警察と地域住民が共により安全な地域をつくるには
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0:01 - 0:04この写真を見るたびに
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0:04 - 0:07以前 どこかで見たことが
あるんじゃないかと -
0:07 - 0:09自分自身に問い掛けずにはいられません
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0:10 - 0:12正義を求めて
人々が通りを行進しています -
0:13 - 0:16ですが 警察官として服務の宣誓をするのは
1989年のことですから -
0:16 - 0:21それ以前に 実際に見ていたとしても
今とは違って見えていたはずです -
0:21 - 0:25私は 25年以上にわたり
警察の仕事をしています -
0:25 - 0:27アフリカ系アメリカ人女性の目で見ても
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0:27 - 0:29状況は改善してきたと思います
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0:29 - 0:32ですが 公共の安全について
学ぶと同時に -
0:32 - 0:35私が路上で行う取り締まりが
実は 地域の人々を -
0:35 - 0:37傷つけ 危害を及ぼしているのではと
思ったのです -
0:37 - 0:42そして 制服を着た女性警官である私を
人々がどう見ているか -
0:42 - 0:43よく思いを巡らせました
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0:44 - 0:46ですが 一つ理解していました
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0:46 - 0:50これまでとは違う方法か より良い方法が
おそらくあるということです -
0:50 - 0:54尊厳を守り 正義を約束する方法です
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0:55 - 0:58ですが 警察の力だけでは
できないことも分かっていました -
0:59 - 1:02その方法とは 公共の安全のために
人々と「協働」することです -
1:03 - 1:06歴史上様々なことがありました
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1:07 - 1:10失ったものもありました
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1:14 - 1:18アフリカ系アメリカ人の地域社会と
警察との関係は -
1:18 - 1:20悲惨なものです
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1:20 - 1:22たびたび不信で満たされていました
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1:23 - 1:26それは社会科学者によって
研究されていますし -
1:26 - 1:29政府によっても研究されています
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1:29 - 1:34どちらも 希望あふれる新たな手段と
長期的な解決策を約束しています -
1:35 - 1:37しかし 私たちが求めているのは
安全であり -
1:37 - 1:39私たちの安全は 絡み合って
成り立っています -
1:40 - 1:42素晴らしい関係や
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1:42 - 1:45信頼に基づく関係を築くためには
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1:45 - 1:47コミュニケーションを
図る必要があります -
1:48 - 1:53メッセージを送るための
新しいツールであるソーシャルメディアで -
1:53 - 1:55コミュニケーションを
図ろうとしても -
1:55 - 1:58非常に困難なことです
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1:58 - 2:02今の警察のやり方についても
検証しなくてはいけませんし -
2:02 - 2:05もはや役に立たないことは
やめるべきです -
2:05 - 2:08例えば ニューヨークでは
路上での身体検査です -
2:08 - 2:13これは関係を改善するどころか
多くの人に停止命令を与えているんです -
2:14 - 2:16これでは警官は
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2:17 - 2:20働いている地域社会のことを
知る機会が得られません -
2:21 - 2:23ですがご存知のとおり
もっと良い方法があります -
2:24 - 2:27「協働」と呼ばれるものです
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2:28 - 2:321970年代に エリノア・オストロムが
この理論を提唱しました -
2:32 - 2:35まさに「協働」と呼ばれるものです
仕組みはこうです -
2:35 - 2:39異なる専門分野の人を集め
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2:39 - 2:43新しい考えや生きた経験も取り込み
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2:43 - 2:45そして 新たな理解を生み出します
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2:45 - 2:48新たな理解を得て
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2:48 - 2:50この理論を公共の安全に
当てはめるとき -
2:50 - 2:53新たなタイプの公共の安全が
生まれます -
2:54 - 2:58ニューヨークの場合は
こんな感じです -
2:58 - 3:04それは 文字通り
区画ごとに関係を築くもので -
3:04 - 3:06その名も
「Build the Block」です -
3:06 - 3:08仕組みはこうです
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3:08 - 3:12buildtheblock.nycの
サイトに行き 自分の住所を入力します -
3:12 - 3:16すると 地域の集会の場所と日時が
表示されます -
3:17 - 3:20大事な点は その集会に
行かなければならないことです -
3:20 - 3:23その集会に行けば 必ず
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3:23 - 3:25もちろんそこには
NYPD(ニューヨーク市警)がいます -
3:25 - 3:28警官の他に地域の人々もいます
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3:29 - 3:33新しい理解を得るために
生きた経験を持った人たちが -
3:33 - 3:34ここに集まったからには
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3:34 - 3:37それを達成する新たな方法を
見出すことが大切です -
3:37 - 3:39達成するための新たな方法として
