1 00:00:01,863 --> 00:00:05,553 「上手に時間を使う」とは どういうことか? 2 00:00:08,111 --> 00:00:09,982 私はたくさんの時間を使って 3 00:00:10,463 --> 00:00:13,616 時間の使い方を考えました 4 00:00:14,914 --> 00:00:17,201 ある意味 取り憑かれたかと思うほどです 5 00:00:17,225 --> 00:00:18,670 友達はそう思っています 6 00:00:18,694 --> 00:00:22,181 でも私はそうしなきゃみたいに思うのは 7 00:00:22,205 --> 00:00:27,086 最近 時間が 自分から すり抜けてるような気がして 8 00:00:27,110 --> 00:00:31,628 そんな時は 人生の一部が 抜け落ちてると感じるからです 9 00:00:33,086 --> 00:00:34,237 特に 10 00:00:34,261 --> 00:00:37,110 思うに 私の時間がすり抜けて行く先は 11 00:00:37,134 --> 00:00:38,738 テクノロジーのようなこと 12 00:00:38,762 --> 00:00:40,729 物事を確認することです 13 00:00:41,515 --> 00:00:42,804 例を挙げましょう 14 00:00:43,586 --> 00:00:45,577 このメールが届くと— 15 00:00:45,601 --> 00:00:48,286 みなさん こんなメールを 受けた経験があるでしょう 16 00:00:48,310 --> 00:00:50,608 私がある写真に タグ付けされたとあります 17 00:00:51,684 --> 00:00:53,487 このメールが届くと 18 00:00:53,511 --> 00:00:56,922 すぐに写真をチェックせざるを 得なくなります 19 00:00:56,946 --> 00:00:59,487 だって 変な写真だったら困るでしょう? 20 00:00:59,511 --> 00:01:01,216 すぐにチェックせねばなりません 21 00:01:01,582 --> 00:01:04,029 でも「写真を見る」を クリックするだけで 22 00:01:04,053 --> 00:01:06,951 20分ほど時間を取られます 23 00:01:06,975 --> 00:01:08,152 (笑) 24 00:01:08,176 --> 00:01:12,213 さらに厄介なことに 20分取られると分かってて 25 00:01:12,237 --> 00:01:15,682 分かっているのに 26 00:01:15,706 --> 00:01:18,522 また同じことをしてしまいます 27 00:01:19,871 --> 00:01:22,633 私はこんな状況に陥り 28 00:01:24,097 --> 00:01:27,671 メールをチェックし プルダウンメニューを出して更新し 29 00:01:29,164 --> 00:01:32,515 でも実際 60秒後に 30 00:01:32,539 --> 00:01:35,670 またプルダウンメニューを出して 更新するんです 31 00:01:38,145 --> 00:01:39,947 何故こんなことをしてるのか? 32 00:01:39,971 --> 00:01:41,779 何の意味もないのにです 33 00:01:43,010 --> 00:01:46,508 でも何故こんなことが起きるか ヒントを出しましょう 34 00:01:48,357 --> 00:01:52,865 合衆国で 映画やゲームパークや 野球をあわせても それら以上に 35 00:01:53,547 --> 00:01:59,221 お金になることは何だと思いますか? 36 00:02:01,742 --> 00:02:02,983 スロットマシーンです 37 00:02:05,195 --> 00:02:07,892 なぜ スロットマシーンは 多額の収益が出るのか? 38 00:02:08,799 --> 00:02:13,583 こんなに少額で遊ぶのにです 39 00:02:14,022 --> 00:02:15,680 使うのはコインなのにです 40 00:02:15,704 --> 00:02:16,979 なぜ 多額になるか? 41 00:02:18,137 --> 00:02:20,082 まあ 言ってみれば 42 00:02:21,490 --> 00:02:24,575 私の電話がスロットマシーン のようなものなのです 43 00:02:25,809 --> 00:02:27,797 電話をチェックする度に 44 00:02:27,821 --> 00:02:30,138 私はスロットマシーンで見るのは 45 00:02:30,162 --> 00:02:31,354 何が出るかな? 