1 00:00:04,000 --> 00:00:06,000 この場をおかりして 2 00:00:06,000 --> 00:00:08,000 大変重要な問題について 話せる事を 3 00:00:08,000 --> 00:00:10,000 とても光栄に思います 4 00:00:10,000 --> 00:00:12,000 プラスチックが引き起こす 5 00:00:12,000 --> 00:00:14,000 地球や 生物に対する 6 00:00:14,000 --> 00:00:17,000 悪影響については問題視されていますが 7 00:00:17,000 --> 00:00:19,000 人間にも害を与えるのです 8 00:00:19,000 --> 00:00:22,000 特に貧しい人々にとって 9 00:00:22,000 --> 00:00:24,000 プラスチックの製造過程、 10 00:00:24,000 --> 00:00:27,000 使用、処理、どれをとっても 11 00:00:27,000 --> 00:00:29,000 もっとも悪影響を受けるのは、 12 00:00:29,000 --> 00:00:32,000 貧しい人々なのです。 13 00:00:32,000 --> 00:00:35,000 BP社のオイル流出事故の時には、 14 00:00:35,000 --> 00:00:37,000 もっともな理由で、 15 00:00:37,000 --> 00:00:39,000 社会が動揺しました。 16 00:00:39,000 --> 00:00:41,000 「なんてことだ、 17 00:00:41,000 --> 00:00:43,000 海中にオイルだなんて絶望的だ、 18 00:00:43,000 --> 00:00:45,000 生体系を− 19 00:00:45,000 --> 00:00:47,000 破壊してしまう。 20 00:00:47,000 --> 00:00:49,000 人間にも良くない。ひどい事故だ。 21 00:00:49,000 --> 00:00:51,000 湾岸沿いに住む人たちとっては 22 00:00:51,000 --> 00:00:53,000 大打撃だ。」と心配しました。 23 00:00:53,000 --> 00:00:55,000 しかし、もし石油が無事に− 24 00:00:55,000 --> 00:00:58,000 輸送されていたら、どうだったのでしょう? 25 00:00:58,000 --> 00:01:01,000 もし、きちんと目的地にたどりついていたら? 26 00:01:01,000 --> 00:01:03,000 エンジンで燃焼され、温暖化の原因に− 27 00:01:03,000 --> 00:01:06,000 なるだけでは、ないのです。 28 00:01:06,000 --> 00:01:09,000 ”癌通り”という場所をご存知ですか? 29 00:01:09,000 --> 00:01:11,000 石油化学工業が盛んな場所で、 30 00:01:11,000 --> 00:01:14,000 石油をプラスチックに加工する段階での、 31 00:01:14,000 --> 00:01:16,000 健康への悪影響の結果、 32 00:01:16,000 --> 00:01:19,000 人々は命をおとしています。 33 00:01:19,000 --> 00:01:22,000 湾岸に住む人々の命を縮めているのです。 34 00:01:22,000 --> 00:01:25,000 ですから、石油と化学工業の問題は、 35 00:01:25,000 --> 00:01:27,000 オイル流出時に限らず、常時のものなのです。 36 00:01:27,000 --> 00:01:29,000 しかし私たちは、使い捨て製品を− 37 00:01:29,000 --> 00:01:31,000 社会に流通させるため、貧しい人たちが 38 00:01:31,000 --> 00:01:33,000 払っている代償に気付いていません 39 00:01:33,000 --> 00:01:35,000 それに、貧しい人たちが被害を受けるのは、 40 00:01:35,000 --> 00:01:38,000 製造過程だけではないのです。 41 00:01:38,000 --> 00:01:40,000 使用段階でも、貧しい人たちは、 42 00:01:40,000 --> 00:01:42,000 被害を受けています。 43 00:01:42,000 --> 00:01:44,000 一定の収入がある私たちには、 44 00:01:44,000 --> 00:01:46,000 選択肢があります。 