WEBVTT 00:00:00.760 --> 00:00:02.100 ６歳のとき 00:00:02.100 --> 00:00:04.280 私は贈り物を受け取りました 00:00:04.280 --> 00:00:07.776 １年生の担任の先生が すばらしいアイデアを思いついて 00:00:07.800 --> 00:00:11.136 先生は私たちに 贈り物をもらうだけではなく 00:00:11.160 --> 00:00:15.290 互いに褒め合う美徳を学ぶことも 体験させたいと考えました 00:00:15.430 --> 00:00:18.310 先生はクラス全員を 教室の前の方に来させ 00:00:18.310 --> 00:00:21.400 買っておいた全員分の贈り物を 教室の隅に積み上げました 00:00:21.400 --> 00:00:22.776 そして先生は言いました 00:00:22.800 --> 00:00:25.456 「ここに立って お互いに褒め合いましょう 00:00:25.480 --> 00:00:27.056 褒められた人は 00:00:27.080 --> 00:00:29.780 贈り物を取って席に戻ってください」 00:00:30.470 --> 00:00:32.460 すばらしい考えでしょう？ 00:00:32.690 --> 00:00:34.166 問題なんて起きっこないと NOTE Paragraph 00:00:34.166 --> 00:00:35.640 （笑） NOTE Paragraph 00:00:36.400 --> 00:00:38.456 最初40人いました 00:00:38.480 --> 00:00:40.936 誰かの名前が上がるたびに 00:00:40.960 --> 00:00:43.070 私は心から応援しました 00:00:43.280 --> 00:00:45.776 そして残り20人となり 00:00:45.800 --> 00:00:47.576 10人となり 00:00:47.600 --> 00:00:49.170 ５人となり 00:00:49.480 --> 00:00:50.936 そして３人が残りました 00:00:50.960 --> 00:00:52.690 私はそのうちの１人でした 00:00:52.720 --> 00:00:54.980 そして褒め言葉が止みました 00:00:55.500 --> 00:00:58.150 その時点で 私は泣いていました 00:00:58.600 --> 00:01:00.616 先生も慌て始めました 00:01:00.640 --> 00:01:04.296 「この子たちに何か良いことを 言ってあげる人いないの？」 NOTE Paragraph 00:01:04.319 --> 00:01:05.536 （笑） NOTE Paragraph 00:01:05.560 --> 00:01:08.536 「誰もいないの？だったら 贈り物を取って席に戻りなさい 00:01:08.560 --> 00:01:10.106 来年は良い子にして 00:01:10.106 --> 00:01:12.046 褒めてもらえるようになりなさい」と NOTE Paragraph 00:01:12.046 --> 00:01:13.720 （笑） NOTE Paragraph 00:01:14.410 --> 00:01:15.810 私の話を聞いて 00:01:15.810 --> 00:01:18.896 私がこのことを すごくよく覚えているのが おわかりでしょう NOTE Paragraph 00:01:18.896 --> 00:01:20.160 （笑） NOTE Paragraph 00:01:20.540 --> 00:01:22.896 でも 気まずい思いをしたのは どっちでしょう？ 00:01:22.920 --> 00:01:25.020 私か先生か？ 00:01:25.020 --> 00:01:28.486 先生は 気づいたはずです チーム作りのために行った自分の行為が 00:01:28.486 --> 00:01:31.560 ６歳児を公開処刑する 羽目になったとね 00:01:31.560 --> 00:01:33.056 笑える要素なしにです 00:01:33.080 --> 00:01:35.416 テレビで誰かが こき下ろされるのを見ますよね 00:01:35.440 --> 00:01:36.656 それは愉快です 00:01:36.680 --> 00:01:39.098 その日の出来事に 愉快な要素は皆無でした NOTE Paragraph 00:01:39.320 --> 00:01:42.336 それが私の一面をなしており 00:01:42.360 --> 00:01:45.660 そして私は死んでも 同じ目には２度と遭いたくない — 00:01:45.660 --> 00:01:48.540 ２度と公けの場で 拒絶されたくない と思いました 00:01:48.540 --> 00:01:49.896 それが一面です 00:01:49.920 --> 00:01:52.376 ８年ほど早送りしましょう 00:01:52.400 --> 00:01:53.500 ビル・ゲイツが 00:01:53.500 --> 00:01:55.616 私の住んでいた北京にやってきて 00:01:55.640 --> 00:01:56.856 スピーチをしました 00:01:56.880 --> 00:01:58.616 私はゲイツのメッセージを聞き 00:01:58.640 --> 00:02:00.936 