46 00:02:31,925 --> 00:02:33,085 何が出るかな? 47 00:02:33,109 --> 00:02:34,950 メールをチェックする度に 48 00:02:34,974 --> 00:02:36,426 私はスロットを回して 49 00:02:36,450 --> 00:02:38,061 「何が出るかな?」と唱えます 50 00:02:38,085 --> 00:02:40,806 ニュース配信をスクロールする度に 51 00:02:41,334 --> 00:02:43,276 私はスロットを回して 52 00:02:43,300 --> 00:02:44,882 何が出るかチェックします 53 00:02:46,346 --> 00:02:47,497 つまり 54 00:02:47,521 --> 00:02:50,613 デザイナーの私は この仕組みを 熟知していて 55 00:02:50,637 --> 00:02:52,914 この心理がどう作用するか 私はまさに熟知し 56 00:02:52,938 --> 00:02:54,793 何が起こっているか熟知してるのに— 57 00:02:54,817 --> 00:02:57,059 だからと言って やめる術がなく 58 00:02:57,083 --> 00:02:59,134 ハマっているだけなのです 59 00:03:00,173 --> 00:03:01,983 私たちは何をしているのか? 60 00:03:02,991 --> 00:03:06,012 テクノロジーとの関係は 全部か皆無か の一方しか 61 00:03:06,036 --> 00:03:07,516 選べないからなのです 62 00:03:08,478 --> 00:03:10,016 スイッチを入れ 63 00:03:10,510 --> 00:03:12,885 ネットに繋がって始終 気が散るか 64 00:03:12,909 --> 00:03:14,759 スイッチを切ってしまったら 65 00:03:14,783 --> 00:03:16,037 重要な情報を逃すのではと 66 00:03:16,061 --> 00:03:17,686 不安に思うしかありません 67 00:03:18,352 --> 00:03:20,606 言い換えれば 気が散るか 68 00:03:21,443 --> 00:03:23,504 情報を逃すかも と不安になるか 69 00:03:24,363 --> 00:03:25,520 でしょう? 70 00:03:26,822 --> 00:03:30,924 私たちは 選択肢を 取り戻さなければなりません 71 00:03:31,942 --> 00:03:34,462 テクノロジーとの関係を構築して 72 00:03:34,486 --> 00:03:38,692 テクノロジーで時間の使い方の 選択肢を取り戻したい 73 00:03:38,716 --> 00:03:41,773 そのために デザイナーの助けが 必要になるのは 74 00:03:42,662 --> 00:03:45,467 知っているだけでは 何の役にも立たないからです 75 00:03:45,491 --> 00:03:47,543 デザインの助けが必要になります 76 00:03:47,567 --> 00:03:49,494 どんな風になるのでしょうか? 77 00:03:50,656 --> 00:03:53,463 誰もが直面する場面の 一例を挙げましょう 78 00:03:53,487 --> 00:03:55,533 チャットのテキストメッセージです 79 00:03:56,089 --> 00:03:57,666 登場人物は2人です 80 00:03:57,690 --> 00:04:00,846 ナンシーは向かって左で ドキュメントを作成中で 81 00:04:00,870 --> 00:04:02,247 ジョンは右です 82 00:04:02,669 --> 00:04:04,306 ジョンはふと思い出し 83 00:04:04,330 --> 00:04:07,933 「忘れないうちに ナンシーに あの文書の送付を頼まなきゃ」 84 00:04:10,291 --> 00:04:12,138 ジョンがメッセージを送ると 85 00:04:12,138 --> 00:04:14,068 ナンシーの注意がそれます 86 00:04:15,436 --> 00:04:18,844 互いの注意を土足で乱す ような行為は日常茶飯事です 87 00:04:18,868 --> 00:04:20,282 右へ左へとね 88 00:04:20,306 --> 00:04:22,072 これには大きな負担がかかります 89 