45 00:01:46,000 --> 00:01:48,000 お金に困らないように、 46 00:01:48,000 --> 00:01:50,000 必死に働くのは、 47 00:01:50,000 --> 00:01:53,000 経済的にも、選択肢を保持するためです。 48 00:01:53,000 --> 00:01:55,000 実際、私たちには、 49 00:01:55,000 --> 00:01:57,000 有害なプラスチックを含む製品を− 50 00:01:57,000 --> 00:01:59,000 使わないという選択肢もあります。 51 00:01:59,000 --> 00:02:02,000 でも、貧しい人たちにその選択肢はありません。 52 00:02:02,000 --> 00:02:04,000 その結果、有害な化学物質を含む− 53 00:02:04,000 --> 00:02:06,000 おもちゃなどの製品は、 54 00:02:06,000 --> 00:02:09,000 低所得層の人たちによって消費されます。 55 00:02:09,000 --> 00:02:11,000 貧しい人程、 56 00:02:11,000 --> 00:02:13,000 プラスチックを消費し、 57 00:02:13,000 --> 00:02:16,000 有害物質を摂取しているのです。 58 00:02:16,000 --> 00:02:19,000 「じゃあ、他の製品を買えばいい。」と言う人もいるでしょう。 59 00:02:19,000 --> 00:02:22,000 しかし、問題は貧しい人にその選択肢がないことです。 60 00:02:22,000 --> 00:02:24,000 一番安い商品を買うほかないのです。 61 00:02:24,000 --> 00:02:27,000 そして、たいてい安価な製品が一番有害です。 62 00:02:27,000 --> 00:02:29,000 事態の深刻さはこれだけではありません。 63 00:02:29,000 --> 00:02:31,000 ”癌通り”の住人の場合のように、 64 00:02:31,000 --> 00:02:34,000 製造過程で人間を癌で苦しめたり、使用過程で− 65 00:02:34,000 --> 00:02:37,000 貧困家庭の子供に害を与えるだけでなく、 66 00:02:37,000 --> 00:02:39,000 処理過程においても、 67 00:02:39,000 --> 00:02:41,000 貧しい人々が− 68 00:02:41,000 --> 00:02:43,000 犠牲になっています。 69 00:02:43,000 --> 00:02:45,000 良い事をしていると思って、みんな生活しています。 70 00:02:45,000 --> 00:02:47,000 たとえば、オフィスにいるとして、 71 00:02:47,000 --> 00:02:49,000 ペットボトルの水を飲んだとしましょう。 72 00:02:49,000 --> 00:02:52,000 あなたは「捨てよう。いやまてよ、 73 00:02:52,000 --> 00:02:54,000 私はマナーのある人間だから、 74 00:02:54,000 --> 00:02:56,000 リサイクルしよう!」と思いませんか? 75 00:02:56,000 --> 00:02:58,000 「リサイクルボックスにいれたんだ」 76 00:02:58,000 --> 00:03:01,000 と得意げになり、同僚を見て 77 00:03:01,000 --> 00:03:03,000 「君ばかだなぁ。ゴミ箱に− 78 00:03:03,000 --> 00:03:05,000 捨てるなんて」といってみたり。 79 00:03:05,000 --> 00:03:07,000 道徳的な満足感を得られますよね。 80 00:03:07,000 --> 00:03:09,000 みんな自分をよく思っています。 81 00:03:10,000 --> 00:03:12,000 自分にはあまいけど。 82 00:03:12,000 --> 00:03:15,000 あなたの事じゃないですよ。私の場合ね。 83 00:03:16,000 --> 00:03:19,000 みんな、良い事をしたという満足感が好きなんです。 84 00:03:19,000 --> 00:03:22,000 でも、そのペットボトルを行き先を 85 00:03:22,000 --> 00:03:24,000 追ってみると、 86 00:03:24,000 --> 00:03:27,000 ショックを受けると思いますが、 87 00:03:27,000 --> 00:03:29,000 代金を払ってボートに乗せられ、 88 00:03:29,000 --> 00:03:32,000 海の向こう側へと送られている事が 89 00:03:32,000 --> 00:03:34,000 ほとんどなのです。 