1 00:00:00,717 --> 00:00:03,167 私はこの夏長い旅に出ており 2 00:00:03,167 --> 00:00:06,245 そこで素晴らしい経験をしました 3 00:00:06,245 --> 00:00:10,992 イザベル・ウィルカーソンの名著 『他の太陽のぬくもり』を聴いたのです 4 00:00:10,992 --> 00:00:20,761 1915年から1970年の間に 6百万人もの黒人たちが 5 00:00:20,761 --> 00:00:24,238 南アメリカでの暴力から逃れようと 6 00:00:24,238 --> 00:00:27,999 北アメリカに希望を求めてやってきた時代を記録した ドキュメンタリーです 7 00:00:27,999 --> 00:00:32,406 それはアフリカン・アメリカンたちの 逞しさと輝きに満ちていました 8 00:00:32,406 --> 00:00:34,362 それはアフリカン・アメリカンたちの 逞しさと輝きに満ちていました 9 00:00:34,362 --> 00:00:38,731 そして同時に、痛ましさ、 卑屈な思い、屈辱の数々 10 00:00:38,731 --> 00:00:43,430 それらを聞くのはとても辛いことでした 11 00:00:44,320 --> 00:00:49,029 黒人男性への暴行、 火による拷問、リンチは 12 00:00:49,029 --> 00:00:51,366 特に聞くに耐えませんでした 13 00:00:51,366 --> 00:00:54,632 私は思わず、「ああ もういいわ」 14 00:00:54,632 --> 00:00:58,915 「ちょっと休憩が必要ね ラジオでも聞こう」 15 00:00:58,915 --> 00:01:01,561 そしてラジオをつけたら 16 00:01:02,061 --> 00:01:04,233 ミズーリ州のファーガソンで 17 00:01:04,233 --> 00:01:05,815 マイケル・ブラウン 18 00:01:06,445 --> 00:01:08,665 18歳の黒人の少年 19 00:01:08,665 --> 00:01:14,564 丸腰の彼は白人警官に打たれて 地面に倒れ 20 00:01:14,564 --> 00:01:18,478 血を流し続けた ―4時間も 21 00:01:18,478 --> 00:01:22,993 おばあさん 幼い子供 近所の人が 怯えながら見守る中で 22 00:01:22,993 --> 00:01:24,989 そして思ったのです 23 00:01:26,019 --> 00:01:29,240 まただわ 24 00:01:29,240 --> 00:01:32,962 黒人男性たちに対する 暴力や残忍な行為は 25 00:01:32,962 --> 00:01:35,824 ずっと続いてきたのだと 26 00:01:35,824 --> 00:01:40,385 つまり同じことが起きているのです 犠牲者の名前が違うだけ 27 00:01:40,396 --> 00:01:43,908 それはアマドゥ・ディアロだったり 28 00:01:44,498 --> 00:01:46,823 ショーン・ベル 29 00:01:46,823 --> 00:01:50,213 時にはオスカー・グラント 30 00:01:50,213 --> 00:01:53,065 そしてトレイヴォン・マーティン かもしれない 31 00:01:54,205 --> 00:01:57,044 この暴力 そしてこの蛮行は 32 00:01:57,044 --> 00:01:59,863 私たちの国の精神の一部です 33 00:01:59,863 --> 00:02:02,632 私たちが重ねてきた歴史です 34 00:02:02,632 --> 00:02:07,447 私たちはどうすべきなのでしょうか? 35 00:02:07,447 --> 00:02:11,672 黒人青年を見ると 向かい側の通りへ避け 36 00:02:12,672 --> 00:02:14,722 ドアの鍵を閉めきり 37 00:02:14,722 --> 00:02:17,076 財布を握りしめる 38 00:02:17,076 --> 00:02:19,962 いまだにそんな人々もいるのを 知っていますか? 