1 00:00:01,560 --> 00:00:02,840 さて この話から始めましょう―2年前 2 00:00:02,840 --> 00:00:04,562 ある企画の担当者が電話してきました 3 00:00:04,562 --> 00:00:06,556 スピーチイベントに 出ることになっていたのです 4 00:00:06,556 --> 00:00:08,409 彼女は電話口で言いました 5 00:00:08,409 --> 00:00:10,000 「今 困っているのよ 6 00:00:10,000 --> 00:00:12,329 案内にどうあなたの紹介文を書くかで」 7 00:00:12,329 --> 00:00:14,121 「困るって何が?」 8 00:00:14,121 --> 00:00:16,461 「あなたのスピーチから考えたら 9 00:00:16,461 --> 00:00:19,629 研究者だけど― もし研究者なんて紹介してしまったら 10 00:00:19,629 --> 00:00:21,680 誰も来ないんじゃないかと思って 11 00:00:21,680 --> 00:00:23,804 退屈で縁のない話と思われたらね」 12 00:00:23,804 --> 00:00:25,231 (笑) 13 00:00:25,231 --> 00:00:27,359 「わかった それで?」 14 00:00:27,359 --> 00:00:29,000 彼女はこう続けました「だけど― 15 00:00:29,000 --> 00:00:31,346 あなたの魅力は話上手なところなの 16 00:00:31,346 --> 00:00:34,248 だからストーリーテラーと 呼ぼうと思うんだけど」 17 00:00:34,248 --> 00:00:37,760 研究者としての私は不安に思い 18 00:00:37,760 --> 00:00:39,944 「なんですって?」 19 00:00:39,944 --> 00:00:42,298 「ストーリーテラーよ」 20 00:00:42,298 --> 00:00:45,734 「なんで魔法使いの妖精じゃないのよ?」 21 00:00:45,734 --> 00:00:48,421 (笑) 22 00:00:48,421 --> 00:00:51,227 私は「ちょっと考えさせて」と言って 23 00:00:51,227 --> 00:00:54,190 自分の勇気を呼び出そうとしました 24 00:00:54,190 --> 00:00:57,174 そしてこう思ったのです  私がストーリーテラー? 25 00:00:57,174 --> 00:00:59,520 でも私は定性調査をしていて 26 00:00:59,520 --> 00:01:01,384 物語を収集するのが仕事だし 27 00:01:01,384 --> 00:01:04,150 魂のこもったデータを 物語と言うのだろうから 28 00:01:04,150 --> 00:01:06,708 やっぱり私はストーリーテラーなんだと 29 00:01:06,708 --> 00:01:08,278 「じゃあこういうのはどう? 30 00:01:08,278 --> 00:01:11,000 研究者兼ストーリーテラー」 31 00:01:11,000 --> 00:01:14,786 「そんなのありえないわ」と 一笑に付されました 32 00:01:14,786 --> 00:01:16,515 (笑) 33 00:01:16,515 --> 00:01:18,605 ですから私は研究者兼ストーリーテラーです 34 00:01:18,605 --> 00:01:20,324 今日は物の見方を 35 00:01:20,324 --> 00:01:22,370 拡げることについてお話します 36 00:01:22,370 --> 00:01:24,000 また研究にまつわる 37 00:01:24,000 --> 00:01:27,000 いくつかの話をしたいと思います 38 00:01:27,000 --> 00:01:30,000 研究を通して私の見方は根本から拡がり 39 00:01:30,000 --> 00:01:33,665 生き方 愛し方 仕事 子育てのやり方を 40 00:01:33,665 --> 00:01:35,000 変えました 41 00:01:35,000 --> 00:01:37,226 そもそもの始まりがこれでした 42 00:01:37,226 --> 00:01:40,353 私がまだ若き研究者― 博士課程の1年生だったとき 43 00:01:40,353 --> 00:01:42,210 指導教官の教授が 44 00:01:42,210 --> 00:01:44,344 みんなにこう言いました 45 00:01:44,344 --> 00:01:45,936 「つまりだね― 46 00:01:45,936 --> 00:01:49,106 測定できないものは 存在しないのだ」 47 00:01:49,932 --> 00:01:53,242 うまいこと言ってるだけだと 疑いましたが 48 00:01:53,242 --> 00:01:55,251 彼は確信に満ちていました 49 00:01:55,251 --> 00:01:57,229 ちなみに私はソーシャルワークで 50 00:01:57,229 --> 00:01:59,605 学士号と修士号をとり そのときは 51 00:01:59,605 --> 00:02:01,681 博士号を取得しようとしていました 52 00:02:01,681 --> 00:02:03,186 ですから在学中はずっと 53 00:02:03,186 --> 00:02:05,142 人生は煩雑なものだと信じ 54 00:02:05,142 --> 00:02:08,101 だからこそ素晴らしいと思う人たちに 55 00:02:08,101 --> 00:02:10,000 囲まれてきたのです 56 00:02:10,000 --> 00:02:12,515 私はその人たち以上です  人生は煩雑で 57 00:02:12,515 --> 00:02:15,000 それを片付け整理し 58 00:02:15,000 --> 00:02:17,610 弁当箱に詰めてしまいます 59 00:02:17,610 --> 00:02:19,520 (笑) 60 00:02:19,520 --> 00:02:22,458 それが自分の生きる道ですし 61 00:02:22,458 --> 00:02:24,396 天職だと思います 62 