WEBVTT 00:00:05.200 --> 00:00:06.656 私たちの日常生活は 00:00:06.680 --> 00:00:08.440 地上にはない世界に 支えられています 00:00:09.320 --> 00:00:11.336 この数日を振り返ってみて下さい 00:00:11.360 --> 00:00:14.576 テレビを観ましたか? GPSは使いましたか? 00:00:14.600 --> 00:00:17.560 天気予報のチェックや 食事はしましたか? 00:00:18.120 --> 00:00:20.816 日常生活で私たちが これら多くのことができるのは 00:00:20.840 --> 00:00:23.696 直接的にも間接的にも 00:00:23.720 --> 00:00:25.416 人工衛星のお陰なのです 00:00:25.440 --> 00:00:27.376 私たちは そんな衛星の恩恵を受けながら 00:00:27.400 --> 00:00:29.936 それを当然の如く 暮らしていますが 00:00:29.960 --> 00:00:32.776 衛星に関心を持つことは 重要なことです 00:00:32.800 --> 00:00:34.776 なぜなら 衛星は 00:00:34.800 --> 00:00:36.519 宇宙に長く その痕跡を残すからです 00:00:37.120 --> 00:00:40.736 世界中の人々は毎日 人工衛星インフラに頼っています 00:00:40.760 --> 00:00:44.816 それには インフォメーション エンターテイメント、通信 00:00:44.841 --> 00:00:47.697 農業や環境のモニタリング 00:00:47.720 --> 00:00:50.776 インターネットの接続や ナビゲーションなどが 含まれます 00:00:50.800 --> 00:00:52.496 人工衛星は 00:00:52.520 --> 00:00:56.000 経済やエネルギー市場の オペレーションにも一役買っています 00:00:56.520 --> 00:00:58.416 毎日 私たちが頼みとしている 00:00:58.440 --> 00:01:00.096 これらの衛星にも 00:01:00.120 --> 00:01:01.776 寿命があります 00:01:01.800 --> 00:01:03.696 推進剤がなくなったり 00:01:03.720 --> 00:01:05.256 故障し機能しなくなったものや 00:01:05.280 --> 00:01:08.975 寿命が来て自然と機能停止した ものもあるかも知れません 00:01:08.999 --> 00:01:13.136 それぞれの時点で 衛星は 事実上 宇宙のゴミとなって 00:01:13.160 --> 00:01:15.480 地球周回軌道上に集積してしまいます 00:01:16.275 --> 00:01:19.319 それで宇宙で衛星が 活動続けられるように 00:01:19.319 --> 00:01:20.929 する必要があります 00:01:20.929 --> 00:01:23.442 機能しなくなった衛星の処理 00:01:23.466 --> 00:01:25.133 デブリの廃棄などです 00:01:25.792 --> 00:01:27.013 そうしなければ 00:01:27.061 --> 00:01:31.243 宇宙は 私たちには見えない ゴミ捨て場となっていくだけでしょう 00:01:32.224 --> 00:01:33.541 こうよく言われます 00:01:33.541 --> 00:01:37.938 「宇宙は広くて一杯場所があるのに なぜ 行動を起こさなくてはいけないの?」 00:01:38.196 --> 00:01:41.234 この疑問に答えるために 具体的に説明しましょう 00:01:42.159 --> 00:01:45.350 これを想像してみて下さい ある晴れた日 あなたは 00:01:45.350 --> 00:01:47.196 所用で高速道路を運転しています 00:01:47.220 --> 00:01:48.876 お気に入りの曲を流し 00:01:48.900 --> 00:01:50.356 開いた窓からは 00:01:50.380 --> 00:01:53.076 涼しい風が入って来て 髪をなびかせています 00:01:53.100 --> 00:01:54.300 いい気持ですね 00:01:54.940 --> 00:01:57.316 何もかもスムーズにいっています 00:01:57.340 --> 00:01:59.996 その時 突然車の動きが ギクシャクし止まります 00:02:00.020 --> 00:02:01.860 それも高速道路の真ん中でです 00:02:02.383 --> 00:02:03.978 パニックのその瞬間 00:02:04.010 --> 00:02:07.406 原因は何かと ダッシュボードを見ると 00:02:07.514 --> 00:02:11.132 燃料計が空を示しています 00:02:11.204 --> 00:02:12.404 ガソリン切れです 00:02:12.919 --> 00:02:14.119 どうしましょう? 