1 00:00:17,040 --> 00:00:22,040 見えない障害と高等教育 2 00:00:24,040 --> 00:00:25,470 (ナレーター)アーミットには障害があるが, 3 00:00:25,470 --> 00:00:27,800 それは周囲の人々が一見してすぐに\Nわかるすぐにわかるものではない。 4 00:00:27,800 --> 00:00:32,330 彼は車椅子を使っているが,\N実は彼の障害とはなんの関係もない。 5 00:00:32,330 --> 00:00:34,150 (アーミット)私にはADD(注意欠損障害)があります。 6 00:00:34,150 --> 00:00:35,420 そして・・・それはクールなことなんです。 7 00:00:35,420 --> 00:00:40,260 (ナレーター)彼は最近足の手術を受けたので、\Nこの車椅子はその一時的な補助として使っているものだ。 8 00:00:40,260 --> 00:00:45,000 それは誰にでもあることです:スキーで足の骨を折った、\Nまたは犬につまずいて足首を 9 00:00:45,000 --> 00:00:47,340 捻挫したといった人を誰でも知っているだろう。 10 00:00:47,340 --> 00:00:51,990 目に見えない永続的な障害を理解することは難しい。 11 00:00:51,990 --> 00:00:55,770 特にその障害がその人の脳の働き方に影響するなら。 12 00:00:55,770 --> 00:00:58,200 (アーミット)私は私立の学校に通っていて、\N奨学金ももらっています。 13 00:00:58,200 --> 00:01:00,770 私は本当に賢く、学ぶのになんの問題もありません。 14 00:01:00,770 --> 00:01:03,610 私はただ、物事に集中するのが難しいのです。 15 00:01:03,610 --> 00:01:07,790 (ナレーター)ジェシーは大学二年生で、\N彼もまた目に見えない障害を持っている。 16 00:01:07,790 --> 00:01:11,900 (ジェシー・シェーバー)私にはディスレクシア(読字障害)が\Nあるので、つづりを書くのが難しかったり 17 00:01:11,900 --> 00:01:17,920 方向を伝えるのが難しかったりします。 18 00:01:17,920 --> 00:01:20,040 右側に行かなければいけないのに左に行ってしまったり、 19 00:01:20,040 --> 00:01:25,270 その逆もあります。私は読むことを学ぶのがとても困難です。 20 00:01:25,270 --> 00:01:29,800 (ナレーター)ローラは中学一年生の時の\N交通事故で重傷を負った。 21 00:01:29,800 --> 00:01:33,480 その中の一つの障害は彼女が説明するまで見えてこない。 22 00:01:33,480 --> 00:01:37,150 (ローラ・バーソス)私には外傷性脳損傷があります。 23 00:01:37,150 --> 00:01:42,260 それにより記憶に問題があったり、 24 00:01:42,260 --> 00:01:47,610 事故で多くの語彙を失いました。 25 00:01:47,610 --> 00:01:54,950 私がこれからしなくてはならないことは、\Nそれは難しいことですけど・・ 26 00:01:54,950 --> 00:02:00,090 私は的確に伝えるということができないので\N自己流の話し方をしてしまいます。 27 00:02:00,090 --> 00:02:04,770 たとえば私の語彙力だと「ほら、\Nあなたが運転して家の前に着くときの、 28 00:02:04,770 --> 00:02:08,070 あれよ。えーと、車道!」 29 00:02:08,070 --> 00:02:12,880 (ナレーター)ここで紹介された大学生三人は、\N他の人となんら変わりない学生に見える。 30 00:02:12,880 --> 00:02:16,980 言い換えると、彼らの障害は簡単に気づいてはもらえない。 31 00:02:16,980 --> 00:02:20,030 そしてそれが誤解へとつながっていくことがある。 32 00:02:20,030 --> 00:02:23,990 (ビー・アゥオニイ)あなたは学生にこう聞くかもしれません。\N「あなたは他の学生と変わりなく見える。 33 00:02:23,990 --> 00:02:26,290 ノートテイキングが必要とはどういうことなのか? 34 00:02:26,290 --> 00:02:28,750 テスト時間の延長がほしいとはどういうことなのか?」 