1 00:00:00,000 --> 00:00:03,650 あなたの価値に見合う報酬を 払おうとする人はいません 2 00:00:05,880 --> 00:00:08,170 誰一人として あなたの価値に見合う額の報酬を 3 00:00:08,170 --> 00:00:10,300 払わないんです 4 00:00:11,750 --> 00:00:13,500 相手は 自分が定めたあなたの価値に 報酬を払うだけ 5 00:00:13,500 --> 00:00:16,391 相手は 自分が定めたあなたの価値に 報酬を払うだけ 6 00:00:16,391 --> 00:00:18,810 あなたは相手の思考を コントロールするのです 7 00:00:19,600 --> 00:00:21,510 もっとも こんな感じではないですよ 8 00:00:21,520 --> 00:00:23,196 いい手だとは思いますが 9 00:00:23,196 --> 00:00:24,470 (笑) 10 00:00:24,470 --> 00:00:25,730 うまくいけば最高でしょう 11 00:00:27,400 --> 00:00:29,400 でも代わりに こんな方法を使います 12 00:00:29,400 --> 00:00:34,136 自分の価値を明確に定義して 伝えることが 13 00:00:34,140 --> 00:00:36,670 能力に見合う報酬を得るには 不可欠なのです 14 00:00:36,670 --> 00:00:39,020 皆さん 良い報酬が欲しいですか? 15 00:00:39,360 --> 00:00:40,686 やはり そうですよね 16 00:00:40,686 --> 00:00:42,360 では この話は誰にでも役立ちます 17 00:00:43,000 --> 00:00:44,970 どんな立場の方にも有効です 18 00:00:44,970 --> 00:00:48,490 経営者でも従業員でも 19 00:00:48,490 --> 00:00:49,976 求職中でも役立ちます 20 00:00:49,976 --> 00:00:51,776 男女は問いません 21 00:00:52,600 --> 00:00:56,130 今日は女性事業主としての視点から お話ししましょう 22 00:00:56,130 --> 00:00:59,560 仕事柄 男性に比べて女性の賃金が 低い状況をずっと見てきたからです 23 00:01:00,560 --> 00:01:03,720 アメリカにおける 男女の賃金格差は よく知られています 24 00:01:03,720 --> 00:01:05,840 アメリカ労働統計局によると 25 00:01:05,840 --> 00:01:11,130 男性が得る報酬1ドルにつき 女性が得るのは83セントに過ぎません 26 00:01:11,130 --> 00:01:12,570 皆さん 驚くかもしれませんが 27 00:01:12,570 --> 00:01:16,210 この傾向は事業主の間にも 広がっています 28 00:01:16,210 --> 00:01:21,320 女性事業主でも 男性の報酬1ドルにつき 80セントしか得ていません 29 00:01:21,320 --> 00:01:23,690 私が仕事で よく女性から聞くのは 30 00:01:23,690 --> 00:01:26,470 自分の能力を自分で宣伝するのは はばかられるという声です 31 00:01:26,470 --> 00:01:29,420 起業したての女性事業主の場合 特にそうです 32 00:01:29,960 --> 00:01:31,490 彼女たちは こう言います 33 00:01:31,490 --> 00:01:33,200 「自慢話は嫌です」 34 00:01:34,040 --> 00:01:36,080 「仕事で証明します」 35 00:01:37,000 --> 00:01:38,810 「自画自賛は苦手です」と 36 00:01:39,600 --> 00:01:43,090 男性の事業主で こんなふうに言う人は まずいません 37 00:01:43,090 --> 00:01:47,690 この違いが1ドル当たり 20セントの格差につながるのでしょう 38 00:01:47,690 --> 00:01:50,136 そこで 顧客の収益性を 劇的に改善している— 39 00:01:50,136 --> 00:01:53,320 コンサルティング会社の話をします 40 00:01:53,320 --> 00:01:54,760 私の会社の話です 41 00:01:55,880 --> 00:01:59,050 事業を始めて1年が過ぎた頃 42 00:01:59,050 --> 00:02:02,490 私のコンサルティングで利益増に成功する 顧客が増えてきたのに気づき 43 00:02:02,490 --> 00:02:05,970 自分の価格設定を 見直すべきだと思いました 44 00:02:05,970 --> 