00:02:24,396 --> 00:02:27,564 ソーシャルワークの分野で よく言われるのが 63 00:02:27,564 --> 00:02:31,233 仕事の苦しみに身をあずけろ というものですが 64 00:02:31,233 --> 00:02:34,112 むしろ私は仕事の苦しみを振り払い 65 00:02:34,112 --> 00:02:36,702 押しのけて全部片付けてきました 66 00:02:36,702 --> 00:02:39,036 私はそういう主義でした 67 00:02:39,036 --> 00:02:41,288 それで この言葉でわくわくしました 68 00:02:41,288 --> 00:02:44,171 またこう思ってました― これが私の天職なんだ 69 00:02:44,171 --> 00:02:47,000 どうしようもない話に興味があるし 70 00:02:47,000 --> 00:02:49,400 それをどうにかしたいし 71 00:02:49,400 --> 00:02:51,605 理解したいんだ と 72 00:02:51,605 --> 00:02:53,555 こういった大事なことについて 73 00:02:53,555 --> 00:02:54,879 どうにかして 74 00:02:54,879 --> 00:02:57,430 誰もがわかるように 整理したかったのです 75 00:02:57,430 --> 00:03:00,394 それで“関係性”から研究を着手しました 76 00:03:00,394 --> 00:03:03,767 10年間ソーシャルワーカーの 仕事をしてみると 77 00:03:03,767 --> 00:03:06,282 関係性が生きることの理由だと 78 00:03:06,282 --> 00:03:08,278 気付くのです 79 00:03:08,278 --> 00:03:11,310 関係性が生の目的や意味を 与えてくれるのです 80 00:03:11,310 --> 00:03:13,555 関係性とはそういうものです 81 00:03:13,555 --> 00:03:15,926 社会正義 メンタルヘルス 82 00:03:15,926 --> 00:03:18,545 虐待や育児怠慢に関わる人なら誰でも 83 00:03:18,545 --> 00:03:20,000 知っていることなのですが 84 00:03:20,000 --> 00:03:22,927 関係性 つまり繋がっていると感じる能力は 85 00:03:22,927 --> 00:03:26,000 神経生理学的にも認められた能力で 86 00:03:26,000 --> 00:03:28,186 生きる理由なのです 87 00:03:28,186 --> 00:03:31,000 そこで関係性から研究を 始めようと考えました 88 00:03:32,041 --> 00:03:34,430 上司から評価を説明される状況を 89 00:03:34,430 --> 00:03:36,000 想像できますね 90 00:03:36,000 --> 00:03:39,225 上司はあなたの37の功績について 話したあとで 91 00:03:39,225 --> 00:03:41,656 “成長の余地”について話します 92 00:03:41,656 --> 00:03:43,158 (笑) 93 00:03:43,158 --> 00:03:46,445 その“成長の余地”が 頭からはなれません 94 00:03:47,385 --> 00:03:50,191 私の研究の過程でも 同じことが起こりました 95 00:03:50,191 --> 00:03:53,082 というのも愛について尋ねると 96 00:03:53,082 --> 00:03:55,213 相手は失恋について語ります 97 00:03:55,213 --> 00:03:57,633 帰属意識について尋ねると 98 00:03:57,633 --> 00:03:59,021 それではなくて 99 00:03:59,021 --> 00:04:02,000 冷たくされた ひどい経験について話し 100 00:04:02,000 --> 00:04:04,329 関係性について尋ねると 語られるのは 101 00:04:04,329 --> 00:04:07,292 関係性がうまくいかない場合の 話なのです 102 00:04:07,792 --> 00:04:10,167 開始して6週間たったところで 103 00:04:10,167 --> 00:04:13,323 この何と呼んでよいか わからない状況に気付き 104 00:04:13,323 --> 00:04:16,329 それまで理解も経験も したことのない方法で 105 00:04:16,329 --> 00:04:19,367 関係性が完全に解明できたのです 106 00:04:19,367 --> 00:04:21,496 研究からいったん後退し 107 00:04:21,496 --> 00:04:24,303 これが何かをはっきりさせる 必要があると考えました 108 00:04:24,303 --> 00:04:27,171 結局それは“恥”であるとわかりました 109 00:04:27,171 --> 00:04:29,625 恥というのは関係性喪失への怯えとして 110 00:04:29,625 --> 00:04:31,666 容易に理解することができます 111 00:04:31,666 --> 00:04:33,000 私も自分が 112 00:04:33,000 --> 00:04:36,148 関係を持つに値しないと 思われることを想像すると 113 00:04:36,148 --> 00:04:39,510 自分の中にも見いだせるものです 114 00:04:39,510 --> 00:04:41,000 つまり 115 00:04:41,000 --> 00:04:43,360 普遍的で誰もがもっているのです 116 00:04:43,360 --> 00:04:45,000 逆に恥を経験しない人が 117 00:04:45,000 --> 00:04:47,492 つながりや共感を 持ちえるはずがありません 118 00:04:47,492 --> 00:04:49,547 恥について語りたい人はいませんが 119 00:04:49,547 --> 00:04:52,000 話さないと余計に 大きいものとなります 120 00:04:54,000 --> 00:04:56,000 この恥という感情 121 