35 00:02:28,750 --> 00:02:30,610 (シェリル・バーグスターラー)教職員にとっては、\N学生に障害があることが 36 00:02:30,610 --> 00:02:32,600 外見からは分かり得ません。 37 00:02:32,600 --> 00:02:36,100 しかしこの障害が授業に影響をもたらすかもしれない。 38 00:02:36,100 --> 00:02:38,470 (教員)これは心臓壁に直接流れ込んでいますか? 39 00:02:38,470 --> 00:02:42,460 (ナレーター)目に見えない障害は、時に理解力に欠けていたり、 40 00:02:42,460 --> 00:02:45,890 または集中していないだけだと見られてしまう。 41 00:02:45,890 --> 00:02:49,900 同じことが、ネイトが学習障害であると\N診断される前に起きた。 42 00:02:49,900 --> 00:02:53,600 (ネイト)彼らは私を見て、ああ、\N君はわざとそうしているんだね。 43 00:02:53,600 --> 00:02:56,740 君はふざけてばかりで\Nただ頑張っていない\だけだ。と言いました。 44 00:02:56,740 --> 00:02:58,910 しかし私は努力していました。 45 00:02:58,910 --> 00:03:03,690 (ジェシー)私の父は学習障害を持っていて、\N祖母も実はそうでした。 46 00:03:03,690 --> 00:03:07,940 そういう過去があったので、両親はなにかが\Nあるのではないかと思っていました。 47 00:03:07,940 --> 00:03:12,980 しかし学校側は「彼は少し遅れているだけ。\Nそのうち追いつくでしょう。」と言い続けました。 48 00:03:12,980 --> 00:03:15,720 そして二年生の終わりになっても、私はまだ\N全く字を読むことができませんでした。 49 00:03:16,720 --> 00:03:18,720 見えない障害には以下が含まれる: 50 00:03:18,720 --> 00:03:22,720 注意欠陥多動性障害(ADHD) 51 00:03:22,720 --> 00:03:24,720 てんかん発作 52 00:03:24,720 --> 00:03:26,000 脳損傷(高次脳機能障害) 53 00:03:26,000 --> 00:03:27,700 アスペルガー症候群 54 00:03:27,700 --> 00:03:29,000 トゥレット症候群 55 00:03:29,000 --> 00:03:30,720 学習障害 56 00:03:30,720 --> 00:03:32,700 精神医学的状態 57 00:03:33,050 --> 00:03:38,270 このような障害を持っている大学生は年々増え続けています。 58 00:03:38,270 --> 00:03:40,840 (アル・ソウマ)これからこのような学生に教室で会う機会が 59 00:03:40,840 --> 00:03:42,880 多くなるでしょう。 60 00:03:42,880 --> 00:03:47,530 最近の精神障害薬に新しい動きが起こったことで 61 00:03:47,530 --> 00:03:49,960 学生たちはより集中でき、 62 00:03:49,960 --> 00:03:53,810 学校の行事に普段より参加できるようになりました。 63 00:03:53,810 --> 00:03:57,350 (ナレーター)目に見えない障害は、\N学生たちの情報を処理する力、 64 00:03:57,350 --> 00:03:59,900 記憶する力、伝達する力に影響してくる。 65 00:03:59,900 --> 00:04:04,560 彼は無関係なものを無視することができないため、\N集中できないかもしれない。 66 00:04:04,560 --> 00:04:09,450 彼女はフルの授業をこなすスタミナがないかもしれない。\N周りと上手く関われないかもしれない。 67 00:04:09,450 --> 00:04:15,950 そしてその不安からテストを受けるのが難しくなったり、\N教授に質問に行けなくなるかもしれない。 68 00:04:15,950 --> 00:04:18,760 (レベッカ)誰もが自分の障害をそれぞれ違ったように感じます。 69 00:04:18,760 --> 00:04:23,280 ですから例え同じレベルで同じ診断された障害があっても 70 00:04:23,280 --> 00:04:25,950 その障害について、人とは違う経験をします。 