眼のレーザー手術の仕組み ― ダン・ラインシュタイン
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0:07 - 0:121948年 スペイン人眼科医
ホセ・イグナシオ・バラケル・モネールは -
0:12 - 0:14メガネにうんざりしていました
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0:14 - 0:19彼はメガネなどに頼ることなく
ぼんやりとしか見えない目そのものを -
0:19 - 0:22治す方法を探していました
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0:22 - 0:26ついに彼はある手術を開発しましたが
気弱な人には向かないものでした -
0:26 - 0:31まず角膜の表層部を削ぎ
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0:31 - 0:34液体窒素に浸します
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0:34 - 0:38小型の旋盤を使って
凍った角膜を削り -
0:38 - 0:43患者の視力にちょうど合うように
形を整えます -
0:43 - 0:47そしてその円盤を解凍し
元の場所に戻すのです -
0:47 - 0:50バラケルはこの手術を
ケラトミレウシスと呼びました -
0:50 - 0:54「削ること」と「角膜」を意味する
ギリシャ語が由来です -
0:54 - 0:59ゾッとするような手術に思えますが
結果は信頼できるものでした -
0:59 - 1:03ではバラケルの手術には
どのような効果があるのでしょうか? -
1:03 - 1:08ケラトミレウシスは
屈折異常を矯正します -
1:08 - 1:12屈折異常とは目に入る光の
焦点が合わないことです -
1:12 - 1:17正常な場合 角膜とレンズがうまく働き
網膜上に焦点が結ばれるので -
1:17 - 1:18ピントが合うのですが
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1:18 - 1:24屈折異常はこの繊細なシステムに
支障をきたします -
1:24 - 1:27近視の人の場合
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1:27 - 1:31光は急な角度で屈折するため
網膜まで届きません -
1:31 - 1:36遠視の人の場合 逆のことが起こり
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1:36 - 1:40光は網膜より遠い位置で
焦点を合わせてしまいます -
1:40 - 1:44そして乱視の場合には
角膜に2種類の異なる屈曲があり -
1:44 - 1:49焦点が複数になるので
だぶって見えてしまいます -
1:49 - 1:54完璧な視力を持っている人でも
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1:54 - 1:55いずれは老眼になります
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1:55 - 2:01水晶体に含まれるタンパク質が
老化することで -
2:01 - 2:0440代半ば頃には
水晶体は大きくなりすぎて -
2:04 - 2:08簡単に形状を変えたり焦点を移すことが
できなくなります -
2:08 - 2:14メガネやコンタクトレンズは
このピントを合わせる機能を補助しているのです -
2:14 - 2:17しかしバルケルの手術でわかるように
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2:17 - 2:21わたしたちは自分自身の角膜を
作り変えることもできます -
2:21 - 2:24焦点を前後に移動させたり
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2:24 - 2:28だぶった画像を元通りにできるのです
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2:28 - 2:32またありがたいことに 現代の眼科手術は
ほとんど傷つけない道具で -
2:32 - 2:35角膜を加工することができます
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2:35 - 2:40レーザーによる視力矯正手術は
エキシマレーザーが欠かせません -
2:40 - 2:46このレーザーは人間の髪に文字が
書けるほど精密なのです -
2:46 - 2:50このような超微細な切込みを
安全に成し遂げるために -
2:50 - 2:53光学的切除という技術が用いられます
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2:53 - 2:57この手法は生体組織を蒸発させるもので
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2:57 - 3:01目の周辺組織を熱し過ぎることが
ありません -
3:01 - 3:04ではレーザーによる視力矯正手術は
実際どのように行われているのでしょうか -
3:04 - 3:09まず始めに角膜の表層から
薄い膜を切り出します -
3:09 - 3:14平らで幅広の刃を使用したり
フェムト秒レーザーという -
3:14 - 3:17数百万もの小さなプラズマの泡を作る
レーザーを使うと -
3:17 - 3:22角膜の表面下を平らにすることができます
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3:22 - 3:26切り出した角膜のふたを持ち上げて
内部を露出させ -
3:26 - 3:29屈折異常や角膜の形状に合わせて
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3:29 - 3:33ロボット制御されたエキシマレーザーにより
正しい形状になるよう -
3:33 - 3:35表面を加工します
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3:35 - 3:41この加工には片目につき
30秒もかかりません -
3:41 - 3:42そしてふたの部分を戻し
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3:42 - 3:46自然にくっつくのを2~3時間待って
終わりです -
3:46 - 3:50レーザー加工は眼球の表面に
施されるので -
3:50 - 3:53「原位置」「現地」の手術と
表現されていますが -
3:53 - 3:58正式な名称は
「レーザー・インサイト・ケラトミレウシス」で -
3:58 - 4:01レーシックという名で
知られています -
4:01 - 4:05本来 この技術はコンタクトレンズの処方を
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4:05 - 4:07減らすものです
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4:07 - 4:09他の手術と同様
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4:09 - 4:11レーシックにもリスクはあります
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4:11 - 4:16眼鏡では矯正できず視界がわずかに
ぼやけてしまうことがあります -
4:16 - 4:20しかし実際は
この手術による目へのダメージは -
4:20 - 4:24使い捨てのコンタクトレンズを
毎日1年間使用するのと同じです -
4:24 - 4:28最近では「(リレックス)スマイル」と呼ばれる
技術により 角膜を加工することができます -
4:28 - 4:31もっと小さな切開で
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4:31 - 4:33回復時間も短くてすみます
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4:33 - 4:37レーザーによる治療は3種類の屈折異常を
矯正するだけでなく -
4:37 - 4:40老眼を防ぐこともできます
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4:40 - 4:43レーザーブレンドビジョンと
呼ばれる技術により -
4:43 - 4:47片方の目は
遠くにあるものが見えやすくなり -
4:47 - 4:51もう片方の目は
近いものが見えやすくなるよう調整します -
4:51 - 4:53両目の差は小さいので
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4:53 - 4:56視界を違和感なく
融合させることができ -
4:56 - 5:00どんな距離でも
対応できるようになります -
5:00 - 5:05レーザー技術の進歩により
視力矯正手術はより効果的に -
5:05 - 5:07そしてより手軽になっています
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5:07 - 5:11近い将来 バラケルが夢見た
メガネがいらない世界が -
5:11 - 5:13実現することでしょう
- Title:
- 眼のレーザー手術の仕組み ― ダン・ラインシュタイン
- Speaker:
- ダン・ラインシュタイン
- Description:
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1948年、スペイン人眼科医 ホセ・イグナシオ・バラケル・モネールはメガネにうんざりしていました。彼はメガネなどに頼ることなく、ぼんやりとしか見えない目そのものを治したいと思っていました。そしてついに彼は、角膜の形状を加工する「ケラトミレウシス」という手術を開発します。現在「レーシック」として知られています。では、レーザーによる視力矯正手術は実際どのような効果があるのでしょうか。ダン・ラインシュタインが説明します。
講師:ダン・ラインシュタイン
監督: Hype CG.
*このビデオの教材: https://ed.ted.com/lessons/how-does-laser-eye-surgery-work-dan-reinstein - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:16
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