WEBVTT 00:00:00.760 --> 00:00:05.296 子供の頃 ギネス世界記録に すっかりハマっていました 00:00:05.320 --> 00:00:08.776 そして 記録を作ってみたいと 本気で思っていましたが 00:00:08.800 --> 00:00:11.496 ちょっとした問題が 1つだけありました 00:00:11.520 --> 00:00:13.680 全くもって特技がなかったのです 00:00:14.520 --> 00:00:17.936 だから決めたんです これといった特技がなくとも 00:00:17.960 --> 00:00:20.840 世界記録を残せるものを 見つけようと 00:00:21.840 --> 00:00:24.576 そんな私がたどり着いたのは 00:00:24.600 --> 00:00:25.800 「四足歩行耐久レース」でした NOTE Paragraph 00:00:27.680 --> 00:00:30.656 (笑) NOTE Paragraph 00:00:30.680 --> 00:00:34.200 当時の世界記録は 距離にして約20㎞でしたが 00:00:35.840 --> 00:00:39.016 どういう訳か 自分でも 簡単に破れそうだと感じました NOTE Paragraph 00:00:39.040 --> 00:00:41.200 (笑) NOTE Paragraph 00:00:42.640 --> 00:00:44.136 友人のアンを仲間に誘い 00:00:44.160 --> 00:00:47.736 話し合いの結果 訓練するまでもない ということになりました NOTE Paragraph 00:00:47.760 --> 00:00:51.016 (笑) NOTE Paragraph 00:00:51.040 --> 00:00:52.856 そして 大会当日 00:00:52.880 --> 00:00:56.536 お気に入りのジーンズに 家具用の保護パッドを付け 00:00:56.560 --> 00:00:57.960 レースに臨みましたが 00:00:58.720 --> 00:01:01.776 すぐに困った事態に陥りました 00:01:01.800 --> 00:01:03.896 ジーンズが肌に食い込み 00:01:03.920 --> 00:01:05.495 擦り傷ができ始め 00:01:05.519 --> 00:01:08.160 程なく膝の調子が 悪くなりました 00:01:08.920 --> 00:01:10.120 そして 数時間後 00:01:11.160 --> 00:01:12.360 雨が降り出しました 00:01:13.520 --> 00:01:15.960 それから アンが脱落し 00:01:17.400 --> 00:01:19.360 辺りは暗くなりました 00:01:20.680 --> 00:01:23.496 この頃になると 膝には血が滲み 00:01:23.520 --> 00:01:25.736 寒さや膝の痛み、倦怠感から 00:01:25.760 --> 00:01:28.456 幻覚まで見えてきたのです 00:01:28.480 --> 00:01:32.000 参考までにお伝えしますが 苦しい戦いの結果 00:01:33.120 --> 00:01:37.240 トラックを1周するのに 最初は10分だったのが 00:01:37.880 --> 00:01:40.680 最終周では約30分も かかってしまいました NOTE Paragraph 00:01:42.000 --> 00:01:46.416 12時間に及ぶ四足歩行の結果 00:01:46.440 --> 00:01:47.776 ついに諦め 00:01:47.800 --> 00:01:50.680 14㎞の記録に終わりました 00:01:51.880 --> 00:01:55.536 ギネス記録の20㎞には 及ばなかったのです NOTE Paragraph 00:01:55.560 --> 00:02:00.096 この経験は 無残な失敗だったと 長い間 思っていましたが 00:02:00.120 --> 00:02:02.616 今では 違った風に とらえています 00:02:02.640 --> 00:02:05.496 私がギネス記録に挑んだとき 00:02:05.520 --> 00:02:07.016 次の3つのことをしていました 00:02:07.040 --> 00:02:09.376 居心地の良い環境を抜け出し 00:02:09.400 --> 00:02:11.656 持てる体力を振り絞り 00:02:11.680 --> 00:02:14.416 