あなたの日常から宇宙を一緒に考えよう|村上祐資| TEDxSapporo
-
0:16 - 0:21宇宙をもう特別なものにするのは
少しやめませんか? -
0:21 - 0:24そういったお話をさせて
頂きたいなと思います -
0:25 - 0:27宇宙が そこが特別だから
-
0:27 - 0:31そこに行けば 自分もなんか
特別になった気がする -
0:31 - 0:34そんな風に思って宇宙に行っちゃう人が
-
0:34 - 0:37ちょっと宇宙の現場に今 増えすぎて
いるんじゃないかなっていうのが -
0:37 - 0:39僕が思うことです
-
0:40 - 0:445年前 僕はある実験の候補者でした
-
0:45 - 0:502013年に「The Mars Society
(火星協会)」という団体が始めた -
0:51 - 0:55「模擬火星実験」という実験
その候補者なんですね -
0:55 - 0:57クルーの候補者だったんです
-
0:57 - 1:02で その模擬火星実験というのは
今 写真の方に写ってるこんなような場所 — -
1:04 - 1:10ここをですね 地球にある火星
という風に思ってですね -
1:10 - 1:16そこが本当の火星だよ
そういう風に思って 実験をする -
1:16 - 1:20人が入って 基地に入って生活をする
そんな実験でした -
1:23 - 1:27世界でね そういう地球にある火星
というのは いくつかあるんですね -
1:27 - 1:32ここが北極のデボン島という島
ここにはクレーターがあります -
1:32 - 1:36こういった風にですね
地球にある火星というのは -
1:36 - 1:40文明から遠く離れている場所
そして 隔離されていること -
1:40 - 1:45そして 探査の目的になるような
クレーターですとか 火口があるような場所 -
1:45 - 1:48そんなところが
地球にある火星として選ばれます -
1:48 - 1:51あと この他にもですね
-
1:51 - 1:54ハワイ島にあるマウナロア火山ですとか
-
1:54 - 1:57あるいは ユタ州にあるウィネ砂漠
-
1:57 - 2:00そういったところが
地球にある火星として有名です -
2:00 - 2:02そして そこにはですね
-
2:02 - 2:05例えば NASAとか The Mars Society とかが
-
2:05 - 2:09基地を建てて 長期のシミュレーションを
今も実験しているんですね -
2:10 - 2:15で 模擬火星実験というので 一応外に —
そこ火星ですから — -
2:15 - 2:19外出たときは 宇宙服の偽物なんですけど
そんなのを着なきゃいけない -
2:19 - 2:22そんなものなんですが
簡単に言うと火星ごっこです -
2:22 - 2:23(笑)
-
2:23 - 2:26しかもね 本気の 本気の火星ごっこ
-
2:26 - 2:28いい大人が本気にやる火星ごっこなんですね
-
2:30 - 2:33先ほど言った The Mars Society というのは
-
2:33 - 2:3720年くらい前から こうした
シミュレーションの実験をやっていてですね -
2:37 - 2:40かなり老舗のような団体ですが
-
2:41 - 2:42その老舗の団体が
-
2:43 - 2:49史上最も過酷な場所で
史上最も多様性のあるクルー -
2:49 - 2:53そういった触れ込みで
ある公募を始めたんですね -
2:53 - 2:57それが僕の参加した公募だったわけです
-
2:58 - 3:03つまりはですね
本気の中のさらに本気の火星ごっこ -
3:03 - 3:08そして 7名のクルーを選考で選ぶ
そんな計画でした -
3:10 - 3:16僕はですね その7人のうちのクルーとして
日本人から唯一選ばれました -
3:17 - 3:20副隊長もさせてもらったんですけれども