71 00:04:25,950 --> 00:04:30,270 同じレベルだからといってその学生に同じニーズがあると\N決めてかかってはいけません。 72 00:04:30,270 --> 00:04:33,590 ですので私たちは一人ひとりそのケースによって対応し 73 00:04:33,590 --> 00:04:35,730 そこから彼らに最も良いものを見つけなくてはなりません。 74 00:04:35,730 --> 00:04:38,360 (ナレーター)教授たちは、てんかん発作などの\N障害を持つ学生たちについて 75 00:04:38,360 --> 00:04:41,760 安全面の心配をするかもしれない。 76 00:04:41,760 --> 00:04:44,810 責任が大きすぎる,と。 77 00:04:44,810 --> 00:04:49,230 (シャロン・ビットナー)てんかん発作のある学生たちは\N多くの場合、薬によって制御できています。 78 00:04:49,230 --> 00:04:52,920 ですので彼らは教室の中で頻繁に\N発作を起こしたりはしません。 79 00:04:52,920 --> 00:04:58,200 けれども大切なことは指導者が発作が起きた時に\Nどのような対処をするべきか知っておくことです。 80 00:04:58,200 --> 00:05:02,340 もし学生が「私にはてんかん発作がある」と\N明らかにした場合は 81 00:05:02,340 --> 00:05:07,220 障害学生支援室の人が「では教授に\N何を知っておいてほしい?」と 82 00:05:07,220 --> 00:05:09,190 聞いて話し合えば簡単なわけです。 83 00:05:09,190 --> 00:05:12,660 (ナレーター)精神状態での心配事がある方もいるかもしれない。 84 00:05:12,660 --> 00:05:15,100 もしパニックを起こしてしまったら? 85 00:05:15,100 --> 00:05:17,410 もし彼の振る舞いが授業の邪魔になったら? 86 00:05:17,410 --> 00:05:21,220 (アル・ソウマ)精神的な問題のある人、精神疾患のある人は 87 00:05:21,220 --> 00:05:27,360 教員に問題ばかり与えて困らせてしまうという\N作り話が信じられているかもしれませんが 88 00:05:27,360 --> 00:05:29,570 そうではありません。 89 00:05:29,570 --> 00:05:34,530 (オードリー・スメルサー)私たちは教室でパニックを\N起こした学生たちをカウンセリングセンターに向かわせるよう 90 00:05:34,530 --> 00:05:40,560 教員を促し、そこでその学生にストレスの\Nマネージメントや適切なふるまい方などを、 91 00:05:40,560 --> 00:05:45,200 他の学生に教えるのと同じように教えます。 92 00:05:45,200 --> 00:05:48,000 (ナレーター)アスペルガー症候群やトゥレット症候群などの 93 00:05:48,000 --> 00:05:51,630 状態についてよく知ることで、学生に\N社会スキルに欠けるような状況が 94 00:05:51,630 --> 00:05:54,590 時折起こった時も、教員が学生たちに\N気持ちよく対処できるようにする。 95 00:05:54,590 --> 00:05:57,450 (リンダ・ウォルター)アスペルガー症候群のある\N学生の中には、知りたいことがあると 96 00:05:57,450 --> 00:06:00,730 質問を止められないことが度々あります。 97 00:06:00,730 --> 00:06:05,360 そうして彼らは授業を独占してしまうので、\N私たちは教授が学生に 98 00:06:05,360 --> 00:06:08,490 「あなたはもう十分質問しました。\Nあとであなたを手伝いますが、 99 00:06:08,490 --> 00:06:12,380 今はその時間ではありません」と\N合図を出すように呼びかけています。 100 00:06:12,380 --> 00:06:17,030 (アンドリュー・リオン)トゥレット症候群は\Nメディアでよく取り上げられます。 101 00:06:17,030 --> 00:06:27,410 例えば「デュース・ビガロウ」という映画の二作目では、\N主人公はいろいろ問題がある人とデートしています。 102 00:06:27,410 --> 00:06:33,290 その中の一人にトゥレット症候群がありました。