自分自身とその決断に 00:02:14.440 --> 00:02:15.840 自信を感じていました 00:02:16.440 --> 00:02:17.696 今だからこそ言えるのは 00:02:17.720 --> 00:02:20.640 この3つは 失敗に由来するものではなく 00:02:21.480 --> 00:02:24.080 勇敢さから来るものです NOTE Paragraph 00:02:25.280 --> 00:02:27.856 1989年 26歳の私は 00:02:27.880 --> 00:02:30.120 サンフランシスコの 消防士になり 00:02:30.800 --> 00:02:34.976 1500人の男性がいる部門に 配属された15番目の女性となりました NOTE Paragraph 00:02:35.000 --> 00:02:38.760 (拍手) NOTE Paragraph 00:02:41.240 --> 00:02:43.096 ご想像の通り 当初は 00:02:43.120 --> 00:02:45.816 女性に務まる仕事かと 疑問視する声が多かったのです 00:02:45.840 --> 00:02:51.176 身長155㎝ 体重68Kg 大学ではボート部に所属し 00:02:51.200 --> 00:02:55.576 12時間も膝の痛みに 耐え抜いた私ですらー NOTE Paragraph 00:02:55.600 --> 00:02:57.216 (笑) NOTE Paragraph 00:02:57.240 --> 00:03:00.256 自分の強さと適性を 証明しなくてはと思っていました NOTE Paragraph 00:03:00.280 --> 00:03:02.096 ある日 火事の知らせが入り 00:03:02.120 --> 00:03:04.359 当然のごとく 消防隊が到着すると 00:03:04.383 --> 00:03:08.416 ビルの路地から 黒い煙が 立ち上がっていました 00:03:08.440 --> 00:03:10.656 一緒にいたのは スキップという大柄の男性で 00:03:10.680 --> 00:03:13.416 ホースの先端を抱え 私はそのすぐ後ろにいました 00:03:13.440 --> 00:03:15.256 良くありがちな火事でした 00:03:15.280 --> 00:03:18.160 煙と熱が物凄く― 00:03:18.680 --> 00:03:20.376 そして 突然 00:03:20.400 --> 00:03:22.176 爆発が起こりました 00:03:22.200 --> 00:03:24.376 スキップと私は 後方へ吹き飛ばされ 00:03:24.400 --> 00:03:26.536 マスクは顔から外れ 00:03:26.560 --> 00:03:28.816 一瞬の混乱がありました 00:03:28.840 --> 00:03:32.256 それから 私は立ち上がって 00:03:32.280 --> 00:03:34.096 ノズルをたぐり寄せて 00:03:34.120 --> 00:03:36.616 消防士として やるべきことをしました 00:03:36.640 --> 00:03:38.376 前に向かって進み 00:03:38.400 --> 00:03:39.856 消火栓を開き 00:03:39.880 --> 00:03:41.760 自分1人で 火災に立ち向かいました 00:03:42.720 --> 00:03:44.976 爆発の原因は 湯沸かし器でした 00:03:45.000 --> 00:03:47.696 負傷者はゼロで 大惨事にはいたりませんでしたが 00:03:47.720 --> 00:03:50.976 あとでスキップが こう言いました 00:03:51.000 --> 00:03:52.736 「キャロライン よくやったな」 00:03:52.760 --> 00:03:55.056 何だか驚いたような口調で― NOTE Paragraph 00:03:55.080 --> 00:03:56.680 (笑) NOTE Paragraph 00:03:57.600 --> 00:04:01.416 大規模な火事でもなかったので 私は困惑しました 00:04:01.440 --> 00:04:05.760 どうしてスキップは 驚きの眼差しを向けているのかと 00:04:06.480 --> 00:04:08.136 それで はっきり自覚しました 00:04:08.160 --> 00:04:11.296 スキップは とても素晴らしい男性で 00:04:11.320 --> 00:04:13.536 