この人物に惚れ込みました 00:02:00.960 --> 00:02:03.856 私は やったね 夢ができたと思いました 00:02:03.880 --> 00:02:06.016 その夜 私は家族に手紙を書いて 00:02:06.040 --> 00:02:07.030 伝えました 00:02:07.030 --> 00:02:10.880 「25歳までに世界一大きな会社を作って 00:02:10.880 --> 00:02:12.936 マイクロソフト社を買収する」と NOTE Paragraph 00:02:12.960 --> 00:02:14.856 （笑） NOTE Paragraph 00:02:14.880 --> 00:02:16.820 世界征服という考えに 00:02:16.820 --> 00:02:18.720 私は取り憑かれました 00:02:19.030 --> 00:02:21.976 作り話じゃなく 実際に手紙も書きました 00:02:22.000 --> 00:02:23.336 これがその手紙です NOTE Paragraph 00:02:23.360 --> 00:02:25.270 （笑） NOTE Paragraph 00:02:25.270 --> 00:02:27.176 全部読まなくてもいいですよ NOTE Paragraph 00:02:27.200 --> 00:02:28.976 （笑） NOTE Paragraph 00:02:29.000 --> 00:02:30.760 ひどい字だし 00:02:30.760 --> 00:02:34.816 キーワードをマークしたので わかっていただけるかと思います NOTE Paragraph 00:02:34.840 --> 00:02:36.616 （笑） NOTE Paragraph 00:02:36.640 --> 00:02:37.840 だから — 00:02:39.280 --> 00:02:41.296 それが 私のもう１つの面です 00:02:41.320 --> 00:02:43.450 世界征服を企てる者です NOTE Paragraph 00:02:43.880 --> 00:02:45.336 それから ２年後 00:02:45.360 --> 00:02:49.130 アメリカに来る機会が与えられて 00:02:49.130 --> 00:02:50.830 私はそれに飛びつきました 00:02:50.830 --> 00:02:53.236 だってそこは ビル・ゲイツの住む国ですからね NOTE Paragraph 00:02:53.236 --> 00:02:54.376 （笑） NOTE Paragraph 00:02:54.400 --> 00:02:57.650 私はそれを自分の起業家人生の 始まりだと思っていました 00:02:57.680 --> 00:02:59.856 それから さらに14年早送りして 00:02:59.880 --> 00:03:01.296 私は30歳になっていました 00:03:01.320 --> 00:03:03.680 私は そんな会社を 築き上げてはおらず 00:03:03.680 --> 00:03:05.160 起業すらしていませんでした 00:03:05.160 --> 00:03:09.326 実際には マーケティング・マネージャーとして フォーチュン500企業で働いていました 00:03:09.326 --> 00:03:10.996 私は行き詰まりを感じ 00:03:10.996 --> 00:03:12.570 どんよりしていました 00:03:12.970 --> 00:03:14.010 何故でしょう？ 00:03:14.010 --> 00:03:17.150 14歳で この手紙を書いた人物は どこへ行ってしまったのか？ 00:03:17.270 --> 00:03:19.607 やってみようとしなかった からではありません 00:03:19.607 --> 00:03:22.536 新しいアイデアが浮かぶたび — 00:03:22.560 --> 00:03:24.536 新しいことをやってみたいと思たびに 00:03:24.560 --> 00:03:25.776 また職場においても 00:03:25.800 --> 00:03:27.536 提案がしたいと思ったとき 00:03:27.560 --> 00:03:31.096 グループの人たちの前で 発言したいと思ったとき 00:03:31.120 --> 00:03:32.936 常に葛藤を感じていました 00:03:32.960 --> 00:03:35.736 14歳の私と ６歳の私との間の葛藤です 00:03:35.760 --> 00:03:37.896 １人の私が 世界征服を望み 00:03:37.920 --> 00:03:39.136 世界を変えたいと考え 00:03:39.160 --> 00:03:41.960 もう１人の私が 拒絶に恐れをなすのです 00:03:41.960 --> 00:03:44.970 そして その度に６歳の私が勝つのでした NOTE Paragraph 00:03:45.760 --> 00:03:49.736 そして 自分の会社を始めた後も この恐怖心はついて回りました 00:03:49.760 --> 00:03:52.600 私が自分の会社を始めたのは 30歳のときでした 00:03:52.600 --> 00:03:54.296 ビル・ゲイツになりたければ 00:03:54.296 --> 00:03:56.510 遅かれ早かれ 始めなきゃいけません 00:03:57.080 --> 00:03:59.290 起業したとき 00:03:59.290 --> 00:04:02.536 投資を受けられるチャンスが めぐってきましたが 00:04:02.560 --> 00:04:04.360 却下されました 00:04:04.790 --> 00:04:06.776 拒絶されて 私は傷つきました 00:04:06.800 --> 00:04:10.770 あまりにも傷が大きくて 即座にやめたくなりました 00:04:11.170 --> 00:04:12.606 でも そこでこう思いました 00:04:12.606 --> 00:04:16.920 「１回出資を断られたくらいで ビル・ゲイツは諦めようと思ったか？ 