00:04:22,534 --> 00:04:25,165 お互い作業に割って入る度 90 00:04:26,729 --> 00:04:28,890 注意力の回復に 91 00:04:28,890 --> 00:04:31,840 平均23分かかるからです 92 00:04:31,864 --> 00:04:35,212 もとの作業に戻るまでに 93 00:04:35,236 --> 00:04:37,945 全然違う作業を2回行うのです 94 00:04:38,806 --> 00:04:43,147 これは グロリア・マーク教授が マイクロソフトリサーチとの共同研究で 95 00:04:43,171 --> 00:04:44,529 示した結果です 96 00:04:44,553 --> 00:04:48,508 そして これが悪しき習慣を産むことも 明らかになりました 97 00:04:48,532 --> 00:04:50,977 私たちは外部から中断を受ければ受けるほど 98 00:04:51,482 --> 00:04:55,762 自分で集中を切らすように 条件づけられ 訓練されます 99 00:04:56,303 --> 00:04:59,883 実際 私たちは 3分半ごとに ひとりでに中断します 100 00:05:01,176 --> 00:05:02,327 これは由々しいことです 101 00:05:02,351 --> 00:05:03,652 悪しき習慣を直すには? 102 00:05:03,676 --> 00:05:06,926 ナンシーとジョンは オンかオフしかない関係です 103 00:05:06,950 --> 00:05:08,451 ナンシーは接続を断ちたいのに 104 00:05:08,475 --> 00:05:09,828 不安でできないのです 105 00:05:09,852 --> 00:05:11,903 大事な情報を逃したらどうしよう? 106 00:05:12,296 --> 00:05:14,259 デザインはこの問題を修正できます 107 00:05:15,311 --> 00:05:17,344 では再び ナンシーが左で 108 00:05:17,368 --> 00:05:18,540 ジョンが右です 109 00:05:18,564 --> 00:05:21,255 「あの文書を送らなきゃ」 とジョンは思い出します 110 00:05:21,279 --> 00:05:22,508 でも今度は 111 00:05:22,532 --> 00:05:24,469 ナンシーは「集中」と表示できます 112 00:05:24,493 --> 00:05:26,461 ナンシーは スライダーをドラッグし 113 00:05:26,485 --> 00:05:28,108 「30分間 集中」と表示 114 00:05:28,108 --> 00:05:29,867 ピシャリと集中モードに入ります 115 00:05:30,771 --> 00:05:33,391 ここでジョンが メッセージを送りたければ 116 00:05:33,415 --> 00:05:35,542 すぐに処理して忘れられます [ナンシーは集中モード] 117 00:05:35,542 --> 00:05:37,939 送らなきゃと思ったら [ナンシーは集中モード] 118 00:05:37,939 --> 00:05:40,090 忘れてしまう前に メッセージを送ります 119 00:05:40,744 --> 00:05:42,266 でも今度はメッセージが保留され 120 00:05:42,290 --> 00:05:46,594 ナンシーは邪魔されず [ナンシーの手が空いたら配信します] 121 00:05:46,618 --> 00:05:49,161 ジョンも忘れて良いんです 122 00:05:50,875 --> 00:05:54,074 でも この仕組みが機能するには 最後の条件があります 123 00:05:54,098 --> 00:05:58,084 それは 本当に重要な要件なら ジョンが中断しても良いと 124 00:05:58,084 --> 00:06:01,692 ナンシーは承知すべきであること [割り込み] 125 00:06:04,158 --> 00:06:08,271 でも こうすれば 偶発的で無配慮な 中断は恒常的ではなく 126 00:06:08,295 --> 00:06:10,977 意識的な中断だけになります 127 00:06:12,975 --> 00:06:14,596 私たちは2つのことをします 128 00:06:14,596 --> 00:06:17,632 まず ナンシーとジョンのために 新たな選択肢を設けています 129 00:06:18,436 --> 00:06:21,242 また第二のちょっとしたことが 行われています 130 00:06:22,022 --> 00:06:25,151 答えを求める質問が 変更されているのです 131 00:06:25,922 --> 00:06:28,910 チャットの目的は 132 00:06:30,056 --> 00:06:33,253 「メッセージが簡単に送れるように デザインしましょう」 133 00:06:33,277 --> 00:06:34,707 というものでした 134 00:06:34,731 --> 00:06:37,426 「メッセージの送信を容易にする」 135 00:06:37,808 --> 00:06:40,888 この目標をもっと意味深く 人間的なものに変えます 136 00:06:40,912 --> 00:06:45,116 「2人の人物の関係における 意思疎通の質を 137 00:06:45,140 --> 00:06:47,623 できる限り高めましょう」 138 00:06:48,162 --> 00:06:50,027 そこで 目標をアップグレードします 139 00:06:51,832 --> 00:06:54,643 ところで デザイナーは本当に こんなことを気にするか? 140 00:06:54,667 --> 00:06:59,696 意味深くて人間的な目標について 話し合いをしたいか? 141 00:07:00,538 --> 00:07:02,297 ここで1つの物語を紹介します 142 00:07:02,321 --> 00:07:05,391 1年と少し前に 143 00:07:05,415 --> 00:07:08,495 あるミーティングを主催することになりました 144 00:07:08,519 --> 00:07:13,391 トップクラスの技術設計者と ベトナムの高僧 ティク・ナット・ハンです 145 00:07:14,297 --> 00:07:19,134 ティク・ナット・ハン師は 禅による 「マインドフルネス瞑想」の国際的な伝道者です 146 00:07:19,158 --> 00:07:20,930 これは最高のミーティングでした 147 00:07:20,933 --> 00:07:22,953 ある部屋を思い描いて下さい— 148 00:07:22,977 --> 00:07:26,830 その部屋の一方に テクノロジー集団が 149 00:07:26,854 --> 00:07:28,350 部屋のもう一方には 150 00:07:28,374 --> 00:07:33,355 長い褐色のローブをまとい 剃髪した 仏僧の一団がいるのです 151 00:07:34,442 --> 00:07:37,673 さて問答の問いは 深遠なる人間の価値であり 152 00:07:37,697 --> 00:07:40,015 テクノロジーの未来はどうなるか? 153 00:07:40,039 --> 00:07:42,254 深淵な質問と 意味深い人間の 価値のために 154 00:07:42,278 --> 00:07:43,761 どんな未来を設計するか? 155 00:07:44,445 --> 00:07:48,135 そして 私たちの対話の中心は このような価値の意味するところに 156 00:07:48,159 --> 00:07:50,087 注意深く耳を傾けることです 157 00:07:50,929 --> 00:07:52,636 彼は こんな冗談を言いました 158 00:07:52,660 --> 00:07:54,608 スペルチェック機能のかわりに 159 00:07:55,551 --> 00:07:57,582 思いやりチェック機能はどうか? 160 00:07:57,606 --> 00:08:01,969 つまり あなたが強調した一言を たまたま — 161 00:08:01,993 --> 00:08:04,207 他の誰かが不快と思うかもしれない 162 00:08:04,844 --> 00:08:08,815 では この種の会話は 今述べたデザイン・ミーティングではなく 163 00:08:08,839 --> 00:08:10,961 現実世界で起こるか? 164 00:08:11,917 --> 00:08:13,092 答えは イエスです 165 00:08:13,116 --> 00:08:15,733 私のお気に入りの1つは 『カウチサーフィン』です 166 00:08:16,413 --> 00:08:18,866 カウチサーフィンはウェブサイトで 167 00:08:18,890 --> 00:08:22,775 一晩泊まれる無料のソファーを探す人と 168 00:08:22,799 --> 00:08:25,670 そんな場所を提供したいと思う人とを マッチさせます 169 00:08:26,185 --> 00:08:27,728 素晴らしいサービスですが— 170 00:08:27,752 --> 00:08:29,416 カウチサーフィンの設計目標とは? 