39 00:02:19,962 --> 00:02:22,023 この点です 40 00:02:22,023 --> 00:02:25,971 もちろん私たちは道で 人を撃ち倒したりはしません 41 00:02:25,971 --> 00:02:30,058 しかし数々の悲劇を引き起こすような 42 00:02:30,058 --> 00:02:33,123 同じ類いのステレオタイプや偏見は 確かに私たち自身の中に 43 00:02:33,123 --> 00:02:35,328 あるのではないでしょうか 44 00:02:35,328 --> 00:02:39,195 そのように教え込まれても来た 45 00:02:39,195 --> 00:02:45,758 このような事件の数々を 新たなファーガソンでの悲劇を 46 00:02:45,758 --> 00:02:48,729 食い止めることができると信じています 47 00:02:48,729 --> 00:02:54,078 自らの内省と 自らを変えたいと 願う気持ちによって 48 00:02:54,078 --> 00:02:57,369 そこで私からの提案です 49 00:02:57,369 --> 00:03:01,454 今日皆さんに考えてほしいことは 3つあります 50 00:03:01,454 --> 00:03:06,562 ファーガソンの悲劇を繰り返さないために 51 00:03:06,562 --> 00:03:08,861 そして黒人青年たちに対するイメージを 52 00:03:08,861 --> 00:03:12,336 一新するためにね 53 00:03:12,336 --> 00:03:16,652 これらのアイデアは 彼らを守るだけではなく 54 00:03:16,652 --> 00:03:20,848 彼らが豊かに生きるために 世界を開いてあげることでもあります 55 00:03:20,848 --> 00:03:22,619 どうでしょうか? 56 00:03:23,149 --> 00:03:27,700 私たちの国が 彼らを優しく包みこみ 57 00:03:27,700 --> 00:03:33,045 未来の一部としてとらえ 開かれた世界を与え 58 00:03:33,045 --> 00:03:36,758 愛する人に対するような慈しみを捧げるのが 想像できますか? 59 00:03:36,758 --> 00:03:41,054 私たちの生活はどんなに素晴らしくなることでしょう? 私たちの国はどんなに素敵になる? 60 00:03:41,054 --> 00:03:43,967 まず1つ目のアイデアは 61 00:03:43,967 --> 00:03:46,906 否定からの脱却です 62 00:03:48,956 --> 00:03:51,359 「いい人」になろうとしないで下さい 63 00:03:51,359 --> 00:03:53,503 必要なのはリアルな人間そのものです 64 00:03:53,503 --> 00:03:55,412 私は人間の多様性に関する たくさんの仕事をしてきました 65 00:03:55,412 --> 00:03:58,382 ワークショップの前に人々は 私に近づいてきます 66 00:03:58,382 --> 00:04:02,067 「こんにちはミズ・ダイバーシティ お会いできて嬉しいです」 67 00:04:02,067 --> 00:04:03,646 (笑) 68 00:04:03,646 --> 00:04:06,659 「でも私たちは偏見なんてありません」 69 00:04:06,659 --> 00:04:08,522 私はこう答えます「ええ!?本当に? 70 00:04:08,522 --> 00:04:13,010 私はこの仕事を毎日しているけれど 私自身の中にも偏見はよく見つかるわ」 71 00:04:13,010 --> 00:04:16,524 つい最近飛行機に乗っていた時のことです 72 00:04:16,524 --> 00:04:20,902 機内アナウンスで 女性パイロットの声を聞いたのです 73 00:04:20,902 --> 00:04:23,014 私はとても興奮して 74 00:04:23,014 --> 00:04:26,116 「ああ女性なのね すごい」 75 00:04:26,116 --> 00:04:28,326 「私たち成層圏にいるわ」 76 00:04:28,326 --> 00:04:31,460 すべて順調でしたが突然揺れ始めました 77 00:04:31,460 --> 00:04:32,877 私は思わず 78 00:04:32,877 --> 00:04:35,295 「彼女運転できるといいんだけど」 79 00:04:35,295 --> 00:04:36,634 (笑) 80 00:04:36,634 --> 00:04:37,826 ええそうなんです 81 00:04:37,826 --> 00:04:40,068 私は帰りの飛行機に乗るまで それが偏見だと気づきもしませんでした 82 00:04:40,068 --> 00:04:43,558 そこにはいつもの通り 男性のパイロットがいて 83 00:04:43,558 --> 00:04:45,307 しばしばガタガタと揺れたけれど 84 00:04:45,307 --> 00:04:48,133 パイロットの技術を 疑問に思うことはなかった 85 00:04:48,133 --> 00:04:50,089 パイロットには問題ありません 86 00:04:50,089 --> 00:04:52,585 問題はこうです 87 00:04:52,585 --> 00:05:00,096 