WEBVTT 00:00:00.390 --> 00:00:02.567 実用的な問題 00:00:02.567 --> 00:00:05.719 私はいつも科学の力を信じていました。 00:00:05.719 --> 00:00:09.242 科学をどのように現代の課題に応用できるか、諸問題を解決できるか。 00:00:09.242 --> 00:00:12.837 プリンストン大学で化学を専攻しましたが、空論ばかりで、実用的ではありませんでした。 00:00:12.837 --> 00:00:16.055 そこで、「そうか、物理学ならましだろう。」と思いました。 00:00:16.055 --> 00:00:18.882 しかしそこでひどくがっかりしました。 00:00:18.882 --> 00:00:24.222 ある時波動伝搬について学んでいた時、どうしてもある方程式が理解できませんでした。 00:00:24.222 --> 00:00:28.613 そこで教授のところへ行き、これはいったいなんなのか、どういった状況にこの方程式が成り立つのか、質問しました。 00:00:28.613 --> 00:00:31.733 教授は「これは私が作り上げた架空の方程式だよ。」と言いました。 00:00:31.733 --> 00:00:34.996 それで、「そうか、これが学校なのか。」と思いました。 00:00:34.996 --> 00:00:38.981 今自分はいったいここで何やってるんだ?と、いわゆる人生の節目でした。 00:00:38.981 --> 00:00:43.484 この資源、能力、 00:00:43.484 --> 00:00:46.132 人類の発展と文化とすべての有り余る世の中で 00:00:46.132 --> 00:00:51.497 そこにはたくさんの課題が存在します。実のところ資源は有限で、様々な問題を伴う。貧困、戦争、そして道徳的堕落。 00:00:52.419 --> 00:00:56.212 このすばらしい技術で人類は生き残れるか。 00:00:56.212 --> 00:00:59.011 生き残り作戦は時間がかかってはだめです。 00:00:59.887 --> 00:01:04.722 基本をたどれば、この現代社会は 00:01:04.722 --> 00:01:10.307 金石、土壌、太陽光線、植物、そして水の上に成り立っています。 00:01:10.307 --> 00:01:11.935 これらはみんな豊富です。 00:01:11.935 --> 00:01:17.136 しかしこの生産主義の仕組みはそれを人為的に使い切らしています。 00:01:17.136 --> 00:01:23.304 もし人々が一日2時間の労働と地域のリソースによって現代の生活水準を 00:01:23.304 --> 00:01:28.286 功利的に保つことが可能だとしたら。 00:01:28.286 --> 00:01:29.942 いったいどんなだろうか。 00:01:29.942 --> 00:01:33.296 オープン ソース エコロジーが最も強調するのは 00:01:33.296 --> 00:01:36.793 小さな資源と少ない資金、しかも少ない労働時間で誰にでも 00:01:36.793 --> 00:01:42.193 高い生活水準を保つことができるはずだ、という考え方です。 00:01:42.193 --> 00:01:46.211 時間をかけず、少ない資金で、です。 00:01:46.211 --> 00:01:50.116 私たちがここで創造する技術はそれを可能にするのです。 00:01:50.116 --> 00:01:54.487 大企業に生産された機械に使用方法を拘束されるのではなく、 00:01:54.487 --> 00:01:58.269 私たちは自分仕様の機械を組み立てます。 00:01:58.269 --> 00:02:01.981 他人が作ったものに頼るのではなく 00:02:01.981 --> 00:02:04.546 必要な物はすべて自分たちで作ります。 00:02:04.546 --> 00:02:07.220 そしてウォルマートの商品よりも、 00:02:07.220 --> 00:02:10.972 中国の奴隷のような労働者が大量生産する製品よりも 00:02:10.972 --> 00:02:15.318 すぐれたものを、 私たちの生活に応じて作ります。 00:02:15.318 --> 00:02:19.103 裏庭に、です。持続可能な方法で、です。 00:02:19.103 --> 00:02:22.974 私たちは身近にある物を使って機械を作り、 00:02:22.974 --> 00:02:26.121 他の人たちにどうやってやるか教えます。 00:02:27.120 --> 00:02:29.195 もし200人の人々が集まって、 00:02:29.195 --> 00:02:32.184 自給自足のコミュニティーを作ろう、と思えば、 00:02:32.184 --> 00:02:38.116 どうしても道具や機械が必要になります。 00:02:38.116 --> 00:02:41.768 それを助けるのがオープンソースエコロジーの役割です。 00:02:41.768 --> 00:02:47.861 これらの機械を作る費用は商業用のものを買うのに比べ、約一割です。 00:02:47.861 --> 00:02:51.163 ジョン ディアーの全機能搭載のトラクターを挙げてみると、 00:02:51.163 --> 00:02:55.313 同じ物を自力で作るのはほとんど不可能です。 00:02:55.313 --> 00:02:57.712 実際これはブランド品です。 00:02:57.712 --> 00:03:02.387 しかしもし既製のエンジンと 00:03:02.387 --> 00:03:07.252 金物屋の鉄片を使って、例えばLifetracをつくろう、と思えば、 00:03:07.252 --> 00:03:10.057 できないことはないのです。 00:03:10.057 --> 00:03:11.929 地域内経済の良い点は 00:03:11.929 --> 00:03:14.361 その利益がそのコミュニティーに残ることです。 