00:04:56,000 --> 00:04:58,293 つまり 自分は十分じゃない と思う 122 00:04:58,293 --> 00:05:00,424 誰もが知る感情のことですが 123 00:05:00,424 --> 00:05:02,657 具体的には完璧じゃない スリムじゃない 124 00:05:02,657 --> 00:05:04,334 金持ちじゃない 美しくない 125 00:05:04,334 --> 00:05:06,157 偉くない とかそんなことです 126 00:05:06,157 --> 00:05:08,100 こうした気持ちを芽生えさせるのは 127 00:05:08,100 --> 00:05:11,176 耐えがたいような 心のもろさです 128 00:05:11,176 --> 00:05:13,000 なぜなら 129 00:05:13,000 --> 00:05:15,306 関係性を持つには 130 00:05:15,306 --> 00:05:17,486 私たちは自分自身を 131 00:05:17,486 --> 00:05:20,087 さらけ出さなければなりません 132 00:05:20,087 --> 00:05:23,457 心のもろさについて私の考え― 私はそれが嫌でしたから 133 00:05:23,457 --> 00:05:26,044 自分の心のもろさを 物差しで叩きなおす 134 00:05:26,044 --> 00:05:28,273 よいチャンスだと思いました 135 00:05:28,273 --> 00:05:31,000 私はこれを理解してやる 136 00:05:31,000 --> 00:05:34,447 1年をかけて徹底的に解体してやる 137 00:05:34,447 --> 00:05:36,455 どう働くのかを理解してやる 138 00:05:36,455 --> 00:05:39,000 そしていつか その裏をかいてやる 139 00:05:39,000 --> 00:05:42,163 準備万端でしたし 本当に夢中でした 140 00:05:44,950 --> 00:05:46,878 でも察しのとおり うまくはいきませんでした 141 00:05:46,878 --> 00:05:49,467 (笑) 142 00:05:49,467 --> 00:05:51,000 わかりますね 143 00:05:51,000 --> 00:05:53,344 恥についてはもっと お話ししたいのですが 144 00:05:53,344 --> 00:05:55,110 時間が足りません 145 00:05:55,110 --> 00:05:58,000 けれども結果的に この発見は 146 00:05:58,000 --> 00:06:01,000 この10年ほどの 研究の中で学んだ 147 00:06:01,000 --> 00:06:03,606 一番重要なことです 148 00:06:04,480 --> 00:06:06,176 1年のはずが 149 00:06:06,176 --> 00:06:08,176 6年となり 150 00:06:08,176 --> 00:06:10,384 何千もの話があり 151 00:06:10,384 --> 00:06:13,442 長いインタビューや フォーカスグループ研究をいくつも行い 152 00:06:13,442 --> 00:06:15,610 ある時は誰かが雑誌の記事や 153 00:06:15,610 --> 00:06:17,823 自身の体験談を送ってきて 154 00:06:17,823 --> 00:06:21,736 それは6年の間に 何千ものデータになったのです 155 00:06:21,736 --> 00:06:23,773 それで理解の糸口を 得ることになりました 156 00:06:23,773 --> 00:06:25,412 また恥が一体何であるか 157 00:06:25,412 --> 00:06:27,737 どう作用するのかも 理解したと言えます 158 00:06:27,737 --> 00:06:29,275 私は本を書きました 159 00:06:29,275 --> 00:06:31,247 理論を公表しました 160 00:06:31,247 --> 00:06:33,885 しかし何かが 不十分だったのです 161 00:06:33,885 --> 00:06:35,808 それが何かというと 162 00:06:35,808 --> 00:06:38,119 適当に私がインタビューする人を選び 163 00:06:38,119 --> 00:06:41,896 ある人たちを自己価値感を持っている人と 164 00:06:41,896 --> 00:06:44,000 区別すると 165 00:06:44,000 --> 00:06:46,000 前者に欠けていたものとは 166 00:06:46,000 --> 00:06:48,097 自分に価値があるという感覚でした 167 00:06:48,097 --> 00:06:51,000 愛情とか帰属の感覚を 持つ人がいる一方で 168 00:06:51,000 --> 00:06:52,811 それに苦しんだり 169 00:06:52,811 --> 00:06:55,483 自分はこれでいいんだろうか と 悩んだりする人がいます 170 00:06:55,483 --> 00:06:57,979 強く愛されているという感覚を持つ人と 171 00:06:57,979 --> 00:07:00,565 愛や関係性に苦しむ人とは 172 00:07:00,565 --> 00:07:02,105 あるひとつの点で 173 00:07:02,105 --> 00:07:03,404 違っていました 174 00:07:03,404 --> 00:07:04,653 それはこういうことです 175 00:07:04,653 --> 00:07:07,097 深い愛情や関係性を感じている人は 176 00:07:07,097 --> 00:07:10,134 自分が愛されるに値すると 信じているのです 177 00:07:10,134 --> 00:07:12,000 それが違いなのです 178 00:07:12,000 --> 00:07:14,430 自分には価値があると 信じているのです 179 00:07:15,512 --> 00:07:18,437 人が関係性が断たれた状況にいることに 180 00:07:18,437 --> 00:07:21,198 耐えられないのは 181 00:07:21,198 --> 00:07:24,227 自分が関係性を持つのに 値しないという恐れです 182 00:07:24,227 --> 00:07:26,468 ですから個人的にも仕事上でも 183 00:07:26,468 --> 00:07:29,139 このことを理解する必要があると思いました 184 00:07:29,139 --> 00:07:32,000 それで自己価値感が見られる人や 185 00:07:32,000 --> 00:07:34,679 それに従って生きている人への 186 00:07:34,679 --> 00:07:37,283 インタビューを選び出し 187 00:07:37,283 --> 00:07:40,104 これらをじっくりと眺めました 188 00:07:40,104 --> 00:07:42,453 共通してみられることは何だろう? 