もし誰かに面と向かって質問されたら私はこう言うでしょう 「女性のパイロットは素晴らしい」 88 00:05:00,096 --> 00:05:04,792 しかし事態が落ち着かず なにか厄介で 危険になりそうなとき 89 00:05:04,792 --> 00:05:08,802 それとは自分で気付かない偏見が 顔を出すのです 90 00:05:08,802 --> 00:05:11,416 空を高速で動く飛行機では 91 00:05:11,416 --> 00:05:13,379 男性のパイロットがいい 92 00:05:13,379 --> 00:05:15,662 これは私の中のデフォルトです 93 00:05:15,662 --> 00:05:18,291 男性が基準値 94 00:05:18,291 --> 00:05:20,611 あなたのスタンダードは誰ですか? 95 00:05:20,611 --> 00:05:22,641 あなたは誰を頼り 96 00:05:22,641 --> 00:05:24,774 誰を恐れますか? 97 00:05:24,774 --> 00:05:28,805 内心では 誰と関わりたいと思っていて 98 00:05:28,805 --> 00:05:31,847 誰を避けているのでしょう? 99 00:05:31,847 --> 00:05:34,271 私が学んだことをお伝えしようと思います 100 00:05:34,271 --> 00:05:39,669 自覚のない偏見を測定する 潜在意識の連想テストを 101 00:05:39,669 --> 00:05:41,389 オンラインで受けることができます 102 00:05:41,389 --> 00:05:43,645 5百万人が実施した結果 103 00:05:43,645 --> 00:05:49,555 私たちのスタンダードは白人ということが 明らかになりました 私たちは白人が好きなのです 104 00:05:49,555 --> 00:05:52,315 私たちは白人を好む どういうことでしょうか? 105 00:05:52,315 --> 00:05:57,569 黒人と白人の画像を見せられた時 106 00:05:57,569 --> 00:06:01,562 人々は黒人の画像に かける時間よりも素早く 107 00:06:01,562 --> 00:06:05,640 白人の画像からポジティブな 言葉を連想することができます 108 00:06:05,640 --> 00:06:08,305 白人の画像からポジティブな 言葉を連想することができます 109 00:06:08,305 --> 00:06:11,520 反対もまた然り 110 00:06:12,010 --> 00:06:13,900 私たちは黒人の顔を見た時には 111 00:06:13,900 --> 00:06:19,948 白人の顔の時よりも容易に 112 00:06:19,948 --> 00:06:22,075 ネガティブな言葉と結びつけるのです 113 00:06:22,075 --> 00:06:27,339 このテストを受けた70パーセントの白人が 白人を好意的に捉え 114 00:06:29,039 --> 00:06:33,753 50パーセントの黒人も白人に好意的でした 115 00:06:33,753 --> 00:06:39,310 偏見がある時 私たちは無意識でした 116 00:06:39,310 --> 00:06:45,697 脳が無意識に連想するというこの事実に対し  私たちはどうするべきでしょうか? 117 00:06:45,697 --> 00:06:51,306 おそらく 皆さんが考えているのは 118 00:06:51,306 --> 00:06:53,284 多分こんな風なことでしょう― 119 00:06:53,284 --> 00:06:56,818 自分は肌の色への偏見なんて 無い振りを続けるよ 120 00:06:56,818 --> 00:06:58,545 またそうすればいい 121 00:06:58,545 --> 00:07:00,662 あなたたちに薦めるか? ノーです 122 00:07:00,662 --> 00:07:03,821 私たちは 偏見を無くそうと 出来る限り取り組んできました 123 00:07:03,821 --> 00:07:05,434 肌の色など見えないとでも言うかのように 124 00:07:05,434 --> 00:07:10,269 問題は私たちに肌の色が見えたことでなく そのことについて私たちがどうしたかということです 125 00:07:10,269 --> 00:07:14,270 肌の色を無視するなんて偽りの理想です 126 00:07:14,270 --> 00:07:17,040 私たちが肌の色の違いが 見えないかのように振舞っている間 127 00:07:17,040 --> 00:07:20,871 私たちは 人種の違いが 人々の可能性に影響を与え 128 00:07:20,871 --> 00:07:26,152 