[Script Info] Title: [Events] Format: Layer, Start, End, Style, Name, MarginL, MarginR, MarginV, Effect, Text Dialogue: 0,0:00:00.00,0:00:04.00,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬を飼ってたんだ。名前は「うつ病」。 Dialogue: 0,0:00:06.20,0:00:09.50,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬が現れるときはいつだって、 Dialogue: 0,0:00:09.60,0:00:11.54,Default,,0000,0000,0000,,空っぽに感じて、人生が止まったみたいだった。 Dialogue: 0,0:00:12.20,0:00:17.00,Default,,0000,0000,0000,,何の理由も出来事も関係なく、\N突然現れては私を驚かすんだ。 Dialogue: 0,0:00:17.20,0:00:20.75,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬のせいで、気持ちも見た目も\N年齢よりずっと老けてしまった。 Dialogue: 0,0:00:21.50,0:00:27.00,Default,,0000,0000,0000,,周囲は人生を謳歌しているように見えるときでも、\N黒い犬を通してしか世界が見えなかった。 Dialogue: 0,0:00:27.20,0:00:31.57,Default,,0000,0000,0000,,いつもは心から楽しめたことも、そう思えなくなった。 Dialogue: 0,0:00:33.20,0:00:35.20,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬は、私の食欲さえ消し去ってしまった。 Dialogue: 0,0:00:37.20,0:00:40.00,Default,,0000,0000,0000,,私の記憶も集中力も、粉々に噛み砕かれてしまった。 Dialogue: 0,0:00:41.20,0:00:46.76,Default,,0000,0000,0000,,何をするにも、どこに行くにも、黒い犬を連れて回るには\N超人的な努力が必要だった。 Dialogue: 0,0:00:48.20,0:00:51.00,Default,,0000,0000,0000,,外でみんなと居るとき、私の自信を嗅ぎ付けては、 Dialogue: 0,0:00:51.20,0:00:53.00,Default,,0000,0000,0000,,それをどこかへ追いやってしまうんだ。 Dialogue: 0,0:00:53.20,0:00:55.18,Default,,0000,0000,0000,,何よりも一番恐ろしかったのは、黒い犬を飼っている事が\Nばれてしまうことだった。 Dialogue: 0,0:00:55.18,0:00:57.00,Default,,0000,0000,0000,,みんなが私をそれで判断するんじゃないかと心配だった。 Dialogue: 0,0:00:57.20,0:01:02.47,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬について回る恥やスティグマのせいで、\Nばれるんじゃないかといつもヒヤヒヤしていた。 Dialogue: 0,0:01:03.00,0:01:06.42,Default,,0000,0000,0000,,だから、ほとんどのエネルギーを隠し通すために使っていた。 Dialogue: 0,0:01:06.56,0:01:11.00,Default,,0000,0000,0000,,感情的なウソを突き通すことでクタクタだった。 Dialogue: 0,0:01:11.43,0:01:15.00,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬のせいで、消極的なことばかり\N考えたり言ったりしていた。 Dialogue: 0,0:01:16.00,0:01:19.00,Default,,0000,0000,0000,,すごくイライラさせられたし、\N取っ付きにくい人になってしまった。 Dialogue: 0,0:01:20.00,0:01:24.00,Default,,0000,0000,0000,,愛する人を奪い、友達も葬り去ってしまった。 Dialogue: 0,0:01:25.49,0:01:30.00,Default,,0000,0000,0000,,消極的な考えが何度も浮かんでは\N夜中に目を覚ましていた。 Dialogue: 0,0:01:30.20,0:01:34.20,Default,,0000,0000,0000,,それに、明日がどれだけ疲れる日になるかって事を\N思い出させるんだ。 Dialogue: 0,0:01:34.55,0:01:38.77,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬と人生を送るって事は、ちょっと落ち込むとか悲しむとか、ブルーになるとかじゃない。 Dialogue: 0,0:01:39.00,0:01:42.59,Default,,0000,0000,0000,,最悪なときには、何かを感じるって事すらできなくなる。 Dialogue: 0,0:01:43.00,0:01:45.30,Default,,0000,0000,0000,,私が成長すると、黒い犬も大きくなった。 Dialogue: 0,0:01:45.40,0:01:48.00,Default,,0000,0000,0000,,そして、いつもついて回るようになった。 Dialogue: 0,0:01:49.00,0:01:52.00,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬を追い払うために、考え付くことを色々やってみた。 Dialogue: 0,0:01:53.00,0:01:55.26,Default,,0000,0000,0000,,でも、結局いつものしかかられていた。 Dialogue: 0,0:01:55.50,0:01:59.00,Default,,0000,0000,0000,,沈んでいるほうが、また立ち上がるよりも\Nずっと楽になってしまった。 Dialogue: 0,0:01:59.50,0:02:02.00,Default,,0000,0000,0000,,自分で薬を試す方がましと思ったけど、 Dialogue: 0,0:02:02.20,0:02:04.30,Default,,0000,0000,0000,,全然効き目はなかった。 Dialogue: 0,0:02:07.00,0:02:11.30,Default,,0000,0000,0000,,ついには全てから完全に孤立してしまった。 