\N彼女はその中でも非常に珍しいケースで、 103 00:06:33,290 --> 00:06:39,400 暴言をずっと吐いている人でした。それからは、\Nその映画を観た人たちと話すと 104 00:06:39,400 --> 00:06:45,240 「トゥレット症候群はよくない言葉を\N大声で叫ぶんだろう?」と聞いてきます。 105 00:06:45,240 --> 00:06:49,970 私はそれを聞いて、「僕はそうは思わない。\Nそんな人たちじゃないよ」と言います。 106 00:06:50,970 --> 00:06:54,500 適切な配慮を提供する 107 00:06:55,100 --> 00:06:57,390 (ナレーター)目に見えない障害を持っている大学生で、 108 00:06:57,390 --> 00:07:01,370 授業中に支援が必要な学生とそうでない学生がいる。 109 00:07:01,370 --> 00:07:06,440 もし配慮が必要ならば、自分についての情報を\N開示すること、書類を提供すること、 110 00:07:06,440 --> 00:07:08,940 支援を申請することが彼らの責任だ。 111 00:07:08,940 --> 00:07:13,480 しかし、彼らは障害のことを誰にも知らせず 112 00:07:13,480 --> 00:07:16,340 隠しておくことを選ぶかもしれない。 113 00:07:16,340 --> 00:07:21,570 (ローズゼリア・ロイ)障害を開示することを\Nプレッシャーやストレスに感じ、 114 00:07:21,570 --> 00:07:23,660 障害を開示をしない、という選択をする人も大勢います。 115 00:07:23,660 --> 00:07:28,450 大学に入学する前から、何年もずっと、\N彼らはレッテルを貼られる経験を何度もしています。 116 00:07:28,450 --> 00:07:33,200 そして大学に入学して来たとき、\N「よしこれからは新しい生活だ」 117 00:07:33,200 --> 00:07:37,990 「私が障害を持っていることを\Nもう誰にも知られたくない」と感じるのです。 118 00:07:37,990 --> 00:07:41,060 (ナレーター)これは多くの場合、勧められる行動ではない。 119 00:07:41,060 --> 00:07:44,710 これは学生にとっても教授にとっても\Nストレスを生むことになるからだ。 120 00:07:44,710 --> 00:07:47,630 (スザンヌ・タッカー)教員が学生にフラストレーションを\N感じてしまうことがあります。 121 00:07:47,630 --> 00:07:50,300 彼らは学期の初めに障害を明らかにせず、 122 00:07:50,300 --> 00:07:53,210 学期の途中で障害について明らかにするためです。 123 00:07:53,210 --> 00:07:56,990 教員が障害学生支援室のスタッフに会いに来て、 124 00:07:56,990 --> 00:07:58,240 「なぜこの学生は最初のテストで悪い点数を取るまで 125 00:07:58,240 --> 00:08:02,350 障害を明らかにしなかったのか?」と聞くことがあります。 126 00:08:02,350 --> 00:08:05,130 私はこれに決まった答えなど無いと思います。 127 00:08:05,130 --> 00:08:09,780 学生たちにとってみれば、障害が\N隠れて見えない性質のものであれば、 128 00:08:09,780 --> 00:08:14,660 障害を開示して教授に非難されるリスクを取ってまで、 129 00:08:14,660 --> 00:08:18,400 自分から率先して障害を明らかにしようとはしません。 130 00:08:18,400 --> 00:08:22,450 (ナレーター)障害のある大学生は障害学生支援室に 131 00:08:22,450 --> 00:08:25,980 授業が始まる前に連絡を取るべきだ。 132 00:08:25,980 --> 00:08:29,880 そこにいるスタッフが障害についての書類をチェックし、 133 00:08:29,880 --> 00:08:32,130 支援がふさわしいものか判断し、 134 00:08:32,130 --> 00:08:35,789 学生に支援が認可されたことを示す手紙を渡す。 135 00:08:35,789 --> 00:08:38,940 (ビー・アウォニィ)私たちが詳しく見るのは、\Nその障害がその人個別のケースで、 136 00:08:38,940 --> 00:08:42,240 授業で具体的にどのように影響するのか?