189 00:07:42,453 --> 00:07:44,780 私はちょっとした文房具中毒で― 190 00:07:44,780 --> 00:07:47,190 でもそれはまた別の機会に話します 191 00:07:47,190 --> 00:07:50,156 マニラフォルダーと サインペンを手に 192 00:07:50,156 --> 00:07:52,593 この研究をなんと呼べばいいのか考えました 193 00:07:52,593 --> 00:07:54,608 そしてある言葉が ふと浮かんだのです 194 00:07:54,608 --> 00:07:56,570 それは“あるがまま”です 195 00:07:56,570 --> 00:07:59,658 つまり自己価値感をもって 生きている人たちなのです 196 00:07:59,658 --> 00:08:02,228 それでマニラフォルダーの はじめにこう書き 197 00:08:02,228 --> 00:08:04,439 データを見始めたのです 198 00:08:04,439 --> 00:08:06,395 それが私が最初にしたことです 199 00:08:06,395 --> 00:08:08,704 4日で集中的なデータ分析をし 200 00:08:08,704 --> 00:08:11,394 過去のインタビューや体験談 201 00:08:11,394 --> 00:08:14,099 出来事など振り返りました 202 00:08:14,099 --> 00:08:17,000 何がテーマなんだろう? パターンは何だろう? 203 00:08:17,000 --> 00:08:19,706 主人は子どもたちを連れて 家出しました 204 00:08:19,706 --> 00:08:21,725 というのも私は執筆中は 205 00:08:21,725 --> 00:08:23,650 研究者モードで 206 00:08:23,650 --> 00:08:27,742 ジャクソン・ポロックばりの 仕事ぶりですから 207 00:08:27,742 --> 00:08:30,336 そこで発見したことをお話すると 208 00:08:32,431 --> 00:08:34,310 その人たちが共通して 209 00:08:34,310 --> 00:08:36,274 持っていたのは勇気でした 210 00:08:36,274 --> 00:08:39,278 ここでは勇気と勇敢は 別なものとして考えます 211 00:08:39,278 --> 00:08:41,287 勇気―そもそもはラテン語で 212 00:08:41,287 --> 00:08:43,738 心を表わす“cor”という言葉が 213 00:08:43,738 --> 00:08:46,129 英語に入ってきたものです 214 00:08:46,129 --> 00:08:48,000 またもともとの定義は 215 00:08:48,000 --> 00:08:51,000 自身のことをあるがままに話す  ということです 216 00:08:51,680 --> 00:08:53,289 こうした人々は 217 00:08:53,289 --> 00:08:55,158 不完全であってもよいとする 218 00:08:55,158 --> 00:08:57,412 勇気こそを持っていたのです 219 00:08:58,342 --> 00:09:00,565 また自分に対して思いやりがあって 220 00:09:00,565 --> 00:09:03,254 他者への思いやりを持っています 221 00:09:03,254 --> 00:09:06,295 人は自分自身に優しくなれないなら 222 00:09:06,295 --> 00:09:09,184 他者にも思いやりを持てませんから 223 00:09:09,184 --> 00:09:11,369 またこの人たちは 関係性を持っていました 224 00:09:11,369 --> 00:09:13,404 ここからが難しいところなのですが 225 00:09:13,404 --> 00:09:15,837 自分への忠実さの結果 226 00:09:15,837 --> 00:09:19,228 自分のあるがままを 受け入れるために 227 00:09:19,228 --> 00:09:21,259 あるべき姿については 228 00:09:21,259 --> 00:09:24,512 あきらめていました  それは関係性を得るためには 229 00:09:24,512 --> 00:09:26,313 絶対に必要なことなのです 230 00:09:28,206 --> 00:09:30,197 その他の共通項は 231 00:09:30,197 --> 00:09:32,230 こういうことでした 232 00:09:35,261 --> 00:09:38,259 心のもろさを受け入れていたのです 233 00:09:40,242 --> 00:09:43,250 その人たちはこう信じます 234 00:09:43,250 --> 00:09:46,167 自分たちの心をもろくするものこそ 235 00:09:46,167 --> 00:09:48,343 自分たちを美しくする と 236 00:09:50,746 --> 00:09:52,878 心のもろさが快適であるとも 237 00:09:52,878 --> 00:09:56,191 それが自分たちを 苦しめているとも言いません 238 00:09:56,191 --> 00:09:58,290 恥のインタビューの時に 聞いたような発言は 239 00:09:58,290 --> 00:09:59,704 