90 00:03:34,000 --> 00:03:37,000 そして発展途上国、特に中国に行き着きます。 91 00:03:37,000 --> 00:03:40,000 イメージしていませんか?誰かが小さいペットボトルを手に取って、 92 00:03:40,000 --> 00:03:43,000 「あらまぁ、ペットボトルさん 93 00:03:43,000 --> 00:03:45,000 会えて光栄です」と言っている所。 94 00:03:45,000 --> 00:03:47,000 (笑い声) 95 00:03:47,000 --> 00:03:50,000 「良く人間に仕えてくれました。」と言って、 96 00:03:50,000 --> 00:03:52,000 マッサージをしてあげたり、、 97 00:03:52,000 --> 00:03:54,000 メダルをあげたり。 98 00:03:54,000 --> 00:03:56,000 「次は何をしたいですか?」と聞くと、 99 00:03:56,000 --> 00:03:59,000 「僕わかんない」とボトルが答える。 100 00:03:59,000 --> 00:04:02,000 現実はこうはいきません。 101 00:04:04,000 --> 00:04:06,000 ペットボトルは 102 00:04:06,000 --> 00:04:09,000 焼却されます。 103 00:04:09,000 --> 00:04:12,000 発展途上国では、焼却処理が 104 00:04:12,000 --> 00:04:14,000 プラスチックのリサイクル方法です。 105 00:04:14,000 --> 00:04:16,000 プラスチックの焼却は、 106 00:04:16,000 --> 00:04:18,000 有害な化学物質を排出し、 107 00:04:18,000 --> 00:04:20,000 人に害を与えます。 108 00:04:20,000 --> 00:04:22,000 ですから、”癌通り”住人のように、 109 00:04:22,000 --> 00:04:24,000 石油化学工業地帯で− 110 00:04:24,000 --> 00:04:27,000 プラスチックの製造に関わる人たちや、 111 00:04:27,000 --> 00:04:29,000 たくさんプラスチックを消費する貧しい人たち、 112 00:04:29,000 --> 00:04:31,000 そして、リサイクルの− 113 00:04:31,000 --> 00:04:33,000 最終過程に関わる貧しい人々、 114 00:04:33,000 --> 00:04:36,000 誰もが、使い捨て社会の− 115 00:04:36,000 --> 00:04:39,000 犠牲となって、 116 00:04:39,000 --> 00:04:42,000 命の危険に− 117 00:04:42,000 --> 00:04:44,000 さらされています。 118 00:04:44,000 --> 00:04:46,000 みなさんの事ですから、 119 00:04:46,000 --> 00:04:48,000 「貧しい人たちにとって 120 00:04:48,000 --> 00:04:50,000 これはひどいじゃないか。」 121 00:04:50,000 --> 00:04:52,000 と思っていませんか? 122 00:04:52,000 --> 00:04:54,000 「この貧しい人たちに− 123 00:04:54,000 --> 00:04:57,000 誰か、救いの手を差し伸べてあげないと」 124 00:04:57,000 --> 00:05:00,000 でも、ここロサンゼルスにいる私達は、 125 00:05:00,000 --> 00:05:02,000 大事な事に気付いていません。 126 00:05:02,000 --> 00:05:04,000 ロサンゼルスでは、スモッグの軽減に− 127 00:05:04,000 --> 00:05:06,000 力を注いでいますよね。 128 00:05:06,000 --> 00:05:08,000 でも知っていましたか? 129 00:05:08,000 --> 00:05:10,000 最近は、アジアで有害な産業が盛んですよね。 130 00:05:10,000 --> 00:05:12,000 国民への影響を無視した、 131 00:05:12,000 --> 00:05:14,000 低い環境基準のせいです。 132 00:05:14,000 --> 00:05:16,000 結果、カリフォルニアの 133 00:05:16,000 --> 00:05:18,000 きれいな空気も、 134 00:05:18,000 --> 00:05:20,000 そうでない大気も、全て− 135 00:05:20,000 --> 00:05:23,000 アジアからの汚れた大気に押し流されているんです。 