1 00:00:00,000 --> 00:00:07,602 15,6,10 の最小公倍数は何でしょうか? 最小公倍数は 英語で短く書くと LCM (Least (最小の) Common (共通の,公の) Multiple (倍数))です, 2 00:00:07,602 --> 00:00:13,984 最小公倍数(LCM)とはその言葉の示す通り, これらの数の倍数のなかで一番小さなものです. 3 00:00:13,984 --> 00:00:17,453 しかし最小公倍数とは何かと聞かれて,「最小の公倍数」では答えになっていませんね.問題を実際にやってみてどんなものか見てみましょう. 4 00:00:17,453 --> 00:00:22,275 そのために,15, 6, 10 の倍数をいくつか考えてみます. 5 00:00:22,275 --> 00:00:26,453 そしてそれから最小の倍数をみつけます. これらの数に共通する最小の倍数です. 6 00:00:26,453 --> 00:00:34,396 では,15 の倍数をみつけましょう.ここには... 1 かける 15 は 15,2 かける 15 は 30. 7 00:00:34,396 --> 00:00:41,373 それに 15 をたすと 45,15 をさらにたせば 60, 15 をたすと, 8 00:00:41,373 --> 00:00:49,012 75, さらに 15 をたせば 90,15 をたすと 105. 9 00:00:49,012 --> 00:00:54,098 もしこれでもこちらの数と共通の倍数がない場合には, 10 00:00:54,098 --> 00:00:57,090 もっと先に行く必要があるでしょう. しかし,今はここまでにしておきます. 11 00:00:57,090 --> 00:01:07,119 15 の倍数を 105 までみました.もちろんここからさらに続けていくことができます.6 の倍数をみてみましょう. 12 00:01:07,119 --> 00:01:17,480 6 の倍数: 1 かける 6 は 6,2 かける 6 は 12, 3 かける 6 は 18,4 かける 6 は 24. 13 00:01:17,480 --> 00:01:27,345 5 かける 6 は 30,6 かける 6 は 36,7 かける 6 は 42, 8 かける 6 は 48, 14 00:01:27,345 --> 00:01:39,734 9 かける 6 は 54,10 かける 6 は 60.60 でもうよさそうですね.なぜなら 15 の倍数には 60 があります. しかしここに既に2つの共通の倍数はあります. 15 00:01:39,734 --> 00:01:44,684 30 がここにあって,ここにも30があります.60 がここにあり,60がここにあります.最小公倍数は 16 00:01:44,684 --> 00:01:47,797 15 と 6 についてだけ最小公倍数を考えれば, 17 00:01:47,797 --> 00:01:57,356 それは 30 です.これを途中経過として 書いておきましょう.15 と 6 の最小公倍数. 18 00:01:57,356 --> 00:02:06,605 ここにでている数の共通の最小の倍数. 15 かける 2 は 30 で 6 かける 5 は 30 です. 19 00:02:06,605 --> 00:02:10,896 つまりこれは確実に公倍数で,全ての公倍数のうちで 最小のものです. 20 00:02:10,896 --> 00:02:16,617 60 はまた公倍数ですが,しかし大きいものです. これは最小公倍数です.それは 30 です. 21 00:02:16,617 --> 00:02:22,923 10 についてはまだ考えていません.ですから 10 について考えましょう.もうどうなるかわかった人もいるでしょう. 22 00:02:22,923 --> 00:02:30,592 10 の倍数を考えます.それは 10, 20, 30, 40... もう十分書きましたね.なぜならもう 30 があるからです. 23 00:02:30,592 --> 00:02:39,158 そして 30 は 15 と 6 の公倍数であり, 全部の中で最小の公倍数です. 24 00:02:39,158 --> 00:02:47,489 ですから 15, 6, 10 の LCM は 30 に等しいです. 25 00:02:47,489 --> 00:02:52,982 これは最小公倍数をみつける1つの方法です. 文字通り,それぞれの数の倍数をみていき, 26 00:02:52,982 --> 00:02:57,333 共通のもので最小の倍数をみつけるという方法です. 27 00:02:57,333 --> 00:03:02,044 他の方法としては,これらの数のそれぞれの 素因数分解をみていくものがあります. 28 00:03:02,044 --> 00:03:08,750 LCM, 最小公倍数はこれらの素因数の全ての要素を持ち, それ以上ではないものです. 29 00:03:08,750 --> 00:03:14,422 その意味がどういうものかをここでお見せしましょう.この方法ではまず,15 は 30 00:03:14,422 --> 00:03:23,614 3 かける 5 と同じことです.これはこれだけですね.この素因数分解はこれです.15 は 3 かける 5です.3 と 5 は両方とも素数だからです. 31 00:03:23,614 --> 00:03:30,783 6 は 2 かける 3 と同じことと言えます.これで終わりです.これがこの素因数分解です.なぜなら 2 と 3 は素数だからです. 32 00:03:30,783 --> 00:03:40,249 そして 10 は 2 かける 5 と同じことです.2 も 5 も両方とも素数です.これで素因数分解は終わりました. 33 00:03:40,249 --> 00:03:50,930 15, 6, 10 の LCM は単にこれら素因数の全てを持つ必要があります. 34 00:03:50,930 --> 00:03:55,599 そして私がここで意味するのは...はっきりしておきましょう.LCMになるある数が15 で割り切れるには, 35 00:03:55,599 --> 00:04:03,765 少なくとも3が1つ,5が1つその素因数分解に入っていなくてはいけません.つまり,その数には 1 つの 3 と 1 つの 5 が必要です. 36 00:04:03,765 --> 00:04:09,661 3 かける 5 が素因数分解に入っている数は 15 で割り切れます. 37 00:04:09,661 --> 00:04:18,574 6で割り切れる数には,2が1つ,3が1つなくてはいけません.ここでは2が1つ必要です.ここにはもう3 が1つありますので,これで必要なものは全部あります. 38 00:04:18,574 --> 00:04:28,946 ここでは 1つだけ 3 が必要です.ですから 1 つの 2 と 1 つの 3 になります.これが 2 かける 3 で,6 で割り切れる数ということを確かにします.ここにあるのが 15 です. 39 00:04:28,946 --> 00:04:42,083 そして 10 で割り切れるためには,少なくとも 1 つの 2 と 1 つの 5 が必要です.これらの2つがあることで,この数が 10 で確実に割り切れます. 40 00:04:42,083 --> 00:04:51,335 これで必要なものは全部ですね.この 2 かける 3 かける 5 という数は,10, 6, 15 の全部の素因数を持ちます.ですからこれが LCM です. 41 00:04:51,335 --> 00:04:55,969 これをかけ算すると,2 かける 3 は 6, 6 かける 5 は 30 です. 42 00:04:55,969 --> 00:05:05,594 どちらの方法でもかまいません.これらがあなたの考えと共振して,どうしてこれが筋が通るのかわかってもらえると嬉しいです. 43 00:05:05,594 --> 00:05:13,193 2番目の方法が少し良い方法です.特に複雑な数,かけ算に時間がかかるような数で, 44 00:05:13,193 --> 00:05:16,062 最小公倍数を求めようという場合には良いです. 45 00:05:16,062 --> 00:05:23,114 でも,どちらの方法でも最小公倍数を求める 正しい方法には違いありません.