ということです。 137 00:08:42,240 --> 00:08:44,600 そして私たちはどの支援が合理的で適切かを 138 00:08:44,600 --> 00:08:48,520 決定します。 139 00:08:48,520 --> 00:08:52,960 すべての支援が合理的なわけではなく、\Nまた適切なわけではありません。 140 00:08:52,960 --> 00:08:56,200 (ナレーター)支援が適切でない場合: 141 00:08:56,300 --> 00:08:59,390 カリキュラムの本質的な部分を\Nかなり大きく変更してしまう場合 142 00:08:59,790 --> 00:09:01,890 その教育課程の目的を変えてしまう場合 143 00:09:02,100 --> 00:09:06,600 予算上または管理運営上,\Nその機関に過大な負担を与える場合 144 00:09:06,900 --> 00:09:11,250 他者に対して健康または安全上の,\N直接的な脅威を与える場合 145 00:09:11,700 --> 00:09:16,000 もし申請された支援が合理的でないようなら、\N教授と学生、支援室スタッフで 146 00:09:16,000 --> 00:09:19,720 話し合いが持たれ、和解案を探すことになる。 147 00:09:19,720 --> 00:09:25,100 (レベッカ・コーリー)私はトゥレット症候群のある\N学生の担当をしました。 148 00:09:25,100 --> 00:09:29,200 彼女は身体や発話にチックの症状がありました。 149 00:09:29,200 --> 00:09:33,740 この学生が化学の授業を取っていたときのことです。 150 00:09:33,740 --> 00:09:39,060 教授は身体のチックが原因で、化学の実験中に 151 00:09:39,060 --> 00:09:42,630 何か危険なことが起こるのではと心配になりました。 152 00:09:42,630 --> 00:09:47,840 なので私たちはこの教授と学生と問題が起こらないような 153 00:09:47,840 --> 00:09:50,630 実験室の環境を作ることにしました。 154 00:09:50,630 --> 00:09:55,260 私たちはガラス製品をプラスチックや耐熱ガラスに変え 155 00:09:55,260 --> 00:09:58,220 学生のために実験のパートナーを見つけました。 156 00:09:58,220 --> 00:10:02,980 それによって学生がチックにより 157 00:10:02,980 --> 00:10:06,430 扱いにくい薬品があっても 158 00:10:06,430 --> 00:10:11,410 実験のパートナーがその薬品を扱い、学生は安全に守られ、 159 00:10:11,410 --> 00:10:14,200 それでいて必要なことを学ぶことができるようになりました。 160 00:10:14,200 --> 00:10:17,480 (教員)私がこれから太陽の黒点が探せるか見てみます。 161 00:10:17,480 --> 00:10:21,320 (ナレーター)障害のある学生には\N秘密保持についての権利がある。 162 00:10:21,320 --> 00:10:26,040 授業中に困っているようなことがあっても、\Nもし学生が支援を申請していなければ、 163 00:10:26,040 --> 00:10:29,950 教授は障害が関係しているのかと\N聞くことを薦められていない。 164 00:10:29,950 --> 00:10:33,030 しかしこれにはもっと無難な尋ね方がある。 165 00:10:33,030 --> 00:10:36,210 (ビー・アウォニィ)教授が学生に対して 166 00:10:36,210 --> 00:10:38,960 「君は授業のコンセプトに苦労しているみたいだね、 167 00:10:38,960 --> 00:10:41,050 なにか手伝えることはあるかい?」と\N聞くのは適切といえます。 168 00:10:41,050 --> 00:10:43,860 (ナレーター)あなたはキャンパス内のリソース、\Nたとえばチューターや 169 00:10:43,860 --> 00:10:49,590 教育センター、障害学生支援室を勧めることができる。 170 00:10:49,590 --> 00:10:54,470 授業のシラバス上で、障害に関する配慮について 171 00:10:54,470 --> 00:10:57,610 学生と話したいと招くことは良い方法だ。 