00:02:14.157 --> 00:02:17.235 携帯で助けを呼ぼうとするのが 自然の成り行きですが 00:02:17.498 --> 00:02:19.051 突然 思い出します 00:02:19.051 --> 00:02:22.879 その車は部品が壊れると 修繕できないし 00:02:22.989 --> 00:02:25.789 一旦燃料切れになると それっきり 00:02:25.919 --> 00:02:28.119 そういう作りになっていたことを 00:02:28.960 --> 00:02:32.256 さあ 高速道路に車を 00:02:32.280 --> 00:02:34.670 置いて行く他ありません 00:02:35.000 --> 00:02:36.336 幸運にも 00:02:36.360 --> 00:02:38.446 車を路肩に寄せることができ 00:02:38.446 --> 00:02:41.392 交通の邪魔にならないで 済んだかもしれませんが 00:02:41.440 --> 00:02:42.696 数時間前は 00:02:42.720 --> 00:02:47.200 日常 欠かせない有用な機械だった車は 00:02:47.800 --> 00:02:50.336 今や無用のただの鉄の塊と化し 00:02:50.360 --> 00:02:54.040 重要な交通網には 不要物となるだけです 00:02:54.720 --> 00:02:58.896 また 国際的な道路網に 交通の邪魔でしかない故障した車が 00:02:58.920 --> 00:03:01.776 散在している状況を 想像してみて下さい 00:03:01.800 --> 00:03:04.696 または 車の衝突事故が起きて 00:03:04.720 --> 00:03:07.176 至る所に散らばる残骸の 無数の小さな破片が 00:03:07.200 --> 00:03:09.576 新たな障害物となっているのを 00:03:09.600 --> 00:03:11.520 想像してみて下さい 00:03:12.480 --> 00:03:16.056 これが衛星業界の実情です 00:03:16.080 --> 00:03:18.216 機能が停止した衛星は 00:03:18.240 --> 00:03:22.056 長期間に渡り 軌道から外れたままにしておくか 00:03:22.080 --> 00:03:25.616 一時凌ぎの手段として 障害とならないよう移動させます 00:03:25.640 --> 00:03:27.896 宇宙では国際法などないので 00:03:27.920 --> 00:03:30.560 後片付けは義務づけられていません 00:03:30.948 --> 00:03:33.178 機能しなくなった衛星を廃棄せず 00:03:33.218 --> 00:03:35.618 デブリを片付けなければ 00:03:35.670 --> 00:03:38.829 地球周辺の宇宙空間を ゴミだらけにしてしまいます 00:03:39.387 --> 00:03:41.991 その問題の主な理由は 00:03:41.991 --> 00:03:45.688 私たちは 衛星が提供してくれるサービスを 00:03:45.688 --> 00:03:49.589 その宇宙環境への影響を 本当に理解せず頼っているからです 00:03:49.593 --> 00:03:52.616 携帯を使い 天気予報をチェックし 00:03:52.688 --> 00:03:55.997 その他の多くの便利な テクノロジーを使い続けたいなら 00:03:56.053 --> 00:03:58.520 それらは衛星があればこそなので 00:03:58.600 --> 00:04:02.087 宇宙の片付け計画が 必要になってくるのです 00:04:02.280 --> 00:04:04.536 世界初の人工衛星スプートニク1号は 00:04:04.560 --> 00:04:06.816 1957年に打ち上げられました 00:04:06.840 --> 00:04:10.480 その年 衛星打ち上げが試みられたのは 合計3回だけでしたが 00:04:11.120 --> 00:04:14.656 