00:04:16.920 --> 00:04:19.776 成功した起業家で こんなことでやめた人がいたか？ 00:04:19.800 --> 00:04:21.176 そんなはずはない」 00:04:21.200 --> 00:04:23.286 ここで パッとひらめいたんです 00:04:23.286 --> 00:04:25.166 自分には もっと良い会社を作れるし 00:04:25.166 --> 00:04:27.256 もっと良いチームや製品だって 作れるけれど 00:04:27.260 --> 00:04:28.650 でも １つ確かなことがある 00:04:28.650 --> 00:04:30.996 自分は もっと良いリーダーに なる必要がある 00:04:30.996 --> 00:04:32.830 もっと良い人間になる必要がある 00:04:32.830 --> 00:04:36.416 これ以上自分の人生を ６歳児の自分に振り回される訳にはいかない 00:04:36.416 --> 00:04:38.780 ６歳の自分に退場願わねばなりません NOTE Paragraph 00:04:38.900 --> 00:04:41.370 そこで 私は インターネットに助言を求めました 00:04:41.370 --> 00:04:42.846 Googleは私の友達です NOTE Paragraph 00:04:42.846 --> 00:04:43.510 （笑） NOTE Paragraph 00:04:43.510 --> 00:04:46.640 私が検索したのは 「拒絶への恐怖を克服する方法」でした 00:04:46.960 --> 00:04:49.720 ヒットしたのは 沢山の心理学の記事で 00:04:49.720 --> 00:04:52.696 恐怖心や苦痛の原因について 書かれていました 00:04:52.720 --> 00:04:55.920 それから 沢山の脳天気で スピリチャルな記事もヒットし 00:04:55.920 --> 00:04:59.190 「拒絶を個人的に受け取らず 乗り越えなさい」と書かれていました 00:04:59.190 --> 00:05:00.926 言われなくたってわかります NOTE Paragraph 00:05:00.926 --> 00:05:02.456 （笑） NOTE Paragraph 00:05:02.480 --> 00:05:04.616 でも だったら何故それほど怖いのか？ 00:05:04.640 --> 00:05:06.656 それから偶然このサイトを見つけました 00:05:06.680 --> 00:05:09.056 題して「拒絶セラピー・ドットコム」 (rejectiontherapy.com) NOTE Paragraph 00:05:09.080 --> 00:05:11.616 （笑） NOTE Paragraph 00:05:11.640 --> 00:05:15.450 「拒絶セラピー」は カナダ人起業家が発明したゲームです 00:05:15.450 --> 00:05:17.436 彼の名はジェイソン・コームリーです 00:05:17.436 --> 00:05:22.416 基本的なアイデアは 30日間 出かけて行って 自ら拒絶を求め 00:05:22.440 --> 00:05:24.696 毎日 何かで拒絶されることを通じて 00:05:24.720 --> 00:05:28.760 最終的には拒絶の痛みに対する 免疫をつけるというものです 00:05:28.990 --> 00:05:30.896 そのアイデアが気に入りました NOTE Paragraph 00:05:30.920 --> 00:05:32.456 （笑） NOTE Paragraph 00:05:32.480 --> 00:05:34.616 「そうだ これをやってやろう 00:05:34.640 --> 00:05:37.656 100日間拒絶される気分を 味わってみせる」 00:05:37.680 --> 00:05:40.096 拒絶されるネタを 考え出して 00:05:40.120 --> 00:05:43.270 それから 動画ブログを作りました NOTE Paragraph 00:05:43.600 --> 00:05:45.536 これが 私のやったことです 00:05:45.560 --> 00:05:48.176 ブログの体裁はこんな感じで 00:05:48.200 --> 00:05:49.660 1日目･･･ NOTE Paragraph 00:05:50.000 --> 00:05:51.296 （笑） NOTE Paragraph 00:05:51.320 --> 00:05:54.820 「初対面の人から100ドル借りる」 00:05:55.720 --> 00:05:58.456 それはこんな感じでした 