00:03:14.361 --> 00:03:18.778 自分の稼いだ金が、外に流れ出るのではなく、 00:03:18.778 --> 00:03:20.834 自分の地域にとどまるとしたらどうでしょうか。 00:03:20.834 --> 00:03:22.015 生産的な仕組みを作ることで 00:03:22.015 --> 00:03:24.859 財産をキープするのです。 00:03:24.859 --> 00:03:28.508 同じ物を作るのでも、財は残る。だから必死に働く必要がなくなります。 00:03:28.508 --> 00:03:33.231 そして家族団らんの時間を過ごすか、何でも自分のやりたいことができます。 00:03:35.167 --> 00:03:43.220 非常に互換性のあるユニットがあると機械の製造方法が簡単になります。 00:03:43.220 --> 00:03:47.616 この電力装置はLifetracとCEB Press、Ironworker、 00:03:47.616 --> 00:03:51.576 Coldsaw、あといくつかの機械に応用できます。 00:03:51.576 --> 00:03:57.612 ひとつの電力装置が複数の機械に使えることによって、 00:03:57.612 --> 00:04:01.851 製品のシステムが非常に簡素になります。 00:04:01.851 --> 00:04:07.514 現場で開発された機械を実際見ることができ、 00:04:07.514 --> 00:04:12.713 その開発行程や、それに伴った書類資料を理解することは、 00:04:12.713 --> 00:04:15.777 その複製品や、さらに洗練された物を作る、 00:04:15.777 --> 00:04:19.109 ということにつながります。 00:04:19.109 --> 00:04:25.593 幸い、私たちは機械装置の情報をデジタル形式にすることができます。 00:04:25.593 --> 00:04:29.982 そしてテレコムとインターネットでその情報をリレーし、 00:04:29.982 --> 00:04:33.056 誰もがアクセスでき、 00:04:33.056 --> 00:04:36.782 そのモデルをコンピューターにコピーすることができます。 00:04:36.782 --> 00:04:39.947 オープンソースエコロジーは開発発展のオープンな本質と、 00:04:39.947 --> 00:04:45.091 私たちは本来自然、人々、社会的慣例に密着しているという事実を捉えようと言う考えなのです。 00:04:45.091 --> 00:04:49.298 私たちはより良い社会を作るための方法論を唱えていると考えてください。 00:04:49.298 --> 00:04:56.262 オープンソースエコロジーは Linux プラットホームのようなオープンソース シフトウェアによって証明された、 00:04:56.262 --> 00:05:00.170 明らかにパワフルな発展途上の流行でした。 00:05:00.170 --> 00:05:02.809 充人数が集まってこの計画に携わり、 00:05:02.809 --> 00:05:05.303 計画はより良いものとなりました。 00:05:05.303 --> 00:05:08.821 そして今私たちはこれをハードウェアとして実現させようとしています。 00:05:08.821 --> 00:05:13.063 もし人々がオープンソースハードウェアを共同開発したら何が起こるだろう? 00:05:13.063 --> 00:05:15.514 世の中にはありとあらゆる技術が存在します。 00:05:15.514 --> 00:05:19.331 しかし技術を誰にでも自由にアクセスできるように組織するということは 00:05:19.331 --> 00:05:23.736 著しい前進です。 00:05:23.736 --> 00:05:28.636 個人個人が精神的、宗教的なレベルにまで 00:05:28.636 --> 00:05:34.523 自分自身を見直し、態度を改め、 00:05:34.523 --> 00:05:39.331 身近に既存するものを有効利用することを学び、 00:05:39.331 --> 00:05:43.116 文明を前進させることが必要です。 00:05:43.116 --> 00:05:47.002 私は人類がこの計画のもたらす機会をつかむと 00:05:47.002 --> 00:05:51.119 希望を持っています。 00:05:51.119 --> 00:05:56.607 オープンソースエコロジーは実際、次代のエコノミー、オープンソースエコノミーです。 00:05:56.607 --> 00:06:01.674 それは何を意味するか?オープンソースエコノミーは製造生産を最高に活用させるだけではありません。 00:06:01.674 --> 00:06:04.312 それは現代経済が得意なところです。 00:06:04.312 --> 00:06:07.609 しかし現在の仕組みでは流通配分に不効率的です。 00:06:07.609 --> 00:06:10.939 どうやるか?すべてをオープンにするのです。 00:06:10.939 --> 00:06:15.031 いわゆる企業秘密を無料で配布するのです。 00:06:15.031 --> 00:06:19.183 私たちが使うすべてのものをオープンソースで開発するのです。 00:06:19.183 --> 00:06:24.680 企業が競争し、無駄に同じものを何度も再開発するのではなく、 00:06:24.680 --> 00:06:29.768 みんなが集まって最高で頑強な製品を作り、誰もが自由にオープンにそれを複製できる、 00:06:29.768 --> 00:06:33.421 という世の中を想像してください。 00:06:33.421 --> 00:06:35.822 それ故、無駄の多い競争経済の代わりに協力、 00:06:35.822 --> 00:06:39.109 調和した経済を営むことが可能になるのです。 00:06:45.156 --> 00:06:49.427 映画 トリスタン•コプリー•スミス