ありませんでした 240 00:09:59,704 --> 00:10:02,270 必要なことなのだ語ります 241 00:10:03,361 --> 00:10:05,000 愛していると 242 00:10:05,000 --> 00:10:07,967 告白するための思い切りや 243 00:10:09,210 --> 00:10:11,000 うまくいく保証がなくても 244 00:10:11,000 --> 00:10:14,502 何かをするという熱意について 245 00:10:15,942 --> 00:10:16,896 また 246 00:10:16,896 --> 00:10:18,720 マンモグラフィーの検査の後 247 00:10:18,720 --> 00:10:20,461 医師からの告知に備えながら 248 00:10:20,461 --> 00:10:22,686 なんとか生きる意志について  語ります 249 00:10:23,570 --> 00:10:26,315 それがうまく行こうと行くまいと 250 00:10:26,315 --> 00:10:29,166 関係性に身を費やしたいのです 251 00:10:29,166 --> 00:10:32,114 ただそれが不可欠なことだと 考えているのです 252 00:10:32,114 --> 00:10:35,225 私にとってこれは 裏切られる結果でした 253 00:10:35,225 --> 00:10:38,000 自分自身がかつて 研究をすることに 254 00:10:38,000 --> 00:10:40,484 忠誠を誓ったなんて もう信じられませんでした 255 00:10:40,484 --> 00:10:41,729 研究とは 256 00:10:41,729 --> 00:10:45,318 制御したり予測すること  また現象について詳しく調べることです 257 00:10:45,318 --> 00:10:47,000 制御や予測という― 258 00:10:47,000 --> 00:10:49,145 明確な目的があって なされるものです 259 00:10:49,145 --> 00:10:51,635 けれども制御や予測という使命に 260 00:10:51,635 --> 00:10:53,515 従った結果 現れた答えは 261 00:10:53,515 --> 00:10:56,962 心のもろさを受け入れた 生き方であり 262 00:10:56,962 --> 00:10:59,287 制御と予測を放棄せよというのです 263 00:10:59,287 --> 00:11:02,783 これはちょっとした挫折となりました 264 00:11:02,783 --> 00:11:06,702 (笑) 265 00:11:06,702 --> 00:11:09,695 こんな風に実際よりも 大きい挫折に見えたのです 266 00:11:09,695 --> 00:11:11,181 (笑) 267 00:11:11,181 --> 00:11:13,353 私は挫折と捉えましたが 268 00:11:13,353 --> 00:11:16,322 私のセラピストは それは開眼だと捉えました 269 00:11:17,325 --> 00:11:19,356 開眼は挫折より 響きがよいものですが 270 00:11:19,356 --> 00:11:21,245 やはりそれは私には挫折でした 271 00:11:21,245 --> 00:11:24,045 研究を止め セラピストを 探すことにしました 272 00:11:24,045 --> 00:11:26,655 余談ですが  こういう状況がわかりますよね 273 00:11:26,655 --> 00:11:29,246 友達に電話して 「相談相手が必要なんだけど 274 00:11:29,246 --> 00:11:32,000 誰かいい相手はいないかしら?」 と言う状況です 275 00:11:32,000 --> 00:11:34,000 私の場合は5人の友達が こう言ったのです 276 00:11:34,000 --> 00:11:36,688 「えー?私だったらあなたの セラピストにはちょっと…」と 277 00:11:36,688 --> 00:11:39,176 (笑) 278 00:11:39,176 --> 00:11:41,267 「それってどういうことよ?」 279 00:11:41,267 --> 00:11:43,889 「今言った通りよ  わかるでしょ? 280 00:11:43,889 --> 00:11:46,843 ものさしを持って 乗り込んでこないでね」 281 00:11:49,039 --> 00:11:50,249 ―「はいはい」 282 00:11:51,302 --> 00:11:53,337 それであるセラピストを 見つけたのです 283 00:11:53,337 --> 00:11:56,244 セラピストのダイアナと初対面のとき 284 00:11:56,244 --> 00:11:58,944 あるがままの人たちの 285 00:11:58,944 --> 00:12:01,385 リストを渡して座りました 286 00:12:01,385 --> 00:12:03,374 彼女がまず「どうですか?」 287 00:12:03,374 --> 00:12:06,402 「大丈夫です 元気です」 288 00:12:06,402 --> 00:12:08,181 「どうかしたんですか?」― 289 00:12:08,181 --> 00:12:11,072 彼女はセラピスト専門の セラピストなのです 290 00:12:11,072 --> 00:12:13,266 私たちにもセラピストが 必要なのです 291 00:12:13,266 --> 00:12:16,316 彼らの嘘発見器は高性能ですから 292 00:12:16,316 --> 00:12:18,284 (笑) 293 00:12:18,284 --> 00:12:20,137 それで言いました 294 00:12:20,137 --> 00:12:22,444 「手短に言うと私は苦しんでいます」 295 00:12:22,444 --> 00:12:24,120 「その苦しみは何ですか?」 