-
3:22 - 3:24ちょっとね これ自慢なんですけど
-
3:24 - 3:28実は書類選考に残った
200人ぐらいの候補者の中から -
3:28 - 3:31僕がトップで選ばれたんですね
-
3:31 - 3:32(拍手)
-
3:32 - 3:33ありがとうございます
-
3:39 - 3:44選考の担当をしていた責任者からは
こんなことも言われました -
3:45 - 3:50他の候補者たち 履歴書とか
あるいはそんなスピーチとかもしますので -
3:50 - 3:53そういったものを見ると
もう皆んなもうすごい — -
3:53 - 3:58誰選んでいいのってくらい
すごい経歴の人たちばかりが来たと -
3:58 - 4:03ただですね 実際に
その訓練を始める その過程になると -
4:03 - 4:06特にですね 共同生活なんかさせると
-
4:06 - 4:09ちょっとがっかりしてしまった
結果になってしまったと -
4:09 - 4:10で 僕に関しては
-
4:10 - 4:13あなたは最初全然目立たなかったのよと
-
4:14 - 4:17だけど 実際の共同生活で現場に出てみると
-
4:17 - 4:23そのバランス そしてその現場での実力って
いうのがとても素晴らしかったと -
4:23 - 4:28あとはですね やっぱり選考なので
お互い皆ライバルなわけです -
4:28 - 4:32そういった中で
個性も強いお互いのライバルの中で -
4:32 - 4:36あなたのことだけは
誰も悪い風に言わなかった -
4:36 - 4:38そういう風に言われました
-
4:40 - 4:45まあ なんでですね 僕がこんな
トップで選ばれちゃったのかなっていうのを -
4:45 - 4:49自分なりにその理由というか
そういったものをちょっと考えてみると -
4:49 - 4:53多分ね 僕は肩の力が一人抜けてたんですね
-
4:54 - 4:58というのも 僕あんまり
火星に行きたいと思ってないんですね -
4:58 - 5:00(笑)
-
5:00 - 5:01そうなんです
-
5:01 - 5:06他の皆んな 火星に行きたい人たちの中で
僕だけが思ってなくて -
5:06 - 5:11まあね 最近本当に「火星に近い男」なんて
たまに呼んで頂けるんですけど -
5:11 - 5:13ちょっと誤解があります
-
5:13 - 5:15(笑)
-
5:17 - 5:19僕はですね 専門は建築なんですね
-
5:19 - 5:21極地の建築 —
-
5:21 - 5:25「極地で誰かが苦しんで欲しくない」
そういう風に思っています -
5:25 - 5:27もちろん火星でも
-
5:27 - 5:31そういうですね
本来なら人が住めないような場所 -
5:31 - 5:35そこで 人はどうやって
どんな住まいだったら -
5:35 - 5:38そこに留まって暮らしていけるのか?
-
5:38 - 5:43あるいは そういう場所で
人は何を支えにして生きていけるのか? -
5:44 - 5:47そういうことが
僕の一番の関心の中心にあります -
5:48 - 5:52だから 僕はこの30代は
そういうことを知りたくて -
5:52 - 5:56ずっと 極地といわれる場所に
住んできたわけですね -
5:57 - 6:03例えば 北極、南極、エベレスト、富士山頂
-
6:03 - 6:05そういった場所で住んできました
-
6:06 - 6:11まあ あの トータルするとですね
日数的には1000日を超えまして -
6:12 - 6:17仏教の世界でも 「千日回峰行」というですね
厳しい修業があるわけなんですけど -
6:17 - 6:21ぼちぼち悟り開いてもいいかな
という風には思ってるんですけど (笑) -
6:21 - 6:24まだちょっとかなという風に思います
-