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3:39 - 3:43NCO(地域調整警官)が間に入ります
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3:43 - 3:47そのため この集会にも NCOは来ますし
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3:47 - 3:50911対応車と呼ばれるものや
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3:50 - 3:52地域担当車や刑事も来て
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3:53 - 3:56犯罪を減らすために
この新たな方法で協力しながら -
3:56 - 3:58一緒になって取り組むのです
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3:59 - 4:03興味深いことに
これが上手くいっているんです -
4:03 - 4:05ワシントンハイツの例を
取り上げましょう -
4:05 - 4:08地域の集会では
あるバーの近所の人たちが -
4:08 - 4:11大声やら騒音やらについて
苦情を言い立てていました -
4:11 - 4:14そこで その地区のNCOとの
対話を行い -
4:14 - 4:17防音壁の設置だとか
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4:17 - 4:19様々な対処法について
議論しました -
4:19 - 4:21「他の道路へ迂回させては?」
といった具合です -
4:21 - 4:25そして もちろん
夜間のバーはいくらか静かになりました -
4:26 - 4:29地域でいつも挙がる別の問題の一つが
スピード違反です -
4:30 - 4:32この中に切符を切られたことがある人は
どの位いますか? -
4:32 - 4:33挙手をお願いします
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4:33 - 4:35もっと高く 遠慮せずに
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4:35 - 4:37ニューヨークですから
もっと多いはずです -
4:37 - 4:39そう NCOに持ち込まれた別の問題が
スピード違反です -
4:40 - 4:41スピード違反に対し NCOが行ったのは
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4:41 - 4:44運輸局との協力です
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4:44 - 4:49スピードバンプ(減速帯)や警告表示等
あらゆる対策を検討しました -
4:49 - 4:52そして これまでと異なる警察活動を
皆で考え出したことで -
4:52 - 4:55これまでと異なる印象を受けます
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4:56 - 4:58公共の安全において協働するには
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4:58 - 5:03制服の持つ歴史と権力を
警官自らが理解することも必要です -
5:03 - 5:06警官は 古くから引き継がれてきた
役に立たない見方を -
5:06 - 5:08やめる時がやってきました
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5:08 - 5:11無意識の偏見について
学ぶ必要があるということです -
5:11 - 5:14無意識の偏見とは
脳が意識することなく -
5:14 - 5:16短絡的に判断することです
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5:16 - 5:20無意識の偏見は 私たちの判断に
たびたび影響を与える固定観念です -
5:20 - 5:22想像に難くないことですが
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5:22 - 5:25瞬時に判断しなければならない
警官にとって -
5:25 - 5:28極めて有害な判断をさせる要素に
なりうるのです -
5:29 - 5:34そのため NYPDは
全米の他の警察とともに -
5:34 - 5:37無意識の偏見について
組織内の全警官を訓練しています -
5:37 - 5:43NYPDの全警官は
自らが抱く無意識の偏見について学び -
5:43 - 5:47十分に訓練を受け
方策を持ち 抑制し -
5:47 - 5:50自らの判断への影響を知ることが
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5:50 - 5:53全ての人をより安全にするのだと
理解しなければなりません -
5:53 - 5:56また 警官の組織内での扱いが
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5:56 - 6:00地域社会一般に対する振る舞いにも
影響を与えています -
6:00 - 6:02これは極めて重要な点です
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6:02 - 6:04新しい方法を推進する場合には
特に重要です -
6:05 - 6:09そして 私たちは 最前線にいる警官に
目を向けなければなりません -
6:10 - 6:13また 警官自身も 自分の心に潜む
トラウマを理解すべきです -
6:13 - 6:17そのために 私たちは指導者として
彼らの気持ちを盛り上げ -
6:17 - 6:20強い男とか女であるべきという
見方を捨てて -
6:20 - 6:23助けを求めても大丈夫だと
伝えねばなりません -
6:24 - 6:26そのために同僚同士の支援や
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6:26 - 6:29従業員支援
心の健康サービスを行っています -
6:29 - 6:32確実に これらの全てが
提供されるようにします -
6:32 - 6:33不足があると
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6:33 - 6:37それは 公共の安全における
協働にとって致命的だからです -
6:38 - 6:41同じように大事なことは
法の執行を行う その足元において -
6:41 - 6:44社会的な問題を抱えていることが
多いということです -
6:44 - 6:47例えば 心の健康や教育です
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6:48 - 6:51昔から私たちが
引っ張り込まれてきた領域には -
6:51 - 6:54警察が公共の安全を
必ずしも確保しないのに -
6:54 - 6:59法制上では人種差別がずいぶん前から
廃止されてきた部分もありました -
7:01 - 7:04私たち警官は 長く犯してきた過ちを
認めなければなりません -
7:05 - 7:08しかし それと同時に
協働をどう進めていくか議論する時には -
7:08 - 7:11そうした警官にも
参加してもらわなければなりません -
7:12 - 7:14しかし この問題を理解するには
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7:14 - 7:19人々の意見が違った方法で
私たちの元に届く必要があることも -
7:19 - 7:20理解せねばなりません