171 00:08:29,440 --> 00:08:32,187 カウチサーフィンの設計目標は何か? 172 00:08:32,211 --> 00:08:36,735 宿泊客と家主さんのマッチング だと思うでしょう? 173 00:08:37,589 --> 00:08:38,739 でしょ? 174 00:08:38,763 --> 00:08:40,018 結構良い目標ですよね 175 00:08:40,042 --> 00:08:42,961 でもそれだと さっきの メッセージの例みたいに 176 00:08:42,985 --> 00:08:45,350 メッセージを配信するだけです 177 00:08:45,374 --> 00:08:47,766 ではもっと意味深く 人間的なことは何か? 178 00:08:48,175 --> 00:08:50,560 カウチサーフィンの設定する目標は 179 00:08:50,560 --> 00:08:55,052 初対面の人同士の経験と関係を 180 00:08:55,052 --> 00:08:57,981 継続的で ポジティブなものにすることです 181 00:08:59,273 --> 00:09:01,926 この目標の最も素晴らしい点は 2007年に 182 00:09:01,950 --> 00:09:04,721 カウチサーフィンが その測定方法を導入したことです 183 00:09:04,721 --> 00:09:06,066 そこが 秀逸なのです 184 00:09:06,090 --> 00:09:07,397 その仕組みを紹介します 185 00:09:07,421 --> 00:09:09,068 どんなデザイン目標にも 186 00:09:09,068 --> 00:09:11,060 それを測定する方法が必要です 187 00:09:11,084 --> 00:09:12,617 目標の成功度合いを知るには 188 00:09:12,617 --> 00:09:13,992 成功を測定する方法が必要です 189 00:09:14,016 --> 00:09:15,312 カウチサーフィンの方法は 190 00:09:15,336 --> 00:09:17,779 出会った2人の人を 例に挙げます 191 00:09:20,120 --> 00:09:23,765 2人が一緒に過ごした 何日かを取り上げて 192 00:09:25,010 --> 00:09:28,480 時間を推定します 193 00:09:29,136 --> 00:09:31,953 2人が一緒に過ごした時間を 推定するのです 194 00:09:31,977 --> 00:09:34,112 2人が数日間過ごしたあと 195 00:09:34,136 --> 00:09:35,326 2人にアンケートします 196 00:09:35,350 --> 00:09:37,308 どれくらい有意義な体験でしたか? 197 00:09:37,332 --> 00:09:40,381 出会った人物との時間は 良い経験でしたか? 198 00:09:40,952 --> 00:09:44,322 良かったという時間数から 199 00:09:44,346 --> 00:09:47,663 カウチサーフィンのサイトに費やした時間数を 引き算します 200 00:09:48,425 --> 00:09:51,139 ネットの利用時間は経費だから 201 00:09:51,661 --> 00:09:53,426 成功と評価できません 202 00:09:54,066 --> 00:09:55,522 この計算が示すのは 203 00:09:55,546 --> 00:10:00,287 ここで創出された 楽しい時間 すなわち — 204 00:10:00,311 --> 00:10:02,993 「GoodTimes」の正味の時間です 205 00:10:03,017 --> 00:10:08,049 カウチサーフィンがなければ ありえなかった時間の正味の値です 206 00:10:08,799 --> 00:10:11,893 これがどれだけやる気を起こさせるか 想像できますか? 207 00:10:11,893 --> 00:10:14,276 毎日職場へ行くと 成功の度合いとして 208 00:10:14,300 --> 00:10:19,329 利用者が過ごした有意義な時間に対しての 貢献を示す新しい数値が得られ 209 00:10:19,353 --> 00:10:21,954 その数値は あなたの毎日の働きがないと 210 00:10:21,978 --> 00:10:24,788 存在すらしない数値だというんですから 211 00:10:25,692 --> 00:10:30,672 世界全体がこんな風に 回っている様を想像できますか? 