6:26 - 6:30僕がですね そういった住まいを
関心としているわけなので -
6:30 - 6:35僕がやっぱり見ているのはですね
そこにいる「誰か」なんですね -
6:36 - 6:39だから 「どこか」っていうのは
あんまりそんなに問題にしていない -
6:40 - 6:45だから 火星っていうのに
そんなに重点がないというか なんですね -
6:45 - 6:47そこにいる誰かがすごく大事
-
6:47 - 6:50なので その さっきの実験中に
-
6:50 - 6:52「いや 僕あんまり火星
本当は行きたくないんだよね」って -
6:52 - 6:56ちょっと言ったら ちょっとね
「じゃお前こっから出て行け」つって -
6:56 - 7:00冗談なんだか本気なんだか
なんかそんな感じで言われて -
7:00 - 7:05ちょっと「いや 外 火星なんだけど」
みたいな なんかね そんな感じになりました -
7:05 - 7:06(笑)
-
7:07 - 7:10ただですね 振り返ってみると
-
7:10 - 7:14大昔の 僕らとの宇宙の関係を
考えてみて欲しいんです -
7:14 - 7:19大昔というのは 本当に宇宙と
関係のない人なんかいなかったはずです -
7:19 - 7:23今みたいに選ばれた人たちの
モノだけじゃなかった -
7:23 - 7:25大昔の人たちは例えばですね —
-
7:25 - 7:29例えば月食、日食
あるいは惑星の動き、太陽の動き -
7:29 - 7:33そういったものを観測して
そしてその規則性から -
7:33 - 7:37暦 — 今皆さんが使ってる
カレンダーを作ったんです -
7:37 - 7:41そういう意味では
僕らのその日常の暮らしというのは -
7:41 - 7:46宇宙とは こう 切っても切り離せない
そんな関係に昔からあったんです -
7:47 - 7:52ただ 現代の宇宙というのは
ちょっと違います -
7:52 - 7:54一部ではあると思うんですが
-
7:54 - 7:58例えば自分のやりたい
欲求ですとか 利益ですとか -
7:58 - 8:04そういったものを中心にしてしまう投資家
あるいは一部の科学者たち -
8:05 - 8:11そういった人たちがリードするですね
探査計画とか 色んなものがありますね -
8:11 - 8:12そういったものが
-
8:12 - 8:17中心になってきてしまっている
のではないかなという風に思います -
8:17 - 8:21ただその 宇宙という現場で
宇宙を便利にする -
8:21 - 8:25あるいは 自分たちの正しさを
宇宙で証明したい -
8:26 - 8:30そういったものが 自分の思いの
中心になってしまっていることで -
8:30 - 8:35一般の人たちにとっては
なんかちょっと遠くなっちゃったな -
8:35 - 8:39そんな宇宙になってはいないかなと思います
-
8:39 - 8:45とにかくその宇宙をですね
すべて そして自分の手に収めたい -
8:45 - 8:49そんなことが宇宙との関わりになって
しまっているのかなという気が少しします -
8:50 - 8:54それとですね 印ですね
-
8:54 - 8:57特別なもの 宇宙ってものを定義して —
-
8:58 - 9:00これは特別なんだよっていう風に定義して
-
9:00 - 9:04それに例えば NASAとか JAXAとか
-
9:04 - 9:07そういった公認の印というか冠を付ける
-
9:07 - 9:13そして これは宇宙の冠には違いますとか
宇宙の冠に合ってますねとか -
9:13 - 9:17そういう風にしてしまうってことが
やっぱりあるんですよね -
9:17 - 9:20僕もよく 取材なんかでですね
-
9:20 - 9:22あなたのこのミッション
いや素晴らしいんですが -
9:22 - 9:26これ NASAとどう関係しているんですか?