136 00:05:24,000 --> 00:05:27,000 つまり、みんな悪影響を受けているわけです。 137 00:05:27,000 --> 00:05:30,000 身近で最悪な影響を受けているのは、貧しい人達ですが、 138 00:05:30,000 --> 00:05:33,000 環境基準の欠如に伴った、アジア圏での− 139 00:05:33,000 --> 00:05:35,000 有害な産業、有毒物の焼却による− 140 00:05:35,000 --> 00:05:38,000 大気汚染は果てしなく、 141 00:05:38,000 --> 00:05:41,000 海を越え、カリフォルニアの大気をも押し流してしまいます。 142 00:05:41,000 --> 00:05:43,000 1970年代に逆戻りといったところですね。 143 00:05:43,000 --> 00:05:45,000 結局同じ地球に住んでいる訳ですから、 144 00:05:45,000 --> 00:05:48,000 根本的な問題を解決する必要があるのです。 145 00:05:48,000 --> 00:05:51,000 私は、社会に蔓延する”使い捨て”の− 146 00:05:51,000 --> 00:05:54,000 意識自体が問題の根本であると思います。 147 00:05:54,000 --> 00:05:57,000 地球の汚染の原因となる− 148 00:05:57,000 --> 00:05:59,000 私達の行動と、 149 00:05:59,000 --> 00:06:01,000 私達が貧しい人たちに− 150 00:06:01,000 --> 00:06:04,000 強いている事とのつながりが解れば、 151 00:06:04,000 --> 00:06:06,000 問題解決への難しさをふまえた− 152 00:06:06,000 --> 00:06:09,000 深い認識ができると思います。 153 00:06:09,000 --> 00:06:11,000 つまり、地球を汚染するということは、 154 00:06:11,000 --> 00:06:13,000 人間を見放しているということです。 155 00:06:13,000 --> 00:06:16,000 ですから、人を見放さない社会を築けば、 156 00:06:16,000 --> 00:06:18,000 地球も救えるわけです。 157 00:06:18,000 --> 00:06:20,000 私達はようやく今、 158 00:06:20,000 --> 00:06:23,000 社会正義の観点と、 159 00:06:23,000 --> 00:06:25,000 環境保護の精神を合わせ、 160 00:06:25,000 --> 00:06:27,000 一つの理念として− 161 00:06:27,000 --> 00:06:30,000 とらえる事ができるようにったのです。 162 00:06:30,000 --> 00:06:33,000 つまり”使い捨て”の意識を捨て去る理念です。 163 00:06:33,000 --> 00:06:36,000 ”使い捨て”できる資源なんてなければ、 164 00:06:36,000 --> 00:06:38,000 ”使い捨て”できる種も存在しませし、 165 00:06:38,000 --> 00:06:41,000 ”使い捨て”できる人間も存在しません。 166 00:06:41,000 --> 00:06:43,000 地球も消耗品ではありませんし、 167 00:06:43,000 --> 00:06:46,000 子供達だってちがいます。みんな全て貴重なんです。 168 00:06:46,000 --> 00:06:49,000 その基本的な考えを原点とした、 169 00:06:49,000 --> 00:06:52,000 新しい取り組みが現れました。 170 00:06:52,000 --> 00:06:54,000 生物模範という、 171 00:06:54,000 --> 00:06:56,000 新しい科学の分野で、 172 00:06:56,000 --> 00:06:58,000 先ほどの、社会正義の− 173 00:06:58,000 --> 00:07:01,000 理念をよく、まとめあげています。 174 00:07:01,000 --> 00:07:03,000 生物模範の分野に− 175 00:07:03,000 --> 00:07:05,000 携わる人たちは、 176 00:07:05,000 --> 00:07:07,000 種がもつ知恵を尊重しています。 