:19先進国の雇用の80%は
コンピューターができるようになったことで -
17:19 - 17:22成り立っているのです
-
17:22 - 17:23これは何を
意味するのでしょう? -
17:23 - 17:26「他の仕事で置き換えられるから
問題ないよ -
17:26 - 17:29たとえば
データサイエンティストの仕事とか」 -
17:29 - 17:30と思うかもしれませんが
-
17:30 - 17:33このようなものをデータサイエンティストが構築するのに
そう時間はかかりません -
17:33 - 17:36たとえば今回取り上げた4つのアルゴリズムは
1人の人間によって作られたものです -
17:36 - 17:38こういうことは
以前にも起き -
17:38 - 17:42新しいものが現れては
古い職が新しい職で -
17:42 - 17:44置き換えられてきた
と言うなら -
17:44 - 17:46その新しい職は
どのようなものになるのでしょう? -
17:46 - 17:48とても難しい問題です
-
17:48 - 17:51なぜなら人間の能力は
徐々にしか向上しませんが -
17:51 - 17:54ディープ・ラーニング・
システムの能力は -
17:54 - 17:57指数関数的に
向上しているからです -
17:57 - 17:58私達がいるのは
追い抜かれる一歩手前です -
17:58 - 18:01今は周りを見渡して
-
18:01 - 18:03「コンピューターはまだ馬鹿だ」
と思っていても -
18:03 - 18:075年もしたら
このグラフの天井を突き破ってしまうでしょう -
18:07 - 18:11私たちは今この能力について
考える必要があるのです -
18:11 - 18:13前にも似たことは
経験しています -
18:13 - 18:14産業革命です
-
18:14 - 18:17エンジンの出現による
能力の急激な変化がありました -
18:18 - 18:21しかししばらくすると
物事はまた落ち着きました -
18:21 - 18:23社会的な変動はありましたが
-
18:23 - 18:26あらゆる場面でエンジンが
使われるようになると -
18:26 - 18:28状況は安定したのです
-
18:28 - 18:30機械学習の革命は
-
18:30 - 18:33産業革命とは
全然違うものになるでしょう -
18:33 - 18:36機械学習の革命は
留まることがないからです -
18:36 - 18:39より優れたコンピューターが
知的活動を受け持ち -
18:39 - 18:43それによって 知的活動にさらに優れた
コンピューターが作れるようになり -
18:43 - 18:45世界がかつて
経験したことのないような -
18:45 - 18:47変化を起こすことに
なるでしょう -
18:47 - 18:51何が起こりうるかについての
以前の知見は 当てはまらないのです -
18:51 - 18:53この影響は既に現れています
-
18:53 - 18:56過去25年で
資本生産性は増大しましたが -
18:56 - 19:01労働生産性は平坦で
むしろ少し下がっています -
19:01 - 19:04だから この議論を
今始めて欲しいのです -
19:04 - 19:07私がこの状況を
説明しても -
19:07 - 19:09なかなか真剣に
取り合ってもらえません -
19:09 - 19:10「コンピューターには
本当に思考することはできない」 -
19:10 - 19:13「感情がない」
「詩を理解しない」 -
19:13 - 19:16「我々は腦の働きを本当に理解してはいない」
などなど -
19:16 - 19:17だったら何でしょう?
-
19:17 - 19:19人間がお金をもらい
時間を費やして -
19:19 - 19:22やっていたことが
機械にも可能になっているんです -
19:22 - 19:24この新たな現実を踏まえて
-
19:24 - 19:28社会構造や経済構造を
どう調整したら良いか -
19:28 - 19:30考え始めるべき時です
-
19:30 - 19:31ありがとうございました
-
19:31 - 19:32(拍手)
- Title:
- 自ら学習するコンピュータの素晴らしくも物恐ろしい可能性
- Speaker:
- ジェレミー・ハワード
- Description:
-
コンピューターに学び方を教えた時何が起きるのでしょう? 科学技術者であるジェレミー・ハワードが急速に発展しているディープ・ラーニングの分野で起きている驚くべきことを紹介してくれます。コンピューターが中国語を学び、写真に写っている物を認識し、医療診断をする。(あるディープ・ラーニング・プログラムは何時間ものYouTubeビデオを見た後、「猫」の概念を自ら学び取りました。) この分野の最新動向を押さえておくことにしましょう。それは私達の身の回りのコンピューターの振る舞いを変えることになるでしょうから・・・あなたが思っているよりも早く。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 19:45
Yasushi Aoki approved Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Misaki Sato accepted Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Misaki Sato declined Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Misaki Sato edited Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn | ||
Misaki Sato edited Japanese subtitles for The wonderful and terrifying implications of computers that can learn |