1 00:00:00,266 --> 00:00:02,853 昔の私は お金儲けが苦手でした 2 00:00:02,853 --> 00:00:05,122 はじめはファイナンシャル・ プランナーとして 3 00:00:05,122 --> 00:00:07,585 人の財産管理の お手伝いをしていましたが 4 00:00:07,585 --> 00:00:09,397 給料がすごく安くて 5 00:00:09,397 --> 00:00:12,105 ガソリン代節約のために 自転車通勤したり 6 00:00:12,105 --> 00:00:14,643 食費を抑えるために 菜園を始めたりしていました 7 00:00:14,643 --> 00:00:19,146 今はクリエイター向けの 経理事務所を経営しています 8 00:00:19,146 --> 00:00:21,742 シリーズ 働き方 9 00:00:21,742 --> 00:00:23,670 提供 Dropbox 10 00:00:23,670 --> 00:00:26,456 元ファイナンシャル・プランナーが 言うのも変ですが 11 00:00:26,456 --> 00:00:28,611 私は資本主義が あまり好きじゃありません 12 00:00:28,611 --> 00:00:33,750 私が一緒に仕事する人や 知り合いや 好きな人は ほとんどがアーティストで 私自身もそうです 13 00:00:33,750 --> 00:00:36,323 だから良くわかるんですが 世の中の仕組み的に 14 00:00:36,323 --> 00:00:40,190 フリーランスやアーティストは なかなか稼げません 15 00:00:40,190 --> 00:00:43,989 お金にこだわると クリエイティビティが損なわれるとか 16 00:00:43,989 --> 00:00:47,388 自分は金儲けが下手だと 思っていることもよくあります 17 00:00:47,388 --> 00:00:49,976 でも実際には上手くなれるし 18 00:00:49,976 --> 00:00:51,450 上手くなる必要があります 19 00:00:51,450 --> 00:00:53,466 自由が かかっているんですから— 20 00:00:53,466 --> 00:00:55,749 自由に創作し 影響を与え 21 00:00:55,749 --> 00:00:57,476 お金の力を使って 22 00:00:57,476 --> 00:01:02,270 アーティストが貧乏になる 搾取構造を変えるためです 23 00:01:02,682 --> 00:01:04,418 私はお金に困らなくなったし 24 00:01:04,418 --> 00:01:07,077 ファイナンシャルプランナー時代以降 多くのことを学んだので 25 00:01:07,077 --> 00:01:09,027 その知識を伝えたいです 26 00:01:09,027 --> 00:01:10,825 私が学び やってきたこと— 27 00:01:10,825 --> 00:01:12,763 その1「何をするか」 28 00:01:12,763 --> 00:01:14,124 売り込む時に 29 00:01:14,124 --> 00:01:16,286 答えられなきゃいけない 問いがあります 30 00:01:16,286 --> 00:01:18,531 なぜ他じゃなく 自分を選ぶのか? 31 00:01:18,531 --> 00:01:21,348 自分で答えられないなら 顧客に分かるわけがないし 32 00:01:21,348 --> 00:01:25,042 自分の仕事の特別さに 高い値を付けることもできません 33 00:01:25,042 --> 00:01:28,867 値段が差別化要因なら 値下げ競争にしかなりません 34 00:01:28,867 --> 00:01:32,874 差別化するものは やっていることでもいいし やっている理由や やり方でもいいです 35 00:01:32,874 --> 00:01:36,021 ヒップホップ・メドレーの編曲と演奏をする 弦楽四重奏団とか 36 00:01:36,021 --> 00:01:40,611 ベビーブーム世代にテクノロジーを売り込む 独特な手法を持つブランディング会社とか 37 00:01:40,611 --> 00:01:43,278 素敵な張り子のミニチュアで知られる 38 00:01:43,278 --> 00:01:45,450 舞台セットや小道具のデザイナーとか 39 00:01:45,450 --> 00:01:47,478 その2「誰のためにするのか」 40 00:01:47,478 --> 00:01:49,541 自分を差別化するものを決めたら 41 00:01:49,541 --> 00:01:52,115 その想定顧客のいる市場に 自分を出すこと 42 