豊かに生きる可能性を奪っていたり 129 00:07:26,152 --> 00:07:31,339 時には早過ぎる死をもたらしていたりするという その様々なあり方に気づいていなかったのです 130 00:07:31,339 --> 00:07:36,885 実際 科学者たちが言っているのは とんでもない 131 00:07:36,885 --> 00:07:39,280 肌の色を無視するなんてとんでもない 132 00:07:39,280 --> 00:07:41,760 彼らが推奨するのは― 133 00:07:41,760 --> 00:07:46,290 素晴らしい 黒人達を凝視しよう ということです 134 00:07:46,290 --> 00:07:48,030 (笑) 135 00:07:48,030 --> 00:07:52,997 彼らの顔を正面からよく見て 記憶するのです 136 00:07:52,997 --> 00:07:57,663 なぜなら 素晴らしい人々であり 黒人である人々を見つめることで 137 00:07:57,663 --> 00:08:00,872 脳が勝手に行う連想を 断つことができるからです 138 00:08:00,872 --> 00:08:06,405 脳が勝手に行う連想を 断つことができるからです 139 00:08:06,405 --> 00:08:11,827 何故私はみなさんに後ろの素晴らしい 黒人男性達をお見せしているのでしょう? 140 00:08:11,827 --> 00:08:15,039 ようやく選り分けて ここまでの数になりました 141 00:08:15,039 --> 00:08:16,351 さあ いいですか 142 00:08:16,351 --> 00:08:22,279 これから皆さんの黒人を見た時の 自動連想をリセットします 143 00:08:22,279 --> 00:08:24,641 ご存知ですか 144 00:08:24,641 --> 00:08:29,665 あの黒人青年達は 素晴らしい人格を持った人間に成長し 145 00:08:29,665 --> 00:08:35,371 私たちの生活を より良いものにしてくれました 146 00:08:35,371 --> 00:08:37,890 さて 147 00:08:37,890 --> 00:08:40,441 科学的な方法の一つでは 148 00:08:40,441 --> 00:08:43,365 一時的にこの自動的な偏見に 影響を与えられます 149 00:08:43,365 --> 00:08:45,870 でもこうなんです 150 00:08:45,870 --> 00:08:50,662 もしあなたにとって憎らしい白人を 151 00:08:50,662 --> 00:08:53,672 有色人種―黒人で 素晴らしい人の隣に 152 00:08:53,672 --> 00:08:56,131 立たせたら 153 00:08:56,131 --> 00:08:59,637 それによっても 自動連想は止められます 154 00:08:59,637 --> 00:09:04,851 (連続殺人鬼の) ジェフリー・ダーマーと (政治家の) コリン・パウエルを思い出して 155 00:09:04,851 --> 00:09:07,359 ほら、効果があったでしょう?(笑) 156 00:09:07,359 --> 00:09:10,168 こういうことなんです あなたの偏見に気づいてみて 157 00:09:10,168 --> 00:09:14,257 どうかお願い 頑なにならず 心を開いて 今まで抱いていた 158 00:09:14,257 --> 00:09:18,847 古いステレオタイプが間違っていたと 教えてくれるデータを探してみてください 159 00:09:18,847 --> 00:09:20,781 それがまず1つ目です 2つ目は― 160 00:09:20,781 --> 00:09:25,466 黒人の若者たちから離れていくのでは無く 彼らの方へ歩み寄って行って下さいということです 161 00:09:25,466 --> 00:09:28,058 そんなに難しいことではありません 162 00:09:28,058 --> 00:09:31,928 でもこれは あなたが気をつけて 163 00:09:31,928 --> 00:09:34,604 意図的にやろうとする そんなことの一つです 164 00:09:34,604 --> 00:09:37,712 私は数年前ウォールストリートに 165 00:09:37,712 --> 00:09:41,094 人種の多様性についての取り組みを 一緒に行っている 166 00:09:41,094 --> 00:09:44,734 韓国人の素晴らしい同僚といました 167 00:09:44,734 --> 00:09:46,684 私たちは夜遅く外を歩き 168 00:09:46,684 --> 00:09:49,726 道に迷ってウロウロしていました 169 00:09:49,726 --> 00:09:53,910 すると道の向こう側に黒人男性がいて 私は「ああ 良かった黒人だわ」と 170 00:09:53,910 --> 00:09:56,678 考えもせずに彼の方へ歩いて行きました 171 00:09:56,678 --> 00:10:00,462 彼女の反応は「あら…話しかけるの?」 