Return to Video

なぜ飛べない鳥が存在するのか?

  • 0:07 - 0:09
    オーストラリアの青々とした熱帯の森の中
  • 0:09 - 0:14
    鳥たちは低い枝に止まったり
    地面をぶらぶら歩き
  • 0:14 - 0:16
    日陰と熱帯の果物を楽しみます
  • 0:16 - 0:19
    しかしジャングルは
    彼らだけの物ではありません
  • 0:19 - 0:21
    隠れて徘徊するディンゴ(野犬)の
  • 0:21 - 0:24
    食欲は果物だけでは満たされません
  • 0:24 - 0:26
    全ての鳥たちは安全な場所に逃げます
  • 0:26 - 0:28
    でもヒクイドリを除きます
  • 0:28 - 0:30
    ヒクイドリの羽は
    貧弱すぎるため飛べません
  • 0:30 - 0:34
    その代わり 非常に鋭い
    足の指の爪でディンゴを攻撃し
  • 0:34 - 0:38
    追い払います
  • 0:38 - 0:41
    ヒクイドリは およそ60種いる
  • 0:41 - 0:43
    現存する飛べない鳥のうちの1種です
  • 0:43 - 0:46
    このような地面から離れられない鳥は
  • 0:46 - 0:48
    オーストラリアの奥地から
  • 0:48 - 0:51
    アフリカのサバンナ 南極大陸の海岸まで
    世界中に存在します
  • 0:51 - 0:53
    その中には一部のアヒル
  • 0:53 - 0:56
    ペンギンの全ての種
    密かに沼地に住む生き物
  • 0:56 - 1:01
    脚の速いダチョウ 巨大なエミュや
    小さなキーウィ(小型のダチョウ)などがいます
  • 1:01 - 1:04
    現代の鳥類の共通の祖先は飛べましたが
  • 1:04 - 1:07
    多くの鳥の種が
  • 1:07 - 1:09
    それぞれに飛行能力を失いました
  • 1:09 - 1:11
    飛ぶことは途方もない恩恵をもたらします
  • 1:11 - 1:14
    特に捕食動物から逃げる時
    狩りの時
  • 1:14 - 1:16
    長距離を移動したりする時です
  • 1:16 - 1:18
    一方で高い代償も伴います
  • 1:18 - 1:21
    大量のエネルギーを消費しますし
  • 1:21 - 1:24
    体の大きさや重さが制限されることです
  • 1:24 - 1:26
    飛ばない鳥はエネルギーを節約できるので
  • 1:26 - 1:29
    飛ぶ鳥と比べると
    食べ物がより乏しい時や
  • 1:29 - 1:33
    栄養が豊富な食べ物が少ない時でも
    生存できるのかもしれません
  • 1:33 - 1:35
    例えばニュージーランドのタカヘという鳥は
  • 1:35 - 1:37
    高山の柔らかな草地の上で
  • 1:37 - 1:40
    一生のほとんどを過ごします
  • 1:40 - 1:43
    地面の上に巣作りをしたり
    餌をついばんだりする鳥たちは
  • 1:43 - 1:46
    飛ばない傾向が
  • 1:46 - 1:48
    より強くなります
  • 1:48 - 1:50
    鳥類は飛ばねばならないという
    明確な圧力がかからない場合
  • 1:50 - 1:53
    飛ぶのをやめることは
  • 1:53 - 1:56
    数世代で起こり得ます
  • 1:56 - 1:59
    その後 数千年あるいは数百万年かけて
  • 1:59 - 2:02
    鳥の体は この新しい行動に適するよう
    変化します
  • 2:02 - 2:05
    体重を減らすために中空になっていた骨は
  • 2:05 - 2:06
    密度が高くなります
  • 2:06 - 2:09
    しっかりした羽はふわふわになり
  • 2:09 - 2:10
    翼は小さくなって
  • 2:10 - 2:13
    全く無くなってしまう場合もあります
  • 2:13 - 2:16
    飛翔筋が付いている
  • 2:16 - 2:20
    胸骨の竜骨状の突起物は
    小さくなるか消えます
  • 2:20 - 2:23
    ただし 飛翔筋を別の目的
    泳ぐことに使うペンギンは