177 00:07:07,000 --> 00:07:09,000 ところで民主主義は、 178 00:07:09,000 --> 00:07:11,000 人々の英知を尊重した考えです。 179 00:07:11,000 --> 00:07:14,000 一方、生物模範は全ての種の英知を重んじています。 180 00:07:14,000 --> 00:07:17,000 人類も賢い生き物ですよ。 181 00:07:17,000 --> 00:07:20,000 でっかい頭をつけた誇り高い生き物です。 182 00:07:20,000 --> 00:07:23,000 でも、固いものを作り上げたい時、 183 00:07:23,000 --> 00:07:26,000 私達は、「固い物質を作るなんて簡単だ。 184 00:07:26,000 --> 00:07:29,000 この吸引機と炉を使って、 185 00:07:29,000 --> 00:07:31,000 地面からこいつを取り出して、 186 00:07:31,000 --> 00:07:34,000 毒素や汚染物質を無視して、熱すると、 187 00:07:34,000 --> 00:07:37,000 ほら!なんだか固い物のできあがり。 188 00:07:37,000 --> 00:07:39,000 やっぱり賢いなー」 189 00:07:39,000 --> 00:07:42,000 そして後で、大きな損害を引き起こしていた事に気付きます。 190 00:07:42,000 --> 00:07:44,000 では、貝はどうでしょう? 191 00:07:44,000 --> 00:07:46,000 人間よりも賢いのかもしれません。 192 00:07:46,000 --> 00:07:48,000 貝殻って固いですよね。 193 00:07:48,000 --> 00:07:51,000 吸引機も炉も使わず、 194 00:07:51,000 --> 00:07:53,000 毒素も汚染物質も排出しません。 195 00:07:53,000 --> 00:07:55,000 他の生物達は、もっと昔に− 196 00:07:55,000 --> 00:07:57,000 私達が必要とする物を、 197 00:07:57,000 --> 00:08:00,000 自然界が熟知した生物的な方法で− 198 00:08:00,000 --> 00:08:03,000 作り上げる事を見出していたようです。 199 00:08:03,000 --> 00:08:05,000 生物模範の理念は、 200 00:08:05,000 --> 00:08:07,000 人間が、他の生物から− 201 00:08:07,000 --> 00:08:09,000 多くを学ぶという事に根付いています。 202 00:08:09,000 --> 00:08:11,000 ネズミで実験する事とは− 203 00:08:11,000 --> 00:08:13,000 違いますよ。 204 00:08:13,000 --> 00:08:16,000 小さな生き物を虐待することではありません。 205 00:08:16,000 --> 00:08:19,000 他の生き物が成し遂げたことを尊ぶ事です。 206 00:08:19,000 --> 00:08:21,000 それが生物模範です。 207 00:08:21,000 --> 00:08:23,000 ゴミを出さない、 208 00:08:23,000 --> 00:08:25,000 汚染のない社会への 209 00:08:25,000 --> 00:08:27,000 扉を開く考え方です。 210 00:08:27,000 --> 00:08:29,000 地球を汚さず、 211 00:08:29,000 --> 00:08:31,000 みんなが幸せで、生活水準の高い− 212 00:08:31,000 --> 00:08:33,000 世界も可能なのです。 213 00:08:33,000 --> 00:08:36,000 生物模範という− 214 00:08:36,000 --> 00:08:38,000 全ての生き物を重んずる考えと、 215 00:08:38,000 --> 00:08:40,000 民主主義と社会正義の− 216 00:08:40,000 --> 00:08:42,000 人々を尊重する理念とを− 217 00:08:42,000 --> 00:08:45,000 組み合わせる事によって、 218 00:08:45,000 --> 00:08:47,000 新しい社会の創造も可能です。 219 00:08:47,000 --> 00:08:49,000 経済の形態も変わるでしょう。 