00:05:58.480 --> 00:06:00.216 階下へ行くと 00:06:00.240 --> 00:06:02.456 体格の良い男性が デスクにいるのが見えました 00:06:02.480 --> 00:06:04.216 警備員のようないでたちです 00:06:04.240 --> 00:06:05.916 私は 彼に近づいて行きました 00:06:05.916 --> 00:06:07.536 歩いていただけですが 00:06:07.560 --> 00:06:09.896 人生で一番長い道のりでした 00:06:09.920 --> 00:06:12.056 首元で後ろ髪が逆立ち 00:06:12.080 --> 00:06:14.530 汗が出て 心臓がバクバクしました 00:06:14.530 --> 00:06:16.006 たどり着くと 言いました 00:06:16.006 --> 00:06:18.456 「こんにちは 100ドル貸してもらえませんか？」 NOTE Paragraph 00:06:18.480 --> 00:06:19.816 （笑） NOTE Paragraph 00:06:19.840 --> 00:06:22.110 すると彼は 見上げて「まさか」と言います 00:06:22.640 --> 00:06:23.840 「なんでまた？」 NOTE Paragraph 00:06:23.980 --> 00:06:26.706 で 私は言いました 「ダメですか？ ならいいです」 00:06:26.706 --> 00:06:28.455 回れ右して 逃げ出しました NOTE Paragraph 00:06:28.455 --> 00:06:29.619 （笑） NOTE Paragraph 00:06:30.960 --> 00:06:32.660 ものすごく恥ずかしかったです 00:06:32.660 --> 00:06:34.706 でも 自分の姿を動画に撮っていたので 00:06:34.706 --> 00:06:37.290 その夜 拒絶されている自分の姿を見ました 00:06:37.290 --> 00:06:39.370 自分の恐怖感の大きさが 分かりました 00:06:39.370 --> 00:06:42.066 まるで 映画『シックス・センス』に 出てくる あの子供です 00:06:42.066 --> 00:06:43.726 「死んだ人が見えるんだ」みたいな NOTE Paragraph 00:06:43.726 --> 00:06:44.950 （笑） NOTE Paragraph 00:06:44.950 --> 00:06:46.736 でも それから相手の男性を見ると 00:06:46.736 --> 00:06:48.496 別に威圧的ではありません 00:06:48.520 --> 00:06:50.896 彼は 太めの感じが良い人でした 00:06:50.920 --> 00:06:54.376 しかも 彼は 「なんで？」って 聞いてくれたんです 00:06:54.400 --> 00:06:56.816 つまり 私に説明の機会をくれた訳です 00:06:56.840 --> 00:06:58.416 私は 色々言えたはずなのに 00:06:58.440 --> 00:07:00.736 説明することも 交渉することだってできたのに 00:07:00.760 --> 00:07:02.670 何もしませんでした 00:07:02.680 --> 00:07:04.720 やったのは 逃げることだけです 00:07:05.160 --> 00:07:08.600 「すげえ 俺の人生の縮図みたいだ」と 思いました 00:07:08.920 --> 00:07:11.456 ちょっとでも 拒絶されそうだと感じるたびに 00:07:11.480 --> 00:07:13.616 私は 速攻で逃げていたんです 00:07:13.640 --> 00:07:15.086 で どうしたと思います？ 00:07:15.086 --> 00:07:16.736 次の日は 何が起きても 00:07:16.760 --> 00:07:18.256 もう逃げない 00:07:18.280 --> 00:07:19.840 とどまろうと決めました NOTE Paragraph 00:07:19.840 --> 00:07:22.716 ２日目 「ハンバーガーの 無料のお代わりをリクエスト」 NOTE Paragraph 00:07:22.716 --> 00:07:24.070 （笑） NOTE Paragraph 00:07:24.070 --> 00:07:26.040 ハンバーガー店に行ったときのことです 00:07:26.040 --> 00:07:28.940 お昼ごはんを食べ終えると カウンターへ行ってこう言いました 00:07:28.940 --> 00:07:31.006 「ハンバーガーの無料お代わり お願いできますか？」 NOTE Paragraph 00:07:31.006 --> 00:07:32.530 （笑） NOTE Paragraph 00:07:32.530 --> 00:07:35.446 店員は 困惑して 「ハンバーガーの無料お代わりって？」 