1 00:00:02,448 --> 00:00:06,737 「再臨」 ウィリアム・バトラー・イェイツ 2 00:00:07,519 --> 00:00:10,668 広がりゆく渦を描いて ぐるぐる回る 3 00:00:10,668 --> 00:00:13,790 鷹には鷹匠の声が 聞こえない 4 00:00:14,310 --> 00:00:18,579 物事は崩れゆき 中心は支えきれない 5 00:00:18,579 --> 00:00:21,969 まったくの無秩序が 世界に放たれ 6 00:00:21,969 --> 00:00:26,659 血の色の潮が放たれ 7 00:00:26,909 --> 00:00:31,869 いたるところで 無垢なる儀式が飲み込まれる 8 00:00:31,869 --> 00:00:35,990 最善なるものが 確信をまったく失い 9 00:00:35,990 --> 00:00:42,349 最悪なるものが 強烈な勢いに満ちている 10 00:00:43,489 --> 00:00:46,618 啓示が間近に 迫っているに違いない 11 00:00:46,868 --> 00:00:50,269 再臨が間近に 迫っているに違いない 12 00:00:50,559 --> 00:00:52,529 再臨! 13 00:00:52,989 --> 00:00:55,038 その言葉が出るやいなや 14 00:00:55,038 --> 00:01:00,188 世界霊魂からの巨大な幻が 目を惑わせる 15 00:01:00,188 --> 00:01:02,756 砂漠の砂のどこかで 16 00:01:02,756 --> 00:01:06,698 獅子の体と人間の頭という 姿をしたものが 17 00:01:06,698 --> 00:01:10,658 太陽のように無慈悲で 空ろな眼差しで 18 00:01:10,658 --> 00:01:14,179 のっそりと脚を動かし 19 00:01:14,179 --> 00:01:20,379 そのすべてを巻いて 怒れる砂漠の鳥の影が走る 20 00:01:21,989 --> 00:01:25,889 再び闇が落ちる 21 00:01:26,199 --> 00:01:31,459 しかし今や分かった 二十の世紀の石の眠りが 22 00:01:31,459 --> 00:01:35,208 揺りかごのもたらす悪夢に 苛まれている 23 00:01:35,208 --> 00:01:37,647 いったいどんな凶暴なる獣— 24 00:01:37,647 --> 00:01:43,657 その時がついに来た ベツレヘムに忍び寄るものが 25 00:01:43,657 --> 00:01:46,129 生まれようとしているのか?