ってのをね 必ず聞かれるんですよね -
9:26 - 9:29まあその The Mars Society って
NASAと関係あるわけじゃないので -
9:29 - 9:34ただ まあその 記者さんたちのね
気持ちもすごくよく分かって -
9:34 - 9:35多分 読む皆さんもそうなんですけど
-
9:35 - 9:38なんかこう 「NASA公認」
とかなんか付いてないと -
9:38 - 9:40この記事 「何だこれ こいつ怪しい奴だな」
-
9:40 - 9:44みたいな感じの記事に
なってしまうかなっていう気もします -
9:47 - 9:48あの 僕はですね
-
9:49 - 9:54あんまり目立つ得意なものが
実はあんまりないんですね -
9:55 - 9:59小さい頃から ビビりで すごく臆病で
-
10:00 - 10:03そして よく言えば ですね
「器用貧乏」ってやつですね -
10:04 - 10:07ま どれも普通にそこそこできるので
-
10:07 - 10:11そういう意味ではバランスが
良いとかっていう風には なんですけど -
10:11 - 10:13特別なものがあんまりないんです
-
10:13 - 10:16ただ 運はね
-
10:16 - 10:19南極越冬隊なんてのは やっぱり
選ばれないと行けないので -
10:19 - 10:22そういう意味では 結構大変でしたけど
-
10:22 - 10:26選ばれたっていう運はあるのかな
なんていうような気がします -
10:26 - 10:31ただ 昔から取り柄があまりなかったですが
今の僕には 経験ならあります -
10:32 - 10:34経験というのは本当に積み重ねです
-
10:34 - 10:38そして これからも減るものじゃありません
-
10:40 - 10:44まあ 南極観測隊 行ってたわけですけど
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10:44 - 10:4760年間も南極観測隊
続いているんですよね -
10:48 - 10:5060年も続いてる南極観測隊って
-
10:50 - 10:53スーパーマンみたいな人たち
ばかりじゃないんですよね -
10:53 - 10:56例えば 本当に 転勤で仕方なく
南極来ちゃいましたとか -
10:56 - 10:58(笑)
-
10:58 - 11:00あの あとはそうですね
-
11:00 - 11:02冬の訓練 国内でやるんですけど
-
11:02 - 11:06「いやー 雪初めて見たんですよね」
みたいな人も本当にいるんですよ -
11:07 - 11:12ただ 求められる能力っていうのは
派手さではありません -
11:12 - 11:17誰かのために継続していく
そんな力が求められます -
11:20 - 11:25南極が終わってから
僕はその後はエベレストに行きました -
11:25 - 11:28南極のですね すごい厳しいんですが
-
11:28 - 11:33やっぱり日々ですね
一つひとつ 丁寧に暮らしていく暮らし -
11:33 - 11:37建築の立場からすると
すごい色んな発見があった -
11:37 - 11:39だから きっとエベレストに行けば
-
11:39 - 11:42同じような発見が
また見られるんじゃないかなって思って -
11:42 - 11:45期待してエベレストの方に向かいました
-
11:47 - 11:49ただ がっかりしました
-
11:49 - 11:50そうじゃなかった
-
11:51 - 11:54登山家の暮らしっていうのは
すごいギラギラしてたんですね -
11:56 - 12:01ま 僕は登山隊のエンジニアとして
ベースキャンプの方にずっといたわけです -
12:01 - 12:03ベースキャンプというのはですね
-
12:03 - 12:08登山家にとってはベースキャンプより先
それは挑戦の場所です -
12:08 - 12:11全てを削ぎ落して 挑戦をする
-
12:12 - 12:16逆にベースキャンプというのは
最後の娑婆なんですね -
12:16 - 12:20だから もう我慢しない
もうリラックスしまくり -
12:21 - 12:25その人の本当にやりたいこと
エゴがむき出しになるような -
12:25 - 12:28そんなギラギラした住環境でした
-
12:30 - 12:34たまたまですね その年
すごく天候が悪かったんですね -
12:34 - 12:40僕はその登山隊に合流する前に
セスナが飛ばなかったもので -
12:40 - 12:45これは困ったな ということで
陸路でずっと実は歩いて行ったんです -
12:45 - 12:47まあ 1週間くらいかけてですね
-
12:47 - 12:50途中 富士山くらいの峠が
3つくらいあるんですけど -
12:50 - 12:52そこをずっと 歩いて行って
-
12:52 - 12:55で ルクラっていう
-
12:55 - 12:58本来のスタート場所の飛行場まで
歩いて行ったんです -