その後 数十年間で 00:04:14.680 --> 00:04:18.055 数十ヶ国が何千基もの衛星を 軌道に乗せてきました 00:04:18.079 --> 00:04:21.815 その数は これからも 増えていくだけでしょう 00:04:21.839 --> 00:04:24.416 9百基以上からなる衛星群が 打ち上げられる可能性が 00:04:24.440 --> 00:04:28.040 あることを考えると そう思わざるを得ません 00:04:29.160 --> 00:04:31.216 今では衛星を様々な高度の軌道に 00:04:31.240 --> 00:04:33.296 使用目的に応じて乗せています 00:04:33.320 --> 00:04:35.656 その最も一般的な場所の1つは 00:04:35.680 --> 00:04:37.256 地球表面の様子を撮るための 00:04:37.280 --> 00:04:39.256 地球低軌道です 00:04:39.280 --> 00:04:41.680 これは高度約2千キロ上にあり 00:04:42.312 --> 00:04:46.442 この軌道の衛星は 地球の大気に晒されているので 00:04:46.500 --> 00:04:48.436 軌道上で自然に劣化していき 00:04:48.460 --> 00:04:49.996 最後には 00:04:50.020 --> 00:04:51.980 恐らく数十年内に 燃え尽きてしまいます 00:04:52.740 --> 00:04:54.836 衛星が送られるもう1つの場所は 00:04:54.860 --> 00:04:56.516 高度約3万5千キロの 00:04:56.540 --> 00:04:59.140 静止軌道です 00:04:59.620 --> 00:05:03.796 この高度の静止衛星は 移動せず地球と共に自転して 00:05:03.820 --> 00:05:08.100 通信やテレビ放送などに 使われています 00:05:08.740 --> 00:05:13.060 このような高軌道の衛星は 何世紀も残ります 00:05:14.260 --> 00:05:17.436 また「墓場軌道」 と名付けられた 00:05:17.460 --> 00:05:20.076 不気味なゴミ捨て場 となった軌道があり 00:05:20.100 --> 00:05:22.120 そこには寿命の尽きた衛星が 00:05:22.120 --> 00:05:24.196 他の衛星の邪魔にならないよう 00:05:24.220 --> 00:05:27.980 一般の衛星軌道から 移動されてきています 00:05:29.000 --> 00:05:33.576 1950年代から7千基程の衛星が 打ち上げられて来ましたが 00:05:33.600 --> 00:05:36.960 その内の千基ほどしか 現在機能していません 00:05:37.560 --> 00:05:40.456 機能していない人工衛星に加えて 00:05:40.480 --> 00:05:43.976 何十万ものビー玉サイズのデブリや 00:05:44.000 --> 00:05:46.416 何百万の剥げた塗料片が 00:05:46.440 --> 00:05:48.440 地球を周回しています 00:05:49.080 --> 00:05:51.856 これらは宇宙ミッションだけでなく 00:05:51.880 --> 00:05:55.880 私たちの生活に欠かすことの出来ない 衛星にとっても重大な脅威です 00:05:56.720 --> 00:06:00.136 宇宙デブリやゴミは 増々心配の種となっています 00:06:00.160 --> 00:06:02.776 各国の そして国際的な努力で 00:06:02.800 --> 00:06:04.296 技術水準を高め 00:06:04.320 --> 00:06:07.240 これ以上デブリを 増やさないよう制限しています 00:06:07.680 --> 00:06:09.936 例えば 00:06:09.960 --> 00:06:11.740 地球低軌道を回る衛星は 00:06:11.740 --> 00:06:15.496 25年以内に軌道から外れるように 製造されることが奨められています 00:06:15.520 --> 00:06:17.616 それでも随分後の話です 00:06:17.640 --> 00:06:20.960 特に何年も機能していない 衛星にとっては そうです 00:06:21.520 --> 00:06:24.576 また機能しなくなった静止衛星を 00:06:24.600 --> 00:06:26.840 墓場軌道に持って行く必要があります 00:06:27.680 --> 