172 00:10:00,462 --> 00:10:03,280 道の向こうの彼は 黒人で 173 00:10:03,280 --> 00:10:06,939 黒人男性は大体 道をよく知っているものだわ 174 00:10:06,939 --> 00:10:10,584 なんでそう思うのかわからないけど― とにかくそう思っています 175 00:10:10,584 --> 00:10:15,925 彼女は「あなたの反応、『ヤッタ! 黒人男性だわ!』という感じだったけど」 176 00:10:15,925 --> 00:10:18,989 「私は『しまった、黒人男性だわ!』 という感じだったわ」 177 00:10:18,989 --> 00:10:22,385 私たち2人は全く逆方向へ向かったのです 道に迷って 同じ男性を見て 178 00:10:22,385 --> 00:10:25,734 同じ時間 同じ道なのに 全く違う反応をしたのです 179 00:10:25,734 --> 00:10:28,463 そして彼女は「ああ、酷いことをしたわ 私は多様性のコンサルタントなのに 180 00:10:28,463 --> 00:10:31,281 黒人男性に偏見を持ってしまった 私も有色人種なのに!」 181 00:10:31,281 --> 00:10:35,055 私は「ちょっとお願いだから肩の力を抜いて」 と言いました 182 00:10:35,055 --> 00:10:38,781 ほら 私と「黒人男性」とは 長い付き合いですもの 183 00:10:38,781 --> 00:10:41,527 (笑) 184 00:10:41,527 --> 00:10:44,763 私の父も黒人なんですから― 分かる? 185 00:10:44,763 --> 00:10:48,703 私には190cmの黒人の息子もいるし 夫も黒人よ 186 00:10:48,703 --> 00:10:51,219 私は黒人男性をよく分かっているから 187 00:10:51,219 --> 00:10:56,009 黒人男性を見かけたら 大体どんな人だか分かる 188 00:10:56,009 --> 00:10:57,959 それで その彼も親切な人でした 189 00:10:57,959 --> 00:11:01,733 彼は「お二人の行き先に案内しましょう」 と言ってくれました 190 00:11:01,733 --> 00:11:05,376 偏見とは 私たちが人々を 知る前に創り上げてしまう物語です 191 00:11:05,376 --> 00:11:07,888 偏見とは 私たちが人々を 知る前に創り上げてしまう物語です 192 00:11:07,888 --> 00:11:10,620 でも 彼らに気をつけて できるだけ避けるように 193 00:11:10,620 --> 00:11:14,427 と言われて育った私たちは どうやって彼らを知ることが出来るでしょう? 194 00:11:14,427 --> 00:11:19,480 だから 不安でも 彼らの方に 歩いて行って下さい 195 00:11:19,480 --> 00:11:22,517 もちろん 時と場合によりけり 危険を冒してと言っているんじゃなく 196 00:11:22,517 --> 00:11:27,417 友人知人関係を見つめ直してみて 197 00:11:27,417 --> 00:11:31,309 社交の そして仕事上の付き合いの輪を 広げてみて下さい 198 00:11:31,309 --> 00:11:33,139 誰があなたの社交の輪にいて 199 00:11:33,139 --> 00:11:34,595 誰がいませんか? 200 00:11:35,635 --> 00:11:39,592 若い黒人の男性や女性との間に 201 00:11:39,592 --> 00:11:46,062 いくつ純粋な友人関係を持っていますか? 202 00:11:46,062 --> 00:11:49,814 あるいは あなたとは 「大分感じが違う」友達は? 203 00:11:49,814 --> 00:11:53,150 あるいは あなたとは 「大分感じが違う」友達は? 204 00:11:53,150 --> 00:11:56,229 少し周りを見渡してみたら 205 00:11:56,229 --> 00:11:58,532 職場で クラスで 教会で― 206 00:11:58,532 --> 00:12:01,980 黒人青年達はそこにいるのだから あなたはいい人だし 207 00:12:01,980 --> 00:12:03,438 挨拶したりするでしょう 208 00:12:03,438 --> 