NOTE Paragraph 00:07:35.446 --> 00:07:36.340 （笑） NOTE Paragraph 00:07:36.340 --> 00:07:40.040 「ドリンクお代わり無料の ハンバーガー版みたいなやつです」と言うと 00:07:40.040 --> 00:07:43.046 店員は 「すいませんが バーガーの無料お代わりはやっていません」 NOTE Paragraph 00:07:43.046 --> 00:07:44.156 （笑） NOTE Paragraph 00:07:44.156 --> 00:07:48.040 拒絶されて いつもなら逃げ出す場面ですが 私はとどまりました 00:07:48.040 --> 00:07:50.476 そして言いました 「ここのバーガー大好きだし 00:07:50.476 --> 00:07:51.776 お店も大好きだけど 00:07:51.800 --> 00:07:53.750 ハンバーガーに無料お代わりがあったら 00:07:53.750 --> 00:07:55.506 もっと好きになるんだけど」 NOTE Paragraph 00:07:55.506 --> 00:07:56.536 （笑） NOTE Paragraph 00:07:56.560 --> 00:07:59.176 すると店員が言いました 「では店長に伝えておきます 00:07:59.200 --> 00:08:02.150 実現されるかもしれませんが 今日はお出しできません」 00:08:02.150 --> 00:08:03.786 で 私はそこを立ち去りました 00:08:03.786 --> 00:08:05.190 ちなみに 00:08:05.190 --> 00:08:07.876 ハンバーガーの無料お代わりが 実現したとは思いません NOTE Paragraph 00:08:07.876 --> 00:08:09.016 （笑） NOTE Paragraph 00:08:09.040 --> 00:08:10.940 お店は元のままでしょう 00:08:11.020 --> 00:08:14.456 でも 私が 最初に感じた 生きるか死ぬかみたいな危機感は 00:08:14.480 --> 00:08:15.816 もうありませんでした 00:08:15.840 --> 00:08:17.576 そこにとどまって話し続け 00:08:17.600 --> 00:08:19.436 逃げるのをやめただけで です 00:08:19.436 --> 00:08:22.120 私は思いました「おおすごい もう教訓が得られた 00:08:22.120 --> 00:08:23.736 いいね」と NOTE Paragraph 00:08:23.760 --> 00:08:26.320 そして３日目 「オリンピックのドーナツを買う」 00:08:26.760 --> 00:08:29.720 ここで 私の人生が ひっくり返りました 00:08:29.720 --> 00:08:31.700 クリスピー・クリームのお店に行きました 00:08:31.700 --> 00:08:32.976 ドーナツ屋さんで 00:08:33.000 --> 00:08:35.616 主に アメリカの南東部にある チェーン店です 00:08:35.640 --> 00:08:37.496 ここにも 何店舗かあるはずです 00:08:37.520 --> 00:08:38.775 お店に入って 00:08:38.799 --> 00:08:41.936 言いました「五輪マークの形をした ドーナツが欲しいんですが 00:08:41.960 --> 00:08:44.856 つまり ５つのドーナツを つなげたやつです･･･」 00:08:44.880 --> 00:08:47.410 そんなの取り合うわけない と思うでしょ？ 00:08:47.410 --> 00:08:50.226 ところが そのドーナツ屋さんは 真剣に受け止めたんです NOTE Paragraph 00:08:50.226 --> 00:08:51.256 （笑） NOTE Paragraph 00:08:51.280 --> 00:08:52.496 紙を取り出して 00:08:52.520 --> 00:08:54.696 色と輪っかを書き出し 00:08:54.720 --> 00:08:57.196 「どうしたらこれを 作れるかしら？」と 00:08:57.196 --> 00:08:58.656 そして 15分後 00:08:58.680 --> 00:09:02.096 五輪の形をしたドーナツの箱を 持って出てきたんです 00:09:02.120 --> 00:09:03.776 私はとても感動しました 00:09:03.800 --> 00:09:05.936 にわかには信じられませんでした 00:09:05.960 --> 00:09:10.320 このときの動画はユーチューブで 500万回以上見られました 00:09:10.340 --> 00:09:12.716 世界中のみんなも信じられなかったんです NOTE Paragraph 00:09:12.716 --> 00:09:14.080 （笑） NOTE Paragraph 00:09:15.440 --> 00:09:18.430 これがきっかけで 私は新聞に載り 00:09:18.430 --> 00:09:20.096 トークショーなんかにも出演して 00:09:20.120 --> 00:09:21.500 有名になりました 00:09:21.500 --> 00:09:23.896 沢山の人から メールをもらうようになりました 00:09:23.896 --> 00:09:26.336 「素晴らしい活動ですね」と 00:09:26.360 --> 00:09:29.670 でも 名声にも悪名にも 私は関心がありません 00:09:29.670 --> 00:09:31.510 私が心から望んでいたのは 学ぶこと 00:09:31.510 --> 00:09:33.236 そして 自分を変えることでした 00:09:33.236 --> 00:09:36.096 そこで 私は100日間拒絶チャレンジの 残された期間を 00:09:36.096 --> 00:09:37.536 活動の場に — 00:09:37.560 --> 00:09:39.696 この調査プロジェクトに変更しました 00:09:39.720 --> 00:09:42.190 自分に何を学べるか知りたかったのです NOTE Paragraph 00:09:42.190 --> 00:09:44.010 そして 私は多くのことを学びました 00:09:44.014 --> 00:09:45.670 とても沢山の秘訣を発見しました 00:09:45.670 --> 00:09:46.550 例えば 00:09:46.550 --> 00:09:48.350 一旦断られても 逃げ出さなければ 00:09:48.350 --> 00:09:50.850 「いいえ」を「はい」へと 覆せる可能性も出てきて 00:09:50.850 --> 00:09:53.636 そのための魔法の言葉は 「なんで？」だということ NOTE Paragraph 00:09:53.636 --> 00:09:57.050 ある日 花を手に 知らない人の家へ行き 00:09:57.050 --> 00:09:58.680 ドアをノックして 言いました 00:09:58.680 --> 00:10:01.266 「ねえ お宅の裏庭に この花を植えてもいいですか？」 NOTE Paragraph 00:10:01.266 --> 00:10:02.936 （笑） NOTE Paragraph 00:10:02.960 --> 00:10:05.250 相手は 「ダメです」と言いました 00:10:05.300 --> 00:10:07.376 でも その人が行ってしまう前に 尋ねました 00:10:07.400 --> 00:10:09.526 「あの 理由を聞かせてもらえます？」 00:10:09.526 --> 00:10:11.970 すると 「うちには犬がいて 00:10:11.970 --> 00:10:14.510 裏庭に何を植えても 全部掘り返してしまうので 00:10:14.510 --> 00:10:16.646 あなたのお花を無駄にしたくないんです 00:10:16.646 --> 00:10:19.300 植えたいなら この通りの向こうの コニーに聞いてみたら 00:10:19.300 --> 00:10:20.840 彼女は花が大好きですから」 00:10:20.840 --> 00:10:22.110 言われた通りにしました 00:10:22.110 --> 00:10:24.346 通りを渡って コニーの家をノックしました 00:10:24.346 --> 00:10:26.546 そうしたら コニーはとても喜んでくれました NOTE Paragraph 00:10:26.546 --> 00:10:27.680 （笑） NOTE Paragraph 00:10:27.680 --> 00:10:28.660 そして30分後 00:10:28.660 --> 00:10:30.790 コニーの裏庭に この花が植えられました 00:10:30.790 --> 00:10:32.546 今は もっと見栄えが良いはずです NOTE Paragraph 00:10:32.546 --> 00:10:33.850 （笑） NOTE Paragraph 00:10:33.850 --> 00:10:36.170 でも もし最初の拒絶で その場を去っていたら 00:10:36.170 --> 00:10:38.166 多分こう思っていたでしょう 00:10:38.166 --> 00:10:40.030 この人が断ったのは 私を信用していなくて 00:10:40.030 --> 00:10:41.530 私を変な人だと思ったからだとか 00:10:41.530 --> 00:10:43.640 身なりのせいで 印象が悪かったからだとか 00:10:43.640 --> 00:10:44.960 実際はそんなことはなく 00:10:44.960 --> 00:10:47.870 私の提案が 相手の希望と マッチしなかっただけです 00:10:47.870 --> 00:10:50.446 しかも 相手は私を信頼して 紹介までしてくれました 00:10:50.446 --> 00:10:51.850 セールス用語で言うと 00:10:51.850 --> 00:10:54.030 私は紹介を顧客に変えたんです NOTE Paragraph 00:10:54.390 --> 00:10:55.580 それから別の時には 00:10:55.580 --> 00:10:57.250 あることを口にすることで 00:10:57.250 --> 00:11:00.520 承諾の可能性がずっと広がると学びました 00:11:00.520 --> 00:11:02.896 例えば ある日私はスターバックスへ行き 00:11:02.920 --> 00:11:06.496 店長に聞きました「ねえ スターバックスの 挨拶係にしてもらえませんか？」 00:11:06.520 --> 00:11:08.820 「スターバックスの挨拶係って 何のことですか？」 00:11:08.820 --> 00:11:11.226 「ウォルマートの入口で 挨拶している人がいますよね？ 