00:06:31.376 しかし ガイドラインはどれも 国際法で義務づけられたものではないので 00:06:31.400 --> 00:06:36.176 各国の機構を通して 試行されることになるでしょう 00:06:36.200 --> 00:06:38.656 また これらは未来に目を据えた 00:06:38.680 --> 00:06:40.096 積極的なものではないし 00:06:40.120 --> 00:06:43.456 既に宇宙空間にあるデブリの 対策でもありません 00:06:43.480 --> 00:06:47.320 今後のデブリの産出を制限するために 実施されているだけなのです 00:06:47.880 --> 00:06:51.040 宇宙ゴミは誰の責任でもない というのが現状です 00:06:52.025 --> 00:06:53.970 私はよく屋外で遊び 00:06:53.970 --> 00:06:58.855 私たちが関わる環境への影響を 強く感じながら育ちました 00:06:58.910 --> 00:07:01.275 屋外での最も重要な 行動規範の1つは 00:07:01.323 --> 00:07:03.013 「痕跡を残さない」という規則です 00:07:03.045 --> 00:07:04.966 地球の自然を敬い 00:07:04.990 --> 00:07:06.799 大切にし 00:07:06.839 --> 00:07:09.506 資源を守るのは私たちの仕事です 00:07:09.800 --> 00:07:12.383 地上の環境にあるゴミは 00:07:12.383 --> 00:07:14.593 容易に思い浮かべることはできます 00:07:14.641 --> 00:07:17.511 近所の道路に落ちているゴミは 目に見えます 00:07:17.511 --> 00:07:19.887 海にあるゴミでさえそうです 00:07:20.800 --> 00:07:23.268 しかし見えない軌道環境に対しても 00:07:23.316 --> 00:07:25.575 私たちは注意を払い 配慮のもと 00:07:25.575 --> 00:07:28.542 それを管理する必要があるのです 00:07:28.752 --> 00:07:31.990 宇宙もまた私たちが守らなければならない 00:07:32.024 --> 00:07:33.624 自然です 00:07:33.847 --> 00:07:36.367 「痕跡を残さない」 という規則が必要です 00:07:36.367 --> 00:07:39.577 軌道環境そして宇宙を守るという 00:07:39.800 --> 00:07:42.223 責任を世界全体が持てば 00:07:42.223 --> 00:07:44.903 宇宙のゴミを減らすことができます 00:07:46.280 --> 00:07:49.136 これをエベレスト山の状況と比較すると 面白いのは 00:07:49.160 --> 00:07:52.376 人と環境との関わり方への 新しいアプローチです 00:07:52.400 --> 00:07:54.696 この山には有り難くもない名誉 00:07:54.720 --> 00:07:57.720 「標高が世界一高いゴミ捨て場」 の名前が与えられてしまいました 00:07:58.640 --> 00:08:01.896 人類初の世界最高峰の 山頂到達が成功して数十年 00:08:01.920 --> 00:08:04.176 登山者が残してきた何トンものゴミが 00:08:04.200 --> 00:08:06.136 問題視され始めました 00:08:06.160 --> 00:08:08.896 ニュースでもお聞きでしょうが 00:08:08.920 --> 00:08:10.976 ネパール国は 登山者を厳重に取り締り 00:08:11.000 --> 00:08:14.985 罰則や法的義務を より厳密に適用しようとしています 00:08:15.700 --> 00:08:18.116 その目的は もちろん 登山者を説得し 00:08:18.140 --> 00:08:20.316 自分たちのゴミを 片付けさせるよう促すためです 00:08:20.340 --> 00:08:25.050 そうして地元の非営利団体が 持ち帰ったゴミを買い取るか 00:08:25.050 --> 00:08:29.190 遠征隊が自主的に片付け隊を 組織作ることになるかもしれません 00:08:29.220 --> 00:08:31.476 それでも多くの登山家たちは 00:08:31.500 --> 00:08:34.740 自分たちで取り締まるべきだ と感じています 00:08:35.220 --> 00:08:38.035 