12:59 - 13:04その道っていうのはですね
本当に観光客なんか全然いない場所で -
13:05 - 13:11もう本当に そこの現地の村人たちですね
山の村人たちの生活のための街道だったんです -
13:13 - 13:16でも 本当にですね
素敵な場所だったんです -
13:17 - 13:19なーんにも無いんですよ
-
13:19 - 13:24派手さもないし 特別さもないんですけど
決して豊かでもないんですけど -
13:24 - 13:29子供たちの目がこうやってキラキラ
自信を持った目をしてるんです -
13:30 - 13:33だから僕はその後 ベースキャンプに行って
-
13:33 - 13:36そのベースキャンプは
結局がっかりしちゃったから -
13:36 - 13:40余計にこの道の素晴らしいことばかりが
思い出に残ってしまって -
13:40 - 13:42本当に この道のお陰で
-
13:42 - 13:45天候良かったら行かなかったんですけど —
-
13:45 - 13:49悪くて良かったなと思ってるんですけど
ネパールが本当に大好きになりました -
13:50 - 13:55大きな地震が2015年にあって
その後はですね 特になんですけど -
13:55 - 13:59毎年 今でもこの道を
誰かを連れて歩きに行ってます -
14:02 - 14:06南極もすごく何もなくて素敵でした
-
14:08 - 14:13エベレスト — ヒマラヤの山々はですね
神様が住んでる山があるわけです -
14:13 - 14:17そして 南極にはこうやって
美しい氷山があるわけです -
14:17 - 14:23ただどれもですね 特別な名前が
付いてなかったりするんですよね -
14:23 - 14:28もちろん どれが一番高いとか
そういったのも付いてません -
14:30 - 14:32山っていうのはですね
-
14:32 - 14:36この古道の横の山々は
全てヒマラヤなんです -
14:36 - 14:38だから 区別もない
-
14:38 - 14:41で 登ろうっていう山じゃないんですね
-
14:41 - 14:47それは遠くから眺めて 敬って
そんな存在の山々なんです -
14:48 - 14:51で ネパールの人たちは 大昔は
-
14:51 - 14:55本当にヒマラヤに登ろうとなんて
誰も思い付きもしなかったんですよね -
14:55 - 15:00だってそこは 神様か もう本当は
怖い化け物しか住んでない世界だから -
15:00 - 15:04「そんな 行かない」とか
そういう感じだったわけです -
15:04 - 15:06ところがですね
-
15:06 - 15:10西洋の考えが その後に入ってきました
-
15:10 - 15:15で それによって 高さですとか
あるいは難易度ですとか そういったものに -
15:15 - 15:18順番ですとか あるいは格式みたいな
-
15:18 - 15:21そういったものを付けるようになりました
-
15:22 - 15:25本来だったらですね
そこに競争なんてなかったはずの場所です -
15:26 - 15:30だけど 西洋の考え方によって
今 皆さんもご存じのように -
15:30 - 15:34やっぱり競争っていうのが
たくさん生まれてしまいました -
15:36 - 15:40宇宙の現場っていうのも
今これと同じなんですよね -
15:40 - 15:45宇宙っていうものに すごく特別な
なにかこう 冠が付き過ぎている -
15:45 - 15:49名前なんかも 勝手にどんどん
付けていくわけなんですね -
15:49 - 15:53まぁ ただ確かに 冠が付くと
色んなものが集まってくるんです -
15:53 - 15:55人もお金も集まってきます
-
15:56 - 16:01中には 目立ちたがり屋の人も来るし
だけど 実力のある人も来るし -
16:01 - 16:05そうやってですね
価値の足し算みたいなものが始まって -
16:05 - 16:08どんどんどんどん こう宇宙が
動き出していくんですね -
16:08 - 16:12で 現代では SNSなんかも
そのスピードを速めたりします -
16:14 - 16:17まあ 僕はですね
挑戦するっていう気持ちを -
16:17 - 16:20決して僕は否定しようとは
思っていないんです -
16:21 - 16:24好奇心、挑戦をする、想像力っていうのは
-
16:24 - 16:28僕ら人間に与えられた
最高の乗り物だと思っています -
16:29 - 16:31大昔は僕ら — 大昔じゃないですね —
-
16:31 - 16:34子供の頃は 僕ら 本当に
紙飛行機ひとつあれば -
16:35 - 16:38こうやって 宇宙まで
飛んで行けたじゃないですか -
16:38 - 16:42ね だからそういうのは
やっぱり想像力の力だと思うし -
16:42 - 16:47大昔だって やめとけって言われてても
こっそりね もう行きたくて行きたくて -
16:47 - 16:51こっそり登った人だってね