220 00:08:49,000 --> 00:08:51,000 キング牧師も誇りに思うような− 221 00:08:51,000 --> 00:08:53,000 グリーンな社会を創れるかもしれません。 222 00:08:53,000 --> 00:08:55,000 そして、それこそがゴールです。 223 00:08:55,000 --> 00:08:58,000 その第一歩は、みんなが− 224 00:08:58,000 --> 00:09:01,000 ”使い捨て”の意識は 225 00:09:01,000 --> 00:09:03,000 生き物に害を与えるだけでなく、 226 00:09:03,000 --> 00:09:05,000 社会をも破滅に追い込む− 227 00:09:05,000 --> 00:09:08,000 という事に気付く事です。 228 00:09:08,000 --> 00:09:11,000 みなさんカリフォルニア好きでしょう。 229 00:09:11,000 --> 00:09:13,000 大気汚染に関する決議直後ですし、 230 00:09:13,000 --> 00:09:16,000 みんな”私の州は違うのよ。 231 00:09:16,000 --> 00:09:19,000 他の州の温室効果ガスの事は知らないけど。” 232 00:09:19,000 --> 00:09:21,000 (笑い声) 233 00:09:21,000 --> 00:09:23,000 誇りに思っているでしょう? 234 00:09:23,000 --> 00:09:26,000 僕だって誇りに思いますよ。 235 00:09:26,000 --> 00:09:29,000 でも、世界の”グリーン運動”を− 236 00:09:29,000 --> 00:09:32,000 リードしているカリフォルニアは、 237 00:09:32,000 --> 00:09:34,000 残念ながら、刑務所の分野でも− 238 00:09:34,000 --> 00:09:37,000 世界をリードしています。 239 00:09:37,000 --> 00:09:40,000 カリフォルニアの監獄率は、全50州の中でも− 240 00:09:40,000 --> 00:09:42,000 特に高いんです。 241 00:09:42,000 --> 00:09:45,000 道徳的課題を抱えていると言っていいでしょう。 242 00:09:45,000 --> 00:09:48,000 ゴミ処理場の廃棄物を− 243 00:09:48,000 --> 00:09:50,000 軽減する事に一生懸命でも、 244 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 生きている人を助ける事には、 245 00:09:52,000 --> 00:09:55,000 それほど懸命ではない。 246 00:09:55,000 --> 00:09:58,000 私達住むこの国は、世界人口の− 247 00:09:58,000 --> 00:10:00,000 5%を占め、温室効果ガスの− 248 00:10:00,000 --> 00:10:03,000 排出量が25%。受刑者数は世界の− 249 00:10:03,000 --> 00:10:05,000 25%を占める国なのです。 250 00:10:05,000 --> 00:10:08,000 世界のどこかで捕まえられた人の4人に1人は、 251 00:10:08,000 --> 00:10:10,000 アメリカで投獄される計算です。 252 00:10:10,000 --> 00:10:13,000 この数字にも、社会に”使い捨て”の意識が− 253 00:10:13,000 --> 00:10:16,000 蔓延している事が反映されていますよね。 254 00:10:16,000 --> 00:10:19,000 そこで、 255 00:10:19,000 --> 00:10:21,000 社会運動の成功には、 256 00:10:21,000 --> 00:10:23,000 支持者の拡大、 257 00:10:23,000 --> 00:10:25,000 活動の成長、そして、 258 00:10:25,000 --> 00:10:28,000 常識から抜け出す事が必要です。 259 00:10:28,000 --> 00:10:31,000 この運動の成功、そしてプラスチック排除し、 260 00:10:31,000 --> 00:10:34,000 経済変化を起こす際に課題となるのは、 261 00:10:34,000 --> 00:10:37,000 運動に疑問を持つ人々の存在です。 262 00:10:37,000 --> 00:10:40,000 こんな質問を投げかけられるかもしれません。 263 00:10:40,000 --> 00:10:43,000 「どうしてそんなに一生懸命なの?」 