WEBVTT 00:00:01.147 --> 00:00:03.673 ある日 最後の星が死に 00:00:03.771 --> 00:00:06.283 宇宙は闇に包まれる 00:00:06.486 --> 00:00:10.362 その星はおそらく赤色矮星で 00:00:10.473 --> 00:00:13.057 その特徴から言って 00:00:13.157 --> 00:00:17.651 人類の最後の住処となる場所だ 00:00:17.964 --> 00:00:22.374 なぜこの星が人類最後の希望なのか 00:00:31.801 --> 00:00:35.767 宇宙にある恒星の70%は赤色矮星だ 00:00:35.870 --> 00:00:37.751 小さな星であり 00:00:37.858 --> 00:00:41.344 質量は太陽の7~50%ほど 00:00:41.452 --> 00:00:43.933 木星よりは大きい 00:00:44.047 --> 00:00:48.078 大きいが とても暗い 00:00:48.336 --> 00:00:52.824 夜空に肉眼で見ることはできない 00:00:53.267 --> 00:00:57.923 現代技術なら近くのものが観測でき 00:00:58.296 --> 00:01:02.348 20個ほどが見つかっている 00:01:02.724 --> 00:01:06.743 赤色矮星も他の星同様 核融合を行う 00:01:06.851 --> 00:01:11.012 大きな星は核で核融合を行うが 00:01:11.132 --> 00:01:13.192 赤色矮星は流動的で 00:01:13.285 --> 00:01:16.300 中が混じり合っている 00:01:16.553 --> 00:01:21.011 そして燃料の消費速度がとても遅い 00:01:21.238 --> 00:01:23.278 ゆっくり燃えるため 00:01:23.394 --> 00:01:27.501 平均寿命は1~10兆年まで及んでいる 00:01:27.611 --> 00:01:31.722 太陽の寿命は残り50億年だ 00:01:32.150 --> 00:01:35.918 宇宙の年齢は137億年だから 00:01:36.024 --> 00:01:39.298 死んだ赤色矮星はいない 00:01:39.394 --> 00:01:43.695 赤色矮星はみんなまだ赤ちゃんだ 00:01:43.820 --> 00:01:48.441 また宇宙で最も小さな恒星でもある 00:01:48.555 --> 00:01:52.721 恒星になれる最小の大きさだからだ 00:01:52.825 --> 00:01:56.355 これ以下だと褐色矮星になる 00:01:56.460 --> 00:01:59.992 核融合できないただの星だ 00:02:00.329 --> 00:02:04.410 生物にとってはどんな場所だろうか 00:02:04.736 --> 00:02:09.253 太陽が死んだら 新しい家が必要だ 00:02:09.368 --> 00:02:13.520 快適な場所なら 宇宙人がいるかも 00:02:14.000 --> 00:02:17.515 観測では 赤色矮星の半数に 00:02:17.627 --> 00:02:21.682 地球の半分以下の小さい惑星がある 00:02:22.411 --> 00:02:24.919 水が液体で存在できる 00:02:25.023 --> 00:02:27.498 良い距離のものもある 00:02:28.400 --> 00:02:31.461 赤色矮星は温度が低いため 00:02:31.556 --> 00:02:34.181 その距離は短くなる 00:02:34.293 --> 00:02:38.000 太陽と水星の距離くらいだろう 00:02:38.704 --> 00:02:41.675 だがこれが問題をもたらす 00:02:41.790 --> 00:02:45.402 近すぎるために向きが固定され 00:02:45.506 --> 00:02:47.769 常に同じ面が向く 00:02:48.296 --> 00:02:50.272 表はとても熱く 00:02:50.366 --> 00:02:54.324 裏は凍りついて住みにくいだろう 00:02:55.377 --> 00:02:58.427 惑星に大きな海があれば 00:02:58.548 --> 00:03:01.834 熱が分散されて安定するが 00:03:02.916 --> 00:03:06.407 強い重力によって惑星は角張り 00:03:06.508 --> 00:03:10.450 水も蒸発してなくなるかもしれない 00:03:10.549 --> 00:03:14.599 そして金星のような灼熱地獄になる 00:03:15.169 --> 00:03:18.814 出るエネルギーの安定性も問題だ 00:03:19.090 --> 00:03:23.830 黒点が現れ 光を40%に弱め続ければ 00:03:23.930 --> 00:03:26.599 惑星の海は凍ってしまう 00:03:26.717 --> 00:03:29.688 また時には強力なフレアが 00:03:29.794 --> 00:03:32.703 突然火を噴くこともある 00:03:32.798 --> 00:03:35.318 数分で倍の明るさになり 00:03:35.443 --> 00:03:38.030 惑星の大気の大部分を 00:03:38.147 --> 00:03:40.688 燃やし尽くしてしまう 00:03:41.033 --> 00:03:44.659 それでも寿命の長さは利点だ 00:03:44.919 --> 00:03:47.540 活動が安定していれば 00:03:47.649 --> 00:03:50.692 移り住むにはとても良い 00:03:51.526 --> 00:03:54.564 生命は40億年存在してきた 00:03:54.666 --> 00:03:58.215 だが太陽は10億年後には 00:03:58.317 --> 00:04:00.846 熱くなりすぎている 00:04:00.947 --> 00:04:04.561 そうなる前に引っ越しが必要だ 00:04:05.027 --> 00:04:07.544 良い条件の星があれば 00:04:07.642 --> 00:04:10.702 数兆年住むことができる 00:04:11.104 --> 00:04:13.709 赤色矮星の5%には 00:04:13.807 --> 00:04:16.832 地球に似た惑星が存在し 00:04:16.935 --> 00:04:19.967 全部で40億個ある 00:04:20.654 --> 00:04:23.516 地球に似てはいなくても 00:04:23.617 --> 00:04:26.698 巨大ガス惑星の衛星や 00:04:26.812 --> 00:04:30.780 巨大な岩 スーパーアースがある 00:04:31.073 --> 00:04:33.764 これらの星が600億個 00:04:33.856 --> 00:04:36.882 赤色矮星の周りに存在する 00:04:36.993 --> 00:04:39.496 この天の川銀河だけで 00:04:40.020 --> 00:04:43.703 赤色矮星は将来 重要になるだろう 00:04:44.045 --> 00:04:47.694 しかし赤色矮星もいつかは死ぬ 00:04:48.304 --> 00:04:52.818 数兆年後 赤色矮星が死ぬ時が来るが 00:04:52.915 --> 00:04:55.826 特に大したことは起きない 00:04:55.935 --> 00:05:00.555 縮んで青色矮星になり さらに燃える 00:05:00.839 --> 00:05:04.229 燃え尽きると白色矮星になる 00:05:04.345 --> 00:05:07.374 地球大で密度が高く 00:05:07.454 --> 00:05:11.490 ほとんどヘリウム4でできた物体だ 00:05:11.729 --> 00:05:13.769 もうエネルギー源はなく 00:05:13.878 --> 00:05:16.425 数兆年かけて冷えて 00:05:16.540 --> 00:05:20.575 最後の形 黒色矮星になる 00:05:20.816 --> 00:05:24.422 これらは別の動画で説明しよう 00:05:24.735 --> 00:05:28.893 最後の星が死ぬまで長い時間がある 00:05:29.008 --> 00:05:33.191 つまり宇宙に出ることができれば 00:05:33.320 --> 00:05:37.347 光が消えるまで 時間はたっぷりある