Dialogue: 0,0:02:13.00,0:02:16.00,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬は、完全に私の人生を乗っ取ってしまった。 Dialogue: 0,0:02:16.20,0:02:18.62,Default,,0000,0000,0000,,人生の全ての楽しみがなくなった時、 Dialogue: 0,0:02:18.89,0:02:22.06,Default,,0000,0000,0000,,人生の意味に疑問を持ち始める。 Dialogue: 0,0:02:22.06,0:02:25.00,Default,,0000,0000,0000,,ありがたいことに、ここで私は専門家の助けを求めた。 Dialogue: 0,0:02:25.20,0:02:29.30,Default,,0000,0000,0000,,これが回復への最初の一歩だったし、\N人生の大きな転機だった。 Dialogue: 0,0:02:30.20,0:02:32.30,Default,,0000,0000,0000,,そして分かったんだ。\N自分がどんな人かって言うのは関係ないんだ。 Dialogue: 0,0:02:32.50,0:02:34.50,Default,,0000,0000,0000,,何百万人もの人が黒い犬の影響を受けている。 Dialogue: 0,0:02:35.00,0:02:37.00,Default,,0000,0000,0000,,どんな人でもめぐり合う可能性があるんだ。 Dialogue: 0,0:02:38.00,0:02:40.43,Default,,0000,0000,0000,,それに、一撃必殺の銃弾や\N魔法の一粒なんてものは存在しない。 Dialogue: 0,0:02:40.52,0:02:43.74,Default,,0000,0000,0000,,治療薬が効果のある人もいれば、\N違う治療法が一緒に必要なこともある。 Dialogue: 0,0:02:45.20,0:02:49.00,Default,,0000,0000,0000,,身近な人に対して、\N感情面で誠実で正直になることが Dialogue: 0,0:02:49.20,0:02:51.10,Default,,0000,0000,0000,,状況の流れを一気に変える事なんだと分かった。 Dialogue: 0,0:02:52.20,0:02:57.88,Default,,0000,0000,0000,,何よりも大事なのは、黒い犬を恐れるんじゃなく、\Nちょっとした新しいトリックを教え込むこと。 Dialogue: 0,0:03:00.00,0:03:02.50,Default,,0000,0000,0000,,自分が疲れてストレスを感じるほど、\N犬はもっと大きく吠える。 Dialogue: 0,0:03:02.70,0:03:05.50,Default,,0000,0000,0000,,だから、自分の心を落ち着かせることが\N大事だって学んだんだ。 Dialogue: 0,0:03:06.00,0:03:08.50,Default,,0000,0000,0000,,定期的な運動は、軽度から中等度のうつ病に対して Dialogue: 0,0:03:08.70,0:03:12.50,Default,,0000,0000,0000,,治療薬と同等の効果があると\N臨床的にも認められている。 Dialogue: 0,0:03:12.70,0:03:15.50,Default,,0000,0000,0000,,だから、歩きに、走りに外へ出よう。\N犬なんて、置き去りにするんだ。 Dialogue: 0,0:03:16.00,0:03:20.50,Default,,0000,0000,0000,,気分の日記をつけよう。思いを書き付けることで\Nすっきりするし振り返りもできる。 Dialogue: 0,0:03:21.00,0:03:24.50,Default,,0000,0000,0000,,感謝することも忘れないようにしよう。 Dialogue: 0,0:03:25.00,0:03:28.50,Default,,0000,0000,0000,,覚えておくべき一番大事なことは、\Nどんなに状況が悪くなっても、 Dialogue: 0,0:03:29.00,0:03:32.17,Default,,0000,0000,0000,,正しい一歩を踏み出して、正しい人の助けを得られれば、 Dialogue: 0,0:03:32.17,0:03:35.33,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬との日々は追いやれるって事。 Dialogue: 0,0:03:35.33,0:03:38.50,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬に感謝してるとは言えないけど、\Nいい教師だったと思う。 Dialogue: 0,0:03:39.00,0:03:41.50,Default,,0000,0000,0000,,黒い犬のおかげで、自分の人生を再評価し、\N生きやすいものにしてくれた。 Dialogue: 0,0:03:42.00,0:03:45.50,Default,,0000,0000,0000,,問題から逃げようとするのではなく、\N受け止めるほうがずっといいと分かった。 Dialogue: 0,0:03:46.00,0:03:49.00,Default,,0000,0000,0000,,たぶん、この先も黒い犬は\N私の人生の片隅にいると思う。 Dialogue: 0,0:03:49.50,0:03:51.50,Default,,0000,0000,0000,,でも、かつての様な猛獣じゃない。 Dialogue: 0,0:03:52.00,0:03:53.50,Default,,0000,0000,0000,,互いに分かり合った。 Dialogue: 0,0:03:54.00,0:03:57.50,Default,,0000,0000,0000,,知識、忍耐、訓練、\Nそして、ユーモアを通じて学んだ。 Dialogue: 0,0:03:57.70,0:03:59.50,Default,,0000,0000,0000,,どんなに最悪な黒い犬だって、治すことができる。 Dialogue: 0,0:04:00.00,0:04:03.50,Default,,0000,0000,0000,,もしあなたが大変な状況にいるとしたら、\N助けを求めることを恐れないで。 Dialogue: 0,0:04:04.00,0:04:06.00,Default,,0000,0000,0000,,助けを求めることは、\N全然恥ずかしいことなんかじゃない。 Dialogue: 0,0:04:06.00,0:04:09.00,Default,,0000,0000,0000,,本当に恥ずべきことは、\N人生の機会を逃すことさ。