264 00:10:43,000 --> 00:10:46,000 その人は、貧しい低所得者、”癌通り”の住人、 265 00:10:46,000 --> 00:10:49,000 ワッツの住人、 266 00:10:49,000 --> 00:10:51,000 ハーレムの住人、先住民居留地の住人の− 267 00:10:51,000 --> 00:10:53,000 一人かもしれません。もっともです。 268 00:10:53,000 --> 00:10:56,000 「どうしてペットボトルがきちんと− 269 00:10:56,000 --> 00:10:58,000 リサイクルされることや、 270 00:10:58,000 --> 00:11:00,000 アルミニウムが− 271 00:11:00,000 --> 00:11:02,000 再利用される事に対しては、 272 00:11:02,000 --> 00:11:05,000 一生懸命に取り組むのに、 273 00:11:05,000 --> 00:11:07,000 どうして私の子が問題に巻き込まれて、 274 00:11:07,000 --> 00:11:09,000 刑務所にいったら、 275 00:11:09,000 --> 00:11:11,000 もう一度チャンスは与えてくれないのか?」 276 00:11:11,000 --> 00:11:13,000 この社会運動は、”使い捨て”の製品や− 277 00:11:13,000 --> 00:11:16,000 物を排除するのには懸命に取り組むのに、 278 00:11:16,000 --> 00:11:18,000 ”使い捨て”同然に扱われている− 279 00:11:18,000 --> 00:11:21,000 命や、”癌通り”のような地域は受け入れてしまうのか? 280 00:11:21,000 --> 00:11:24,000 でも、こうして今やっと− 281 00:11:24,000 --> 00:11:27,000 この運動に自信が持てる時がきました。 282 00:11:27,000 --> 00:11:29,000 このような問題を扱うときには、 283 00:11:29,000 --> 00:11:31,000 十分に他の運動と連携し、 284 00:11:31,000 --> 00:11:33,000 包括的に成長する事が− 285 00:11:33,000 --> 00:11:36,000 必要です。 286 00:11:36,000 --> 00:11:39,000 やっと、長年のジレンマから抜け出すことができるのです。 287 00:11:40,000 --> 00:11:42,000 みなさん優しい、良い人達でしょう? 288 00:11:42,000 --> 00:11:45,000 若い頃は世界全体の事を気にかけませんでした? 289 00:11:45,000 --> 00:11:47,000 時には、誰かに− 290 00:11:47,000 --> 00:11:49,000 「問題は一つにしぼりなさい」 291 00:11:49,000 --> 00:11:51,000 助言された事もあるでしょう。 292 00:11:51,000 --> 00:11:53,000 全世界を愛するなんて無理。 293 00:11:53,000 --> 00:11:55,000 森のために働くのか、 294 00:11:55,000 --> 00:11:57,000 移民のために働くのか、 295 00:11:57,000 --> 00:12:00,000 問題は一つにしぼりなさい。と。 296 00:12:00,000 --> 00:12:03,000 でもそれって、根本的にはこういう質問なんです。 297 00:12:03,000 --> 00:12:05,000 「木を愛おしむのか、 298 00:12:05,000 --> 00:12:07,000 子供を愛おしむのか選びなさい。 299 00:12:07,000 --> 00:12:09,000 木を大切にするのか、 300 00:12:09,000 --> 00:12:11,000 子供を大切にするのか選びなさい。」 301 00:12:11,000 --> 00:12:13,000 でも、プラスチック等の問題を考え始めると、 302 00:12:13,000 --> 00:12:16,000 全ての事が関連し合っている事が解ります。 303 00:12:16,000 --> 00:12:18,000 多くの人は両腕を授かっています。 304 00:12:18,000 --> 00:12:20,000 木も子も両方抱きしめることができるのです。 305 00:12:20,000 --> 00:12:22,000 ありがとうございました。 306 00:12:22,000 --> 00:12:28,000 (拍手)