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7:21 - 7:23また 地域社会の人々が
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7:23 - 7:26対話の席に着くことを
望んでいない― -
7:26 - 7:29または 心の準備ができていない
可能性も理解する必要があります -
7:29 - 7:30それで良いのです
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7:30 - 7:33それを認めることが
できなければなりません -
7:33 - 7:37それを認めることで 私たちは
地域社会の健全性や -
7:37 - 7:39回復力にも関心を持てます
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7:39 - 7:41それがもう一つの重要な要素です
-
7:42 - 7:43さらには
-
7:43 - 7:46私たちを傷つけたいと思う人たちが
この地域の中にいることも -
7:46 - 7:48理解しなければなりません
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7:48 - 7:51地域社会の中には
昔から見ていた夢を -
7:52 - 7:56実現できなかった人たちがいることも
知っておくべきです -
7:57 - 7:59さらに 認めねばならないのは
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7:59 - 8:02解決策をくれると期待して
時には破綻をきたした社会のシステムに -
8:02 - 8:05信頼を置いてきたということです
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8:06 - 8:09ですが 私たちは
逃げることはできません -
8:09 - 8:11より良い方法があるからです
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8:12 - 8:17なぜかと言えば
NYPDの地域警察活動の哲学が -
8:17 - 8:20公共の安全における協働に
根差しているからです -
8:22 - 8:24ともに歩みを進めるために
-
8:24 - 8:28家族や友人とともに
そして健康のために -
8:28 - 8:31このやり方を 確実に
進めていかなければなりません -
8:32 - 8:33そのためには
-
8:33 - 8:38私たち皆が同意しなければならない
3つの基本的な考えがあります -
8:38 - 8:39よろしいですか
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8:40 - 8:41すみません もう一度
よろしいですか -
8:41 - 8:42(観衆)はい!
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8:42 - 8:44今の方が良いですね
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8:44 - 8:481つ目は
「何故」にはもう拘らないことです -
8:49 - 8:51何故かは分かっています
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8:52 - 8:56私たちは ともに前進すべきです
もうお互いにいがみあってはいけません -
8:57 - 8:582つ目です
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8:59 - 9:04生きた経験を活かし
歴史を受け入れるべきです -
9:04 - 9:09そして 前に進めない場所には
決して戻ってはなりません -
9:10 - 9:11そして 3つ目です
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9:12 - 9:17真実と 事実を語ることは
苦痛を伴うことだと -
9:17 - 9:19理解しなければなりません
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9:20 - 9:25苦痛を伴うからと言って
行動しないことは もはや認められません -
9:25 - 9:26同意いただけますか
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9:27 - 9:28(観衆)はい
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9:28 - 9:29よく聞こえません
同意いただけますか -
9:29 - 9:30(観衆)はい!
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9:30 - 9:33私たちには より良い方法があり
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9:33 - 9:37より良い方法とは
公共の安全における協働です -
9:37 - 9:38ありがとうございました
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9:38 - 9:43(拍手)
- Title:
- 警察と地域住民が共により安全な地域をつくるには
- Speaker:
- トレイシー・キージー
- Description:
-
「私たちは皆、安全であることを望んでいる。そして、私たちの安全は絡み合って成り立っている」とCenter for Policing Equity(公正警察活動センター)の共同創設者であるトレイシー・キージーは言います。警官としての25年間のキャリアから学んだ教訓を共有しながら、キージーは、とりわけアフリカ系アメリカ人の地域社会において、警官と地域住民の双方が直面している公共の安全に関する課題と、誰もが有している、尊厳を保ち公正を約束するための機会について思案します。
「私たちは、共に前進しなければなりません。もうお互いにいがみあってはならないのです」と、キージーは語ります。 - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 09:57
Moe Shoji approved Japanese subtitles for How police and the public can create safer neighborhoods together | ||
Moe Shoji edited Japanese subtitles for How police and the public can create safer neighborhoods together | ||
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Tomoyuki Suzuki accepted Japanese subtitles for How police and the public can create safer neighborhoods together | ||
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Tomoyuki Suzuki declined Japanese subtitles for How police and the public can create safer neighborhoods together | ||
Moe Shoji rejected Japanese subtitles for How police and the public can create safer neighborhoods together |