172 00:10:57,610 --> 00:10:58,930 例えば: 173 00:10:59,450 --> 00:11:05,450 「もし修学上の配慮について話し合う必要があれば,\N私まですぐに連絡をください」 174 00:11:05,450 --> 00:11:10,270 このことで障害のある学生は配慮について\N気軽に話し合えるようになる。 175 00:11:10,270 --> 00:11:14,270 (スーザン・タッカー)そうすることで学生たちには\Nあなたが気遣いがあり、オープンで、 176 00:11:14,270 --> 00:11:18,040 しっかり話を聞いてくれると伝わります。\Nそれが学生たちが直面する大きな壁なのです。 177 00:11:18,040 --> 00:11:20,330 彼らが教員の元に来るとき 178 00:11:20,330 --> 00:11:24,460 特に外見からは分かりづらい障害を持っている学生は、\Nその教員がすでに 179 00:11:24,460 --> 00:11:28,660 障害についての話し合いの場を持とうとして\Nくれているかどうかを知りたがります。 180 00:11:28,660 --> 00:11:33,860 (ナレーター)学生が教室での支援、課題の支援、\N試験の支援を申請することもある。 181 00:11:33,860 --> 00:11:37,780 よくある教室内での支援の申請: 182 00:11:37,780 --> 00:11:40,800 休憩を取りやすいようにドアの近くの席にする 183 00:11:40,850 --> 00:11:46,400 代替手段によるノートテイク:録音,ノートテイカー,\N教員の講義ノートのコピー 184 00:11:46,450 --> 00:11:50,780 シラバスや教科書をできるだけ早く手に入るようにする 185 00:11:51,130 --> 00:11:53,490 (ジェシー・シェイバー)私は授業で主に\Nノートパソコンを使います。 186 00:11:53,490 --> 00:11:56,480 ノートを取るのにも小論文のテストなどにも使います。 187 00:11:56,480 --> 00:12:00,880 私は授業が終わった後それをEメールで教授に送り、 188 00:12:00,880 --> 00:12:03,780 後で教授がオフィスで見れるようにします。 189 00:12:03,780 --> 00:12:06,090 (ナレーター)課題についての支援: 190 00:12:06,090 --> 00:12:07,300 予告すること 191 00:12:07,350 --> 00:12:11,090 完成までの時間を延長すること 192 00:12:11,090 --> 00:12:14,090 作業手順を計画するときに\Nフィードバックとアシストを行う 193 00:12:14,090 --> 00:12:17,090 筆記か口頭かを選べるようにする 194 00:12:17,490 --> 00:12:19,800 入院中の支援を行う 195 00:12:20,480 --> 00:12:26,710 私は必要な分の時間延長を先生からもらっているので 196 00:12:26,710 --> 00:12:33,270 もし完成することができなくてもあとで提出できます。 197 00:12:33,270 --> 00:12:36,190 試験についての支援: 198 00:12:36,190 --> 00:12:44,190 代替フォーマット:多肢選択、小論文、口頭試問、\Nプレゼンテーション、ロールプレイ、ポートフォリオ 199 00:12:44,590 --> 00:12:48,590 音声入力などの支援技術ソフトウェアを使用する 200 00:12:48,790 --> 00:12:50,800 9試験時の時間延長 201 00:12:51,490 --> 00:12:55,090 試験を騒がしくない別室で行う 202 00:12:55,390 --> 00:12:59,300 試験での代筆、代読、ワープロの利用 203 00:12:59,970 --> 00:13:02,430 (アーミット)試験時間の延長です。 204 00:13:02,430 --> 00:13:06,090 私は試験を受けるのに困難があります。\N私にとっての問題は、 205 00:13:06,090 --> 00:13:08,750 自分のベストな能力で\Nテストを受けられないということです。 206 00:13:08,750 --> 00:13:13,700 宿題も勉強もできますし、覚えることもできますが\Nテストだけが満足に受けられません。 