212 00:10:31,564 --> 00:10:34,319 想像できますか? ソーシャル・ネットワークが— 213 00:10:34,343 --> 00:10:35,926 例えば 料理に関心がある場合 214 00:10:35,950 --> 00:10:38,981 成功の指標として 主催した夜の料理会の時間数と 215 00:10:39,005 --> 00:10:41,970 料理記事を読んで楽しんだ時間から 216 00:10:41,994 --> 00:10:45,381 面白くない記事を読んだ時間と 画面をスクロールして過ぎた時間を 217 00:10:45,381 --> 00:10:47,558 差し引いたものを使います 218 00:10:48,009 --> 00:10:51,505 プロフェッショナルの SNSを想像して下さい 219 00:10:51,529 --> 00:10:55,444 成功の指標は生まれたつながりや 220 00:10:55,468 --> 00:10:57,057 メッセージの交換数ではなく 221 00:10:57,081 --> 00:11:01,393 その代わりに成功の指標は 参加者が得た仕事のオファーのうち 222 00:11:01,417 --> 00:11:03,246 参加者が喜んで受けた数です 223 00:11:04,281 --> 00:11:07,919 その値から参加者がウェブで 過ごした時間を差し引きます 224 00:11:08,643 --> 00:11:11,678 あるいは 出会いサイトを想像してください 225 00:11:11,702 --> 00:11:13,440 Tinderなどのアプリです 226 00:11:13,464 --> 00:11:16,942 参加者が左右にスワイプした回数を カウントするのが 227 00:11:16,966 --> 00:11:19,050 現在の成功の評価指標ですが 228 00:11:19,074 --> 00:11:25,219 そうする代わりに 親密で ロマンチックで 充実した関係を結んだ数値を観測します 229 00:11:26,613 --> 00:11:28,672 もちろん 利用者の主観を元にです 230 00:11:31,886 --> 00:11:35,114 人が有意義な時間を過ごすのを サポートする形で 231 00:11:35,138 --> 00:11:37,390 全世界が回るのを想像できますか? 232 00:11:39,009 --> 00:11:41,038 実現には 新システムが必要です 233 00:11:41,062 --> 00:11:42,740 なぜなら 多分みなさんが考える通り 234 00:11:42,764 --> 00:11:44,319 今日のネット経済は— 235 00:11:44,343 --> 00:11:45,450 今日の一般的な経済は— 236 00:11:45,450 --> 00:11:47,090 過ごした時間で計測するからです 237 00:11:47,094 --> 00:11:49,141 利用者が増えれば増えるほど 238 00:11:49,165 --> 00:11:50,543 使用量が増加し 239 00:11:50,567 --> 00:11:52,115 利用者が過ごす時間が増える— 240 00:11:52,115 --> 00:11:53,917 そんな風に成功は計測されます 241 00:11:54,419 --> 00:11:56,481 でも この問題はすでに解決済みです 242 00:11:57,335 --> 00:11:59,901 私たちはオーガニックで この問題を解決したとき 243 00:11:59,925 --> 00:12:02,859 商品価値の測定には 既存と違う方法が必要だと説いたのです 244 00:12:02,883 --> 00:12:05,819 オーガニックは これまでと違う食べ物だと説いたのです 245 00:12:07,067 --> 00:12:09,116 オーガニックは 別カテゴリーの食品だから 246 00:12:09,140 --> 00:12:10,980 値段で比べることはできない とね 247 00:12:11,004 --> 00:12:13,737 私たちはこの問題を Leed 認証 で解決しました 248 00:12:13,761 --> 00:12:17,208 これまでにない価値基準である 持続可能な環境への配慮に基づく 249 00:12:17,232 --> 00:12:21,379 これまでにはないビルだと説明しました 250 00:12:22,500 --> 00:12:26,548 同様のことを テクノロジーの分野に 持ち込んだらどうか? 