00:12:09,784 でも私が言っているのは もっと深く、近く、 それ以上に歩み寄っていって 209 00:12:09,784 --> 00:12:15,064 人物の全体像 全てを目にすることが 出来るくらいの関係を築いて 210 00:12:15,064 --> 00:12:18,552 ステレオタイプが無くなる位の関係を築いて ということなんです 211 00:12:18,552 --> 00:12:20,145 共感してくれる人たちがいるのは 212 00:12:20,145 --> 00:12:23,436 知っているし 特に私の白人の友達たちは こう思っています 213 00:12:23,436 --> 00:12:25,408 「私が不器用なの知らないでしょう 214 00:12:25,408 --> 00:12:28,140 こんな難しいこと無理だわ! 215 00:12:28,140 --> 00:12:29,876 絶対に失敗する!」 216 00:12:29,876 --> 00:12:35,835 ええ そうかもね でもこれは完璧にしなきゃいけないこと じゃなくて 人と繋がるということです 217 00:12:35,835 --> 00:12:40,839 そして失敗を恐れていては 成功は無いんです 218 00:12:40,839 --> 00:12:42,969 つまり ただやるしかないの 219 00:12:42,969 --> 00:12:45,316 黒人青年達に伝えたいのは 220 00:12:45,316 --> 00:12:50,361 誰かが心を開いて正々堂々と歩み寄ってきたら その招きを受け入れて下さいということです 221 00:12:50,361 --> 00:12:52,211 皆が皆あなたを懲らしめようと 思っている訳ではないのだから 222 00:12:52,211 --> 00:12:56,691 あなたの人間性を見ている人たちを 見つけて下さい 223 00:12:56,691 --> 00:13:00,199 自分とは違う人たちとの関係からは 224 00:13:00,199 --> 00:13:04,903 共感と心遣いが生まれるのです 225 00:13:04,903 --> 00:13:07,898 そしてとても力強く 素晴らしい事が起こります 226 00:13:07,898 --> 00:13:10,414 次第にあなたは気づき始めるのです 彼らはあなたであり 227 00:13:10,414 --> 00:13:16,196 彼らはあなたの一部で 彼らは家族の一員であるあなた自身だと 228 00:13:16,196 --> 00:13:19,194 私たちは傍観者でいることを止めて 229 00:13:19,194 --> 00:13:23,179 行動する人 影響を与える人に なっていくのです 230 00:13:23,179 --> 00:13:25,677 そして私たちは仲間になっていきます 231 00:13:25,677 --> 00:13:31,148 だから 安全圏から踏み出して もっと大きな 明るいものに踏み込んでいってみてください 232 00:13:31,148 --> 00:13:36,140 それがまたファーガソンのような事件が 起こる悲劇を回避することになるのだから 233 00:13:36,140 --> 00:13:38,370 そうして私たちは 誰もが 特に 234 00:13:38,370 --> 00:13:41,382 黒人青年たちが 活きることの出来る コミュニティを創るのです 235 00:13:41,382 --> 00:13:44,305 最後は少し難しくなります 236 00:13:44,305 --> 00:13:47,173 そうとは分かっていますが それでも言いますね 237 00:13:47,173 --> 00:13:52,412 何かを見かけた時 それを口に出す勇気を持たなければなりません 238 00:13:52,412 --> 00:13:56,206 愛する人々に対してもです 239 00:13:56,206 --> 00:13:59,847 祝日がやって来ますね 私たちは皆 240 00:13:59,847 --> 00:14:03,279 夕食のテーブルについて 楽しい団欒のひとときを過ごすでしょう 241 00:14:03,279 --> 00:14:05,478 私たちの多くが 家で家族と祝日を過ごす中 242 00:14:05,478 --> 00:14:10,402 あなたは 夕飯のテーブルでの会話に耳を傾け 243 00:14:10,402 --> 00:14:17,094 「おばあちゃんは偏見の持ち主ね」 なんて言い出すのです 244 00:14:17,094 --> 00:14:18,924 (笑) 245 00:14:18,924 --> 00:14:21,863 「伯父さんは人種差別主義者だ」 246 00:14:21,863 --> 00:14:26,482 でもね 私たちはおばあさんも 伯父さんも愛しているんです もちろん 247 00:14:26,482 --> 00:14:31,937 確かにいい人たちだけど でも 間違ったことを言っているんです 248 00:14:33,317 --> 00:14:38,964 それについて指摘するべきです なぜなら テーブルには 249 00:14:40,300 --> 00:14:43,154 子供たちもついているのだから 250 00:14:43,154 --> 00:14:48,399 こうした偏見が無くならず 世代を超えて伝わるのは何故だろうって思いますか? 