296 00:12:24,120 --> 00:12:27,198 「心のもろさについての 課題を抱えていて 297 00:12:27,198 --> 00:12:30,000 心のもろさが恥や恐れ 298 00:12:30,000 --> 00:12:32,516 自己価値感についての苦しみの― 299 00:12:32,516 --> 00:12:34,771 中核だということは わかっているんですが 300 00:12:34,771 --> 00:12:35,918 それはどうも 301 00:12:35,918 --> 00:12:38,971 喜びや創造  帰属や愛情とか 302 00:12:38,971 --> 00:12:42,443 そういったものの 根源でもあるようなのです 303 00:12:42,443 --> 00:12:44,447 それが私の問題で 304 00:12:44,447 --> 00:12:47,819 援助が必要なんです」 と答えました 305 00:12:47,819 --> 00:12:49,400 そしてこう続けました 306 00:12:49,400 --> 00:12:51,130 「でも―家庭の問題や 307 00:12:51,130 --> 00:12:53,302 幼少時代のことは 関係ありませんから」 308 00:12:53,302 --> 00:12:55,000 (笑) 309 00:12:55,000 --> 00:12:58,520 「ただ攻略法が必要なだけなんです」 310 00:12:58,520 --> 00:13:02,000 (笑) 311 00:13:02,000 --> 00:13:05,594 (拍手) 312 00:13:05,594 --> 00:13:07,069 ありがとうございます 313 00:13:09,235 --> 00:13:11,541 彼女の反応はこうでした 314 00:13:11,541 --> 00:13:14,353 (笑) 315 00:13:14,353 --> 00:13:17,247 それで―「これって大変ですよね?」 316 00:13:17,247 --> 00:13:20,645 「大変とか大変じゃないという 問題じゃありません」 317 00:13:20,645 --> 00:13:22,276 (笑) 318 00:13:22,276 --> 00:13:24,626 「ただそういうものなのです」 319 00:13:24,626 --> 00:13:27,524 「これはきっと重症だわ」 320 00:13:27,524 --> 00:13:30,167 (笑) 321 00:13:30,167 --> 00:13:32,345 そうでもあり そうでない面もありました 322 00:13:32,345 --> 00:13:34,739 約1年かかりました 323 00:13:34,739 --> 00:13:37,189 心のもろさや優しさが 重要なことに 324 00:13:37,189 --> 00:13:40,418 気付いた時に 人はどのように受け入れ 325 00:13:40,418 --> 00:13:43,255 そこに踏み込むか わかりますか? 326 00:13:43,255 --> 00:13:45,747 A:「私は違う」それとも 327 00:13:45,747 --> 00:13:48,568 B:「そんな人とは遊びたくもない」 328 00:13:48,568 --> 00:13:51,171 (笑) 329 00:13:51,171 --> 00:13:54,207 私にとっては 1年にわたる戦いでした 330 00:13:54,207 --> 00:13:56,115 激しい戦いでした 331 00:13:56,115 --> 00:13:58,578 心のもろさが私を押し 私はそれを押し返しました 332 00:13:58,578 --> 00:14:00,408 戦いには負けました 333 00:14:00,408 --> 00:14:03,234 それでも人生は取り返しました 334 00:14:03,234 --> 00:14:05,413 それで研究を再開しました 335 00:14:05,413 --> 00:14:07,116 次の2年を費やし 336 00:14:07,116 --> 00:14:10,141 改めて理解しようと試みたのです 337 00:14:10,141 --> 00:14:12,372 あるがままの人たちの選択や 338 00:14:12,372 --> 00:14:15,070 私たちがどうやって 心のもろさとつきあっているか 339 00:14:15,070 --> 00:14:16,253 といったことを 340 00:14:16,253 --> 00:14:18,455 なぜ私たちは こんなに苦しむのだろう? 341 00:14:18,455 --> 00:14:21,035 心のもろさに苦しんでいるのは 私だけだろうか? 342 00:14:21,745 --> 00:14:23,163 ―違います 343 00:14:23,163 --> 00:14:25,532 そう―それが私が学んだことです 344 00:14:26,329 --> 00:14:28,746 例えば告知を待っているとき 345 00:14:28,746 --> 00:14:31,237 私たちは心のもろさを 麻痺させています 346 00:14:31,237 --> 00:14:33,696 面白いことに ツイッターとフェイスブック上で 347 00:14:33,696 --> 00:14:35,656 どのように心のもろさを 定義しますか? 348 00:14:35,656 --> 00:14:37,657 何が心のもろさを 感じさせるのでしょう? と 349 00:14:37,657 --> 00:14:40,605 疑問を投げかけると 1時間半で150の返信を得ました 350 00:14:40,605 --> 00:14:42,279 どういう返信があるか 351 00:14:42,279 --> 00:14:44,077 知りたかったのです 352 00:14:45,302 --> 00:14:48,152 不調で夫に助けを 求めなければならず 353 00:14:48,152 --> 00:14:50,000 しかも新婚だったとき 354 00:14:50,000 --> 00:14:53,168 夫をセックスに誘うとき 355 00:14:53,168 --> 00:14:55,345 妻をセックスに誘うとき 356 00:14:55,345 --> 00:14:58,400 落ち込んでいるとき  デートに誘うとき 357 00:14:58,400 --> 00:15:00,536 医者からの連絡を待っているとき 358 00:15:00,536 --> 00:15:03,219 解雇されたとき  