いたはずなんですよ ヒマラヤだって -
16:53 - 16:59で そういった人たちだけじゃなくて
今の時代にだって -
16:59 - 17:05そういう土地の歴史であるとか
場所、色んなものに 畏敬の念 — -
17:05 - 17:08そういうものを持った冒険家たちが
今でもちゃんといるわけです -
17:09 - 17:12で やっぱりそういう冒険家の背中をね
僕は見てると なんかやっぱり -
17:12 - 17:17「ああ良いなこの背中 美しいな」
っていうのをいつも思ったりしてます -
17:19 - 17:25まあ 暮らすとか生きていく
っていうことっていうのは -
17:25 - 17:27やっぱり 日常なんですよね
-
17:28 - 17:34で その日常の世界の中に
特別な冠っていうものを持ち込んじゃうと -
17:34 - 17:36まあこりゃ大変なわけです
-
17:37 - 17:40暮らしていく — 「日常」というのは
-
17:40 - 17:45そこにしかいない誰か —
その人と一緒に生きていくことなのに -
17:45 - 17:48特別な冠がそこに入ってしまうと
-
17:48 - 17:52いつも ここではないどこかばかりに
目が行ってしまうわけです -
17:53 - 17:57そうすると 自分の人間の自惚れとか
-
17:57 - 18:00自意識だとか あるいは無関心さ
-
18:00 - 18:06そういったものが 自覚の無い中で
むき出しになっちゃうんです -
18:07 - 18:11僕が体験してきた
火星ごっこの暮らしというのは -
18:11 - 18:13まさにそんな形でした
-
18:16 - 18:22僕はですね ギラギラした人たちじゃなくて
キラキラした目をした子供たち — -
18:22 - 18:24こういう子供たちですね —
-
18:24 - 18:26あるいは 地味でもいい
-
18:26 - 18:31普通に色んなことを続けられる人が来る時代
-
18:31 - 18:36そういう宇宙の時代が
早く来て欲しいなぁという風に思っています -
18:38 - 18:41だから 今日皆さんに
お願いしたいことが ひとつあります -
18:43 - 18:49宇宙を特別なものと
だから 自分たちには関係のない場所 -
18:49 - 18:51そういう風に思うのはやめてですね
-
18:51 - 18:55皆さんがいつも誰かのために
普通に続けていること -
18:55 - 18:58それを宇宙の世界の中に
ぜひ持ち込んで欲しいんですね -
18:59 - 19:03そうすれば 宇宙の暮らしというのは
きっと素敵なものになるはずです -
19:05 - 19:09経験者の役割というのは
新しい人たちをナビゲートすることだと -
19:09 - 19:12僕は南極である先輩に教わりました
-
19:12 - 19:17そして「 安全もそうだけど
楽しむことも忘れないでね」 -
19:17 - 19:19という風に言われました
-
19:19 - 19:20僕はナビゲートしますので
-
19:20 - 19:23是非皆さん 宇宙を一緒に考えましょう
-
19:23 - 19:24ありがとうございました
-
19:24 - 19:27(拍手)
- Title:
- あなたの日常から宇宙を一緒に考えよう|村上祐資| TEDxSapporo
- Description:
-
村上祐資は、極地建築家として南極大陸やエベレストなど極地と呼ばれるところで1000日以上暮らしてきました。長期火星模擬居住実験「Mars160」にも参加し、「日本で一番火星に近い男」と呼ばれています。このトークでは宇宙を特別なところではなく、誰もが普通に暮らせる場所にしたいと提案しています。
このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。 - Video Language:
- Japanese
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 19:37
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Retired user edited Japanese subtitles for あなたの日常から宇宙を一緒に考えよう|村上祐資| TEDxSapporo | ||
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Hiroko Kawano accepted Japanese subtitles for あなたの日常から宇宙を一緒に考えよう|村上祐資| TEDxSapporo | ||
Hiroko Kawano edited Japanese subtitles for あなたの日常から宇宙を一緒に考えよう|村上祐資| TEDxSapporo | ||
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