  • 2:23 - 2:25
    例外です
  • 2:25 - 2:28
    鳥が飛べない方向へと進化するのは
  • 2:28 - 2:30
    多くの場合
    彼らが捕食動物のいない島に
  • 2:30 - 2:32
    たどり着いたことによります
  • 2:32 - 2:35
    捕食動物のいない
    このような環境が続く限り
  • 2:35 - 2:38
    鳥たちは繁栄しますが
  • 2:38 - 2:40
    環境の変化に対して脆弱です
  • 2:40 - 2:42
    例えば 島への入植者が持ち込む犬
  • 2:42 - 2:45
    猫や 船や飛行機に潜んでやってくる
    齧歯類などですが
  • 2:45 - 2:48
    これらの動物は 飛べない鳥を捕食し
  • 2:48 - 2:50
    絶滅の危機にさらします
  • 2:50 - 2:53
    ニュージーランドでは ヨーロッパの入植者が
    持ち込んだオコジョが
  • 2:53 - 2:57
    多くの飛べない在来種の鳥を
    脅威にさらし
  • 2:57 - 3:00
    絶滅してしまったものや
    絶滅の危機に瀕しているものもいます
  • 3:00 - 3:02
    飛ばないことによる
    省エネの利点にも関わらず
  • 3:02 - 3:06
    多くの飛べない鳥の種は
  • 3:06 - 3:10
    ドードーと同じ運命をたどる
    直前だと言えます
  • 3:10 - 3:12
    しかし飛べない鳥の種の中には
  • 3:12 - 3:15
    捕食者が沢山いる大陸側でも
    生き残ってきたものもいます
  • 3:15 - 3:18
    多くの小型の飛べない鳥たちは
  • 3:18 - 3:20
    現れてはすぐに絶滅しましたが
    これらの大型の鳥たちは
  • 3:20 - 3:23
    何千万年も
    飛べない状態で存在してきました
  • 3:23 - 3:26
    彼らの祖先は最初に登場した
    小型の哺乳類と
  • 3:26 - 3:29
    同時期に出現し 生き残れたのは
  • 3:29 - 3:31
    おそらく それらの哺乳類の捕食動物と
  • 3:31 - 3:34
    同じ時期に進化し
  • 3:34 - 3:36
    大型化してきたためでしょう
  • 3:36 - 3:39
    これらの鳥の多くは
    エミューやダチョウの様に
  • 3:39 - 3:42
    大型化して100キロ近くにもなり
  • 3:42 - 3:44
    両翼で持ち上げられる以上の
    重さになりました
  • 3:44 - 3:47
    彼らの脚は太く 足は丈夫になり
  • 3:47 - 3:49
    新たに発達した太腿筋により
  • 3:49 - 3:52
    彼らを素晴らしい走者に変えました
  • 3:52 - 3:54
    これらの鳥は翼を もはや飛ぶことには
    使いませんが
  • 3:54 - 3:56
    別の目的で
  • 3:56 - 3:58
    利用しています
  • 3:58 - 4:00
    暖を取るために翼の中に頭を隠したり
  • 4:00 - 4:03
    つがいとして有望な相手に翼をバタバタと
    見せびらかしたり
  • 4:03 - 4:06
    卵を守ったり 平原を突進する時に
  • 4:06 - 4:09
    舵を切るのにさえ使います
  • 4:09 - 4:13
    彼らは飛べないかもしれませんが
    翼を使って即興で何かをやりのけています
Title:
なぜ飛べない鳥が存在するのか?
Speaker:
ジリアン・ギブ
Description:

現代の鳥類の共通の祖先はみな空を飛べたのに、多くの鳥類がそれぞれに飛ぶ能力を失っています。飛ぶことには素晴らしい利点があります。特に捕食動物から逃げたり、狩りをしたり、長距離を移動したりする時です。一方で、高い代償も伴います。大量のエネルギーを消費しますし、体の大きさや重さが制限されることです。ジリアン・ギブが飛べない鳥たちは、なぜ飛ぶ力を無くしたのかについて調査します。

講師:ジリアン・ギブ 監督:アントン・ボガティ

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:28

Japanese subtitles

Revisions