これに簡単な答えはありません 00:08:38.059 --> 00:08:41.116 自然を保護しようとする 善意の努力でさえ 00:08:41.140 --> 00:08:42.980 しばしば問題にぶつかりますが 00:08:43.419 --> 00:08:46.516 仕方がないというのではなく 私たちの生活の基盤である 00:08:46.540 --> 00:08:49.860 環境を守るためには できることは何でもすべきです 00:08:50.540 --> 00:08:54.556 遠隔地エベレスト山のように インフラの不十分な 00:08:54.580 --> 00:08:55.996 軌道環境では 00:08:56.020 --> 00:08:58.380 廃棄物処理は難しい問題です 00:08:59.020 --> 00:09:01.556 しかし廃棄をエスカレートさせ 00:09:01.580 --> 00:09:04.636 これ以上のゴミの山を 00:09:04.660 --> 00:09:06.820 作る訳には行きません 00:09:08.380 --> 00:09:09.596 宇宙で 00:09:09.620 --> 00:09:12.196 人工衛星の部品が壊れると 00:09:12.220 --> 00:09:15.116 修繕の可能性は限られており 00:09:15.140 --> 00:09:17.180 それも費用もかかる というのが現実です 00:09:17.860 --> 00:09:21.356 では衛星の設計や製作方法を 改良すればどうでしょう? 00:09:21.380 --> 00:09:22.676 衛星全て 00:09:22.700 --> 00:09:24.996 どの国の衛星であろうと 00:09:25.020 --> 00:09:26.916 自ら軌道から外れる機能があることと 00:09:26.940 --> 00:09:29.476 再利用可能であることを標準として 00:09:29.500 --> 00:09:30.980 義務づけたらどうでしょう 00:09:31.660 --> 00:09:35.196 その場凌ぎとして 邪魔にならないように動かす代わりに 00:09:35.220 --> 00:09:37.996 耐性年数を過ぎた衛星の廃棄を 00:09:38.020 --> 00:09:40.156 義務づける国際法が 00:09:40.180 --> 00:09:42.780 実際にあったならどうでしょう 00:09:42.780 --> 00:09:45.596 または企業に人工衛星を軌道に乗せるのに 00:09:45.620 --> 00:09:47.916 預り金を課すべきかも知れません 00:09:47.940 --> 00:09:50.396 その金額が戻って来るのは 00:09:50.420 --> 00:09:52.956 適切な衛星廃棄が終了した時か 00:09:52.980 --> 00:09:55.700 充てがわれた量のデブリを 片付けた時だというものです 00:09:56.540 --> 00:09:59.116 または 衛星は軌道逸脱を 加速するテクノロジーを 00:09:59.140 --> 00:10:00.900 搭載すべきかも知れません 00:10:01.820 --> 00:10:04.076 明るい兆候はあります 00:10:04.100 --> 00:10:08.796 例えば2014年に打ち上げられた 英国のTechDemoSat-1には 00:10:08.820 --> 00:10:10.756 小さな「錨」で衛星を軌道から外す 00:10:10.780 --> 00:10:12.716 テクノロジーが搭載してあります 00:10:12.740 --> 00:10:15.316 これは小さいので 衛星にはうまくいきますが 00:10:15.340 --> 00:10:19.036 より高度が高く大きな軌道にある衛星や 00:10:19.060 --> 00:10:21.916 スクールバス程度の大きな衛星には 00:10:21.940 --> 00:10:24.356 他の廃棄方法を選択する必要があり 00:10:24.380 --> 00:10:27.356 高強度レーザーのようなものが 使えるかもしれませんし 00:10:27.380 --> 00:10:29.196 ちょっと考えると 突飛なようですが 00:10:29.220 --> 00:10:32.290 網や綱を使って 引っ張ることもあり得るかもしれません 00:10:32.290 --> 00:10:34.156 実に素晴らしい ある可能性は 00:10:34.180 --> 00:10:37.500 周回するレッカー車 または宇宙整備士案です 00:10:37.940 --> 00:10:39.480 想像してみて下さい 00:10:39.480 --> 00:10:41.916 宇宙レッカー車みたいな物の ロボットアームが 00:10:41.916 --> 00:10:43.756 衛星の故障した部分を修繕して 00:10:43.780 --> 00:10:46.320 使えるようにできたら どんなに素晴らしいでしょう 00:10:46.350 --> 00:10:48.276 またはその同じロボットアームが 00:10:48.300 --> 00:10:50.636 人工衛星の推進剤を 00:10:50.660 --> 00:10:52.636 補充できるとしたらどうでしょう? 