00:11:11.226 --> 00:11:14.120 店に入る客に『こんにちは』って 言う係の人 — 00:11:14.130 --> 00:11:16.600 基本的に万引を防止するための 係ですけどね 00:11:16.600 --> 00:11:19.996 スターバックスの客にも ウォルマートの体験を提供したいんです」 NOTE Paragraph 00:11:19.996 --> 00:11:21.336 （笑） NOTE Paragraph 00:11:21.360 --> 00:11:24.360 まあ あんまり良いアイデアか わかりませんが — 00:11:25.100 --> 00:11:28.096 というか実際 かなりひどいアイデアです 00:11:28.120 --> 00:11:30.030 で 彼は言いました 「うーん」 00:11:30.030 --> 00:11:32.350 こんな表情で 彼はエリックっていうんですが 00:11:32.350 --> 00:11:34.710 迷った様子で聞いていました 00:11:34.710 --> 00:11:36.136 「どうかな」と 00:11:36.160 --> 00:11:37.816 そこで私は訊きました 「変ですかね？」 00:11:37.840 --> 00:11:40.100 すると「確かに変だね」と 00:11:40.470 --> 00:11:43.816 でも そう言った途端 エリックの態度ががらりと変わりました 00:11:43.816 --> 00:11:46.616 まるで 猜疑心を全部 振り払ったような感じでした 00:11:46.640 --> 00:11:48.280 「いいですよ やっても 00:11:48.280 --> 00:11:49.886 ただ変になりすぎないで」 NOTE Paragraph 00:11:49.886 --> 00:11:50.900 （笑） NOTE Paragraph 00:11:50.900 --> 00:11:53.636 その後１時間 私は スターバックスの挨拶係をやりました 00:11:53.636 --> 00:11:55.816 来店するお客さん全員に 「こんにちは」と言って 00:11:55.816 --> 00:11:58.056 クリスマスの乾杯をしたんです 00:11:58.080 --> 00:12:00.430 ちなみに みなさんの経歴がどうあれ 00:12:00.430 --> 00:12:01.890 挨拶係はおすすめしません NOTE Paragraph 00:12:01.890 --> 00:12:02.980 （笑） NOTE Paragraph 00:12:02.980 --> 00:12:04.440 本当に退屈な仕事でした 00:12:05.200 --> 00:12:10.090 でも その時「変ですか？」と聞いたから これが実現したのだと気づきました 00:12:10.090 --> 00:12:12.546 私は彼が抱いていた猜疑心を 言葉にしたんです 00:12:12.546 --> 00:12:15.856 「変ですか？」と口にしたことが 私は変でないことを示していた — 00:12:15.880 --> 00:12:18.416 つまり 私が 挨拶係なんて変だと 00:12:18.440 --> 00:12:20.816 彼同様に思っていた ということです 00:12:20.820 --> 00:12:22.706 そして 繰り返し私が学んだのは 00:12:22.706 --> 00:12:25.096 相手が抱きそうな疑念を 00:12:25.096 --> 00:12:27.050 聞かれる前に口にすれば 00:12:27.050 --> 00:12:28.546 信頼を得られるということです 00:12:28.546 --> 00:12:30.760 承諾してもらえる確率が上がるんです NOTE Paragraph 00:12:30.800 --> 00:12:33.910 それからただ聞いてみるだけで 夢の実現につながることも 00:12:33.910 --> 00:12:35.576 私は学びました 00:12:35.600 --> 00:12:38.696 私の家は４代にわたる 教師の家系ですが 00:12:38.720 --> 00:12:41.536 祖母はいつも言っていました 00:12:41.560 --> 00:12:43.856 「ジャ なんでもやりたいことをしなさい 00:12:43.880 --> 00:12:46.136 だけど 先生になってくれたら 最高だけどね」 NOTE Paragraph 00:12:46.136 --> 00:12:47.240 （笑） NOTE Paragraph 00:12:47.240 --> 00:12:49.946 私は起業家になりたかったので 教師にはなりませんでした 00:12:49.946 --> 00:12:53.056 でも 何かを実際に教えることは いつも私の夢でした 00:12:53.080 --> 00:12:54.180 そこで思いました 00:12:54.180 --> 00:12:57.320 「大学で授業を教えさせてと 頼んでみたらどうだろう？」 