00:01:52,115 --> 00:01:55,050 効果的にやるためには 的を絞る必要があります 43 00:01:55,050 --> 00:01:57,552 そうしないと 万人向けの何でも屋になろうとして 44 00:01:57,552 --> 00:01:59,899 何者でもなくなってしまいます 45 00:01:59,899 --> 00:02:03,334 それから 顧客層に良く伝わる 言葉を使うこと 46 00:02:03,334 --> 00:02:07,398 相手の興味を引くマーケティング材料や ポートフォリオを作りましょう 47 00:02:07,398 --> 00:02:10,440 そして顧客がいるリアルや仮想の場所に 顔を出します 48 00:02:10,440 --> 00:02:12,425 例えば あなたがビデオ制作者で 49 00:02:12,425 --> 00:02:16,824 水不足の地域にきれいな水を届けることを ミッションとする会社と仕事がしたいなら 50 00:02:16,824 --> 00:02:22,157 映像の力がいかに人を動かすかを示す 予告編のような作品を作ってみるとか 51 00:02:22,157 --> 00:02:27,105 その3「値段の話をするときには 自分が実際に生み出す価値を知っておくこと」 52 00:02:27,105 --> 00:02:30,946 お金をもらうのは 働いた時間の分だけではありません 53 00:02:30,946 --> 00:02:34,392 秀でるべく 長年かけて学んできたことのすべて 54 00:02:34,392 --> 00:02:36,364 やってきたことのすべてに対し 55 00:02:36,364 --> 00:02:37,814 お金をもらうのです 56 00:02:37,814 --> 00:02:39,475 自問してみてください 57 00:02:39,475 --> 00:02:42,181 自分の仕事が 顧客の利益にどう影響するのか? 58 00:02:42,181 --> 00:02:45,092 自分のする効率化によって どれだけ節約になるのか? 59 00:02:45,092 --> 00:02:49,581 自分が手伝った製品によって 顧客はどれくらい稼げるのか? 60 00:02:49,581 --> 00:02:53,547 例えば YouTuberが Tシャツや野球帽を作るのを 61 00:02:53,547 --> 00:02:56,165 手助けする フリーランサーなら 62 00:02:56,165 --> 00:02:59,299 自分の顧客がそれで どれくらい稼いだか話しましょう 63 00:02:59,299 --> 00:03:04,317 企業向けの「多様性」社員教育 プログラムを作ったなら 64 00:03:04,317 --> 00:03:07,347 企業が自前で開発するより それを買ったほうが 65 00:03:07,347 --> 00:03:10,207 どれくらい節約になるか という話をしましょう 66 00:03:10,207 --> 00:03:15,227 その4「値段には 税金や諸経費や利益も含める」 67 00:03:15,227 --> 00:03:18,032 フリーランサーは自分自身が 会社のようなものです 68 00:03:18,032 --> 00:03:20,032 マーケティングや 経理や 税や 69 00:03:20,032 --> 00:03:22,529 法務や 保険や 諸経費や 利益を 70 00:03:22,529 --> 00:03:24,626 全部見なきゃいけません 71 00:03:24,626 --> 00:03:26,096 低すぎる価格付けは 72 00:03:26,096 --> 00:03:28,816 自ら値切っているようなものです 73 00:03:28,816 --> 00:03:31,565 潜在顧客が値段に ひるんだとしても 74 00:03:31,565 --> 00:03:33,422 申し訳なく思うことはありません 75 00:03:33,422 --> 00:03:35,118 仕事でやっていることであり 76 00:03:35,118 --> 00:03:37,434 それ以下ではやっていけないと 言えばいいんです 77 00:03:37,434 --> 00:03:39,270 もっと稼ごうとするのは 78 00:03:39,270 --> 00:03:41,396 選択の自由を増やすことになり 79 00:03:41,396 --> 00:03:44,739 クリエイティビティを損なうどころか 高められます 80 00:03:44,739 --> 00:03:48,956 自分の価値を認めてくれる顧客と 仕事をして稼げるなら 81 00:03:48,956 --> 00:03:52,265 価値を認めない顧客のために 妥協して働く必要はなくなるからです