優秀な消防士でもありましたが 00:04:13.560 --> 00:04:16.935 彼は女性が 強くなれないだけでなく 00:04:16.959 --> 00:04:20.000 勇敢にもなれないと 考えていたのでした 00:04:20.760 --> 00:04:22.360 スキップだけじゃありません 00:04:23.560 --> 00:04:25.816 私が働いていた間 ずっと 00:04:25.840 --> 00:04:27.896 性別に限らず 友人や知り合い 他人までが 00:04:27.920 --> 00:04:29.376 私に何度もこう尋ねるのです 00:04:29.400 --> 00:04:33.336 「キャロラインって 火事や危険な状況で 00:04:33.360 --> 00:04:34.600 怖くないの?」 00:04:35.320 --> 00:04:38.200 はっきり言って 男性消防士は聞かれない質問です 00:04:38.920 --> 00:04:40.440 私は知りたくなりました 00:04:41.200 --> 00:04:44.360 なぜ女性には 勇敢さが求められないのでしょう? NOTE Paragraph 00:04:45.760 --> 00:04:47.536 その答えが見えてきたのは 00:04:47.560 --> 00:04:49.296 友人が自分の幼い娘について 00:04:49.320 --> 00:04:51.776 気弱な猫のようだと 愚痴をこぼしたときでした 00:04:51.800 --> 00:04:53.736 それで気づくようになったんです 00:04:53.760 --> 00:04:56.456 友人の言う通り 彼女は臆病でしたが 00:04:56.480 --> 00:04:59.240 それ以上に 彼女の両親も 臆病だったのです 00:05:00.120 --> 00:05:03.376 彼女が外にいると 両親は いつもこう声をかけていました 00:05:03.400 --> 00:05:07.000 「気をつけて」「危ない」「やめなさい」 00:05:08.920 --> 00:05:11.576 友人に非があるとは言いません 00:05:11.600 --> 00:05:14.296 親として一般的なことを していただけです 00:05:14.320 --> 00:05:18.320 息子よりも 娘に対して 頻繁に注意を促すようなしつけです NOTE Paragraph 00:05:19.440 --> 00:05:23.520 面白いことに 昇り棒の遊具に関する 調査があります 00:05:24.480 --> 00:05:28.576 昇り棒で遊ぼうとするする女の子は 怪我をするからやめなさいと 00:05:28.600 --> 00:05:32.296 親から注意を受ける可能性が 非常に高いそうです 00:05:32.320 --> 00:05:35.776 また それでも女の子がポールに 興味を示し続ける場合は 00:05:35.800 --> 00:05:38.520 親が手を貸してくれるのです 00:05:39.280 --> 00:05:40.560 男の子はどうでしょうか? 00:05:41.160 --> 00:05:43.936 ポールで遊びたくないと 怖がっている場合でも 00:05:43.960 --> 00:05:46.896 遊ぶようにと 親から勧められ 00:05:46.920 --> 00:05:52.040 しかも 1人でどう遊べばいいか 教えてもらうことが多いのです 00:05:53.480 --> 00:05:57.440 ここから どんなメッセージが 伝わるでしょうか? 00:05:57.920 --> 00:06:01.856 女の子はか弱くて 助けが必要な存在で 00:06:01.880 --> 00:06:05.920 男の子は自力で困難な状況も 乗り越えるべきだと思われているのです 00:06:06.520 --> 00:06:09.256 つまり 女の子は 臆病であるべきで 00:06:09.280 --> 00:06:11.600 男の子は勇敢であるべきだ ということです NOTE Paragraph 00:06:13.160 --> 00:06:15.656 面白いことに 幼少期の子供は 00:06:15.680 --> 00:06:18.176 性別に関係なく 同じくらいの体力があります 00:06:18.200 --> 00:06:20.856 実際 思春期を迎えるまでは 女の子の方が強くて 00:06:20.880 --> 00:06:22.120 大人びています 00:06:22.480 --> 00:06:24.456 それなのに 大人は 