251 00:14:48,399 --> 00:14:51,650 何故なら私たちが何も言わないからです 252 00:14:51,650 --> 00:14:58,172 皆積極的にこう言わなければなりません 「おばあちゃん もうそんな風にはいわないのよ」 253 00:14:58,172 --> 00:15:03,383 「伯父さん あの人はそんな扱いは 受けるべきじゃないんだよ 254 00:15:03,383 --> 00:15:06,319 誰もそんな扱いは受けては いけないんだから」 255 00:15:06,319 --> 00:15:09,733 私たちは子どもたちを 256 00:15:09,733 --> 00:15:14,507 人種差別の醜さから 守り隠してしまわないことが肝心です 257 00:15:14,507 --> 00:15:17,819 黒人の両親達には そんな贅沢は無いのだから 258 00:15:17,819 --> 00:15:22,600 若い息子たちがいる家庭では特にね 259 00:15:22,600 --> 00:15:25,981 私たちは愛する子どもたち 私たちの未来に 260 00:15:25,981 --> 00:15:33,783 私たちには素晴らしい理想を持つ 偉大なる国があり 261 00:15:33,783 --> 00:15:36,762 その為に私たちは信じられない程の 努力をしてやっと少し前進した 262 00:15:36,762 --> 00:15:39,932 けれどもそれはまだ 終わりではないと伝えるのです 263 00:15:39,932 --> 00:15:43,926 私たちは皆まだ 264 00:15:43,926 --> 00:15:46,967 人種間の優劣の感情を持ち それは未だに 265 00:15:46,967 --> 00:15:50,439 常識観念や社会そして 266 00:15:50,439 --> 00:15:52,418 幾世代にも渡り根を下ろし 267 00:15:52,418 --> 00:15:56,027 絶望を生み 不公平を助長し 268 00:15:56,027 --> 00:16:03,151 黒人青年達の価値を 破壊的に損なっています 269 00:16:03,151 --> 00:16:05,612 子どもたちには 私たちがまだ 270 00:16:05,612 --> 00:16:08,390 黒人青年たちの肌の色を見る時 271 00:16:08,390 --> 00:16:12,024 人格も同時に見ることが 難しいのだと伝えるのです 272 00:16:12,024 --> 00:16:15,857 でもあなたは彼らに 273 00:16:15,857 --> 00:16:20,371 この社会を良く変えていく力になり 274 00:16:20,371 --> 00:16:26,939 不正義に立ち向かい 何より 275 00:16:26,939 --> 00:16:35,725 黒人青年達が肌の色よりどんな人間かで 判断される社会にするよう教えてください 276 00:16:36,705 --> 00:16:41,627 多くの素晴らしい黒人男性たち 277 00:16:41,627 --> 00:16:49,959 最も素晴らしい政治家だったり 278 00:16:49,959 --> 00:16:52,992 勇敢な兵士だったり 279 00:16:52,992 --> 00:16:57,286 働き者の労働者達だったり― 280 00:16:57,286 --> 00:17:01,942 この人達は力強い宣教師達です 281 00:17:01,942 --> 00:17:07,537 彼らは才能ある科学者、芸術家、 作家達だったり 282 00:17:07,537 --> 00:17:11,512 ダイナミックなコメディアンだったり 283 00:17:11,512 --> 00:17:16,448 愛情深いおじいさんだったり 284 00:17:16,448 --> 00:17:19,480 心優しい息子だったり 285 00:17:19,480 --> 00:17:24,237 彼らは力強い父親であったり 286 00:17:24,237 --> 00:17:28,593 それぞれの夢を持った 若者達だったりするのです 287 00:17:28,593 --> 00:17:32,150 ありがとうございました 288 00:17:32,150 --> 00:17:36,283 (拍手)