251 00:12:27,772 --> 00:12:32,969 全体的な目的や目標が人類の生活にとって 正味の値で 有意義な貢献を 252 00:12:32,993 --> 00:12:37,266 新たに作り出すための サポートをすることだったらどうか? 253 00:12:38,971 --> 00:12:42,326 また その価値を これまでにない方法で数値化して 254 00:12:42,350 --> 00:12:43,848 実際に役立てたらどうか? 255 00:12:44,634 --> 00:12:48,565 これを アプリストアの プレミア商品スペースに置いたらどうか? 256 00:12:48,589 --> 00:12:50,924 ウェブブラウザが この種のデザイン商品への 257 00:12:50,948 --> 00:12:53,422 リンクをサポートする場面を 想像してみて下さい 258 00:12:55,475 --> 00:12:59,973 そのような世界を創って住めたら どんなにワクワクするか想像できますか? 259 00:13:01,211 --> 00:13:03,932 このような世界は 今日にでも実現できるのです 260 00:13:04,978 --> 00:13:07,750 企業リーダーのみなさんは 261 00:13:07,774 --> 00:13:10,662 人類の生活への貢献の正味の数値を 測る基準として 262 00:13:11,146 --> 00:13:15,549 最優先で使いさえすれば良いのです 263 00:13:15,573 --> 00:13:17,624 それについて 忌憚なく話し合って下さい 264 00:13:17,648 --> 00:13:19,809 最初は上手にできないかも知れませんが 265 00:13:19,833 --> 00:13:21,524 話し合うことを始めましょう 266 00:13:23,035 --> 00:13:28,730 デザイナーの方々は 成功を再定義し デザインを再定義して下さい 267 00:13:28,754 --> 00:13:32,687 デザイナーは 私たちの暮らしの選択肢を考えだす上で 268 00:13:32,711 --> 00:13:35,634 組織の他の大勢よりも 大きな力を持っています 269 00:13:36,311 --> 00:13:37,712 それは多分 医学において 270 00:13:37,736 --> 00:13:39,594 ヒポクラテスの誓いで 271 00:13:39,618 --> 00:13:43,554 患者を治療するという 責任と高い志を 272 00:13:43,554 --> 00:13:45,331 自覚するのにも似ています 273 00:13:45,355 --> 00:13:47,395 この種の新しいデザインに関して 274 00:13:47,419 --> 00:13:49,621 デザイナーにも同様の誓いが あればいいのに 275 00:13:50,668 --> 00:13:52,673 そして私たちユーザーは 276 00:13:52,697 --> 00:13:56,200 今日 このようなテクノロジーが 必要だと意思表示してください 277 00:13:57,176 --> 00:13:58,843 難しいと思うかも知れませんが 278 00:13:58,867 --> 00:14:03,264 マクドナルドのメニューにサラダが載ったのは 消費者の要望が届いてからです 279 00:14:04,529 --> 00:14:08,722 ウォルマートが 有機栽培の食品を置いたのは 消費者の要望が届いてからです 280 00:14:08,746 --> 00:14:13,491 私たちは この新しいテクノロジーが欲しいと 意思表示しなければなりません 281 00:14:14,194 --> 00:14:15,475 私たちは意思表示できます 282 00:14:16,092 --> 00:14:17,604 そして意思表示をすることで 283 00:14:17,628 --> 00:14:21,145 もっぱら費やした時間に基づいて 284 00:14:21,169 --> 00:14:23,739 方向付けられ運用される世界から 285 00:14:25,151 --> 00:14:29,186 上手く過ごした時間数が方向付ける 世界へとシフトすることになります 286 00:14:31,569 --> 00:14:33,656 私はこのような世界での生活がしたい 287 00:14:33,680 --> 00:14:35,768 このような対話を実現させたいです 288 00:14:36,586 --> 00:14:38,436 今こそ 話し合いを始めましょう 289 00:14:39,707 --> 00:14:40,858 ありがとうございます 290 00:14:40,882 --> 00:14:42,777 (拍手)