00:02:09,680 生み出した価値に対し 私の報酬は格安でした 45 00:02:09,680 --> 00:02:13,360 私は価格設定コンサルタントですから 受け入れ難い事実です 46 00:02:13,360 --> 00:02:15,040 (笑) 47 00:02:15,040 --> 00:02:16,290 価格設定が仕事ですから 48 00:02:16,290 --> 00:02:19,200 私は価値に見合う価格設定について 企業に助言しています 49 00:02:19,200 --> 00:02:20,776 それなのに自分はそんな状態でした 50 00:02:20,780 --> 00:02:25,430 私は腰を据えて 自分自身の価値と報酬も見定めようと 51 00:02:25,440 --> 00:02:28,320 評価の核心に触れる問いを掲げました 52 00:02:29,080 --> 00:02:31,760 顧客のニーズはどこにあり 私がどう対応しているか? 53 00:02:31,760 --> 00:02:36,700 顧客の要望に よりよく応えられる 私だけの強みは何か? 54 00:02:36,700 --> 00:02:39,240 私だけがしていることは? 55 00:02:39,240 --> 00:02:41,836 私が顧客のために どんな問題を解決しているか? 56 00:02:41,840 --> 00:02:43,650 どんな付加価値を与えているか? 57 00:02:44,880 --> 00:02:46,696 これらの項目に答えていき 58 00:02:46,696 --> 00:02:50,336 私と働くことで 顧客が得られる価値を明確にし 59 00:02:50,336 --> 00:02:52,150 投資利益率を算出したところ 60 00:02:52,150 --> 00:02:55,510 倍の報酬はもらわなければ 引き合わないと分かりました 61 00:02:55,960 --> 00:02:57,176 2倍ですよ 62 00:02:57,180 --> 00:03:01,080 実を言うと これにはゾッとしました 63 00:03:02,360 --> 00:03:05,850 私はこの道の専門家のはずなのに 自分のことは棚上げにしていました 64 00:03:05,850 --> 00:03:07,350 確かに価値を生んでいました 65 00:03:07,350 --> 00:03:09,410 それなのに私は 価値を確信しながら 66 00:03:09,410 --> 00:03:12,000 心底 恐れていたのです 67 00:03:12,000 --> 00:03:13,976 報酬が支払われなくなったらどうしよう? 68 00:03:13,980 --> 00:03:16,210 「そんなのばかげてる」なんて 69 00:03:16,210 --> 00:03:17,950 顧客に一蹴されたら どうしよう? 70 00:03:18,480 --> 00:03:20,680 私には本当に それだけの価値があるのか? 71 00:03:21,200 --> 00:03:23,540 仕事ではなく 私自身の価値です 72 00:03:24,560 --> 00:03:25,840 私に価値はあるのか? 73 00:03:26,680 --> 00:03:29,750 私は女手一つで 2人の女の子を育てています 74 00:03:29,750 --> 00:03:31,280 シングルマザーです 75 00:03:31,280 --> 00:03:32,880 もし仕事が失敗したら? 76 00:03:33,360 --> 00:03:35,010 もし破綻したら? 77 00:03:36,240 --> 00:03:39,050 でも私には 顧客に処方している特効薬を 78 00:03:39,050 --> 00:03:41,570 自分に当てはめるという手があります 79 00:03:41,570 --> 00:03:43,290 すでに準備は整っていました 80 00:03:43,290 --> 00:03:45,090 自分の価値に自信を持ちました 81 00:03:45,680 --> 00:03:48,050 そこで 見込み客が来た時 82 00:03:48,360 --> 00:03:51,320 高く設定した 新しい報酬額を書いた 提案書を作成し 83 00:03:51,320 --> 00:03:52,670 それを提示して 84 00:03:52,670 --> 00:03:54,476 先方に私が提供する価値を伝えました 85 00:03:55,480 --> 00:03:57,190 すると どうなったか? 