207 00:13:13,700 --> 00:13:20,210 (ローラ・バーソス)私はいくつかの授業で\N口頭でテストを受けることを認められています。 208 00:13:20,210 --> 00:13:24,430 なぜなら私は自分で答えを出すことができ、先生方は実際に\N私の言っていることが正しいとわかってくれるからです。 209 00:13:24,430 --> 00:13:27,940 ただ書いて答える場面になるとそれがあららら・・・と 210 00:13:27,940 --> 00:13:32,070 (ナレーター)いくつかのケースでは支援が\N教室外に及ぶこともある。 211 00:13:32,070 --> 00:13:36,430 例えば、医学生は\Nいつか臨床場面で仕事をしなくてはならない。 212 00:13:36,430 --> 00:13:39,990 ひとりひとりと話し合い、選択肢を\N見つけていくことが必要である。 213 00:13:39,990 --> 00:13:43,780 (デブ・キャシー)私が特に話し合うのは\N技術的水準についてです。 214 00:13:43,780 --> 00:13:45,990 この学生は技術的水準を満たしているのか? 215 00:13:45,990 --> 00:13:51,440 私は看護の大学に通いたいという学生にはこう伝えます。 216 00:13:51,440 --> 00:13:54,070 「いいでしょう。これらがこのプログラムの技術的水準です。 217 00:13:54,070 --> 00:13:58,980 あなたはこのプログラムを卒業する為に\Nこの水準を果たすことができますか? 218 00:13:58,980 --> 00:14:02,320 ただ参加するだけではなく、卒業することができますか? 219 00:14:02,320 --> 00:14:05,990 それらの技術的水準にはフィールドワーク、 220 00:14:05,990 --> 00:14:10,620 医療経験、患者たちとの実践的な面が含まれています。 221 00:14:10,620 --> 00:14:13,860 あなたにはできますか?」 222 00:14:13,960 --> 00:14:15,860 ユニバーサルデザインを適用する 223 00:14:18,500 --> 00:14:19,680 (教員)ですのでこのリスト全体を\N見ていくのは良い考えといえるでしょう。 224 00:14:20,680 --> 00:14:21,230 私たちはこれからそれをやっていくわけですから。 225 00:14:21,230 --> 00:14:24,720 (ナレーター)良い教え方により、支援は最小限に抑えられる。 226 00:14:24,720 --> 00:14:28,370 指示や指導方法に、ユニバーサルデザインの方針を使うと 227 00:14:28,370 --> 00:14:31,670 あなたは授業を受けている学生たちの学びを\N最大限広げることができる。 228 00:14:31,670 --> 00:14:35,590 (ビー・アウォニィ)私たちが\Nユニバーサルデザインについて語るとき、 229 00:14:35,590 --> 00:14:41,430 私たちは何か変わったことをしているのではなく、\Nバラエティに富んだ人々に教えているのだという見方をします。 230 00:14:41,430 --> 00:14:46,320 一人ひとりが参加できる教室づくりの為に 231 00:14:46,320 --> 00:14:50,490 様々なタイプの生徒達のことを考えて、事前準備をします。 232 00:14:50,490 --> 00:14:54,140 (シェリル・バーグスターラー)ユニバーサルデザインの\N方法を用いるのはそう難しくはありません。 233 00:14:54,140 --> 00:14:57,850 例えば、指導案を作るときに代わりとなる課題を\N考えておくといった方法があります。 234 00:14:57,850 --> 00:15:01,410 学生の方では、授業で求められている要件を満たす為に、\Nレポートを書いたり、 235 00:15:01,410 --> 00:15:05,900 プレゼンをしたり、資料をそろえたりするといった方法を\N取ることができるでしょう。 236 00:15:05,900 --> 00:15:09,690 (ナレーター)このような代案は障害のある人を含め、 237 00:15:09,690 --> 00:15:13,050 様々な勉強のスタイルや背景事情を\N持っている学生達にはとても良いものとなる。 