00:10:52.660 --> 00:10:56.139 ちょうど私たちが自分の車に ガソリンを入れるようにです 00:10:56.659 --> 00:10:58.316 ロボットが整備や修理をすれば 00:10:58.340 --> 00:11:02.060 地球を周回する人工衛星は 何百年も機能し続けるかもしれません 00:11:03.380 --> 00:11:06.276 どのような廃棄選択案が出てこようと 00:11:06.300 --> 00:11:09.276 技術の問題だけではなく 00:11:09.300 --> 00:11:14.356 複雑な宇宙法や政治の面でも 体制を整えるべきなのは明らかです 00:11:14.380 --> 00:11:18.540 要するに持続可能な宇宙の使用法が まだ見つかっていないのです 00:11:19.820 --> 00:11:22.716 私たちは生活を快適に 仕事を効率よくしようと 00:11:22.740 --> 00:11:24.716 探索し革新を起こしながら 00:11:24.740 --> 00:11:26.236 宇宙探索において 00:11:26.260 --> 00:11:29.516 私たちは 文字通り 地球の境界を越えて行っています 00:11:29.540 --> 00:11:33.196 しかし学びと革新の名目で 限界を押し広げながらも 00:11:33.220 --> 00:11:38.700 環境に対する私たちの責任は 決して消え去ることはありません 00:11:39.620 --> 00:11:43.796 静止軌道や地球低軌道は 疑いもなく混雑状態です 00:11:43.820 --> 00:11:46.156 高速道路の真ん中で 00:11:46.180 --> 00:11:48.476 誰も故障した車を 置き去りにはしないように 00:11:48.500 --> 00:11:50.556 何も手を尽すことなく 00:11:50.580 --> 00:11:52.050 故障したからといって 00:11:52.050 --> 00:11:55.270 新しい人工衛星を 打ち上げ続けるわけにはいきません 00:11:55.270 --> 00:11:57.418 地球の軌道は無限にはありません 00:11:57.459 --> 00:11:59.251 この問題は 00:11:59.291 --> 00:12:02.235 今のやり方を大きく変えなければ 増々悪化するばかりでしょう 00:12:02.292 --> 00:12:05.005 地球の周りへの責任を共に感じ 00:12:05.038 --> 00:12:08.104 協働的な全世界の関わりが必要です 00:12:09.236 --> 00:12:12.736 最後に皆さん1人1人に お願いをして終わりたいと思います 00:12:12.761 --> 00:12:15.388 それは宇宙の管理人に なって欲しいということです 00:12:15.388 --> 00:12:16.936 次に携帯電話で 00:12:16.960 --> 00:12:19.456 天気予報を見たり GPSを使ったりする時 00:12:19.480 --> 00:12:23.736 それらを可能にしてくれる 人工衛星技術のことや 00:12:23.760 --> 00:12:25.616 また 衛星が地球を取り巻く環境に 00:12:25.640 --> 00:12:28.936 どんなに大きな影響を 与えているかを考えて 00:12:28.960 --> 00:12:33.656 それを軽減しなければならない というメッセージを広めて下さい 00:12:33.680 --> 00:12:36.216 地球の軌道は素晴らしく美しい 00:12:36.240 --> 00:12:38.816 探索への出入り口です 00:12:38.840 --> 00:12:41.360 それをどう保つかは 私たち次第なのです 00:12:42.760 --> 00:12:43.976 ありがとうございました 00:12:44.000 --> 00:12:46.080 (拍手)