86 00:03:57,840 --> 00:03:59,800 顧客との契約は延長されました 87 00:03:59,800 --> 00:04:02,810 加えて 他社への紹介や推薦も増え 私の会社は存続しています 88 00:04:04,040 --> 00:04:05,066 この話をしたのは 89 00:04:05,066 --> 00:04:08,400 疑念や恐れを抱くのは 自然で普通なことだからです 90 00:04:08,400 --> 00:04:10,840 でもそんな感情で 自分の価値を決めてはならないし 91 00:04:10,840 --> 00:04:14,000 収入を得る力をそうした感情で そいでしまってはいけません 92 00:04:15,560 --> 00:04:17,000 もう1つお話ししましょう 93 00:04:17,000 --> 00:04:20,266 価値の伝え方を会得し 自分の言葉で実際に伝えた― 94 00:04:20,266 --> 00:04:21,829 女性の話です 95 00:04:22,960 --> 00:04:25,330 彼女はウェブデザイン会社の経営で成功し 96 00:04:25,330 --> 00:04:27,196 数人を雇用していました 97 00:04:27,600 --> 00:04:30,810 創業直後の数年間 その女性は よくこう言っていたそうです 98 00:04:30,810 --> 00:04:34,850 「小さなウェブデザイン会社を 経営しています」と 99 00:04:34,850 --> 00:04:37,350 顧客に この通り説明していたのです 100 00:04:37,350 --> 00:04:40,220 「小さなウェブデザイン会社」だと 101 00:04:40,220 --> 00:04:42,206 こういった些細なことの積み重ねにより 102 00:04:42,206 --> 00:04:46,080 見込み客や顧客の目には 彼女が自分で会社を貶めているように映り 103 00:04:46,080 --> 00:04:48,450 ひいては彼女自身の価値が目減りしていました 104 00:04:49,040 --> 00:04:52,710 つまり彼女の利益を生む能力に 影響を及ぼすまでになったのです 105 00:04:53,080 --> 00:04:55,970 恐らく彼女の言葉遣いや話しぶりから 106 00:04:55,970 --> 00:04:58,286 提供できる価値が 足りないという印象が 107 00:04:58,286 --> 00:05:00,654 伝わってしまったのでしょう 108 00:05:01,670 --> 00:05:04,730 わざわざ自分の言葉で 自分の仕事を安売りしていたのです 109 00:05:06,040 --> 00:05:08,310 そこで彼女は責任をもって 110 00:05:08,310 --> 00:05:11,510 顧客に自分の価値を伝え 印象を変えるための 111 00:05:11,510 --> 00:05:13,760 取り組みを始めました 112 00:05:14,560 --> 00:05:16,050 私は彼女に一言告げました 113 00:05:16,050 --> 00:05:18,130 大切なことは 114 00:05:18,130 --> 00:05:19,650 自分の言葉で話すこと 115 00:05:19,650 --> 00:05:21,710 本物の 心からの言葉で話すことだと 116 00:05:21,710 --> 00:05:25,456 義理の姉が腕利きの販売員だからとか 隣人が洒落に長けているからといって 117 00:05:25,460 --> 00:05:29,690 タイプが違うなら その人を真似ようとしてはいけません 118 00:05:29,690 --> 00:05:32,120 自慢話をしているという 考えは捨てましょう 119 00:05:32,120 --> 00:05:33,880 相手に関わる話をするのです 120 00:05:33,880 --> 00:05:37,970 サービスや付加価値に焦点を当てて話せば 自慢話には聞こえないでしょう 121 00:05:38,440 --> 00:05:41,040 「自分の仕事の どんなところが好きですか?」 122 00:05:41,040 --> 00:05:43,160 「仕事をしていて 何が楽しいですか?」など 123 00:05:43,160 --> 00:05:46,600 そんな話につなげることで 自然に あなたの価値の話ができるでしょう 124 00:05:48,520 --> 00:05:50,816 こうして彼女は 自分らしいやり方を受け入れ 125 00:05:50,816 --> 00:05:54,130 自らの考えを見出し 与える印象を変えたのです 126 00:05:54,130 --> 00:05:58,080 例えば「小さなウェブデザイン会社」と 自分の会社を呼ばなくなりました 127 00:05:58,080 --> 00:06:02,600 自分からメッセージを発信していくうちに 多くの強みや力を発見しました 128 00:06:03,280 --> 00:06:06,170 現在 彼女はウェブデザインで 以前の3倍の額を請求し 129 00:06:06,170 --> 