解雇を命じるとき 359 00:15:03,219 --> 00:15:05,471 これが私たちの生きる世界なのです 360 00:15:05,471 --> 00:15:08,152 私たちは心のもろさに 溢れる世界に生きているのです 361 00:15:08,152 --> 00:15:10,472 また心のもろさを扱う一つの方法は 362 00:15:10,472 --> 00:15:12,321 その感覚を麻痺させることです 363 00:15:12,321 --> 00:15:14,167 その証拠に― 364 00:15:14,167 --> 00:15:16,348 このことだけが 原因ではありませんが 365 00:15:16,348 --> 00:15:18,613 これが大きな原因である 事象が存在します 366 00:15:18,613 --> 00:15:22,000 私たちはアメリカ史上もっとも 367 00:15:22,000 --> 00:15:25,495 借金漬けで 太っていて 368 00:15:25,495 --> 00:15:27,644 依存症が多く 369 00:15:27,644 --> 00:15:30,407 薬物治療に頼る集団です 370 00:15:33,148 --> 00:15:36,083 実は研究から知ったのですが 371 00:15:36,083 --> 00:15:39,628 人間は選択的に感情を 麻痺させることができません 372 00:15:39,628 --> 00:15:43,000 というのも「これが悪の元凶」― 373 00:15:43,000 --> 00:15:45,462 これが心のもろさ 悲しみ 恥 恐れ 失望 374 00:15:45,462 --> 00:15:47,530 などと特定できないからです 375 00:15:47,530 --> 00:15:49,384 こういう感情を避けたいので 376 00:15:49,384 --> 00:15:52,254 ビール何杯かとバナナナッツマフィンを 食べることにします 377 00:15:52,254 --> 00:15:54,460 (笑) 378 00:15:54,460 --> 00:15:56,698 とにかくそういう感情を 避けたいのです 379 00:15:56,698 --> 00:15:58,917 自分にも覚えがあるから 笑ってるんでしょう 380 00:15:58,917 --> 00:16:01,575 皆さんの生活をハックするのが 私の仕事ですからね 381 00:16:01,575 --> 00:16:03,139 でしょ? 382 00:16:03,139 --> 00:16:05,234 (笑) 383 00:16:05,234 --> 00:16:08,068 感情を麻痺させることなしに 384 00:16:08,068 --> 00:16:10,643 こうしたつらい気持ちを 麻痺させられません 385 00:16:10,643 --> 00:16:12,777 選択的には麻痺させられないのです 386 00:16:12,777 --> 00:16:15,206 だからそうした気持ちを 麻痺させるとき 387 00:16:15,206 --> 00:16:17,000 同時に喜びや 388 00:16:17,000 --> 00:16:19,164 感謝の意や 389 00:16:19,164 --> 00:16:21,774 幸福も同時に麻痺させてしまうのです 390 00:16:21,774 --> 00:16:24,099 そうすると 惨めな気持ちになり 391 00:16:24,099 --> 00:16:26,536 生の目的や意味を探すうちに 392 00:16:26,536 --> 00:16:28,587 やがて心のもろさを感じてしまう 393 00:16:28,587 --> 00:16:31,307 それでビールをかっくらって バナナナッツマフィンを頬ばる 394 00:16:31,307 --> 00:16:33,991 それは危険なサイクルになります 395 00:16:36,000 --> 00:16:39,202 こういうことも 考えなければなりません 396 00:16:39,202 --> 00:16:41,792 なぜ どうやって 麻痺させるかということです 397 00:16:41,792 --> 00:16:44,229 何かの中毒にならなくても 麻痺します 398 00:16:45,169 --> 00:16:47,332 他にもまた 本来は不確かなものを 399 00:16:47,332 --> 00:16:49,414 全て確かなものにしようとします 400 00:16:50,157 --> 00:16:53,083 宗教はもはや信仰や神秘への信奉から 401 00:16:53,083 --> 00:16:55,488 確実性ということへ 移行してしまいました 402 00:16:55,488 --> 00:16:58,088 私が正しくてあんたが間違っている  黙れ 403 00:16:58,808 --> 00:17:00,164 以上 404 00:17:01,084 --> 00:17:02,329 確かなものがすべて 405 00:17:02,329 --> 00:17:04,883 恐れれば恐れるほど 心はもろくなります 406 00:17:04,883 --> 00:17:06,808 それがまた恐れをよぶのです 407 00:17:06,808 --> 00:17:08,666 これは今日の政治のようです 408 00:17:08,666 --> 00:17:10,528 論議なんてもはや存在しません 409 00:17:10,528 --> 00:17:12,280 対話も存在しません 410 00:17:12,280 --> 00:17:14,000 あるのはただの非難です 411 00:17:14,000 --> 00:17:16,841 研究の中で非難の捉え方は 412 00:17:16,841 --> 00:17:20,381 痛みや不快の解放をする手段です 413 00:17:22,222 --> 00:17:24,505 私たちは完璧を志向します 414 00:17:24,505 --> 00:17:27,149 それを目指すと私みたいになって 415 00:17:27,149 --> 00:17:28,580 うまくはいきません 416 00:17:28,580 --> 00:17:30,564 完璧を目指すために お尻から脂肪をとって 417 00:17:30,564 --> 00:17:32,721 