238 00:15:13,050 --> 00:15:18,410 (アル・ソウマ)例えば、文書を図書館や\Nオンラインで入手できるようにしたり、 239 00:15:18,410 --> 00:15:23,670 教科書やシラバスを学期が始まる前に提供することによって 240 00:15:23,670 --> 00:15:25,950 学生達はそれにアクセスできるようになるのです。 241 00:15:25,950 --> 00:15:29,060 (ナレーター)ユニバーサルデザインの観点に\N立ってカリキュラムを作れば、 242 00:15:29,060 --> 00:15:32,000 後に必要になる配慮が減ったりなくなったりする。 243 00:15:32,000 --> 00:15:34,960 それは教員と学生両方の助けとなる。 244 00:15:34,960 --> 00:15:39,470 (メリル・バーステイン)もしあなたが教室にいる\Nすべての学生にアクセシブルな授業を 245 00:15:39,470 --> 00:15:44,310 作ろうとするならば、初めのうちは時間がかかります。 246 00:15:44,310 --> 00:15:48,520 しかしそれは後にあなたにも学生にも役立ち、\N報われるでしょう。 247 00:15:48,520 --> 00:15:50,070 なぜなら一度作ってしまえばそれで終わりだからです。 248 00:15:50,070 --> 00:15:52,930 もう一度やり直しなんてことはありません。 249 00:15:52,930 --> 00:15:56,850 ユニバーサルデザインの他の要素としては 250 00:15:56,850 --> 00:15:59,470 特に目に見えない障害を持つ学生が\Nマークシートを使うときやエッセーを書くときに役立ちます。 251 00:15:59,570 --> 00:16:07,470 講義、ディスカッション、ハンズオン、インターネットを\N介したやりとり、フィールドワークといった複数の教授方法 252 00:16:07,870 --> 00:16:13,870 講義内容のまとめや概要を示した印刷物や\N電子的な資料を提供する 253 00:16:14,530 --> 00:16:23,530 授業でのディスカッション、グループワーク、一対一の\Nミーティング、電子メールなど、教員や他者とのやりとりに\N様々な方法をとるよう学生に勧める 254 00:16:25,200 --> 00:16:29,700 課題が達成される際に定期的にフィードバックを返す 255 00:16:29,750 --> 00:16:36,530 試験に多肢選択式や小論文など、\N様々な回答を求めるような設問を含める 256 00:16:36,530 --> 00:16:42,280 (ビー)私たちがユニバーサルデザインの方針を受け入れれば 257 00:16:42,280 --> 00:16:45,750 必要な配慮が減り、教室にいる障害を持った学生達が 258 00:16:45,750 --> 00:16:49,560 もう配慮を頼む必要がなくなるかもしれません。 259 00:16:49,560 --> 00:16:53,920 もちろんそれで私たちが配慮の申請を\N受け入れなくなるというわけではありません。 260 00:16:53,920 --> 00:16:58,200 提供する配慮を限定するだけです。 261 00:16:58,300 --> 00:17:02,990 学生から学ぶ 262 00:17:03,740 --> 00:17:07,319 (ナレーター)最後に、学生に耳を傾けるだけで 263 00:17:07,319 --> 00:17:09,540 彼らがあなたの授業で成功を収めるために\N必要なものが見えてくる。 264 00:17:09,540 --> 00:17:10,589 そしてもしかしたら、 265 00:17:10,589 --> 00:17:12,930 いつか彼らがあなたの子供達を\n教える立場にいるかもしれない。 266 00:17:12,930 --> 00:17:15,200 (ローラ・バーソス)私は中学校の先生になりたいです。 267 00:17:15,200 --> 00:17:19,220 私は数学の先生になりたい。教える立場に\Nなりたいのが一番の理由です。 268 00:17:19,220 --> 00:17:24,420 問題にぶつかったときに\Nこう思った経験がありませんか? 269 00:17:24,420 --> 00:17:26,220 「あー、みんながなにを話しているのかさっぱりだ!」 270 00:17:26,220 --> 00:17:30,240 でもそのときになにかにピン!ときて、\Nうれしさのあまり笑顔になります。 271 00:17:30,240 --> 00:17:34,000 私は子ども達が\Nそのひらめきを得るのを手助けしたいのです。