00:06:24.480 --> 00:06:26.816 女の子が か弱くて 00:06:26.840 --> 00:06:28.776 助けが必要な存在で 00:06:28.800 --> 00:06:30.480 1人ではできないことも 多いと考えます 00:06:31.160 --> 00:06:33.736 子供の頃に聞いた こんなメッセージは 00:06:33.760 --> 00:06:37.456 大きくなるにつれて 当たり前のことになります 00:06:37.480 --> 00:06:39.936 私たち女性も男性も そう信じます 00:06:39.960 --> 00:06:41.496 それからどうなるでしょう? 00:06:41.520 --> 00:06:44.856 私たちが親になったとき 同じことを子供に教えるのです 00:06:44.880 --> 00:06:46.200 これが延々と続きます NOTE Paragraph 00:06:46.720 --> 00:06:49.216 私は答えにたどり着きました 00:06:49.240 --> 00:06:51.816 こういう訳で 女性は消防士であっても 00:06:51.840 --> 00:06:53.936 怖がるだろうと 思われていたのです 00:06:53.960 --> 00:06:57.040 こういう訳で 女性に怖がりが多いのです NOTE Paragraph 00:06:57.920 --> 00:07:01.056 こう申し上げると 信じられない方もいるかと思いますが 00:07:01.080 --> 00:07:03.560 恐れることは悪くないと思います 00:07:04.200 --> 00:07:08.016 人間として抱く大切な感情であり 恐れを抱くことで身を守れるのです 00:07:08.040 --> 00:07:11.216 それでも問題なのは 女の子が落ち着かない環境に陥ったとき 00:07:11.240 --> 00:07:16.240 まずは恐れる気持ちを抱くよう 刷り込まれるのです NOTE Paragraph 00:07:17.760 --> 00:07:20.400 私は長年 パラグライダーに乗っておりー NOTE Paragraph 00:07:21.800 --> 00:07:23.696 (拍手) NOTE Paragraph 00:07:23.720 --> 00:07:26.136 パラグライダーの翼は パラシュートのようで 00:07:26.160 --> 00:07:29.896 非常によく飛びますが 00:07:29.920 --> 00:07:32.816 ベッドのシーツに 紐がついただけの乗り物に 00:07:32.840 --> 00:07:34.336 見えるかとも思います NOTE Paragraph 00:07:34.360 --> 00:07:35.536 (笑) NOTE Paragraph 00:07:35.560 --> 00:07:38.016 山の頂上へは何度も赴き 00:07:38.040 --> 00:07:39.616 このシーツを膨らませながら 00:07:39.640 --> 00:07:41.320 地面を蹴って飛び上がりました 00:07:42.560 --> 00:07:44.186 皆さんはこうお考えでしょう 00:07:44.186 --> 00:07:47.523 「キャロライン こんな状況だと 怖くて当然じゃない?」 00:07:48.800 --> 00:07:50.610 ええ 皆さん その通りです 00:07:50.680 --> 00:07:53.176 私にも 恐れの感情はありました 00:07:53.200 --> 00:07:54.456 でも 山の頂に立って 00:07:54.480 --> 00:07:56.536 ちょうどいい風が訪れる瞬間を 待っていると 00:07:56.560 --> 00:07:58.776 高揚感や自信といった 00:07:58.800 --> 00:08:01.080 色んな感情に包まれます 00:08:02.000 --> 00:08:03.776 私は優秀なパイロットですが 00:08:03.800 --> 00:08:06.816 状況次第では 飛べないことだって知ってますし 00:08:06.840 --> 00:08:10.376 地上1000メートルを飛ぶのが どんなに爽快なのか知っています 00:08:10.400 --> 00:08:13.016 だから 恐れの感情はありましたが 00:08:13.040 --> 00:08:15.216 私はその感情とよく向き合い 00:08:15.240 --> 00:08:17.896 自分の状況との 関係性を見極め 