1 00:00:07,989 --> 00:00:11,171 これはある数列の 最初の5つの要素です 2 00:00:11,171 --> 00:00:13,071 この次にくる数が 何か分かりますか? 3 00:00:13,071 --> 00:00:14,956 [自分で解きたければ ビデオを止めましょう] 4 00:00:14,956 --> 00:00:15,910 [解答まであと3秒] 5 00:00:15,910 --> 00:00:16,818 [解答まであと2秒] 6 00:00:16,818 --> 00:00:17,731 [解答まであと1秒] 7 00:00:17,731 --> 00:00:19,358 ここにはパターンがありますが 8 00:00:19,358 --> 00:00:22,223 あなたが考えるようなパターンでは ないかもしれません 9 00:00:22,223 --> 00:00:26,171 数列をもう一度見て 声に出して読んでみましょう 10 00:00:26,171 --> 00:00:29,121 数列の次の数は 11 00:00:29,121 --> 00:00:32,122 312211です 12 00:00:32,122 --> 00:00:36,182 もう少し考えてみたかったら ビデオを止めてください 13 00:00:37,292 --> 00:00:38,273 [解答まであと3秒] 14 00:00:38,273 --> 00:00:39,152 [解答まであと2秒] 15 00:00:39,152 --> 00:00:40,051 [解答まであと1秒] 16 00:00:40,051 --> 00:00:43,652 これは「ルック&セイ数列」として 知られているものです 17 00:00:43,652 --> 00:00:45,432 多くの数列とは違って 18 00:00:45,432 --> 00:00:49,140 この数列は 数の数学的性質にではなく 19 00:00:49,140 --> 00:00:51,531 数の表記によって定義されています [11 = 2個の1] 20 00:00:51,531 --> 00:00:54,312 最初の数の左端の数字から 始めます 21 00:00:54,312 --> 00:00:58,613 同じ数字が 続けて現れる回数と 22 00:00:58,613 --> 00:01:01,363 その数字を 読み上げましょう 23 00:01:01,363 --> 00:01:06,854 あとの数字でも同じことを繰り返していきます [1個の3、1個の2、2個の1] 24 00:01:06,854 --> 00:01:09,903 数1は「1個の1」と読んで 25 00:01:09,903 --> 00:01:13,448 11と書き記されます 26 00:01:13,448 --> 00:01:17,384 この数列の中でそれは 「じゅういち」ではなく 27 00:01:17,384 --> 00:01:19,083 「2個の1」を表し 28 00:01:19,083 --> 00:01:21,704 21と書き記されます 29 00:01:21,714 --> 00:01:26,164 それはまた「1個の2、1個の1」を意味して 1211と書かれ 30 00:01:26,164 --> 00:01:31,964 それがさらに「1個の1、1個の2、2個の1」 を意味して・・・という具合です 31 00:01:33,224 --> 00:01:37,765 このような種類の数列を初めて分析したのは 数学者のジョン・コンウェイで 32 00:01:37,765 --> 00:01:40,744 この数列の持つ 興味深い性質に気付きました 33 00:01:40,744 --> 00:01:45,945 たとえば数22で始めると 22が無限に続きますが 34 00:01:45,945 --> 00:01:48,293 他の数で始めると 35 00:01:48,293 --> 00:01:51,655 数は特徴的なやり方で 大きくなっていきます 36 00:01:51,655 --> 00:01:54,895 桁数は増えていきますが 37 00:01:54,895 --> 00:01:59,025 その増え方は一定にも ランダムにも見えません 38 00:01:59,025 --> 00:02:03,956 実際 この数列を無限に展開していくと パターンが現れます 39 00:02:03,956 --> 00:02:07,568 2つの連続する項の 桁数の比は 40 00:02:07,568 --> 00:02:12,975 コンウェイ数として知られる値に 収束します 41 00:02:12,975 --> 00:02:16,017 その数は1.3より 少し大きい値です 42 00:02:16,017 --> 00:02:18,051 数列中の数の桁数は 43 00:02:18,051 --> 00:02:22,208 約30%ずつ長くなっていく ということです 44 00:02:23,738 --> 00:02:25,717 数自体はどうなのでしょう? 45 00:02:25,717 --> 00:02:27,997 そこにはさらに興味深い 性質が見られます 46 00:02:27,997 --> 00:02:30,426 22の繰り返しの数列を 別にすると 47 00:02:30,426 --> 00:02:35,856 どの数列も やがては一連の数字列に 分解できるようになります 48 00:02:35,856 --> 00:02:38,387 数字列の現れる順番は まちまちですが 49 00:02:38,387 --> 00:02:43,397 それぞれの数字列が分断されずに そのままの形で現れます 50 00:02:43,397 --> 00:02:46,428 コンウェイはそのような数字列を すべて同定しました 51 00:02:46,428 --> 00:02:50,116 1, 2, 3だけからなる 数字列92個に加え 52 00:02:50,116 --> 00:02:54,518 最後の桁が4以上の任意の数字となる バリエーションを持った 53 00:02:54,518 --> 00:02:56,969 2種類の数字列があります 54 00:02:56,969 --> 00:02:59,497 どんな数から始めようと 55 00:02:59,497 --> 00:03:03,011 やがてこれらの数字列の 組み合わせだけになり 56 00:03:03,011 --> 00:03:05,169 4以上の数字は 57 00:03:05,169 --> 00:03:10,159 2種の数字列の最後の数字としてしか 現れません 58 00:03:10,969 --> 00:03:14,189 ルック&セイ数列は 気の利いたパズルというだけでなく 59 00:03:14,189 --> 00:03:16,529 実用的な応用もあります 60 00:03:16,529 --> 00:03:18,759 たとえば「連長圧縮」は 61 00:03:18,759 --> 00:03:23,229 テレビ信号やグラフィックスで使われていた データ圧縮法ですが 62 00:03:23,229 --> 00:03:25,547 似た考え方に基づいています 63 00:03:25,547 --> 00:03:28,490 信号の中でデータ値が 繰り返す回数を 64 00:03:28,490 --> 00:03:31,422 データ値の記述に 使うのです 65 00:03:31,422 --> 00:03:33,319 このような数列は 66 00:03:33,319 --> 00:03:38,910 数やその他の記号が 複数のレベルの意味を持ちうることの良い例です