00:06:07,964 事業は成長を続けています 130 00:06:08,880 --> 00:06:10,520 最近 こんな会議に出たそうです 131 00:06:10,520 --> 00:06:12,720 相手は無愛想で 時に面倒な顧客で 132 00:06:12,720 --> 00:06:16,360 検索エンジンの最適化について 進捗状況を確認する会議でした 133 00:06:17,480 --> 00:06:18,420 昔の彼女なら 134 00:06:18,420 --> 00:06:20,836 この手の打ち合わせに 怖気づいていたでしょう 135 00:06:20,836 --> 00:06:22,976 でも もう考え方が変わっていました 136 00:06:22,980 --> 00:06:26,690 彼女は情報をまとめて その顧客と席に着き こう言ったそうです 137 00:06:26,690 --> 00:06:29,556 「これは私に関する話でも 個人的な話でもなく 138 00:06:29,556 --> 00:06:30,886 お客様に関する話です」と 139 00:06:30,886 --> 00:06:33,320 彼女は顧客とデータや数値を読み合わせ 140 00:06:34,440 --> 00:06:38,370 自分なりの言葉と方法で 傾向と進捗状況を説明してから 141 00:06:38,370 --> 00:06:41,090 「これが我々の出した成果です」と 単刀直入に言いました 142 00:06:41,090 --> 00:06:44,620 「分かった それで進めよう」と 顧客は納得して言ってくれたそうです 143 00:06:45,870 --> 00:06:47,896 この時のことを 彼女はこう表現しました 144 00:06:47,900 --> 00:06:51,480 「昔の私みたいに 恐れおののいたり パニックに陥ったり 145 00:06:51,480 --> 00:06:53,850 萎縮することは 146 00:06:53,850 --> 00:06:55,814 なくなったわ 147 00:06:55,814 --> 00:07:00,290 それどころか こう思ったの “大丈夫 私ならできる 148 00:07:00,290 --> 00:07:03,150 手は尽くした 自信を持とう”って」 149 00:07:05,800 --> 00:07:08,400 正しく評価されることは とても大切です 150 00:07:08,400 --> 00:07:10,116 この話の裏側には 151 00:07:10,120 --> 00:07:13,320 単なる財務のことを はるかに超えた 152 00:07:13,320 --> 00:07:16,800 自尊心や自信の領域に及ぶ 意味があることに気づくでしょう 153 00:07:18,360 --> 00:07:21,870 今日2つの話をしました 1つは価値を明確にすること 154 00:07:21,870 --> 00:07:24,710 2つ目は自分の価値を伝えること 155 00:07:24,710 --> 00:07:28,520 これが収益力を最大限に発揮するための 二大要素です 156 00:07:28,520 --> 00:07:30,510 この2つの足し算なのです 157 00:07:30,840 --> 00:07:33,380 もしも観客席にいるあなたが 158 00:07:33,390 --> 00:07:36,007 自分の価値に見合う報酬を 受け取れていないなら 159 00:07:36,007 --> 00:07:38,080 一緒に考えましょう 160 00:07:38,600 --> 00:07:41,006 想像してください 自分の人生がどうなるか 161 00:07:41,006 --> 00:07:42,856 どこまで できるようになるか 162 00:07:42,860 --> 00:07:44,970 どれだけ恩返しできるか 163 00:07:44,970 --> 00:07:47,510 どこまで将来設計ができるか 164 00:07:47,510 --> 00:07:50,390 どれほど評価され尊敬された 気持ちになれるか— 165 00:07:50,760 --> 00:07:53,456 もし実力に見合う報酬を得て 価値を最大限発揮できたら 166 00:07:53,460 --> 00:07:55,310 どうなるでしょうか? 167 00:07:56,720 --> 00:07:59,322 誰も あなたの価値に見合う報酬を 払おうとはしません 168 00:07:59,322 --> 00:08:01,743 相手は 自分が定めたあなたの価値に 報酬を払うだけ 169 00:08:01,743 --> 00:08:03,480 だから 相手の価値観を変えましょう 170 00:08:04,240 --> 00:08:05,610 ありがとうございました 171 00:08:05,610 --> 00:08:08,960 (拍手)