それを頬に移植しているのです 418 00:17:32,721 --> 00:17:35,265 (笑) 419 00:17:35,265 --> 00:17:37,250 百年後の人たちが 振り返ったときには 420 00:17:37,250 --> 00:17:39,306 あきれてしまうことを願います 421 00:17:39,306 --> 00:17:41,280 (笑) 422 00:17:41,280 --> 00:17:43,315 そして私たちは危険なほど 423 00:17:43,315 --> 00:17:45,354 子どもたちに完璧を求めています 424 00:17:45,354 --> 00:17:47,314 子どもたちについてお話をします 425 00:17:47,314 --> 00:17:50,184 子どもは生まれたときから 苦しみを背負っています 426 00:17:50,184 --> 00:17:53,098 赤ちゃんを抱いたときに こんなことを言うのは間違いです 427 00:17:53,098 --> 00:17:55,000 見て この子は完璧よ 428 00:17:55,000 --> 00:17:58,820 私はこの子を完璧に 5年生までにテニスチームに入れて 429 00:17:58,820 --> 00:18:00,850 7年生までにエール大学へいれるの 430 00:18:00,850 --> 00:18:02,620 そんなこと言う必要ないんです 431 00:18:02,620 --> 00:18:04,320 ただこう言えばいいのです 432 00:18:04,320 --> 00:18:07,235 「あなたは完璧じゃないのよ  苦しみを背負っているの 433 00:18:07,235 --> 00:18:09,688 でもあなたは愛情や帰属に 値する存在なのよ」 434 00:18:09,688 --> 00:18:11,616 それが私たちがするべきことです 435 00:18:11,616 --> 00:18:13,671 子どもたちがそのようにして 育てられるならば 436 00:18:13,671 --> 00:18:16,457 今日の問題を解決できるはずです 437 00:18:16,457 --> 00:18:20,000 私たちは自分たちのなすことが 438 00:18:20,000 --> 00:18:23,000 人に影響を与えないふりをしています 439 00:18:23,000 --> 00:18:25,245 個々の生活でもそうしています 440 00:18:25,245 --> 00:18:27,000 組織としても行っています 441 00:18:27,000 --> 00:18:29,283 救済であろうと石油流出であろうと 442 00:18:29,283 --> 00:18:31,243 リコールであろうと 443 00:18:31,243 --> 00:18:33,273 私たちは自分たちの行いが他者に 444 00:18:33,273 --> 00:18:36,103 大きな影響を与えていない ふりをしているのです 445 00:18:36,103 --> 00:18:39,453 企業に言ったっていいでしょう 446 00:18:40,000 --> 00:18:42,782 完璧でないのは承知ですから 本当のことを語って 447 00:18:42,782 --> 00:18:45,456 謝罪します  もう繰り返しませんと— 448 00:18:45,456 --> 00:18:47,268 言ってください 449 00:18:50,126 --> 00:18:51,853 あるいは別の方法もあります 450 00:18:51,853 --> 00:18:54,144 それで締めくくります―それは 451 00:18:54,144 --> 00:18:56,000 自分自身を心の底から 452 00:18:56,000 --> 00:18:58,116 さらけ出すこと 453 00:18:58,116 --> 00:19:01,000 心のもろさも さらけ出すのです 454 00:19:01,000 --> 00:19:03,371 そしてあるがままで 愛すことです 455 00:19:03,371 --> 00:19:05,423 たとえ成功への保証がないとしても 456 00:19:05,423 --> 00:19:07,426 それがとても辛いものだとしても 457 00:19:07,426 --> 00:19:10,575 特に親としては耐えがたいほどに 困難なことですが 458 00:19:12,336 --> 00:19:15,265 そして感謝とよろこびを実践すること 459 00:19:15,265 --> 00:19:17,398 恐怖の瞬間にも迷いのときにも― 460 00:19:17,398 --> 00:19:19,529 それほどまで相手を愛せるだろうか 461 00:19:19,529 --> 00:19:21,616 そんなに熱烈に信じることができるか 462 00:19:21,616 --> 00:19:24,355 このことにそれほどまでに激しくなれるか― と自問するときにでさえ 463 00:19:24,355 --> 00:19:26,402 一大事と騒ぎ立てたりせず 464 00:19:26,402 --> 00:19:29,266 ただ立ち止まってこう言うのです なんて素晴らしいんだろう 465 00:19:29,266 --> 00:19:32,657 この心のもろさを感じることが 生きていることだから と 466 00:19:33,000 --> 00:19:36,117 そして最後に もっとも重要だと考えるのは 467 00:19:36,117 --> 00:19:39,229 この自分で良いんだ と信じることです 468 00:19:39,229 --> 00:19:41,957 なぜなら この自分で良いんだと 言える場所から 469 00:19:41,957 --> 00:19:44,138 働きかけることで 470 00:19:45,240 --> 00:19:48,427 叫ぶのをやめて傾聴し 471 00:19:49,221 --> 00:19:51,416 もっと優しく穏やかに周りに接し 472 00:19:51,416 --> 00:19:54,149 自分自身にも優しく穏やかになれると 私は信じているからです 473 00:19:54,149 --> 00:19:56,810 以上です ありがとうございました 474 00:19:56,810 --> 00:19:59,264 (拍手)