00:08:17.920 --> 00:08:20.256 また元の場所へと 戻してやります 00:08:20.280 --> 00:08:21.696 と言っても大抵は 00:08:21.720 --> 00:08:25.696 高揚感や期待 00:08:25.720 --> 00:08:26.920 自信の方が勝ります 00:08:27.400 --> 00:08:29.416 恐れの感情自体は 悪くありませんが 00:08:29.440 --> 00:08:31.960 勇敢であることを 尊重しているのです NOTE Paragraph 00:08:34.520 --> 00:08:37.736 消防士になるべきだとか パラグライダーに乗るべきだと 00:08:37.760 --> 00:08:39.976 娘さん方に 勧める訳ではありませんが 00:08:40.000 --> 00:08:44.760 女の子は 怖がりで無力な存在になるよう 育てられていると思います 00:08:45.600 --> 00:08:49.216 それは怪我をするよといった 注意の仕方に始まります 00:08:49.240 --> 00:08:51.856 子供の頃に学んだ 恐れの感情や 体験しなかった出来事は 00:08:51.880 --> 00:08:53.696 大きくなっても 記憶に残り 00:08:53.720 --> 00:08:57.976 私たちが止めたいと思う あらゆることにつながります 00:08:58.000 --> 00:09:00.296 はっきりと意見を 言いたくない気持ちや 00:09:00.320 --> 00:09:02.976 他人から好かれようと 大人しくすること 00:09:03.000 --> 00:09:05.720 自分の決断に自信を持てない といったものです NOTE Paragraph 00:09:06.960 --> 00:09:09.280 では どうしたら 勇敢になれるでしょう? 00:09:10.440 --> 00:09:12.216 いいお知らせがあります 00:09:12.240 --> 00:09:14.216 勇敢さは習得するものです 00:09:14.240 --> 00:09:15.656 あらゆるものと同じように 00:09:15.680 --> 00:09:17.520 練習が必要なのです 00:09:18.040 --> 00:09:19.616 まずは 00:09:19.640 --> 00:09:21.336 深呼吸をして 00:09:21.360 --> 00:09:23.416 女の子を 後押ししましょう 00:09:23.440 --> 00:09:26.136 スケートボードや木登りをしたり 00:09:26.160 --> 00:09:28.720 遊び場の滑り棒に よじ登れるようにとー 00:09:29.480 --> 00:09:31.656 私の母は そうしてくれました 00:09:31.680 --> 00:09:33.456 当時の母は 知りもしませんでしたが 00:09:33.480 --> 00:09:35.776 こういう専門用語が あるそうです 00:09:35.800 --> 00:09:37.896 「危険な」遊びと呼ばれ 00:09:37.920 --> 00:09:42.376 それは すべての子どもにとって 欠かせないものとされています 00:09:42.400 --> 00:09:44.976 危険を判断できるようになり 00:09:45.000 --> 00:09:47.176 目先の欲求を 我慢できるようになり 00:09:47.200 --> 00:09:48.976 根気強さが身につき 00:09:49.000 --> 00:09:50.320 自信が生まれます 00:09:51.080 --> 00:09:52.536 つまりは 00:09:52.560 --> 00:09:55.856 子供が外で遊び 勇気を出す練習をすると 00:09:55.880 --> 00:09:59.040 貴重な人生の教訓を 学ぶことになります NOTE Paragraph 00:10:00.600 --> 00:10:05.336 2つ目に 女の子に何でもかんでも 注意するのはやめましょう 00:10:05.360 --> 00:10:07.776 今度 注意するときには 気を配りましょう 00:10:07.800 --> 00:10:09.656 「気をつけないと 怪我をするよ」 00:10:09.680 --> 00:10:11.760 「やめなさい 危ないんだから」 00:10:12.480 --> 00:10:16.056 こういった注意には 大抵 次のような真意が隠されています 00:10:16.080 --> 00:10:18.496 あなたは努力の限界まで 頑張るべきではないし 00:10:18.520 --> 00:10:20.696 そんなに努力できるほど 強くはないし 00:10:20.720 --> 00:10:22.520 怖がるべきだと NOTE Paragraph 00:10:24.320 --> 00:10:25.520 3つ目に 00:10:26.080 --> 00:10:29.080 私たちも女性として 勇気を出す練習を始めましょう 00:10:29.880 --> 00:10:33.040 自分が学ばない限りは 娘に勇気を出せと教えられません 00:10:33.960 --> 00:10:35.856 それからもう1つ 00:10:35.880 --> 00:10:38.976 恐れの感情と高揚感は 00:10:39.000 --> 00:10:40.760 非常に似ています 00:10:41.760 --> 00:10:44.336 手が震え 心拍数が高まり 00:10:44.360 --> 00:10:45.736 神経が圧迫されます 00:10:45.760 --> 00:10:47.496 皆さんも経験が おありでしょう 00:10:47.520 --> 00:10:50.336 死ぬほど怖かった かつての経験を思い出すと 00:10:50.360 --> 00:10:53.296 心の大部分を占めるのは 高揚感ではなかったでしょうか 00:10:53.320 --> 00:10:55.280 そんな経験が無くなるのも 残念なことです 00:10:55.720 --> 00:10:56.920 だから 練習しましょう 00:10:57.560 --> 00:11:00.536 女の子は外で遊んで 勇気を身に付けるべきとする一方で 00:11:00.560 --> 00:11:06.656 大人はホバーボードに乗ったり 木登りをしたいとは思わないでしょう 00:11:06.680 --> 00:11:10.136 大人の私たち全員も 練習として 00:11:10.160 --> 00:11:12.376 自宅でも 職場でも 00:11:12.400 --> 00:11:14.496 この会場でも 勇気を振り絞って 00:11:14.520 --> 00:11:16.880 自分が心から尊敬する人に 話しかけましょう NOTE Paragraph 00:11:18.360 --> 00:11:22.376 最後に 皆さんの娘さんが 自転車に乗って― 00:11:22.400 --> 00:11:24.496 急な丘の頂上にいて 00:11:24.520 --> 00:11:27.936 怖くて降りられないと 訴えてきたとしたら 00:11:27.960 --> 00:11:30.080 勇気を出せるよう 手を差し伸べましょう 00:11:30.720 --> 00:11:34.976 結果として 丘が 本当に急なこともあるでしょうが 00:11:35.000 --> 00:11:38.920 恐れからではなく勇気から その結論に至ることでしょう 00:11:39.920 --> 00:11:43.816 ここでの問題は 目の前の 急な丘ではなく 00:11:43.840 --> 00:11:45.720 皆さんの娘さんが 00:11:46.400 --> 00:11:48.176 これから先も続く人生を 00:11:48.200 --> 00:11:50.296 うまく判断して 進んでいく方法です 00:11:50.320 --> 00:11:53.576 親たちが守ってあげられない あらゆる危険や 00:11:53.600 --> 00:11:57.480 最後まで手を差し伸べられない あらゆる困難に対する手段であり 00:11:58.160 --> 00:12:00.616 これから先 00:12:00.640 --> 00:12:02.016 いたるところで経験する 00:12:02.040 --> 00:12:03.840 いろんな状況への手段でもあります NOTE Paragraph 00:12:06.200 --> 00:12:07.440 ちなみにですが 00:12:08.400 --> 00:12:11.176 四足歩行耐久レースの 現在の世界記録はー NOTE Paragraph 00:12:11.200 --> 00:12:13.576 (笑) NOTE Paragraph 00:12:13.600 --> 00:12:16.640 56.6㎞だそうです 00:12:18.520 --> 00:12:21.976 ぜひとも 女の子に 破ってもらいたい記録です NOTE Paragraph 00:12:22.000 --> 00:12:28.356 (拍手)