00:12:57.320 --> 00:12:59.056 当時オースティンに住んでいたので 00:12:59.056 --> 00:13:00.690 テキサス大学オースティン校に行き 00:13:00.690 --> 00:13:04.340 教授たちのドアをノックして尋ねました 「あなたの授業で教えてもいいですか」 00:13:04.340 --> 00:13:06.916 最初の２回は 良い返事はもらえませんでした 00:13:06.916 --> 00:13:09.376 でも 逃げずに続けると 00:13:09.400 --> 00:13:12.650 ３度目の正直です 教授がとても感心してくれました 00:13:12.650 --> 00:13:15.026 「そんなこと言ってきた人間は 初めてだよ」と 00:13:15.026 --> 00:13:18.780 私は PowerPointで 授業内容の用意をしていました 00:13:18.780 --> 00:13:20.840 教授が言いました 「ほう これは使えるね 00:13:20.840 --> 00:13:24.426 どうかね ２ヶ月後にもう一度来たら 君をカリキュラムに組み込んでおくから」 00:13:24.426 --> 00:13:26.556 そして２ヶ月後 私は授業で教えていました NOTE Paragraph 00:13:26.556 --> 00:13:29.696 これが私です — 画質が悪いので分かりにくいと思いますが 00:13:29.720 --> 00:13:32.496 時には照明に拒絶されることもあります NOTE Paragraph 00:13:32.520 --> 00:13:33.720 （笑） NOTE Paragraph 00:13:34.680 --> 00:13:35.896 でも 00:13:35.920 --> 00:13:38.656 授業を終えて外に出るとき 私は泣いていました 00:13:38.680 --> 00:13:40.456 なぜならこう思ったからです 00:13:40.480 --> 00:13:43.660 「ただ聞いてみるだけで 一生の夢を叶えることができた」と 00:13:43.660 --> 00:13:47.276 以前は 教えるためには 何か達成していなければと思っていました 00:13:47.276 --> 00:13:49.950 すごい起業家になるとか 博士号を取るとか 00:13:49.950 --> 00:13:51.886 でも 実際は ただ聞いてみるだけで 00:13:51.886 --> 00:13:53.390 教えることができたんです NOTE Paragraph 00:13:53.400 --> 00:13:55.776 そして皆さんには見えない あの写真で 00:13:55.800 --> 00:13:59.096 私は キング牧師の言葉を 引用していました 00:13:59.120 --> 00:14:03.560 というのも 調査の中で気づいたことですが 本当の意味で世界を変えた人たち — 00:14:03.560 --> 00:14:06.616 私たちの生き方や考え方を変えた人たちは 00:14:06.640 --> 00:14:10.736 最初は一度ならず 暴力的な拒絶に遭っていました 00:14:10.760 --> 00:14:12.690 キング牧師や 00:14:12.690 --> 00:14:14.856 ガンジーや マンデラのような人たち 00:14:14.856 --> 00:14:16.692 そして イエス・キリストもそうです 00:14:16.692 --> 00:14:20.246 これらの人たちは 拒絶によって 自分の可能性を限定することなく 00:14:20.246 --> 00:14:24.340 拒絶に対する自分の反応の仕方で 自分の道を決定していきました 00:14:24.830 --> 00:14:26.910 拒絶に向き合ったんです NOTE Paragraph 00:14:27.360 --> 00:14:30.576 このような偉大な人にならずとも 拒絶について学ぶことはできます 00:14:30.600 --> 00:14:31.856 私の場合は 00:14:31.880 --> 00:14:33.896 拒絶が 呪縛であり 00:14:33.920 --> 00:14:35.176 恐怖の対象でした 00:14:35.200 --> 00:14:39.280 逃げ回ることで ずっと拒絶に苛まれていました 00:14:39.280 --> 00:14:41.700 それから拒絶に向き合い始め 00:14:41.800 --> 00:14:45.160 拒絶を 人生最大の授かりものに変えたんです 00:14:45.320 --> 00:14:49.776 私は 拒絶をチャンスに変える方法を 人に教えはじめました 00:14:49.800 --> 00:14:51.816 ブログや 講演や 00:14:51.840 --> 00:14:53.690 最近出した本を使い 00:14:53.690 --> 00:14:58.870 そのための技術まで開発して 拒絶への恐怖心を克服する手助けをしています NOTE Paragraph 00:15:00.200 --> 00:15:01.936 人生で拒絶を経験したら 00:15:01.960 --> 00:15:04.176 次に壁にぶつかり 00:15:04.200 --> 00:15:06.216 失敗に直面したら 00:15:06.240 --> 00:15:08.056 可能性について考えてみてください 00:15:08.080 --> 00:15:09.260 逃げないで下さい 00:15:09.260 --> 00:15:10.676 ただ 向き合うだけで 00:15:10.676 --> 00:15:13.040 賜物に変わるかもしれません NOTE Paragraph 00:15:13.040 --> 00:15:14.376 ありがとうございました NOTE Paragraph 00:15:14.400 --> 00:15:17.114 （拍手）